昨日12時30分から申し込みが始まった杉井明美さんによる「アークガーデンツアー」は、あっという間に申し込みが一杯になりました。
早めに並んで良かったわ
ツアー参加者には一人一人に無線機が貸し出され、杉井さんのお話を離れていても聞くことができるので、とても便利で、おかげで説明がハッキリわかりました。
はじめに、アークヒルズのメインガーデンへ。
16年前に作られた屋上ガーデンで、今はアークヒルズガーデンクラブが管理しているそう。
実は作られた翌年の6月に、屋上ガーデンとはどんなものかと、一度観に訪れているんです。
当時は「日陰がない」と、暑さにウンザリし、屋上庭園は木が育たないのかと思っていましたが、とんでもない
今では木漏れ日以外は無いぐらい、木々が大きく育っておりました。
此処が屋上と思えない
植物はヘレボルスやツワブキなど日陰に強い植物が植えられ、今はジギタリスや芍薬が咲いています。
ヘレボルスは花ガラを切らずにおくそうで、こぼれ種からアチコチ新芽が出て増えているそうです。
これからはユリが咲くようです。
こちらは一般公開されているので、アークヒルズへお出かけの際は立ち寄ってみてはいかがでしょう。
さて、平素非公開のサントリーホールのルーフガーデンへ。
パレットガーデンは枕木で放射状に仕切られ、対面する植栽升が同じ系統の色で統一されています。
こちらはピンクや赤系が中心の植栽。
こちらはホワイトガーデン。
丁度アリウムが咲きそう
ここはビル街の屋上ガーデンです。
もう一色のイエローガーデンではアスパラガスが大きく育ち、ユーホルビアが良く咲いていました。
ガーデンを作った当時は、今のようなルーフガーデン用の土という考え方が無く、今も当時からの普通の土を使っているそうで、大木の育っている外周の土の深さは1mぐらいで、草花の植えてある場所は30~40cmぐらいだそうです。
それでも大きく育つのは「生きようとする植物の力のせいでしょうか」と杉井さん。
ローズガーデンには、日本原産のバラを中心に植えられています。
丁度ナニワイバラと白モッコウバラが満開で、これからバレリーナが咲くようです。
薬剤散布はせず、自然に任せて育てているそうで、剪定も冬に一回だけ。
それでも良く育ち、花をつけるバラが選ばれています。
ハマナス、十六夜バラの開花が遅れていて、まだ蕾でしたが、サンショウバラが満開ちかく
バラ園で参加者の質問に答える杉井さん。
皆さんの目線の先には・・・
セリンセが咲いています。
植物には特に肥料は与えていないそうですが、害虫が少なく、良く咲くのは、日当たりと風通しのせいではないかとのお話でした。
階段状になっているこの秘密のガーデンのローズガーデンは二段目。
フェンスの外側にはコバナランタナが、外側の法面を覆うように垂れ下がっています。
ここからコンテナガーデンを観ると・・・ナニワイバラが満開でしょ
コンテナガーデンの泉の中にバラが
水性のバラがあるのかとビックリしましたが、これは鳥が運んだ種から芽を出したバレリーナ。
花後の剪定をしないので、実が沢山なるそうで、杉井さんは「自然風なのが好き」なので、引き抜いたりせずそのままにしているそうです。
サントリーホールの屋上なので、ホールでリハーサルやコンサートが無い時だけしかガーデン内に入れないそう。
大体二か月に一度手入れするぐらいだそうです。
そして一般公開されているフォーシーズンズガーデンに降りてきました。
こちらは日本原産、および古くに渡来した日本の気候になじんだ植物を中心に植えられていて、大きな軽石のコンテナなど、和風の空間。
「ガーデニングというと洋風な植物が中心に思われますが、日本の物ももっと育てられて良いのでは」
というのが杉井さんのお考えのようです。
彼女の仕事を雑誌などで色々拝見して来たつもりでしたが、この言葉は、ちょっと意外でした。
非公開なのが本当にもったいないけれど、それこそが「秘密の花園」
次回の特別公開は10月ごろだそう。
真っ赤な実が沢山生る様子が想像できて、秋の様子もまた楽しみです。
アークヒルズのスペイン坂には山紫陽花が植栽されています。
「古きを訪ねて新しきを知る」
最先端の大都会の屋上ガーデンは、実はそんな場所なのかもしれません。