亀田司法書士ブログ

越谷市の亀田司法書士事務所のブログです

証明書の原本確認

2016-02-08 17:41:04 | 成年後見

私が成年後見人として,成年後見登記事項証明書のコピーを付けて戸籍の請求をしたところ,コピー添付のみで交付する自治体もあれば,登記事項証明書の原本添付を要求する自治体もありました。

確かにコピーでは偽造が比較的容易ゆえに,確実に原本をもって確認したいという気持ちは分かります。しかし,私は,交付する情報の重要度によって,原本の必要性を考慮しても良いのではと思います。つまり,請求対象により,司法書士が成年後見登記事項証明を偽造してまで交付を求める価値ある情報かどうかということです。

今回,職務上請求2号様式をもって請求しました。司法書士には,1号様式つまり委任を受けて法務局や裁判所に提出する書類を委任状無しに交付を請求する書式もあります。この場合,委任者や必要とする理由の記載のみで委任状を添付すること無く交付を受けられます。

2号様式では,私が相続人の一人の後見人として職務を行う理由を記して請求しました。この場合,他の親族から委任を受けて1号様式,あるいは,1号様式を使用せずに,認印を押印した委任状添付によっても請求することが可能でした。

認印を押印した委任状もまた偽造は容易です。でも,この請求による場合,自治体は委任状のみで交付に応じたはずです。ですから,そのような場合の偽造の容易性に目をつぶる一方,今回のように成年後見人として2号様式による請求した場合,厳格に原本確認をすることの請求資格の確認方法の均衡がとれていないと思うのです。

後見登記事項証明書の原本添付を求めるなら,その自治体は,委任状による請求には委任者の実印押印,印鑑証明書の添付を求めるべきです。そのようにすれば,委任状の偽造は容易にはできません。

それをせずに,司法書士の2号様式の請求に原本添付を求める措置は,何か均衡を逸しているように思います。

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