(株)カプロラクタム-blog

果たしてココは何処なのだろうか・・・
否!ココは(株)カプロラクタム代表取締役兼社員αのweblogである!

憲法記念日と改憲

2013年05月03日 | 時事
憲法記念日に改憲どう考える 主要政党、談話を発表
日本国憲法が施行された日ですが、改憲論争が活発に行われた模様です。

自分も中3の受験シーズンに大体暗記したので、憲法についてはそれなりに知っているつもりでしたが、有名どころは前文と1,9,14,25,97辺りで、あとは一字一句覚えなくても大体の内容を知っていればいいと思っています。しかし、今回やたら「96条」にスポットが当たっているのには非常に違和感を覚えます。とりあえず96条を調べてみると、いわゆる「改正」に関わる条文で、「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」とあります。今回は、「三分の二」となっている部分を「過半数」にしようとしているようです。つまり今回の騒ぎはまさに改正するために改正するというか、本命を見据えた準備という魂胆が見え見えであるわけですね。

何年前になるか忘れましたが、一度だけ自民党時代に新憲法草案が発表されたことがありました。賛成反対を別にしてななめ読みをした印象としては、それほど大掛かりに変更したわけではないにしても、改正者の意図が至るところに反映されており、仮にこの草案で審議を始めた場合、途方もない時間がかかるだろうなあと感じました。例えば1条に賛成でも、9条に反対であれば、新憲法としては「不可」になってしまうわけです。国会での審議の後は国民投票も待ち構えているわけで、過半数の人が「全ての条文に全部賛成」するということはかなり難しいでしょう。それ以前に、前文と103条もある全ての条文に対してきちんと改正の意図を説明し切ることも相当大変です。つまり、憲法改正は全文単位でなく、条文単位で行われるべきだというのは正しいと自分も思います。

で、また「何故96条か」という問題に戻ってくるわけですが、前述の通り条文単位で替えていこうとすると、どうしても「三分の二」というのが毎度重い枷になってきてしまうのです。今国会は衆議院が与党絶対安定多数状態(三分の二以上)で、ひょっとすると今年の参院選で参議院もそうなる可能性もあるわけで、憲法改正の発議を行える地盤がそろうかもしれない。つまり、憲法改正が行えるチャンスなのですが、その状態がいつまでも続くわけではなく、衆議院が解散しないとしても最長3年の任期中に限られるわけです。これは、一昨日やっていた「アラジン」に置き換えると、叶えられる「3つの願い」の最初に願い事をもっと増やせと言っているようなものなのです。

自民党の本命は9条であり、3年しかチャンスがないとしたらその1点に絞って正々堂々と審議するべきだと思うのですが、おそらく他にも触りたい条文がいくつかあるのでしょう。内容の是非はまた別問題ですが、首相はコロコロ変わるくせに、憲法は変えたことがないという言霊の国で、どこまで変えていけるか注目したいと思います。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿