鶴亀万年

元素周期研究会総帥の亀けんじがおおくりする、あまり役に立たないお知らせや気まぐれな情報が連日満載!

燐寸主義:鞄獅印

2012-04-27 16:39:53 | Weblog

 本日の燐寸は鞄獅印です。老舗の神戸燐寸からの発売ですが、この絵柄もかなり昔からあるものです。きっと深~い故事来歴があるのでしょうが、今となってはなぜライオンと鞄の組み合わせなのか、まったく意味不明ですね。その意味不明ということでもけっこう有名な鞄獅印です。
 絵柄そのものは昔とあまり変わらない版画っぽいタッチですが、残念なことにラベルらしい枠がなくなってしまっております。この傾向はかなり多くのブランドに見られる現象でありまして、時代の流れはいかんともしがたいのですがそこをなんとかしていただきたいものですね。

元素周期『マンガで覚える元素周期』:クロム

2012-04-21 16:01:04 | Weblog

 どうも。本日の元素は原子番号24のクロムです。個人的にはこの元素、好きですね。鉄やアルミほどはたくさん使われているわけじゃないけど身近だし、いちおうレアメタルの仲間ですが、あえてレアっていうほど希少なわけでもない。でも、金属としてはぴかぴかでかっこいいしね。クロムメッキ。アメ車とかバイクのマフラーとか、ああいうひとつの時代を築いた美意識のよりどころと申しますか、プラスチックが全盛になるまでの古き良き時代と申しますか。銀メッキじゃなくてクロムメッキで通じる価値観の世界に幸あれ。そんな感じ。でも。実用的なところではステンレスですからね。有史以前からの鉄の宿命であった「さびること」からの解放はクロムという物質があったればこそ。う~ん、いかすぜクロム!

燐寸主義:時計印

2012-04-13 02:02:33 | Weblog

 今回はがんばって取材ものですよ。現行品の時計印ですけど。これはこれでけっこう古いんでダイドーのネームが入ってます。現在は大丸印の日東社のブランドになってますけれども、その昔は旭馬や鏡鳩なんかをリリースしていた大手の日本燐寸から発売されていたんですね。
 で、以前書いたかもしれませんが、旧デザインの時計印燐寸はなかなかデザインがすばらしかったんでなんとかそいつをご紹介したい。というわけであちこち探した結果、現物はもうほとんど存在しないのですが、なんと当時の木製看板というのがまだ残っていました。左下の写真がそれでありまして、燐寸ラベルの絵柄をそのまま木の飾り看板とでもいうんでしょうか、そんなものにしてあるんですね。近鉄のビスタカーというか小田急の旧塗装というか、そんな色合いが超渋い。燕印の木製看板はどこかで見たことがありますが、この時計印は初めて見ました。だいたい左右が60cmくらいで彫り込みのある立派なものです。これがどこにあるかといいますと、お茶の水駅もよりの東京千代田区は神田明神の門前。本郷通りに面した神田明神の鳥居の横に天野屋さんという麹屋さんがあります。今でも地下に麹室なんかがあってテレビでもよく取材してますが、その麹屋さんの店舗はお土産屋と甘酒屋というか喫茶店がくっついた造りになっておりまして、件の木製看板は喫茶部の入り口の上に飾ってあります。2012年4月現在の亀確認ですのでテッパン情報です。店内にはほかにもいろいろな古い雑貨が飾ってあってなかなか面白いですよ。あ、お土産の江戸風小物や麹製品もよろしくってことで。
 いやそれにしても旧デザインのなんとも美しいことよ。それにひきかえ現行品の残念ぶりはかくのごとしでありましてあまり多くは言いたくありませんが、なんてことをしてくれたんだというのが正直な感想ですね。
 昔の資料を見てみると、この時計がそれぞれの時間を指している12のバリエーションがあって、コレクターならずとも全種類そろえるのが広く人気だったみたいです。今でもおまけのフィギュア集めなんかが人気がありますが、それと同じ感覚だったんでしょうね。いつの時代にも、そういうちょっとした潜在的マニア心をくすぐる商品というのはあるものです。ところで、この木製看板にはすでにJISマークが入っておりまして詳しい筋の情報によりますと明治大正時代とか、それほど古いものではなく、数字からすると昭和20年代後半に作られたものらしい。それくらいだとついうっかりと最近のものとか言っちゃいそうになりますがかれこれ60年は経とうというしろものですので、これはやっぱりそれなりに古いものということになりますね。

元素周期『マンガで覚える元素周期』:バナジウム

2012-04-12 16:03:16 | Weblog

 さて、本日の元素は原子番号23のバナジウム。金属としてはまったくなじみがありませんけれども、最近はバナジウム天然水でその名を知られるようになってきましたね。富士山の地下水にたくさん含まれているとかで、いったいどのようにして健康に役立つのかわかりませんが、専門に扱うサイトなどもあり、それによると血糖値を下げるだの成人病の予防になる、コレステロール値を下げる、ダイエット効果があるなどというおなじみの効能書きが羅列されております。しかし、要するに水飲むだけで健康になれるなら苦労はないわけですね。
 そんなバナジウムですけれども金属としてはたいへん優れた効能がある。すなわちこれを鉄にほんの少し添加いたしますと飛躍的に強さや硬さがアップするわけです。一応言っときますがこれは金属の話でありまして飲んでもだめですよ。でですね。そんなだから歯車なんかの金属部品に使われる。有名なところではアメリカの自動車王・フォードはバナジウムを混ぜて作った鉄で自動車のエンジンをつくり、これが大成功をおさめるもとになったというくらいのものなんですね。
 あとは刃物。日本刀のすごいやつとか、伝説的なわらわら模様のダマスカスブレードとか、ゆうしゃのつるぎとか、そういうのには混ぜてある、きっと。そんなバナジウムです。で、タイトルにある海洋生物がどうのこうのってのも気になると思いますがあとは本を読んでくださいね。

燐寸主義:鎖虎印

2012-04-08 03:34:00 | Weblog

 燐寸の製造拠点と申しますとこれはもう兵庫県、特に姫路市界隈となるわけですが、それに対する東海の一大勢力となっていたのが、この鎖虎印の静岡燐寸です。とはいえ現代の話ではなく大正時代の話。そのころ、燐寸はおもに東南アジア方面へ大量に輸出されていたそうでありまして、当時の静岡県における輸出産業メーカーとしてはこの会社、浜松の日本楽器と双璧をなしていたということですからさぞかしすごい勢いだったんでしょう。会社の場所は清水らしいので、もしかしたらちびまる子ちゃんの家ではこの燐寸を使っていたかもしれません。
 そのようなわけで、鎖虎印の燐寸というのはブランドとしてはかなりメジャーだったらしい。現行品はごらんのように、横尾忠則のイラスト作品をう~んとへなちょこにしたようなよくわからないデザインになってしまいましたが、趣味のコレクションサイトなどをのぞくと昔の燐寸ラベルなども残っており、当時は版画風の素敵な絵柄だったことがわかります。そのあたりはバックの地球の部分になんとなく感じ取ることができますね。
 この静岡燐寸という会社は現在は静岡燐寸商事となっており、おそらく販売だけを取り扱う会社になっていると思われます。