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「アイアム レジェンド I AM LEGEND」 (ネタばれあり)

2007-12-14 | 本全般・映画・音楽等
 14日から公開 「アイアム レジェンド I AM LEGEND」

2007年 アメリカ
原作 リチャード・マシスン 「I Am Legend 『吸血鬼』後に『地球最後の男』と改題」

監督 フランシス・ローレンス
主演 ウィル・スミス
   サマンサ役の犬(名前忘れてしまった)


少々ネタバレしています。
興味を持ってくれた方は、お手数ですがスクロールしてください。

























 ここから






 ざっと調べたところ、どうやら原作とはかなり異なるようです。

原作も今回の映画でも「I Am Legend」というタイトルとなっていまして、「I Am」
だなんてずいぶんとえらそうだなと思っていました。
ところが、原作の内容ではそれもうなずけるのですね。
一方、結末がほぼ逆になってしまったこの映画版では、「He Is Legend」にすべき
ではないかなと、思いました。


 まぁ、読んでいない原作についてあれこれ言っても始まらないのですけれど、
かなり私好みのようです。

かつて藤子・F・不二雄が描いた短編「流血鬼」が、それとよく似ていたようです。
闇に生きる吸血鬼から見たら、昼に生きる人類こそが野蛮で乱暴な「流血鬼」にほか
ならない。
最後にはひとり残った人類である主人公も、友人達によって吸血鬼となってしまうという
内容でしたか。私が一番印象に残ったのは、そこで彼が、一見病的で気色悪いような
吸血鬼の容貌や、夜の美しさを吸血鬼になって初めて認め、受け入れるというシーンでした。

藤子・F・不二雄のSF短編には他にも、「ポストの中の明日」や「おれ、夕子」など
多くあって、かなりどきどきしながら読んだのを覚えています。

逆の立場からの視点が、ふとした瞬間に描かれる。
マシスンの原作は、一度は読んでみたいものです。

 
 
 すみません、脱線しましたが、ここからが、今回の映画について。

 怖いったら怖い。
物理的にゾンビ化した人類の襲いくる様はもちろん、そのような脅威がいつ来るか、
いつ来るかという心理的な恐怖も、もりだくさん。


 主人公の相棒・サマンサ役の犬もいい。
3年間たった二人で生き抜いてきた主人公を守ろうと闘い、ウィルスに感染してしまって
安楽死させられるのですが、この時のやりとりが泣かせます。
相棒だもんな、吸血犬になったからと言って苦しませるよりは、自分の手で。




 新ウィルスの蔓延、感染、家族の死亡と人類の滅亡、襲いくるゾンビ、孤独な闘い、
その合間に描かれる家族愛、自己犠牲、神がかり、
こういた映画に実にありがちなストーリーですが、見せ方がうまい。


いきなり冒頭が、荒廃したニューヨークだなんて。
いきなりその道路のど真ん中で、狩をしてるなんて。


音楽を上手く使い、思わず入り込んでしまうような、そんな構成。
珍しく集中しきった映画でした。


 ところで、シャワー使っていましたけど、ガスや水はどうなってるんでしょ。
発電機らしきものがあったので、電気はわかるけど。


 ハッピーエンドの今作。バッドエンドのパターンも観てみたいです。
アナ達がたどり着いたその門の向こうには、瓦礫と化した街。
既に陽は落ち、聞こえ始める吸血鬼のうなり声。
いやー、救われないにも程がありますねー。







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