ドレミ楽譜出版社の楽譜は、作曲家毎の歌曲集の場合はその作曲家の年表が載っていたり、フランス歌曲集であればフランス語の上に発音記号がふってあったりなど、様々な工夫が満載で気に入っています。そのドレミ楽譜出版社の出版物の中に、日本抒情歌全集というシリーズがあります。その存在を知ったのは、武満徹の作品の「MI・YO・TA」を知ってその楽譜を様々探したときに、ドレミ楽譜出版社の「日本抒情歌全集3」に収録されていることを突き止めてた時ですね。幸い定価よりも安く入手できましたが、全ての収録曲にピアノ伴奏譜がつけられていて、曲によってピアノ伴奏の難易度に難易のばらつきはあるものの、抒情歌全集の伴奏譜で歌ってもピアノ伴奏のグレードが易しすぎる訳ではなく、中にはかなり難度の高いものもあります。
とにかく「MI・YO・TA」の楽譜が欲しくて「日本抒情歌全集3」を購入しましたが、収録曲も4巻で702曲と豊富で、明治・大正期からの唱歌もあれば最近の流行歌の中から芸術性を併せ持つものまで選曲のバリエーションも豊富です。そこで直ぐに定価よりも安く古書が出回っていた「日本抒情歌全集1」と「2」は入手しましたが、発売日が最も新しかった「日本抒情歌全集4」については流通量が少ない様で、定価よりもかなり高いプレミアム価格のものしかしばらく見つけることができませんでした。そのため購入せずに我慢しておりましたが、先日大手通販サイトの欲しいものリストをあらためて見直していたら、定価よりも大分安い価格での中古品が出回り始めた様で、即発注しました。
伝統的な日本歌曲、唱歌等は1~3に概ね収録されて目ぼしいものはあまりない様に思えました。それでも例えば大中恩の「犬のおまわりさん」等が収録されています。そして流行歌というかJ-Popというか最近の歌としては、尾崎豊の「I Love You」やチャゲ&飛鳥、サザンや一青窈の曲なども、すべてピアノ伴奏譜と共に収録されています。学校や病院、その他のケア施設などに訪問演奏を行っている人・団体の方等は、ドレミ楽譜出版社の「日本抒情歌全集」を全4巻でなくても、どれか1巻でも持っていたら、訪問演奏時の本番で臨機応変にリクエストに応じられるかと思います。持っていて損は無いでしょう。もともと歌う際の伴奏譜のつもりで購入していましたが、歌ではなくフルートで旋律を吹く場合にも使えます。