亀田司法書士ブログ

越谷市の亀田司法書士事務所のブログです

建物明渡し(1)

2018-02-23 15:41:11 | 司法書士の日記

久しぶりに建物明渡しを受任する事になりました。同職からの紹介です。

既に1年以上未払いが続き,賃料支払催告の内容証明郵便を受け取らないとのことです。

そこで,特定記録の普通郵便で賃料催告及び契約解除の通知を発送しました。ただ,これはポストに投函したことは証明されるものの,それ以上のことは証明されません。内容証明と異なり文書に記載された内容も同様です。

そこで,訴状をもって解除の通知をすることを予備的に主張しました。さらに念を入れて訴状に催告書としての効力も主張し,送達後相当期間経過後解除の効力が発生するとも主張しました。

1年以上の賃料未払いは,十分信頼関係破綻の要件を満たし,催告は必要ないように思いますが,念には念を入れる必要があります。

訴状の送達には,被告住所に送達が奏効しなかった場合,民訴法103条2項の就業場所への送達の上申をするか,確実に居住していること等の調査書を添付し,民訴法107条の付郵便での送達にするか迷う所です。

しかし,就業場所への送達では受取を拒否される可能性も捨てきれず,付郵便での送達を求めることになりそうです。

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不在住・不在籍証明

2018-01-29 16:47:32 | 司法書士の日記

新幹線も止まる程の地方都市に不在住・不在籍証明を郵送請求したら,委任状が足りませんと電話がありました。おまけに登記簿の写しも付けて欲しいと・・。

この証明は,情報をこちらが提供して,そちらは,その情報の有無を答えるだけだから,委任状など要りませんよと答えると,上司と相談してから,やはり要ります,ずっとこのようにお願いしておりますと。

で,他の自治体は求めてないのに何故貴方の所だけ求めるのですか,何か根拠があるのでしょうか?条例でも定めているのですか?と聞いたら再度相談し,今度の答えが,弁護士・司法書士さんが職務で使用することが明らかなので今回は出しますと。

この証明は,誰でも請求で請求できるはずなのに・・。これよく考えたら,出しようがないものなのです。

だって,登記上の所有者が亡くなっている場合,その相続人の委任状を付けるのですが,登記簿上の所有者の本籍・氏名が存在しないことの証明を求めているのですから,登記簿と本籍・氏名が一致した戸籍を付けられるわけないのです。

とすると,ただ,登記簿上の所有者と同姓同名の氏名のみ一致する戸籍を付けられるだけです。これでは,委任者が登記上の所有者の相続人かどうかを氏名だけで判断することになります。そのことを指摘しましたら,確かにそのとおりですねと。

それにしても,この自治体に,過去不在住・不在籍を請求した人々は,皆,指示どおり委任状または職務上請求書を付けていたのでしょうか?

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新年明けましておめでとうございます。

2018-01-05 13:35:10 | 司法書士の日記

昨日から本年の営業を開始しました。開業28年目を迎えました。靜かな正月です。

サラリーマンを止めて独立するとき,不安が一杯でした。独立しても電話は全然鳴りません。やむなく,銀行廻りをしました。名刺交換をしてくれるものの,中には露骨に迷惑そうな表情をされる場合もありました。

今では,訪問セールスに対して,自分がそのようなことをしていると感じます。なぜなら,こちらの仕事中に相手の仕事に付き合って興味のないことに時間を割く必要はありませんものね。

登記のみならず。訴訟・後見業務を行っていると,様々な人生を垣間見ることができます。不合理な点も良く目にします。 今年もその辺りを紹介していきたいと思います。

次回は,新幹線も止まる程の大きな地方都市の証明発行手続の矛盾について紹介しようと思います。

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上告棄却

2017-11-10 17:07:30 | 遺言・相続

本件上告は棄却されました。理由を紹介しましょう。

「所論は,原判決には影響を及ぼすことが明らかな法令違反があると主張するが,その実質は,原判決にいう,T社と同A社の取引を一連の取引と認めず,過払金充当合意の存在を認めなかった原判決には,事実誤認及び判例違反があるというに帰するところ,所論の点に関する原審の認定判断は,本件の関係証拠に照らし,正当として是認することができ,原判決に所論の違法はない。論旨は,原審の専権に属する証拠の取捨判断,事実の認定を非難するか,又は独自の見解に立って原判決を論難するものにすぎず,採用することができない。」となっていました。

棄却の文は,このような振り合いになるのでしょう。学校における論文のテストのように,主張(陳述)をあげて,この部分が正しくないのですよとは解説してくれません。

納得いくもいかないも,上告理由書を提出して一年半待ってこの結果でした。私より絶対優秀な裁判官3人がこのような判断をしたのですから仕方がありません。でも,借主は,全て貸主の主導的な要求に応えた結果,過払金が時効消滅したのですから納得がいきません。貸主が債権譲渡や借換を指示しなければ,一つの取引が続いていたのです。

現に,プロミスの事案においてですが,債権譲渡会社であるクオークに対して発生した過払金を,譲受会社であるプロミスは引き受けないと判断しましたが,その最高裁判決の原審において,ただし,債権譲渡時に既に生じている過払金を引き受けるものでは無いが,譲渡後債務が存在するものとして返済した分の過払金は,その後基本契約に基づき貸付けた債務に充当する合意があったと判断しているのです。

借主は何も落ち度がないのに,法律違反により生じた過払金返還請求権を時効により失いました。ですから,これを容認する裁判所の姿勢には信頼を抱けません。何か政策的な臭いさえします。残念ながら,訴訟に対する意欲が失せました。

弁護士さんは日々どのような感情を抱いて業務にあたっているのでしょう?このようなことばかりでなく意義あることがたくさんあるから仕事にやり甲斐があるのでしょう。

この程度でへこたれないようにしたいものです。

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上告審判決日(4)

2017-11-10 16:48:22 | 遺言・相続

本件のような借換えの場合,先に貸付けをしてその一部で同一会社の債務を完済して,残金のみを融資します。これは,借換の対象となる債務への充当の指定または合意になります。ところが,指定した債務が利息制限法限度利率に引き直せば有効に存在しない場合,適法に存在する別口の債務に直ちに充当されるべきです。

昭和43.10.29判決はこのように判示しています。 これは,過払充当合意の適用場面ではないのです。弁済の意思があるのですから,充当先に債務が存在しない場合,同時に存在している債務に充当することで債務者・債権者とも異存はないはずです。

どうして,これを過払金返還請求権と貸付金に併存させる意思を推定するのでしょうか? 判決は,24.9.11判決に捕らわれ過払金充当合意の要件のみに拘泥しています。

24.9.11判決は,それでも補足意見として,無担保リボ取引において生じた過払金が担保付貸付金に充当されない主な理由は,リボと証書貸付という契約形態の大きな違いによると述べました。また,他社借換えを重点とする取引ではなく,自身または親族の債務を一本化する場合,充当合意が認められる可能性があるとも言っています。

現に,同じ東京高裁でもタンポートからの譲受債権をプロミスの貸付けで借り替えた事例では,債権譲渡前にタンポートに対し生じた過払金をプロミスは引き受けないけど,譲渡後存在しない債務の分を譲渡先のプロミスに支払った分は,プロミス取引の貸付けに充当する合意があるとしています。

他にも有担保の取引が証書貸付でなくリボ取引の場合や本ケースのような取引で,過払金充当合意を認めた複数の判決があります。ただし,東京高裁においては,債権の種類が異なるとの理由により一連の取引と認められないとする判決も多いのです。

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