かねうりきちじの新書遍歴

多彩な職務経歴を持つ五十路男が、今読むべき新書を紹介します。

古代国家の見方が変わる?①~虎尾達哉著『古代日本の官僚』

2022年01月26日 | 新書
大学、大学院と歴史を学んだかねうりきちじ。
十数年前までは、歴史学の周辺で働いていましたが※、今ではそれとはまったく関係のない仕事をしています

 ※岩手県奥州市で、長者ヶ原廃寺跡という国視して史跡の担当をしていて、世界遺産登録を目指していました。
  もとはと言えばこのブログも、長者ヶ原廃寺跡を宣伝するためにはじめたものです。


歴史学を職業にすることはもうできないかもしれませんが、学ぶことは続けています。
歴史学、特に専門の日本古代史の新書はなるべく目を通すようにしています。
今回紹介する、虎尾達哉著『古代日本の官僚』は、ここ数年読んだ中でも特に衝撃を受けた一冊です。

なぜかというと、日本の古代政府を支えた、専門用語でいうところの律令官人の生態が、虎夫氏の指摘通りだとすれば、日本古代の政治支配への見方を捉え猶さなければならないのではないかと考えたからです。

どんな生態かというと、「天皇に仕えた怠惰な面々」という副題のとおり。

なぜ律令官人が怠惰だと『日本古代の政治支配への見方を捉え猶さなければならない」のか。

話すと長くなるので、今回は何回かに分けてお話ししたいと思います。

初めての続き物になりますが、是非ご期待ください。

《目次》
はじめに ⅰ
第一章 律令官人とは何か 3
第二章 儀式を無断欠席する官人 43
第三章 職務を放棄する官人 87
第四章 古来勤勉ではなかった官人たち 141
第五章 官人たちを守る人事官庁 187
終章 官僚に優しかった「専制主義国家」 209
あとがき 225

総頁数234ページ

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