亀田司法書士ブログ

越谷市の亀田司法書士事務所のブログです

後見と信託

2017-03-28 17:43:46 | 成年後見

家族信託を検討している方に説明をする機会があり,成年後見・任意後見・家族信託の比較表を作成して説明を行いました。自分で比較表を作成してみると,その違いがよくわかるものです。

さて,依頼者にとっての主要な関心事は,費用と効力発生までの期間ではないでしょうか?そうすると,後見制度の欠点が見えてきました。

例えば,不動産賃貸管理を業としている方が認知症になり判断能力を喪失した場合,判断能力の喪失前に信託契約を締結しておけば何の問題もありません。

ところが,成年後見・任意後見は,判断能力の明らかな喪失(衰え)がない限り申立を行えませんので,当然に,判断能力喪失,診断書の作成依頼,後見申立,家裁の面談,審判の手続を経ることになります。

そうすると,本人に代わって法律行為を行うため後見登記事項証明書を取得できるようになるには,どんなに早くとも2か月以上掛かります。

また,不動産賃貸業等行う方は,比較的資産の多い方ですから,仮に親族が後見人に選ばれても,後見監督人がつくことにより監督人に報酬を支払うことになります。

これは,後見の終了まで続きますから,当初は登記費用等が掛かる信託に比べても,トータル的な支出は,後見人選任の方が多くなるように思います。

よろしければ,クリックお願いします。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

被後見人の死亡(3)

2017-03-06 16:45:28 | 成年後見

預託物の受領者について全員の同意が得られない場合,後見人はどのように対処すべきでしょう?

私は,同意を得られない相続人に対し,後見制度の趣旨や今後の手続きに加え,後見が終了したため預託物を相続人に速やかに返還する必要がある旨を記載した文書を郵送したり,場合により面談をして説明をします。

これによっても,同意が得られない場合,もはや争いが顕在化したものとして,遺産分割調停の申立及び審判前の保全処分としての遺産管理人の選任を求め,選任された管理人に返還するようにします。

例えは適切でないかもしれませんが,相続争いは火事のようなもので,火の小さいうちに火消しを試みる必要があり,その役割を担う人を誰にするかは重要な問題です。

法令上の根拠を示して説明し,これにより相続人全員信頼を得られるなら,事情をよく知る元後見人は,適任者の一人であるかもしれません。

よろしければ,クリックお願いします。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

被後見人の死亡(2)

2017-03-02 15:13:53 | 成年後見

後見終了後,預貯金通帳等の預り物を親族に返還する必要があります。

死亡による後見終了は,被後見人に相続が発生します。相続人が単独の場合は関係ないのですが,相続人が複数存在する場合,返却物受領者選定の同意書を徴求した上で,指定された者に返却します。

ところが,相続人間に争いがある場合,全員の同意書がもらえないことがあります。預貯金等は,死亡の届出をすることにより払戻しが不可能になる為,通帳等を誰に所持させても問題ないのですが,一般人である相続人の中には,そのように思わない人もいるのです。

そこで,後見終了後といえども相続人と関わらなければならない事態になることがあるのです。

そのとき,どのように対応したらよいでしょう?複数の選択肢があるように思います。

よろしければ,クリックお願いします。


にほんブログ村

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

被後見人の死亡(1)

2017-03-01 17:12:35 | 成年後見

被後見人が死亡すると,後見は終了します。しかし,終了後の事務が幾つかあります。

何事も終わりが肝心ですが,事案によっては一工夫しなくてはならない場合があります。

最初に行うことは,裁判所及び金融機関への報告及び終了登記の申請です。 登記には,死亡の記載のある戸籍を添付し,同時に登記完了後の閉鎖事項証明書の申請書を同封します。

金融機関に死亡を連絡すると口座は凍結され,入出金ができなくなります。 困るのは,ローンの支払い・税・保険料の口座引落も止まることです。

相続人に対する引継をもたもたしていると,延滞利息等不利益を与えてしまうことになりかねません。 終了後の事務は迅速に行う必要があるのです。

よろしければ,クリックお願いします。


にほんブログ村

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

後見と信託

2016-02-20 12:02:07 | 成年後見

先週は,木曜日から今日まで後見人として3件の老人ホームを訪ね,打ち合わせや入所契約を行いました。私が後見人になる主な目的は,成年後見制度支援信託の利用の契約締結のためです。

この制度は,一定の金融資産のある被後見人について,日常生活に必要な金額以外を信託銀行に預けることにより,親族の財産管理に万一不適切なことがあっても,被害を最小限にとどめようとする措置です。

新件の後見人選任申立事件も含め,既に親族後見人について開始している事件についても,家庭裁判所は順次信託制度の活用を決定し,信託契約締結を司法書士のような専門家後見人に委ね,信託契約締結後に親族後見人に財産管理の引継を行います。つまり,私達は,安心できる親族後見が開始するまでのリリーフ役を務める役割です。

制度自体は,約4年前に信託銀行が取扱を開始したものですが,契約の際,本人確認の為の身分証明書原本が必要であるため,いったん健康保険証を預かる必要があります。

通常一般の契約と異なり,裁判所の指示書に預託者である被後見人の住所氏名の記載があるため,本人確認の必要性があるのか?あるとしても,保険証の原本確認をするまでの必要があるのかなと思った次第です。

よろしければ,クリックお願いします。


にほんブログ村

コメント
この記事をはてなブックマークに追加