先日、9月19日、2か月に1回ある患者会の神奈川支部の定例会があった。小田急線新百合ヶ丘の近くの総合病院の神経内科の先生で、患者会の会員4人の主治医でもある K先生のお話し。
[パーキンソン病の非運動性の症状] をいろいろ話してくださる。必死にメモした中から奥様の体験に参考になると思われることを取り上げてみた。
例えば ☆症状が全部出るわけではない。 ☆症状は一日の間で変動がある ☆臭覚障害のあるパーキンソン病患者さんは認知機能が悪くなりやすい ☆カレーなどの夕飯の匂い・墨汁・たばこの臭いをかいでもらうテストがある ☆視覚認知機能 見て判断するのが苦手。形を認識するのが難しい。
認知機能が低下した経過・・・震え ー> ハネムーン期(薬を飲みだして3~5年はどんな治療でもうまくいく) ー> ウェーリングオフ
幻覚・・・何かが通り過ぎるような気配がする感じ 。 アセチルコリン系かドパミン・セロトニン系が過剰、多すぎると出る。薬を減量するか、中止。レオドパを追加
鬱・・・元気が出ない。意欲が出ない。楽しさが感じられない。オフ期に一致して鬱になる。死にたいはない。一般的な抗うつ薬が効きにくい。社会に出て交流することが大切。
病的賭博・・・非常に限られた症状。若い40~50代男性に多い。賭け事に没頭。パチンコが多い。株で大損もある。薬物によるドパミン。報酬に関する脳が刺激されすぎる。
反復常同行動・・・お薬のドパミン系の刺激による。同じ行動を何度もする。箪笥の整理。鞄の整理。無目的な反復。ドパミンアゴニストの減量、中止。
便秘・・・パーキンソン病の一つの症状。若いころから便秘のある人にパーキンソン病を発症する人が多い。パーキンソン病を発症する前から病的変化が始まっている可能性がある。運動、十分な水で飲む、酸化マグネシュウム、センナ、薬の効きが悪くなるので便秘は解消させるように。
排尿障害・・・トイレが近い、尿をためられない(膀胱が広がらないので)。
起立性低血圧・・・自律神経障害。立ち上がると血圧が低下でふらつき、失神。
発汗障害・・・うだる汗、ひどい汗をかく、汗腺の支配神経にもレビー小体が存在、オフ時に発汗することが多い。
よだれ・・・自動的な呑み込みが悪いので口の中に溜まる。抗コリン剤が効くこともあるがむずかしい。
睡眠障害・・・途中で目が覚める。足がムズムズ。夜間に頻繁にトイレに行く。
レム睡眠行動異常症・・・夜中に大きな声を出したり起き上がって何かしたり。治療としてリポドリールが効く。
覚醒障害・・・日中睡眠、突発睡眠(若い人)、ドパミンアゴニストのためかもしれない。薬剤の減量や中止も検討。30分ぐらいの昼寝はしてもよい。寝ることによりドパミンが出てくる。朝調子がよい。
疲労・・・疲れやすい。運動症状や鬱とは別物のこともある。
感覚障害・・・痛み、しびれーー整形外科の範囲ではない。ドパミンが減ると痛い。姿勢が悪いためもある。
体重減少・・・食欲低下、嚥下障害、不随運動、脂肪が欠ける、筋肉は残る。
足のむくみ・・・パーキンソン病の薬の副作用。運動量の減少。心臓や腎臓に異常。ドパミンアゴニストを中止する。足の血栓にも注意。
アーァ 疲れた!