生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

カマンベール風チーズ、カマンベールチーズとブリーチーズ

2015-10-30 22:38:28 | グルメ
 明日、ちょっとした本番があるので昨日から禁酒モードに入っていたはずでしたが、今日の夕食のメインがパスタだったため結局赤ワインのボトルを開けてしまいました。Chateau Roc de Minvielle 2012。シャート-とあることからもお分かりのようにボルドーワインです。抜栓後の香りが素晴らしく、味も悪くありませんが、味の良さよりも香りの良さが秀逸な、フルボディのしっかりした1本でした。

 さて、ワインボトルを開けると必ずチーズも食べるわけですが、日本製のアルミフォイルで個包装されたチーズを良く利用しています。ハーブチーズとかペッパーチーズとか、種々ヴァリエーションがありますが、今日はカマンベール(風)とブラックペッパーチーズを楽しみました。カマンベールといえばクリーミーな白カビのチーズですが、実はブリーという1000年以上も歴史のあるチーズの製法をフランス革命の最中にイギリスに亡命しようとしていたブリー出身の貴族からその製法を教わったのがカマンベールチーズが誕生したきっかけだったという説があるそうです。

 ブリーチーズもカマンベールチーズも、デパートのチーズ売り場に行けばフランスから輸入された原産地保証のあるオリジナルのチーズを購入することが出来ます。どちらも白カビタイプのクリーミーなチーズで、非常によく似た味だと私には思えます。正直言って歌ヴェルネ・ソーヴィニヨンとメルローの赤ワインを区別できないように、目を閉じて同じ大きさのブリーチーズとカマンベールチーズを食べさせられたら、どちらがブリーでどちらがカマンベールか言い当てる自信は全くありません。

 ところで2007年の1月に、勤務先の短期語学研修制度でニューヨークの語学学校に1ヶ月留学させてもらったことがあります。その時に同じクラス(と言っても定員2名)で一緒になったのがフランスからの留学生で、彼にブリーチーズとカマンベールチーズの違いを区別できないと言ったことがあります。そうしたらその彼に大笑いされてしまいました。フランス人であれば食べなくても見ただけでブリーチーズとカマンベールチーズは区別出来るのだそうです。チーズに限らずワインなどでも同じですが、フランス(に限らずイタリアやドイツでも?)の原産地呼称制度とか原産地統制制度とか言われる制度(法律)では厳密に製造方法が決まっていて、その製造方法から少しでも外れるとその原産地製であることを表示することができなくなります。それでブリーチーズは直径30cmくらいの大きな塊で製造するのに対し、カマンベールチーズはその半分ぐらいの大きさで製造されます。なので大きさを見た瞬間にブリーチーズかカマンベールチーズか判別出来る、という訳です。ちなみに日本では原産地呼称制度に則ったブリーチーズもカマンベールチーズも入手出来ますが、原産地呼称制度に則っていないカマンベール風チーズの方が大量に流通していますね。そもそもカマンベール地方で製造されなければカマンベールチーズとは呼べないわけです。シャンパーニュ地方以外で製造されるスパークリングワインはシャンパンとは呼べないということと全く同じです。

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