作家 井上香織 Official Blog

せつない純愛小説、やさしい目線で描かれたエッセイで人気の作家 井上香織が贈る癒しの空間 

一年に一度しか逢えないのに・・・

2017-07-10 | ★母の庭の花々★

上の写真は、先週、庭仕事のため

実家に帰ったとき写した 百合

百合と入れ替わるようにして、

現在はグラジオラスが咲きはじめております 


例年のごとく、母の庭では、菊の苗も成長しているのですが。

(今年は・・宿根性の品種と、さし芽で増やしたもののみ)

その子たちを目にするたび、

井上には心痛むことがございます。。


それにはこんな理由が。。。

長らくこのブログを読んでくださっている方は、ご存知かと思いますが。

私はここ数年。

毎年、六月初旬に開催される地域のイベントに欠かさず足を運んでおりました。


ことの発端は数年前。

そのイベントで キクの苗・無料配布

なるものが行われることを知り、

母に話したところ。


「キクって、どんな種類の?」

「そこまではわからないけど」


・・・・無言のうちに、母が大いなる興味を抱いたのを感じ取った井上。


イベント当日。

苗の配布開始時間に合わせ、出かけてみました。


六月とはいえ、真夏のような陽射しが降り注ぐ中、

年配の方たちがすでに行列をつくっており。。

最後尾に並んだ私は、それでもいくつかの苗をゲット 


翌週、実家の庭に植えたところ、すくすくと成長し。

秋になると。

品評会に出品するような大輪の花を咲かせてくれる子や、

花火のような可憐な花びらのサガ菊などなど。


赤、黄色、オレンジ、純白・・色とりどり咲き乱れ、

とても美しく庭を彩ってくれました 


小菊は、草丈が低く、多くのつぼみをつけるのですぐにそれとわかるのですが、

ほかのキクは、蕾が宿るまで、どんな花が咲くかわからない、

まさに 菊の福袋的な感じ 

母と共に楽しませていただきました 



それから、毎年欠かさず、

私はそのキクの苗の配布会に足を運ぶようになりました。



年に一度しかお目にかからないというのに、

顔見知りになっていた[菊花愛好会]の半被を着たおじさまがいて。。。


無料でいただけるのですから、

差し出された苗を黙ってありがたく、いただいてくればいいのに。

毎日、父の仏壇に飾るちょっと華やかなタイプと、

お墓参りの際、持参する草丈の高いものが欲しいとの母の要望により、私が、

「できれば小菊とサガ菊をください」

とか。

「晩秋に咲く品種があったら・・・」

などと、毎年、うるさく注文をつけたりしたものだから 

おじさまは、私のことを覚えていてくださったご様子。



昨年の六月。

例年のごとく、無料配布の列に並んでいた私に気づいた

そのおじさまが、

「これはサガ菊、こっちは秋の終わりに咲く品種です」

そういって、あらかじめ選り分けておいてくださったらしい袋を

私にこそっと手渡してくださいました 


感激した私は、

「実家の母が、ここでいただく苗をいつも楽しみにしているんです。

来年は、写真をお見せしますね」

などと、思わず口走ってしまいました。


しかし。。。。

今年。

その配布会が行われたその日、

まさにライブ当日だったため、伺うことができませんでした 


実は。

母の庭に咲き乱れる菊の花々の写真をプリントアウトし、

ちゃんとミニアルバムに入れ、用意してあったのですが。。。



「菊花愛好会」のおじさまが、

私のこのブログに目をとめてくださるとは、

とても思えませんが。。。

約束を破ることとなってしまい、

とても心苦しく思っています。


来年は必ず参ります。

もちろん、キクの花々を写したミニアルバム持参で。


本当に申し訳ありませんでした 


 追伸 

読者のみなさんには退屈なエピソードだったかと思いますが。

こうして懺悔の一文を書いたことで、

少し気持ちが晴れました。

長々とおつきあいいただき、ありがとうございました 

コメント
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