3月の実質賃金 前年同月比2.5%減 24か月連続のマイナス | NHK
【NHK】ことし3月の働く人1人当たりの実質賃金は前の年の同じ月に比べて2.5%減少し、24か月連続のマイナスとなりました。
NHKニュース
これは比較可能な1991年以降、最長で、依然として物価の上昇に賃金の伸びが追いついていない状況が続いています。
厚生労働省は「春闘で大手企業を中心に高い水準の賃上げの動きが広がっていて、今後、賃金改定を行う企業も増えるとみられる。物価の状況と合わせて、実質賃金がプラスに転じるのかを注視していきたい」としています。
グラフで見てプラスに転じているのは2021年の新型コロナ対策での給付金、支援金が出た時です。
つまり、下支えするだけの資金の入れ方をすれば少しは改善されるのに金融緩和の内容は国債買い入れやETFと本当に資金が必要な所に回っていないのかと推測されます。
賃上げの研究 ~どうすれば実質賃金を上げられるか~ | 熊野 英生 | 第一生命経済研究所
生産性の向上、つまりはこの話ループしています。
1991年の頃バブル後以来、物価上昇に賃金上昇が追い付けていない話です。
賃金が上がらないから、生活に余裕がなく、結婚や出産に効果的な経済になっていないのでしょうね。
当初は円高で国際競争力が問題だと言われていました、最近では反転して日本の賃金は安いから外国人労働者にも見捨てられるとなっています。
賃金が先か、人口が増えて生産が上がるのが先か問題は鶏と卵のような話になってループしています。
これが失われた20年の間だとデフレスパイラルに陥りました。
問題は需要の掘り起こしが民間だとスムーズでも官庁だとそれがかえって有効活用されなくて結果的に経済効果が得られず、最終的に赤字になる場合もありました。
問題はプロジェクトの規模ではなく、利用されて経済が活性化させなければならないのに判断を誤っていました。
地方へのアクセスを優先して、地方での経済の活性化を構想しきれなかった為にスポイト現象で都会へと人口流出してしまうと言う顛末は想定外だったと言う事でしょうね。
首都圏への集約化が進んでしまった結果、かえって効率が悪い渋滞や満員電車など問題を誘発しています。
地方移転を画策しても従わないのが殆どでつまり中心部から外れたら、何か都落ちした気分なのかと推測されます。
ですが、実質は逆で広いスペースが使えるし、実際に都会では考えられないようなローコストで新規事業をする事も可能です。
そう言う点を見逃しているのは確かです。
資金の有効活用とそれを利用して利益を上げるだけの構想力、行動力に欠けるのが判明していてもそうはしないのが日本の経団連みたいな組織の理念なのでしょう。
これまで地方創生が言われ出してから10年が経過しているのに何故か過疎の方ばかり目立つと言うか報道機関やネット情報でも悲観的な話に終始しています。
悲観的な話になると財布の紐が固くなるので結果、不景気やデフレ、安売りになってしまいます。
問題は新規の事業や便利さの追求がなされずに本来の成長を阻害してしまいます。
特に良くないのはゼロエミッションなどと言うとミニマリストみたいに余分な物を持たない人が増えます。
更に問題なのは必要な物まで用意しないで済まそうとする輩までいて貧困でもないのに子ども食堂を利用させる親とかまでいました。
世知辛い世の中ではあってもそのような状況ではなかなか上手く回らないのでしょう。
何かにつけて官庁や地方自治体のギブアップが安易に認められてしまうのですが、その背景に政治家のやるべき事をしないで丸投げするような体質があるのでしょう。
官庁が新規のプランを企画する時に確かに経験のない業者にやらせるよりは経験のある業者を選択するのはあるのですが、それにしても中抜きが多く問題なのです。
こんな点も賃金格差や豊かさの格差に影響してしまっています。
官庁や地方自治体の職員に民間の研修を受けさせるような映画があったのですが、それの所為か分かりませんが民間の考え方の悪い部分を真似して必要な行政の責任感が薄れています。
ローコストオペレーションしてもいいのでしょうけど、それが優先しては身も蓋もありません。
本当に必要なのはそのサービスで行政が評価される事であり、その評価の仕方がマスコミなどで間違っている為に問題が解決し難い自治体とか有るのかとも考えます。
生産性を高めるのにはそれなりの考えとその為に必要な知識や科学みたいな話なのです。
それなのに何故か買い叩かれて安いと、評価される生産性が低いとしてしまう辺りが既に社会構造として難です。
区画整理が地方自治体で難しいように官庁が率先して生産性を高めるようなプロジェクトをするのはいろんな面でマスコミや消費者団体、環境団体とぶつかるのでしょう。
それ故、本当はもっと協力的であって良さそうな事まで角を立ててしまう社会で評価を均一に上昇させるのは難儀です。