日本相撲協会の研修会が両国国技館で開かれ、講師の井上義彦剣道範士(83)は語る。
人の道から外れるような勝ち方は絶対に避けなければならない。
日本には武士道があった。
宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島の決闘。生か死かの二者択一の真剣勝負。勝か負かの命懸け。
木刀で約束の時間に遅れ、小次郎の心を乱す作戦。剣術では大差ない実力だろうが心が違った。
毎日鍛錬をする力士、実力は紙一重、勝ったり負けたり。命を賭ける真剣勝負ではない。
心の強さが勝負の分かれ目。メールで八百長工作、素人の蛮行。
武士の情け、真剣勝負の負けっぷり。人の心は分からないが、心遣いは玄人には分かる。
貸す借りるは村社会の潤滑油。それが相撲道の人の道。