ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

11th選抜は序列固定型「超無難」選抜、構想力の欠如が招いた松村沙友理3列目と永島聖羅の涙 [19Jan15]

2015-01-19 19:00:00 | 芸能
1stアルバム「透明な色」のCDセールスが、大量かつ大規模な特典を付けている割に、伸びが重たいので、11th選抜は無難に置きにいくと思っていましたが、まさかここまで何も変えない構成にするとは、予想出来ませんでした(笑)。

もちろん、握手会主義はガッチリ守られているのだけど、ツートップである西野七瀬と白石麻衣の次にまで人気を上げている深川麻衣を2列目に留めて、フロントに出さないあたり、事なかれ主義の「無難」が握手会人気をも乗り越えている感じです。

まさに、「なにも足さない、なにも引かない」を地で行く選抜選考で、乃木坂の運営はアイドルのプロデュースより、ウィスキー造りの方が性に合っているんじゃないかと思いたくなります(笑)。


何も変えない乃木坂運営

今回の選抜発表は全然盛り上がらないという声をよく耳にしました。

それも当然で、1、2列目の固定と握手会主義という二つのキーワードだけで、誰が何列目に入るか、大体予想出来るほど、シンプルな抜擢方法でした。

次の表は、「ガールズルール」の6th選抜から、昨夜発表された11th選抜まで、1、2列目がどう変わってきたかを示したものです。

(表1) 6枚目「ガールズルール」から11枚目までの選抜1、2列目の変遷

メンバー名は、6thから11thまでの6選抜の中、1、2列目に入った回数で、以下のように色分けされている。

5回以上は青色
4回は明るいグリーン
3回はオレンジ色

6th選抜「ガールズルール」8福神
(2列目) 桜井 生田 生駒 西野 高山
(1列目) 松村 白石(c) 橋本

7th選抜「バレッタ」8福神
(2列目) 桜井 生田 生駒 若月
(1列目) 西野 白石 堀(c) 橋本 松村

8th選抜「気づいたら片想い」5福神
(2列目) 桜井 若月 生田 松村 深川
(1列目) 堀 白石 西野(c) 橋本 生駒

9th選抜「夏のFree&Easy」10福神
(2列目) 若月 秋元 桜井 深川 生駒
(1列目) 松井 白石 西野(c) 橋本 松村

10th選抜「何度目の青空か?」10福神
(2列目) 松村 秋元 生駒 桜井 深川
(1列目) 松井 白石 生田(c) 西野 橋本

11th選抜「タイトル未定」10福神
(2列目) 若月 秋元 生駒 桜井 深川
(1列目) 松井 白石 西野 橋本 生田


11th選抜の10福神は、全員が過去6シングルで3回以上、1列目2列目に入っており、しかも3回が2人、4回が2人、5回が1人(1回休業の生田)、6回が5人で、一度も3列目以降に下がったことのないメンバーが過半数を占めています。

さらに、「ガールズルール」からの陣容の変遷を眺めると、抜擢2回以下の「新顔」と呼べるのは、事実上、堀未央奈だけで、ほぼ同じ顔ぶれが、延々と続いている。

乃木坂について、「停滞感」という言葉が最近よく使われるけど、40人近いメンバーを擁する大所帯グループアイドルなのに、2013年の夏から1年半、選抜の顔である1、2列目がほとんど変わらなければ、そういった雰囲気が漂うのは当然です。


後藤真希が在籍していた頃のモーニング娘。は、12枚目「ザ☆ピ~ス!」(2001年7月25日発売)では石川梨華、13枚目「Mr.Moonlight ~愛のビッグバンド~」(2001年10月31日発売)は吉澤ひとみがセンターを務めるなど、曲ごとに中心イメージを担うメンバーを変え、ファンを飽きさせない工夫を凝らしていました。

全盛期のモー娘。ですら、常に変化を模索していたことを考えると、乃木坂46の現状はあまりに寒々しいと言わざるを得ません。

もちろん、固定された1、2列目が、ステージ上で有効に機能して、観客や視聴者を魅了し続けているのなら、運営がそれを長期間維持したい気持ちになるのは分かります。

しかし、この1年半で、かつて「同格」だったE-girlsに大差をつけられ、昨年末は紅白出場を土壇場で「同格」のHKT48に持って行かれ、乃木坂は音楽活動の面で、苦渋をなめ続けています。

その原因が、歌やダンスの実力を無視した、1、2列目の固定にあるのは明らかで、早急にパフォーマンス重視の選抜を組んで、ステージレベルの向上を図るべきなのだけど、紅白「落選」であれだけ悲しい思いをしたのに、乃木坂の運営は年が明けても、何も変えるつもりはないようです。


テコ入れが不可欠なセンター西野七瀬のパフォーマンス

3回目のセンターとなる西野七瀬は、歌とダンスにおいて、音楽的な基礎が不十分で、パフォーマンスが粗く安定しない部分があります。

大きな会場での生歌は、耳でメロディを聴いて歌うカラオケスタイルではダメで、楽譜を頭に入れて、音符に沿って発声することが求められます。

ところが、西野さんは、よくイヤホンに手を当てる仕草をするように、音を聴こうとしていて、意識がそちらに取られるのか、音符を2、3個ずつ飛ばしながら歌うことが多い。


大箱で歌うためには、少なくとも自分のパートを、正確にアカペラでこなせる音楽的基礎力が不可欠で、これが出来ないと、何度ステージを経験しても、プロとして最低限のレベルに、なかなか到達しないと思います。

白石麻衣は、音楽の専門学校に通った経験があるからか、音符は意識しているのだけど、いかんせん、大きな声を出すと、音が外れて、歌がどこか遠くに逃げ去ってしまう(笑)。

生歌ステージでは、握手会人気トップのこの二人が、長いフレーズを担当することが多く、それが乃木坂のレベルと捉えられてしまうので、徹底的に練習するか、上手くなるまでは短いフレーズに変えるか、何かしないと、音楽番組や大型音楽祭にたくさん出演するものの、存在感が一向に上がらない状態が、今年も続くことになるでしょう。


さらに、ダンスに関して、ななせまるは、バレエ、ジャズダンス、ヒップホップ、何でもいいのだけど、一つ定番の動きを身につけた方が良い。

基本的な「型」が体に入っていないので、踊りが安定しないのだと思う。

同じ曲なのに、ダンスがステージごとに少しずつ変わって、一定のイメージを観客に伝え切れていない印象があります。


センターのダンスは、曲とグループを象徴する一番大事な部分なので、フリを覚える時に、自分の中に発想の軸を作って、それとの距離感で動きをイメージすると、安定するんじゃないでしょうか。

例えば、伊藤万理華は、バレエの基本的な動きが頭と体に入っていて、それをベースに、さまざまなフリを解釈して、自分のダンスに昇華している気がします。

川村真洋もそうですが、ダンスの上手い人は、多くの場合、基礎となる動きをマスターしていて、だからこそ、どんな曲でも、魅力的で安定した踊りを展開出来るのだと思います。


『日経エンタテイメント!』2015年2月号で、秋元康氏は、生田絵梨花のセンターは自分の発想であると示唆する一方、白石麻衣、堀未央奈、西野七瀬は、乃木坂運営側からの提案でセンターに抜擢したと述べています。

誰の提案であろうが、「総合プロデューサー」の肩書きを持つ以上、秋元氏が決めたことに変わりないのですが、この発言には、白石、堀、西野を重用するプロデュースの仕方は、自分の考えではないと、距離を置く姿勢が見え隠れしています。

確かに、今回の選抜構成も含め、ひたすら握手会人気の順にメンバーを並べるだけの選考が、プロのプロデューサーによる発案だとすれば、以後、仕事の依頼が激減する危険があるので(笑)、無意識のうちに言い訳をしたくなるのかもしれません。

ただ、選ばれたメンバーは、西野七瀬にしろ、白石麻衣にせよ、言い訳は出来なくて、拙いステージを見せたらダイレクトに批判されるわけで、もうやるしかない。

選抜は、そういう選ばれる方の身になって、プロデュースして欲しいものです(笑)。


深川麻衣のフロントと衛藤美彩の福神に挑戦しなかった運営

さて、11th選抜に握手会主義がどれくらい反映されたのか、もう見え見えではあるけど(笑)、各メンバーの10枚目個別握手会、1stアルバムの個別握手会と「大撮影会」での成績を見てみましょう。

まずは、選抜構成を再掲しておきます。

(表2) 11枚目シングルの表題曲を担当する選抜メンバー

11th選抜 (5-5-8)
(3列目) 松村(11) 相楽(1) 飛鳥(4) 万理華(4) (5) 星野(9) 衛藤(4) 高山(11)
(2列目) 若月(9) 秋元(8) 生駒(11) 桜井(11) 深川(9)
(1列目) 松井(3) 白石(11) 西野*(11) 橋本(11) 生田(10)

# 「*」はセンター
# 客席側から見た左右でメンバー名を並べている
# 11th選抜は、1列目青2列目緑3列目オレンジで、メンバー名を色分けしている
# (括弧)内の数字は、これまでの選抜回数


次に、これも再掲ですが、まず10枚目個別握手会の最新売り上げ順位表です。

(表3) 10枚目「何度目の青空?」個別握手会第22次応募終了時点における推定売り上げ枚数による順位表

凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (完売率, 推定売り上げ枚数, 全完売を達成した次数) メンバー名

# 11th選抜メンバーを、1列目青2列目緑3列目オレンジで示している
# メンバー名に「*」が付いているのは二期生で、「*」のみは研究生、「*^」は正規メンバーであることを示す
# 複数同順位でのメンバーの並べ方に意味はない。
#「完売率」はパーセント(%)表示で、小数点以下1桁目を四捨五入。
# 「推定売り上げ枚数」は、万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入。
# 表を見易くするため、順位、完売部数、担当部数の数字が1桁の場合は2桁目にゼロを入れている


[01] 35部/35部 (100%, 2.4万枚, 07次) 西野七瀬
[01] 35部/35部 (100%, 2.4万枚, 08次) 白石麻衣 橋本奈々未 深川麻衣
[01] 35部/35部 (100%, 2.4万枚, 10次) 松村沙友理
[01] 35部/35部 (100%, 2.4万枚, 11次) 秋元真夏
[01] 35部/35部 (100%, 2.4万枚, 14次) 若月佑美
[08] 30部/30部 (100%, 2.0万枚, 09次) 生田絵梨花
[08] 30部/30部 (100%, 2.0万枚, 10次) 桜井玲香 衛藤美彩
[11] 12部/35部 (34%, 1.8万枚) 高山一実
[12] 09部/33部 (27%, 1.6万枚) 伊藤万理華
[13] 10部/26部 (38%, 1.4万枚) 星野みなみ
[14] 05部/31部 (16%, 1.3万枚) 齋藤飛鳥 永島聖羅
[16] 03部/33部 (09%, 1.3万枚) 堀未央奈*^
[17] 04部/31部 (13%, 1.3万枚) 中田花奈
[18] 04部/29部 (14%, 1.2万枚) 生駒里奈
[19] 02部/31部 (06%, 1.1万枚) 井上小百合
[20] 04部/26部 (15%, 1.1万枚) 斉藤優里
[21] 04部/25部 (16%, 1.1万枚) 中元日芽香
[22] 07部/19部 (37%, 1.0万枚) 新内眞衣*^
[23] 02部/26部 (08%, 1.0万枚) 北野日奈子*^
[24] 03部/19部 (16%, 0.8万枚) 川後陽菜
[25] 05部/14部 (36%, 0.7万枚) 樋口日奈
[26] 01部/19部 (05%, 0.7万枚) 畠中清羅 相楽伊織*
[28] 02部/12部 (17%, 0.5万枚) 能條愛未
[29] 03部/10部 (30%, 0.5万枚) 渡辺みり愛*
[30] 01部/12部 (08%, 0.5万枚) 川村真洋 伊藤かりん*^ 山崎怜奈*
[33] 00部/12部 (00%, 0.4万枚) 伊藤純奈*
[34] 05部/05部 (100%, 0.3万枚) 松井玲奈(兼任)
[35] 00部/10部 (00%, 0.3万枚) 斎藤ちはる
[36] 01部/07部 (14%, 0.3万枚) 和田まあや 寺田蘭世* 佐々木琴子*
[39] 00部/05部 (00%, 0.2万枚) 鈴木絢音*


上表から明らかなように、握手会主義を素直に適用するなら、深川麻衣は1列目に入って当然のメンバーです。

また、アルバムの個別握手会と「大撮影会」でも、彼女はフロントクラスの人気を見せています。

(表4) 1stアルバム「透明な色」個別握手会第9次応募終了時点における推定売り上げ枚数による順位表

凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (完売率, 推定売り上げ枚数, 全完売を達成した次数) メンバー名

# 11th選抜メンバーが全員登場するまでの順位表

[01] 15部/15部 (100%, 9次) 西野七瀬
[02] 06部/15部 (40%) 白石麻衣
[03] 05部/15部 (33%) 橋本奈々未 深川麻衣
[05] 04部/15部 (27%) 秋元真夏
[06] 03部/15部 (20%) 生田絵梨花
[07] 01部/15部 (07%) 桜井玲香
[08] 00部/15部 (00%) 松村沙友理 若月佑美 衛藤美彩
[11] 00部/13部 (00%) 高山一実 伊藤万理華
[13] 01部/05部 (20%) 松井玲奈
[14] 00部/12部 (00%) 生駒里奈 星野みなみ 堀未央奈
[17] 00部/10部 (00%) 齋藤飛鳥 中田花奈 井上小百合 中元日芽香
[21] 00部/09部 (00%) 斉藤優里 永島聖羅 北野日奈子
[24] 00部/07部 (00%) 渡辺みり愛 相楽伊織


(表5) 1stアルバム「透明な色」撮影会第4次応募終了時点における推定売り上げ枚数による順位表

凡例
[順位] 完売部数/担当部数 (完売率, 推定売り上げ枚数, 全完売を達成した次数) メンバー名

# 11th選抜メンバーが全員登場するまでの順位表
# 松井玲奈は「大撮影会」に参加していない

[01] 5部/5部 (100%, 2次) 西野七瀬 白石麻衣
[01] 5部/5部 (100%, 3次) 橋本奈々未 生田絵梨花
[01] 5部/5部 (100%, 4次) 秋元真夏 深川麻衣
[07] 2部/4部 (50%) 衛藤美彩
[08] 0部/5部 (00%) 松村沙友理 桜井玲香 若月佑美
[11] 0部/4部 (00%) 高山一実 生駒里奈 井上小百合 齋藤飛鳥 伊藤万理華 堀未央奈
[17] 1部/3部 (33%) 星野みなみ
[18] 0部/3部 (00%) 中田花奈 斉藤優里 永島聖羅 中元日芽香
[22] 0部/2部 (00%) 畠中清羅 能條愛未 樋口日奈 川後陽菜 新内眞衣 北野日奈子 伊藤かりん 相楽伊織


これらの順位表から、「1期10」の10人と高山一実、星野みなみ、伊藤万理華、齋藤飛鳥の選抜入りは、個別系イベントによるCDセールスで説明出来ます。

生駒里奈は握手会人気が選抜入りラインをやや割り込んでいるのに、選抜序列が高く、この辺は「生駒枠」が適用されている印象が強い。

つまり、11枚目の選抜でも、生駒里奈という例外と相楽伊織の抜擢を除けば、握手会主義は微動だにしなかったということです。


ただ、1列目が当然の深川麻衣が、2列目に据え置かれていて、これは運営のチャレンジ精神の欠如だと思います。

まいまいは、9枚目、10枚目と着実に握手会人気を上げていて、彼女をフロントに入れれば、上り調子の勢いがそのまま新選抜のイメージになるのだけど、橋本奈々未や生田絵梨花を2列目に下げたくないという意識が強過ぎて、せっかく「旬」の人がいるのに(笑)、上手く生かす絶好の機会を逃してしまっている。

勿体ないです。


さらに、昨年、スーパーエキセントリックシアターの記念公演『Mr. カミナリ』でヒロインを好演、高い評価を受けた衛藤美彩も、またまた3列目据え置きで、さっぱり理由が分かりません。

なぜか乃木坂の運営は、衛藤美彩を前に出したがらなくて、ステージで、彼女がソロパートを歌ったり、ダンスを前に出て踊るシーンには、なかなかお目にかかれません。

乃木坂の中でも一二を争うほど歌が上手く、ダンスも素晴らしいのに、それを披露するチャンスは極端に少ない。


結局、乃木坂46は、綺羅星のごとく才能を抱えているのに、それらを積極的に起用する姿勢が乏しく、自ら武装解除して、E-girlsに先を越され、紅白をHKT48に差し替えられてしまった。

どんなにバッティングが良く、守備が上手くても、一度、この選手は代走と決めたら、何があっても代走でしか使わない野球の監督がいますが(笑)、乃木坂の運営は、まさにそういう発想で貫かれている気がします。

かつて阪神タイガースの監督時代、新庄剛志を、ピッチャー兼任にしようとした野村克也氏じゃないけど(笑)、あらゆる戦力を使い尽くす姿勢がないと、チームはなかなか強くなりません。


構想力の欠如が招いた永島聖羅のアンダー

先週の FM FUJI『沈黙の金曜日』で、永島聖羅が番組途中に泣いていたという話があります。

それが本当だとしても、涙の理由は分からないけど、ここ数シングルの選抜選考は、泣きたくなっても不思議でないほど、せいらりんにとって過酷なものだと思います。

(表3)のように、10枚目個別握手会は、齋藤飛鳥と並んで14位という好成績を収めていて、握手会人気からすれば、選抜入りしておかしくない。

アルバム収録の「なぞの落書き」でユニットを組んだように、「みなみおなプラスあしゅ」を、運営は重点プロモーション対象にしつつあるようで、今回の飛鳥抜擢も、その一環という気がします。

つまり、この若きトライアングルを完成するため、同順位ながら齋藤飛鳥が選ばれ、永島聖羅が涙を飲んだ可能性がある。


ただ、せいらりんは、7枚目「バレッタ」以降、常に、握手会人気がアンダーのトップクラスで、いつ選抜入りしても良い筈なんだけど、毎回毎回選ばれず、結局、選抜回数は、5枚目「君の名は希望」での1回だけに留まっています。

ダンスが上手いとは言えないのかもしれないけど(笑)、サービス精神が旺盛で、積極的にトークを仕掛けるメンタルを持っている。

また、表情が豊かで、女優としての表現力には、相当なレベルを感じさせるものがある。

『NOGIBINGO!3』の写真対決企画で、艶っぽい花魁風の「見返り」姿を、中田花奈のカメラで撮ったショットが、最高得点を貰っていましたが、繊細な表情を作る永島聖羅の才能が、遺憾なく発揮された結果の優勝だったと思います。

さらに、昨年2月のバレンタインデーに放送された日本テレビ『仮面ティーチャー』では、白石麻衣が主役級で出演する一方、永島聖羅は1場面だけの出番だったけど、怯えた表情を見事に表現して、鮮烈な印象を残しています。

(参考記事)
乃木坂の風 15Feb14 ~ コスプレ感が逆に生きた白石麻衣、一瞬で輝きを見せた永島聖羅 in 仮面ティーチャー


常にアンダートップレベルの握手会人気があり、タレント、女優として高いレベルの能力を期待出来、実際、アンダーライブ成功の立役者となったにも関わらず、選抜入りがたった1回というのは、どう考えても理不尽です。

では、なぜ永島聖羅がなかなか起用されないかというと、運営に、「役割」を考え出す力がないからです。

メンバーはそれぞれ、違うジャンルで高い才能を持っているので、適切な「役割」を与えれば、力強く輝き出すけど、「役割」がなければ、あるいは、合わない「役割」だと、せっかくの才能が行き場を失ってしまいます。

選抜には16人以上いるのだから、歌やダンスの上手い人以外であっても、ワンポイントぶっこみ的に歌う、インパクトのあるフリを一瞬行なうなど、ステージ上でさまざまに出番を作ることが出来ます。

そして、この場面ではこの人、あの場面ではあの人という、複数の「役割」が上手く組み合わさったとき、単なるメンバーの集合体だったものが、チームとして有効に機能し始めると思います。


例えば、永島聖羅は、印象的な表情を作ることに長けているので、歌詞を芝居的に表現する役割を任せれば、曲イメージをより明快に伝えられるかもしれない。

それぞれのメンバーに対して、こういった「役割」、すなわち「起用法」を発想出来なければ、才能のあるメンバーが何人揃っていても、ステージは一向に魅力的なものにならないでしょう。

永島聖羅という逸材が未だに選抜1回というのは、運営に永島聖羅が活躍する選抜を構想する力がないからで、それゆえ、選抜というチームにも変化がなく、一向にエキサイティングになっていかないわけです。


「とりあえず」という言葉しか思いつかない、中途半端な松村沙友理の3列目

松村沙友理が乃木坂のシングルで初めて3列目に下がったことも、運営の構想力欠如を物語っています。

文春騒動を受けて、さすがに2列目据え置きとはいかないけど、握手会成績やこれまでの実績を考えると、アンダーには出来ない。

ということで、何となく3列目にした感が漂っていて、運営は、今のさゆりんごの「起用法」を見出していない気がします。


11th選抜の発表では、松村沙友理がどう扱われるのかが、一つの注目点でした。

であれば、「毒を食らわば皿までも」と(笑)、松村沙友理のセンター抜擢があっても面白かった。

もしそれを行なっていたら、11th選抜は、もっと多くのメディアが記事にして、大きなニュースになっていたでしょう。


結局、世間から注目を集めなければ、話が始まらないのだから、使える話題はどんどん使うべきで、乃木坂の一般知名度を大幅に上げたという、文春騒動のプラス面を利用しない手はない。

乃木坂がプロのエンターテイメント集団である以上、こういった仕掛けは、臆面もなく繰り出して構わないと思います。

さゆりんごは、発表後のコメントで、記事が出てから、活動辞退を口にしたことすらあって、そんな私が選抜入りして良いのか、どうして良いのか分からないと、煮え切らない心情を述べていたけど、運営がフロントに起用するといったところまで突き進めば、彼女も覚悟が出来て、前に進めるでしょう。


松村沙友理には、どうしたって、頑張って貰うしかないのだから、3列目に後退などさせず、むしろ前に出して腹を括らせた方が、他のメンバーにとっても、方針が分かり易くて良かったんじゃないでしょうか。

何となく3列目で、静かにしているなんて発想なら、選抜に入れる意味はないと思います。

でも、どのポジションであれ、りんごさんには、11枚目、あの笑顔を取り戻して、頑張って欲しい。

自分を信じて、力強く前へ進んで下さいな、応援してますよ~(笑)。


相楽伊織の「大抜擢」は運営二度目の「眼力」自慢か

相楽伊織の3列目は、運営の悪い癖がまた出たとしか思えません(笑)。

スカパーで放送された「乃木坂46 Merry X'mas Show 2014」で、「生まれたままで」のステージがありましたが、個々のフリを連動させるのが醍醐味である全体ダンスなのに、相楽さんは、フリが十分に入っていなくて、かなり浮いてしまっていました。

慣れていないと、短時間でフリを覚えるのが大変で、この舞台を反省材料に、さらに練習を積めばよく、「X'mas Show」のような単独コンサートは、そういったメンバーのスキル向上の場という意味合いもあります。

しかし、選抜メンバーになると、テレビの音楽番組に出て、そのダンスが多くの一般視聴者の目に触れることになるので、プロとして最低限のレベルはクリアして貰わないと、乃木坂全体の評価を下げてしまいます。


若い研究生を選抜に入れるのであれば、スキルが一歩抜きん出ている渡辺みり愛か、ステージ上での存在感が抜群な佐々木琴子あたりが、個人的には適任かと思います。

また、二期生枠という捉え方であれば、新内眞衣が、ある程度トークをこなせる上、細長い手足が魅力的な抜群のスタイルで、ダンスの見栄えが良いので、彼女を抜擢するのが妥当じゃないでしょうか。

正直、もっとダンスの練習が必要だとは思うけど(笑)、「X'mas Show」の「生まれたままで」でも、それなりに溶け込んでいました。

新内さん、(表3)に示されるように、10枚目個別握手会の売り上げは、第22次応募終了時点において、総合22位、二期生では、堀未央奈に次ぐ2位の好成績で、10枚目で急速に握手会人気を伸ばした、勢いのあるメンバーの一人です。

頭の良さ、ダンス、握手会成績などを考えると、まいちゅんの選抜入りは他のメンバーも受け入れやすいんじゃないでしょうか。


堀未央奈のケースで分かるように、しかるべき手順を踏まない「大抜擢」は、本人にとっても、乃木坂にとっても、あまり良いものを残さないので、止めて欲しかったんですが、運営に、逸材を見つける自らの「眼力」が優れていることを誇示したいという気持ちがある限り、こういったシンデレラ抜擢は後を絶たないのでしょう。

運営の「眼力」自慢は、その人が選抜入りしたために、本来、実力的に入るべき人が入れない側面があるわけで、乃木坂を傾ける要因でも、トップクラスに危険なものじゃないでしょうか。

ただ、相楽さんにとっては、せっかくの大きなチャンスですから、頑張って活動して、多くのものを身につけることを願っています。


最後に、資料として、すべてのシングルの選抜を載せておきます。

松村沙友理の3列目って、大きな出来事ですね、こうやって眺めると(笑)。

(表) 乃木坂46の歴代選抜のメンバー構成

#「*」は福神メンバー
# メンバー名は、前から見て左からの順に並べている

1st選抜 [3-4-9(16), 7福神]「ぐるぐるカーテン」
(3列目) 川村真洋 能條愛未 西野七瀬 齋藤飛鳥 斉藤優里 桜井玲香 井上小百合 中田花奈 市來玲奈
(2列目) 橋本奈々未* 松村沙友理* 白石麻衣* 高山一実*
(1列目) 生田絵梨花* 生駒里奈*(c) 星野みなみ*

2nd選抜 [3-4-9(16), 7福神]「おいでシャンプー」
(3列目) 岩瀬祐美子 市來玲奈 斉藤優里 生田絵梨花 井上小百合 星野みなみ 西野七瀬 畠中清羅 宮澤成良
(2列目) 橋本奈々未* 松村沙友理* 白石麻衣* 高山一実*
(1列目) 桜井玲香* 生駒里奈*(c) 中田花奈*

3rd選抜 [4-6-6(16), 7福神]「走れ!Bicycle」
(3列目) 斉藤優里 若月佑美 井上小百合 市來玲奈 伊藤万理華 深川麻衣
(2列目) 中田花奈 橋本奈々未* 白石麻衣* 松村沙友理* 西野七瀬* 高山一実
(1列目) 生田絵梨花* 生駒里奈*(c) 星野みなみ* 桜井玲香

4th選抜 [3-5-8(16), 8福神]「制服のマネキン」
(3列目) 能條愛未 齋藤飛鳥 若月佑美 井上小百合 深川麻衣 市來玲奈 西野七瀬 高山一実
(2列目) 桜井玲香* 橋本奈々未* 白石麻衣* 松村沙友理* 秋元真夏*
(1列目) 生田絵梨花* 生駒里奈*(c) 星野みなみ*

5th選抜 [3-5-8(16), 8福神]「君の名は希望」
(3列目) 伊藤寧々 中田花奈 井上小百合 西野七瀬 若月佑美 深川麻衣 永島聖羅 高山一実
(2列目) 桜井玲香* 橋本奈々未* 白石麻衣* 松村沙友理* 秋元真夏*
(1列目) 生田絵梨花* 生駒里奈*(c) 星野みなみ*

6th選抜 [3-5-8(16), 8福神]「ガールズルール」
(3列目) 伊藤万理華 井上小百合 中田花奈 若月佑美 星野みなみ 秋元真夏 深川麻衣 斉藤優里
(2列目) 桜井玲香* 生田絵梨花* 生駒里奈* 西野七瀬* 高山一実*
(1列目) 松村沙友理* 白石麻衣*(c) 橋本奈々未*

7th選抜 [5-4-8(17), 8福神]「バレッタ」
(3列目) 伊藤万理華 衛藤美彩 齋藤飛鳥 秋元真夏 深川麻衣 中元日芽香 川後陽菜 高山一実
(2列目) 桜井玲香* 生田絵梨花* 生駒里奈* 若月佑美*
(1列目) 西野七瀬* 白石麻衣* 堀未央奈(c) 橋本奈々未* 松村沙友理*

8th選抜 [5-5-6(16), 5福神]「気づいたら片想い」
(3列目) 川村真洋 北野日奈子 樋口日奈 秋元真夏 和田まあや 高山一実
(2列目) 桜井玲香 若月佑美 生田絵梨花 松村沙友理 深川麻衣
(1列目) 堀未央奈* 白石麻衣* 西野七瀬*(c) 橋本奈々未* 生駒里奈*

9th選抜 [5-5-7(17), 10福神]「夏のFree&Easy」
(3列目) 衛藤美彩 井上小百合 斉藤優里 星野みなみ 大和里菜 堀未央奈 高山一実
(2列目) 若月佑美* 秋元真夏* 桜井玲香* 深川麻衣* 生駒里奈*
(1列目) 松井玲奈* 白石麻衣* 西野七瀬*(c) 橋本奈々未* 松村沙友理*

10th選抜 [5-5-6(16), 10福神]「何度目の青空か?」
(3列目) 衛藤美彩 若月佑美 堀未央奈 星野みなみ 高山一実 斎藤ちはる
(2列目) 松村沙友理* 秋元真夏* 生駒里奈* 桜井玲香* 深川麻衣*
(1列目) 松井玲奈* 白石麻衣* 生田絵梨花*(c) 西野七瀬* 橋本奈々未*

11th選抜 [5-5-8(18), 10福神]「タイトル未定」
(3列目) 松村沙友理 相楽伊織 齋藤飛鳥 伊藤万理華 堀未央奈 星野みなみ 衛藤美彩 高山一実
(2列目) 若月佑美* 秋元真夏* 生駒里奈* 桜井玲香* 深川麻衣*
(1列目) 松井玲奈* 白石麻衣* 西野七瀬* 橋本奈々未* 生田絵梨花*


注目の乃木坂メンバー出演予定番組

今週金曜夜8時!
1月23日(金) 20 : 00 ~ テレビ朝日『MUSIC STATION』
乃木坂46がメドレーを披露する予定。選抜メンバーが出演との情報があるが、10thか11thか分からず、歌う曲も発表されていない。
番組公式サイトの「出演者ラインアップ」ページ

毎週水曜夜10時!
1月21日(水) 22 : 00~ フジテレビ『残念な夫。』第2回
生田絵梨花が出演する連続ドラマ。
『残念な夫。』の公式サイト


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乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」

乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる

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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報

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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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