試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3200形モハ3215[3216F-2] 試験塗装色ライトブルー車 本線仕様 動力ユニット再整備 ※初期整備施工車

2017-02-28 21:13:27 | 京成線:3200形
不備。

マイクロエース製京成線グループの動力ユニット整備は第2編成が入場となる。
今回はモハ3214試験塗装色ライトブルー車千葉線仕様(3216F-1)竣工比較の流れを継ぐ。
モハ3214に比べ駆動音が目立った3200形3216F試験塗装色ライトブルー編成本線仕様(3216F-2)を整備対象となった。


京成3200形3216F 試験塗装色ライトブルー編成 本線仕様。
3216F-2:[3216]-[3215]-[3214]-[3213]。

各形式の若番編成から整備を進める予定でモハ3214の比較対象がモハ3215(3216F-2)だったのは都合が良かった。
因みに3216F-2は3216F-1と同時期のプロトタイプで千葉線仕様か本線仕様かの違いしかない。
後から出場した3216F-2は3212F試験塗装色ホワイト編成との4+4混色編成を組むため導入した。
未だにモハ3209(3212F)の前面塗装状態が酷すぎるため実現に至っていない。
参考までに3216Fは塗装試験期間中に[UENO 上野],[NARITA AIRPORT 成田空港]幕を含む新幕(当時)へ交換が行われた。
共に数少ない差別点になる行先方向幕だったが4両編成[急行]と両立させるため[東成田]を選択している。


モハ3215 試験塗装色ライトブルー車 本線仕様(3216F-2)。

3216F-2は[Keisei]社名板が消去された中古製品を整備し出場させた。
この時3216F-1との混同及び3212F併結時の動力車偏位防止を目的に上野寄M1車のモハ3215に動力ユニットを搭載させている。
電装はモハ3214(3216F-2)との床板交換とせず一旦2M2T化させた後に1M4T化する妙な方法を採った。
そのため予備品のKS-121を履く動力ユニットを起用している。
当時の記録を見直すとこの動力ユニットは整備済となっていた。
しかし前途の通りモハ3214(3216F-1)との比較で駆動音が目立ったため再整備を施す。


入工中のモハ3215。

モハ3214(3216F-1)のカプラーポケットはカプラー色に合わせマッキーで塗り潰した。
ただ余りにも効果が無さ過ぎモハ3215ではこれを取り止めグレーのカプラーポケットが存置されている。
整備済の動力ユニットだがどの様な措置を行ったか肝心な記録が記されていない。
先入観を持たずに作業に取り掛かった。
するとユニットカバーの嵌合爪受が1箇所折れ掛かっていたのに気付いた。
ここが最後に台枠から離れるよう嵌合爪を浮かす順番を考えカバーを取り外している。


整備を施したようには見えないモハ3215用動力ユニット。

ユニットカバーを裏返すと導電板は薄汚れていた。
どう見ても磨き出し後には映らない。
但しクリーナーで表面保護を施してもこの程度の酸化を招く可能性がある。
これは今後の動力ユニット整備の進捗で判明すると思う。
改めてユニットカバーを見直すと所々に白色の滓が残っていた。
当初導電板磨きにはコンパウンドを用いていた。
白色の滓はコンパウンドの拭き残しらしい。
この動力ユニットは極初期に整備を行ったと思われる。


磨き直した導電板。

現在ではラプロスでの導電板磨きに移行しておりコンパウンドは使用していない。
動力ユニット整備開始直後の施工は明白で他にも欠けている項目があると考えた。
再整備とは言え実質通常整備と変わらない手順を踏む。
先ずコンパウンドの拭き残しを除去した。
一部は嵌合爪受にも付着しており全て爪楊枝で取り除いた。
前途の折れ掛けた嵌合爪受はコンパウンド塗布時に綿棒の圧力に負けたのだろう。
導電板はラプロス#6000で磨き直した。
クリーナーで拭き上げた後に折損しかけの嵌合爪受に瞬間接着剤を投入し補強している。


純正グリスは除去されていたKS-121動力台車。

導電板で躓いたためKS-121動力台車も期待せずに内部を確認した。
ところがギア類は綺麗に清掃されており台車分解の必要は無かった。
ギア山はグリスの残滓も見られず丁寧に作業したらしい。
動力ユニットの整備は「車輌メンテナンスマニュアル」を参照しながら開始した。
もしかするとクリーナー浸けでグリス除去を行ったのかもしれない。
この状態で駆動音が目立つのは腑に落ちなかった。
てっきり台車周りから発する音だと思っていたが違っていた。


騒音の原因だと思われるスパイラルギア周り。

しかしスパイラルギアを確認すると様相が一転した。
スパイラルギアカバーには乾燥したグリスが夥しく残っていた。
あれだけ台車ギアを綺麗にしながらスパイラルギア周りを放置した理由が判らない。
ギア軸受にも乾燥グリスが付着しギア自体の回転を重くしていた。
恐らくこれが駆動音を大きくしていた可能性が高い。


一から清掃をやり直したスパイラルギア周り (清掃後,清掃前)。

微妙に複雑な成形が成されているスパイラルギアカバーの清掃は苦しんだ。
軸受部のグリスがなかなか除去出来ない。
爪楊枝では逆に隙間にグリスを押し込む結果を招くだけだった。
止むを得ずクリーナー浸けに変更し極細綿棒とクロスで拭き上げた。
スパイラルギアはクリーナーを浸したクロスで包み込み回転させながら溝清掃を行っている。


再整備を終えた各部品。

モーターは単独駆動試験で特に異常が伺えなかった。
無用な注油は防ぐようにしておりモハ3215ではモーター周りに手を加えていない。
一通りの工程を済ませKS-121動力台車へ極微量のグリスを塗布し動力ユニットを組み立てた。
動力台車へのグリス塗布はギア類の艶が殆ど見られなかったために行った。
もしかするとギアへのグリス塗布を失念した可能性もある。
駆動試験では入場前より静音化された。
KS-121動力台車のギアも疑わしいが最大の原因はスパイラルギア周りだと思う。
ただ注油を施さなかったせいかモハ3214よりも駆動音は大き目になっている。
次入場車は駆動音次第で注油を頭に入れた方が良いかもしれない。


青マッキーで識別点を設けた折損寸前の嵌合爪受。

最後に折れ掛けたユニットカバー嵌合爪受に色を挿し今後の注意喚起とした。
カバーを外す際は順番を間違えないようにしなければならない。
瞬間接着剤は斜め方向の入力に弱い。
モハ3215用動力ユニットは分解入口から気を付ける必要がある。
念のため黒色の台枠と同化しないよう青マッキーで嵌合爪受全体を塗り潰した。

今後の取扱いに不安が残るもののモハ3215が竣工した。
幸いユニットカバーは予備品があり折損時には交換できる。
しかし安易に転用すると入場車都合で窮地に陥る可能性がある。
限界まで使用し極力予備品を確保する方向にした。
ひとまず2編成が再出場したが3200形だけでまだ6編成が残っている。
一部には整備済動力ユニットを搭載している初期整備車が含まれているかもしれない。
1編成ずつ確認を進めていくしかないだろう。

京成3200形モハ3214[3216F-1] 試験塗装色ライトブルー車 千葉線仕様 動力ユニット整備(経年対策,静音化)

2017-02-27 21:29:28 | 京成線:3200形
先手。

先日マイクロエース製京成3300形モハ3342現行色(3320F-1)が故障のため緊急入場し編成に復帰した。
動力ユニット整備は元々東西線グループ終了後に京成線グループへ移行する計画を組んでいた。
モハ3342の故障を機に若干前倒しし順次入場させる。


京成3200形3216F 試験塗装色ライトブルー編成 千葉線仕様。
3216F-1:[3216]-[3215]-[3214]-[3213]。

編成数の多い京成線グループではどの様に整備を進めるかを考えた。
経年順,走行履歴順,回着順,出場順,形式順等鍵が有り過ぎて迷う。
本来なら経年順か走行履歴順が理想だった。
しかし何れも全編成の正確なデータを抑えられていない。
無難に形式順の動力ユニット整備で決定した。
その結果入場第1号編成は3200形3216F試験塗装色ライトブルー編成千葉線仕様(3216F-1)となった。
偶然にもマイクロエース製京成3000系列の初陣に当たり経年上でも好都合になっている。
なお3216Fより若番の3212F試験塗装色ホワイト編成(←3216F:二代目)は4T化されており入場しない。


モハ3214 試験塗装色ライトブルー車 千葉線仕様(3216F-1)。

3216F-1は予約をしなかったせいでリリースから6年後に回着した。
不良在庫だったらしく5年落ちながら新品で導入している。
動力車は成田寄M1車のモハ3214である。
当時の整備工程に倣いM2車以外特に措置を施すことなく3216F-1を出場させた。
モハ3214の状態は当時のマイクロエース製動力ユニット特有の癖があり起動電流が高い。
駆動音も大きかったが同時リリースの3240F現行色と変わらず仕様だと思い気にしていなかった。


入工中のモハ3214。

出荷から現在までかなりの時間が経過している。
初めからある程度の劣化は避けられないと思い作業を開始した。
高経年車だが基本的構造は現行製品と変わらない。
よって普段通りの手順を踏みメンテナンスを進める。


初めて分解されたモハ3214用動力ユニット。

モーターカバーを外すと思ったより綺麗な導電板が現れた。
モハ3342(3320F-1)も同様だったが一部が黒色化する極端な酸化は見られない。
この当時から現在までに何度か材質の変更があったのかもしれない。
しかし輝きが全く失われており研磨は必要である。
毎度のラプロス#8000を手に取った。
ところが曇りが強敵でなかなか地が出て来ない。
ラプロスの表面は劣化部を確実に磨いている事を表すかのように真っ黒に変わっている。
にも関わらす導電板は一向に輝く気配を見せなかった。
このままでは埒が開かない。
そこで番手を#6000に下げ研磨を再開した。


ラプロス#6000で磨いた導電板。

#6000でも思うように作業が捗らなかった。
しかし#4000では下げ過ぎだと考え#6000で磨き続けた。
15分近くを要してやっと導電板が輝きを取り戻した。
これだけ時間が掛かるなら#4000を使用しても良かったと思う。
3M製研磨フィルムで仕上げに入ったが逆に一部を傷が付けたため中止している。
最後にクリーナーで拭き上げ導電板磨きを終えた。


グリスが乾燥していたKS-121動力台車(上野寄)。

次にKS-121動力台車の清掃へ移った。
ギアボックス内には乾いたグリスがこびり付いていた。
救いはグリス投入量が予想を下回っていたことである。
先ず爪楊枝で乾燥グリスを掻き出し大雑把に取り除いた。
ここからクリーナーで丁寧に清掃を行う。
プラスチック製ギア類は全て爪楊枝で山を攫いクリーナーを浸けた極細綿棒で清掃を施した。


清掃後のギアボックス。

乾燥したグリスは除去がし易く中途半端に粘度が高まった状態より作業が進む。
そのため大ギア,小ギアともクリーナー浸けを見送っている。
結果的には現行製品の動力ユニット整備後と同等に仕上がった。
スパイラルギア,ギアカバーも同じ方法で清掃を行いグリス除去を終了した。


清掃を終えたKS-121動力台車。

最後は心臓部であるモーターの整備である。
単独駆動試験ではやや回転が重く感じられた。
奏でる音も低音で軽やかさに欠ける。
フライホイール部を廻すと凝りがあるような振動が周期的に伝わってきた。
モーター軸そのものが抵抗になっている可能性がある。
そこでモーターストッパーを外し軸受部に注油を行った。


台枠に存置したまま注油を行ったモーター軸。

モハ3342では微動だにしなかったためユニバーサルジョイントまで取り外しモーターを撤去した。
しかしモハ3214はその必要が無く軸受部を覆うモーターストッパーを外すだけで終えている。
注油後のモーター単独駆動試験は良好な結果を得られた。
取り敢えず低音だけの状態からは脱している。
最後にKS-121動力台車へグリスを添加し動力ユニットを組み立てた。
確実に変化が見えるのは導電板とフライホイールである。
フライホイールは曇りが激しかったためモーターの駆動確認時に拭き上げを行った。
見掛けだけは若返ったと言えるだろう。




整備を終えたモハ3214用動力ユニット。

走行試験ではモーターのメンテナンスを裏付けする答が出ている。
相変わらず起動電流は高い。
しかし駆動音は全く異なるものに変わった。
大幅に低音域が小さくなり軽やかにモーターが回転する。
入場前の試験区間を軽く凌ぐ程の加速度に高まった。
京成線グループ動力ユニット整備第1号のモハ3214は最良の結果を残し竣工した。

仕様だと思っていた駆動音が抑えられたのは虚を突かれた。
比較でモハ3215試験塗装色ライトブルー車本線仕様(3216F-2)の走行試験を行った。
すると整備前のモハ3214と変わらない状況だった。
どうやらメンテナンス次第で静音化を図れるらしい。
次の入場は比較試験の流れでモハ3215(3216F-2)とする。

京成3600形3668F 現行色 6両VVVF制御編成 現行仕様 色地種別幕編成 (4両編成暫定対応)

2017-02-26 21:29:33 | 京成線出場
即応。

京成3600形3668Fが4両編成化され運用に入った。
今年度の新3000形新製投入編成数と釣合が取れないと思っていた。
3668Fを4両編成に短縮し3500形3588Fの代替とするらしい。


京成3600形3668F 現行色 VVVF制御編成 後期仕様。
3668F-1:3668-3621+3608-3601+3628-3661。
※色地種別幕編成。

年度末に入り3618Fの廃車に続き3668Fの4両編成化が行われた。
いよいよ3600形も雲行きが怪しくなってきたと思われる。
マイクロエース製京成3600形3668F現行色VVVF制御編成仕様はリリース当時の6両編成現行仕様とし出場させた。
行先表示類もダイヤを追い[B19 普通 上野]を選択している。
しかしサハ3608-サハ3601の離脱により強制的に後期仕様へ変わってしまった。
京成線グループではマイクロエース製京成3500形3520F前期更新車(初代)を改装し現行仕様化した。
ようやく現行仕様に厚みが出て来た矢先に3668Fが4両編成化されてしまい±0になっている。
取り敢えずサハ3608-サハ3601を脱車するだけで現行仕様に近付けられる。
早速編成替えに着手した。


モハ3621+モハ3628 (3668F-2:4両編成仕様)。

実車も初出場時以来のモハ3621とモハ3628が突き合わされる編成に組成変更された。
当時との大きな変化は誘導無線アンテナの有無にある。
現在はモハ3621の送信用アンテナが撤去されている。
これがマイクロエース製3668F現行色VVVF制御編成前期仕様組成頓挫の原因となった。
牽引用途以外で4両編成に組み替えられるとは思っておらずまさかの展開になっている。
4両編成対応化はサハ3608-サハ3601の脱車に留める暫定措置とした。
そのため[B19 上野]から変更はない。
これは3300形3320F現行色後期仕様(3320F-1:6両編成,3320F-3:4両編成)の[B05 上野]と同一手法になった。
参考までに3320F-3はモハ3318+モハ3317を脱車し4両編成を組む。
そのため動力ユニットをモハ3318からモハ3342へ移設している。


3300形3320F-1(3320F-3)。

今後3668Fは4両編成中心の走行で推移すると思われる。
4両編成と6両編成では運行番号の十位が変わるため[B5X]への変更も考えた。
しかしサハ3608-サハ3601を休車には出来ず随時後期仕様への組成を可能とする。
やはり2+2+2編成に見える組成は捨て難い。
6両編成組成を考慮し[B19]は存置された。


モハ3668 点灯試験[B19 普通 上野]:初回入場時。

運行番号表示は富士川車輌工業製でステッカーに厚みがあり減光効果をもたらす。
そのため点灯時には[B19]が浮き立って見える。
この時4両編成化が予想できればマイクロエース製ステッカーを採用していたかもしれない。
なお収納順はモハ3668-モハ3621+モハ3628-モハ3661,サハ3601-サハ3608に変更し現行仕様に合わせている。


モハ3621+サハ3608 (3668F-1:6両編成仕様)。


サハ3601+モハ3628 (3668F-1:6両編成仕様)。

但し運行番号から基準編成は6両編成仕様とする。
暫定措置解消はモハ3668,モハ3661のセットバラし品,中古製品が現れれば対応できる。
その際は運行番号に[B5X]を採用し千葉線4両編成運行に合わせる算段である。
ところが共に流通数が極端に少なく入手は厳しい。
一度押さえられる機会が有ったが前期仕様しか頭になく見送った。
それ以降は市場に一切出回らず惜しい事をした。
意地でも暫定措置から抜け出すには3668Fを増備した方が早いかもしれない。
その代わり市場価格が高騰しており手を出すには二の足を踏む。
後期仕様を[B19]のまま中期仕様(白地種別幕)化し現行仕様を[B5X]にすれば6両編成後期仕様に都度対応出来る。
千葉線系統の4両編成運行が激減しており導入へ踏み切る前に6両編成運行で統一される可能性もあり判断が難しい。


3668F 現行色 VVVF制御編成。
3668F-1:3668-3621+3608-3601+3628-3661:後期仕様。
3668F-2:(3668-3621)+(3628-3661):現行仕様。
※色地種別幕編成。

4両編成対応はサハ3608-サハ3601の脱車だけで済ませたため外観の変化は生じていない。
3668Fは将来のバリエーション展開へ対応するため編成管理番号に枝番(3668F-2)を付していた。
これはプロトタイプが遡る事を前提にしていたためである。
しかし6両編成の界磁チョッパ制御編成現行色,暫定帯色,朱帯色しか念頭になかった。
予定外の4両編成対応化により後期仕様は3668F-1へ改められた。
現行仕様は追番とし新3668F-2とする。
3668Fはモハ3668,モハ3661(二代目)の導入次第で再び動きがあるかもしれない。
それまで[B19]と[B5X]の選択に葛藤を抱えるだろう。

東葉高速1000形1017[01F] 台枠塗装剥離対策再施工

2017-02-25 21:19:40 | 5号東西線,営団線
定期検査。

マイクロエース製東葉高速1000形1017(01F)は動力ユニット整備時に台枠塗装の劣化が発覚した。
一度無対策で竣工させた後に経過観察を行ったところ新たな塗装剥離が確認できた。
この時ダイキャストの塗装剥離部をマッキーで塗り潰し簡易的な劣化対策を施した。


東葉高速1000形01F。
01F:[1011]-[1012]-[1013]-[1014]-[1015]-[1016]-[1017]-[1018]-[1019]-[1010]。

01Fの再出場から約3箇月が経過した。
稼働状況は特に問題無く台枠塗装劣化だけが問題になっている。
このまま黒色塗装剥離が進むとダイキャスト劣化が早くなる危険性が高まると思う。
状況を把握するため定期検査を行った。


入工中の1017(01F)。

ダイキャストの表面保護は塗装被膜の薄いマッキーに頼っている。
直接空気に触れさせなければ多少はダイキャストの劣化を防げると考えた。
如何せん被膜を厚くできず少しの接触でもインク落ちは防げない。
現時点では予備品都合で台枠更新が行えない。
塗装に痛みのある台枠を継続使用せざるを得ず少しでも延命を図る。


インク剥がれの無い台枠底面。

保管時はウレタンに収納しているため台枠底面は多少のマッキー落ちがあると思っていた。
ところが前回竣工後の状態を保っておりウレタンの硬度には耐えられると判った。
この部分はダイキャストの劣化と思われる細波が生じている。
しかしウレタン側にも鉄粉等は無く現状を維持していた。
ひとまず外観の劣化は進んでいないらしい。


黒粉が付着していたスパイラルギアカバー。

ユニットカバーを外すと中野寄のスパイラルギアカバーに黒粉の付着が見られた。
これまで動力台車で留まっていた黒粉飛散が広がっている。
動力台車取付部周りの台枠は全てマッキーで塗り潰したはずだった。
何故新たな黒粉が付着したのか戸惑った。


塗装剥離が止まっている様に見えた台枠(中野寄)。

場合によってはマッキーごとダイキャストが削れたのかもしれない。
そうなると台車固定が緩くなり何れは走行不能に陥る。
しかし溝等に新たな塗装剥離は無くますます理解に苦しんだ。
ここで中野寄動力台車を取り外した。
FS-502動力台車はギアボックスからカプラーポケットにかけて広く黒粉がまぶされていた。


全体的に黒粉が飛散していたFS-502動力台車(中野寄)。

少量ではあるが塗装が剥離している事実が問題である。
やはりマッキーでの劣化対策は難しいのだろうか。
ただもう暫くこの台枠に頑張ってもらうしかない。
もう一度状態を確認した。
すると前回作業での見落としを発見できた。
動力台車取付部断面のダイキャストが剥き出しになっていた。
確かにマッキーで塗り潰したが台枠断面まで手を加えた記憶は無い。
これが新たな剥離か従来から残されたのかは掴めない。
しかし黒粉飛散の要因となった確率を否定できず断面を全て塗り潰している。




断面を塗り潰した台枠(中野寄)。

念のため断面以外もマッキーで塗り直した。
FS-502動力台車もエアーダスターで清掃し黒粉を除去している。
次回点検でも今回と変わらない結果なら本格的に台枠更新を考える必要があるだろう。
中野寄の点検,対策を済ませ西船橋寄に移行した。
西船橋寄はまだましな状態で黒粉飛散量が少なかった。


黒粉付着の少ないFS-502動力台車(西船橋寄)。

台枠は断面も含めてダイキャストが剥き出しになっていなかった。
それでも黒粉が付着したと言うことは何処かで塗装剥離が始まっている証でもある。
西船橋寄台枠も全面的に再塗り潰しを施し中野寄同等とした。
結果的に前回入場と同じ工程を繰り返した。
対処療法的措置には変わりなく今後も定期検査を行っていく。


再整備を終えた1017。

1017は幸いにして台枠以外の不具合は無い。
一見では長い活躍が見込めそうだがダイキャスト劣化の不安を抱え続ける。
致命的破損が無ければ次回もマッキー再塗り潰しで対処する。
同時に台枠更新に向け動き出す予定である。
重要部品のためジャンク車両や中古製品の起用は避けたい。
理想は東葉高速1000形,東京地下鉄5000系,交通営団5000系のセットバラし品である。
しかし発売から期間が開いた現在では余り確保の期待ができない。
そうなると20m級動力ユニット(DT33)が筆頭候補に上がってくる。
ただ1000形のモーターカバーが嵌まるか不安として残る。
導入前に現有編成では最新のマイクロエース製103系となるモハ102-1034(ミツK8F)で装着試験を行いたい。

JR101系習志野電車区107F [Mc191] 4+6編成 (モハ100-256 車体振替:再生産品車両廃止)

2017-02-24 21:56:52 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
記録上。

保留車のLOT統一を狙いKATO製JR101系ラシ107F(Mc202:塗装変更車+再生産品+旧製品)が車両捻出編成に挙がった。
2016年6月に旧クハ100-34(元ラシ107F:再生産品→クハ100-64:ツヌ106F)を離脱させて以来の車両異動が行われている。
異動対象車はモハ100-256(再生産品)のみでラシ107F(塗装変更車+旧製品)の編成見附向上には繋がっていない。


JR101系ラシ107F (1988/4)。
[ラシ107F]:Mc202-M'256-T247-T'c34+Tc85-M253-M'247-T290-M262-M'c191。
※塗装変更車+旧製品。
◆モハ100-256:車体振替。

再生産品投入第1編成を飾った十代目ツヌ118F(Mc155)はツヌ118F(Mc155→旧ツヌ118F)として暫定出場させた。
当初からラシ107Fへのプロトタイプ変更計画が存在したが待望の新金型編成であり取扱いに迷った結果だった。
約1箇月の暫定出場期間を経たツヌ118F(再生産品)は正式にラシ107F用組成準備編成へと指定される。
初期計画では十代目ツヌ118F(←旧ツヌ118F)全車をラシ107Fへ改装する軽微な加工で収まるはずだった。


旧ツヌ118F。
※再生産品。

当時在籍していた101系習志野区仕様は旧ラシ101F(Mc201),ラシ104F(Mc136),ラシ106F(Mc191)であった。
陣容は旧ラシ101F:LP402前照灯編成,ラシ104F:LP411前照灯編成,ラシ106F:LP402前照灯車+LP411前照灯車混結編成だった。
このうちラシ106Fだけが初代ツヌ118F(Mc155)を改装した旧製品編成でありラシ107Fには金型対比要素が含まれていた。
ただその後クモハ100-191(ラシ107F)がLP402前照灯車だったと判明し齟齬解消に終われる羽目となっている。


旧ラシ104F。
※再生産品+旧製品。

組成休止となった十代目ツヌ118Fだがラシ104F(塗装変更車+旧製品)の影響を受けラシ107Fも計画変更となった。
特別扱いだったツヌ104Fから塗装変更車を廃止するためクモハ101-155,クモハ100-108(ツヌ118F)の異動が決定する。
これにカノ20F(Mc53:塗装変更車+旧製品→カノ13F:Mc59)の仕様変更まで加わり再生産品編成での出場は放棄された。
竣工第一号車はサハ101-233(ツヌ118F)と振り返られたサハ101-290(旧製品←サハ101-127:元カノ20F)であった。


旧ラシ107F。
※塗装変更車+再生産品+旧製品。

先頭車両には旧クモハ101-136,旧クモハ100-175(元ラシ104F:塗装変更車)が廻りクモハ101-201,旧クモハ100-191へ改番となる。
これ以降十代目ツヌ118F構成車は間引きが始まりクハ101-81(元ツヌ308F:Tc81)をクハ101-85(旧製品)に改番した。
更に旧ツヌ122F(Mc155)からモハ101-132+モハ100-128,サハ101-91(旧製品)がラシ107F用組成準備車に引き当てられる。
各々モハ101-253+モハ100-247,サハ101-247用種車となり再生産品車両は僅か3両にまで削減された。


旧クハ100-34。
※再生産品。

この中にはクハ100-78(ツヌ118F)が含まれたが適当な代替車両が在籍しておらず旧クハ100-34(再生産品)として竣工させた。
同じくモハ101-262,モハ100-256(再生産品)用種車もモハ101-91,モハ100-158(ツヌ118F)を起用している。
ようやく10両全車が出揃った旧ラシ107Fは前照灯の齟齬を抱えたまま2016年5月に初出場となった。
だがその直後モハ101-262がモハ101-91(ツヌ118F:旧製品)へと置き換えられ再生産品車両比率は更に低下した。


ラシ101F。
※弁天橋区仕様+旧製品。

翌2016年6月には旧ラシ101F(弁天橋区仕様+旧製品+塗装変更車)の編成見附向上対策が開始される。
この時旧モハ101-262(旧製品)と旧サハ101-262(ラシ101F:塗装変更車)の間で形式相互振替が行われた。
保留車の10両編成化も並行しており再生産品運転台付中間組込車で残されていた旧クハ100-34が捻出対象となる。
結果クモハ100-133(ツヌ103F-2:Tc66)をクモハ100-191へ改番し旧クモハ100-191がクハ100-34用種車に廻った。


ラシ107Fサイドビュー(クモハ101-202:旧クモハ101-136改装車)。
※塗装変更車。

そして最後まで再生産品車両で生き残っていたモハ100-256も今回車体振替が実施され姿を消した。
モハ100-256用種車は旧モハ100-224(元ラシ104F:旧製品)となりまたもや旧ラシ104F(再生産品+旧製品)が影を落とした。
これでラシ107Fを全車再生産品車両で出場させる予定だった名残はその殆どが失われている。
数少ない十代目ツヌ118Fの系譜は一部車両で使用され続けている床板のみとなった。
ラシ101F(弁天橋区仕様+旧製品)とのプロトタイプ競合問題もありラシ107Fが活躍する場は限られると思う。

モハ100-256[ラシ107F] 車体振替 (旧モハ100-224[元ラシ104F] 改番,床板交換施工) ※'旧製品

2017-02-24 21:55:12 | 国鉄/JR101系
第二弾。

KATO製国鉄101系保留車組成編成は再生産品車両で旧製品車両を挟む構成とする方針である。
だが未だに千葉方先頭車両に配するクモハ101-155(ツヌ118F:再生産品)は入手できていない。
今更クモハ101-155(ツヌ118F:旧製品)を先頭に立たせる気は一切無くひたすら待ちの状況が続いている。


JR101系ラシ107F (1988/4)。
[ラシ107F]:Mc202-M'256-T247-T'c34+Tc85-M253-M'247-T290-M262-M'c191。
※塗装変更車+再生産品+旧製品。

10両編成化時にはユニットを組むクモハ101形+モハ100形,クモハ100形+モハ101形のLOTは統一する。
現在モハ101形,モハ100形の保留車は旧ラシ104F(Mc136:再生産品+旧製品)が出自の旧製品車両で占められている。
保留車との振替えにて再生産品車両を捻出するため先ず在籍編成からモハ100形の代替候補を探した。
このうちラシ107F(Mc202:塗装変更車+再生産品+旧製品)に組み込まれるモハ100-256が中途半端な存在になっていた。


モハ100-256(ラシ107F)。
※再生産品。

ユニット相手のクモハ101-202(ラシ107F)は塗装変更車でありモハ100-256(再生産品)と釣り合っていなかった。
従って旧製品車両に置き換えても状況は変わらず不都合無くモハ100-256を保留車へ廻せる。
代替に充てるモハ100-256用種車は旧モハ100-111,旧モハ100-224(元ラシ104F:旧製品)からの選択になった。
ここでもサハ101-230(カノ13F:Mc59)と同じ理由によりモハ100-256は旧モハ100-224での車体振替が決定した。


旧モハ100-224(元ラシ104F:再生産品LOT部品装着車)。
※旧製品。

モハ100-256は十代目ツヌ118F(Mc155:再生産品)構成車だったモハ100-158を改番しただけで現在に至っていた。
一方旧モハ100-224はモハ100-224(ラシ104F:再生産品)への車体更新時に再生産品LOT部品が取り付けられた。
そのため部品交換の必要は無く単に車体を載せ替えるだけで第一段階は終了となった。
車両交換を採用しなかったのは車輪経年統一の見地からで原則車体更新,車体振替入場では一貫している。




入工中のモハ100-256,旧モハ100-224 (ラシ107F,元ラシ104F)。
※再生産品,旧製品。

床板が相互交換されたモハ100-256,旧モハ100-224だが基本的な外観は殆ど変わっていない。
両車とも塗装仕上げが入れ替わったのみに近くこれまでにない安直な車体振替となっいる。
今入場では保留車のユニット間LOT統一が主眼に置かれたためラシ107F(塗装変更車+旧製品)は実質格下げされる。
その代わり旧モハ100-256(元ラシ107F:再生産品)を保留車に廻せるため全体的には納得できる結果となった。


[モハ100-224]:2-4位側。

プロトタイプが定まりつつある保留車の改番計画は旧モハ100-224を車体振替用種車に相応しくさせた。
一方新編成組成準備車となる旧モハ100-256の改番に於いても[モハ100-256]標記までを継続使用する予定である。
各々で節約式改番を採り入れられる共通項がありモハ100-256用種車選択に大きな影響を与えた。
モハ100-224(←モハ100-208:ツヌ118F)への改番は2014年7月でインレタ都合か経年都合か不明だが転写糊が車体に残った。
再用する[モハ100-256]を崩す訳には行かず慎重に[モハ100-224]標記跡へと持ち込んでいる。


[モハ100-2[5][6]]:2-4位側。

車両番号標記インレタは[モハ100-224]のフォント太さに合わせるためまたもや高経年台紙を使用した。
比較的[5]標記,[6]標記インレタは数が残っておりモハ100-256(ラシ107F)への改番は同一台紙内で終えられた。
但しバラ標記インレタしか見当たらず1-3位側,2-4位側とも[モハ100-2]+[5]+[6]での組み合わせとなった。
なお2-4位側は[モハ100-256]が下方向にずれたがラシ107F構成車の状態を考え再転写には進んでいない。




モハ100-256(旧モハ100-224 改番,床板交換施工)。
※旧製品:車体振替。

そして再生産品車両から旧製品車両に振替えられたモハ100-256(ラシ107F:旧製品)が竣工した。
塗装被膜が異なるだけで旧モハ100-256(元ラシ107F:再生産品)時代の雰囲気と殆ど変化が無い珍しい車体振替になっている。
ただ車体が置き換えられた後もクモハ101-202が塗装変更車のまま残存するためユニット間の見附は揃わない。
また今入場で旧モハ100-256は無事保留車へと廻りクモハ101-155(再生産品)を受け入れる準備も整った。




クモハ101-202+モハ100-256 (ラシ107F:元クモハ101-136+元モハ100-224)。
※塗装変更車+旧製品。

他方ラシ107Fは再生産品車両が消滅し塗装変更車と旧製品車両で統一された。
一時期クモハ101-202,クモハ100-191をクモハ101-170,クハ100-86Assy車体(Mc170:弁天橋区仕様)で更新する計画も存在した。
黄色5号LP411前照灯を補充出来る利点もあったが塗装変更車比率が高く当面は現状維持に徹すると思う。

芝山3600形3618F 前期仕様 白地種別幕編成 (運転台側TNカプラーSP化:1000形モハ1031[1029F-5] 発生品転用)

2017-02-23 21:21:47 | 京成線出場
懐古。

先日惜しくも京成3600形3618Fが廃車された。
日本車輌製の第一陣として登場し一直線の車体裾が東急車輌製より垢抜けて見えた。
8両編成化後にはモハ3607-モハ3606の故障で暫定6両編成で運用された実績を有する点も珍しい。


芝山3600形3618F 前期仕様。
3618F-1:3618-3617-3616-3607-3606-3613-3612-3611
※白地種別幕編成。

極め付けは芝山鉄道へ貸出され芝山色に変更された事である。
芝山3600形となった後も京成3600形と共通運用され自社線内には余り姿を見せなかった。
2013年3月31日付で返却され京成車に復籍したが検査入場まで芝山色のまま運用に入った。
入れ替わりで貸出された3500形3540Fは芝山色に改められず今の所3618Fの一代限りになっている。
京成色に戻されたのは2013年12月だった。
それから僅か約3年で除籍されたのは残念である。
マイクロエース製芝山3600形3618F(3618F-1)は数奇な運命を辿った3618Fの象徴的な存在だと思う。
初出場は色地種別幕化後の後期仕様としたが緑帯の色温度が引っ掛かり白地種別幕へ改め前期仕様化した。
しかし4編成が在籍する3600形系列では唯一TNダミーカプラーのまま取り残されていた。
ところが1000形モハ1031後期仕様(1029F-5)でジャンパ連結器を折損させたTNカプラーSPが捻出された。
これを再加工し3618F-1のTNダミーカプラーを廃止する。




京成3600形用に整形したTNカプラーSP。

3618F-1がTNダミーカプラーで存置されたのはグリーンマックス製3700形のTNカプラーSP化が絡んだ。
当初は2個モーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP擬化に合わせ順次転用する計画だった。
その後コアレスモーター搭載動力ユニットへの更新に切り替えたためTNカプラーの連結器は不要になった。
そのため3618F-1はTNカプラーSP化の機会を失っていた。
クハ3600形へのTNカプラーSP取付は車体裾成形都合で一部加工を必要とする。
車体裾とTNカプラーSPのカバーが干渉し床板が嵌まらなくなる弱点を掴めていた。
クハ3600形はジャンパ連結器を持たないためカバー前端部を切り落とし専用のTNカプラーSPとした。
モハ1031発生品は既に運転台側のジャンパ連結器が失われており3600形専用にしても不都合は無い。
早速カバー刻印より前端側を短縮しクハ3618,クハ3611のカプラー交換に着手した。


入工中のクハ3618,クハ3611 (3618F-1)。

クハ3600形に取り付けたTNダミーカプラーもフレームを大幅に加工していた。
そのため強度が大幅に下がり取付はゴム系接着剤を併用している。
フレームと床下の接触部が殆ど無くTNカプラー取付ボス部へゴム系接着剤を塗布し安定化を図った。
当時はこれで十分だったもののいざ撤去となると弊害に変わる。
TNダミーカプラーを撤去するとボス部に接着剤滓が残った。
ご丁寧にボス孔形状に合わせてゴム系接着剤を盛ったため一部が台枠と座席部品の間に入り込んでいた。
止むを得ず床板を分解し接着剤を除去している。


京成3600形用TNカプラーSP化された運転台側(クハ3618)。

接着剤滓さえ取り除ければTNカプラーSPを嵌め込むだけでいい。
3600形用TNカプラーSP化は過去の記録に従いカバーを切除しただけである。
車体との嵌合に不安が無いと言えば嘘になる。
個体差があるはずで床板を組み込むまでは安心できなかった。


車体と干渉しなかった京成3600形用TNカプラーSP(クハ3611)。

その結果クハ3618,クハ3611でも支障なくTNカプラーSP化が行えた。
カバー短縮幅の不足は無かったらしい。
転用の難しい3600形用TNカプラーSPは積極的な製作に向かない。
発生品が出なければTNダミーカプラーを継続使用していたと思う。
その点では運良くジャンパ連結器を折損させたTNカプラーSPが捻出されたと言える。
あくまで結果論でありTNカプラーSPの細工は十分に気を付けたい。


竣工したクハ3618,クハ3611。

クハ3618,クハ3611はジャンパ連結器が無くなりすっきりとした床下見附に変わった。
最後のTNダミーカプラー装着編成だったため交換後の方が見慣れた感が強い。
この様な展開で3618F-1のTNダミーカプラーの廃止を行えるとは思わなかった。
TOMYTEC製3500形3592F後期仕様のTNカプラーSP化で暫減したばかりだったが予備品を用いずに済んでいる。




クハ3618(京成3600形用TNカプラーSP化)。




クハ3611(京成3600形用TNカプラーSP化)。

TNダミーカプラーは連結器後端をゴム系接着剤で固定していた。
下垂を防ぐためフレーム側にも接着剤を盛りダミーカプラーとして十分な外観を持つよう一捻りを加えていた。
そのためTNカプラーSP化後も連結器位置の違いは殆ど見られない。
胴受の肉厚が若干増しジャンパ連結器撤去と相俟って安定感が増したように思える。




3618F-1 (運転台側京成3600形用TNカプラーSP化)。

カプラー交換を終え3618F-1が再出場した。
これで3600形系列は全編成TNカプラーSP同等に変わり外観の統一が図られた。
このうち京成3600形3658F前期仕様(3658F)だけはSPフレームTNダミーカプラーを使用している。


京成3600形3618F-2,3618F-1。


京成3600形3658F,3618F-1 (SPフレームTNダミーカプラー,TNカプラーSP)。

SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSP擬製作時の余剰部品を再用した。
連結器のみTNカプラーが出自でフレーム類はTNカプラーSPの部品を使用しており外観差は殆ど無い。
加えて京成3600形3668F現行仕様(3668F)を除き連結機会を考慮していないためダミーカプラーでも十分である。


3618F-1サイドビュー(クハ3611:京成3600形用TNカプラーSP化)。


3618F-2サイドヒュー(クハ3611:京成3600形用TNカプラーSP装着車)。


3658Fサイドビュー(クハ3651:京成3600形用SPフレームTNダミーカプラー装着車)。


3668Fサイドビュー(モハ3661:京成3600形用TNカプラーSP装着車)。

クハ3618,クハ3611のTNカプラーSP化によりTNダミーカプラーが余剰になった。
今後TNダミーカプラーを採用する編成は現れない可能性が高い。
過去の細工失敗により使用不能になったTNカプラーの各種部品も保管している。
そこでロアフレーム,アッパーフレーム,線バネを再用しTNカプラーに復帰させた。


TNカプラーに復元した元TNダミーカプラー。

TNダミーカプラー製作には連結器本体への加工は一切行わなかった。
その事がTNカプラーへの復旧を可能にしている。
クハ3618,クハ3611のTNカプラーSP化が主工程だったが思わぬ副産物を生んでくれたと言えるだろう。

京成1000形モハ1031[1029F-5] 後期仕様 TNカプラー化 (3592F-1 発生品転用:TNカプラーSP使用中止)

2017-02-22 21:36:55 | 京成線
折損。

京成1000形1029F後期仕様(1029F-5)はTOMYTEC製京浜急行1000形1005Fを加工し出場させた。
1029F前期仕様(1029F-1),1037F前期仕様(1037F-1)は京浜急行1000形事業者限定販売品を種車とした。
OK-18で揃う京浜急行1000形1005Fを敢えて1029F化したのはTOMYTEC製OK-18,TS-310の混在を再現するためだった。


京成1000形1029F 後期仕様。
1029F-5:1029-1030-1031-1032

当初ディスプレイ用で投入した京浜急行1000形1005Fだったが諸事情により京成1000形への編入に至った。
既に前期仕様が出場済だったため4両編成分割化後の1029F後期仕様をプロトタイプにしている。
1029F-5化に当たりモハ1029,モハ1030は保管品のTOMYTEC製TS-310を起用し実車に合わせた。
動力ユニットは台車枠都合でモハ1031に搭載し自走可能とした。


モハ1031(1029F-5:動力車)。

カプラーはモハ1030(1029F-1)を踏襲しTNカプラーSPを採用した。
京浜急行1000形は妻面に後退角を有し無加工では動力ユニットが嵌まらない。
そのためTNカプラーアダプターに沿ってカバーを削り折妻との接触を防いでいた。
ただこの削り方が拙かったらしく上野寄,成田寄共にジャンパ連結器モールドが失われてしまった。
出場時は存置されており走行準備時に負荷を掛け折損させたらしい。
しばらくはこの状態が続いていたが毎回気になっていたためTNカプラーSPの交換を決断した。


入工中のモハ1031。

1029F-5はモハ1031だけTNカプラーSPを取り付けていた。
これは走行時の復心力を高め動力車前後の脱線を未然に防止する目的があった。
8両編成を組む1029F-1ではモハ1030と隣り合うモハ1029,モハ1031もTNカプラーSP化し有効な手段になっている。
しかし1029F-5は4両編成でその効力に疑問があった。
TOMYTEC製3500形3592F晩年仕様(3592F-2)ではTNカプラーを採用しているが現在に至るまで不具合は生じていない。
そこで1029F-5もTNカプラーへ変更し予備数に余裕の無いTNカプラーSPを温存する。


片側のジャンパ連結器を失ったTNカプラーSP。

ジャンパ連結器は何れも向かって向かって右側が折れていた。
現在はカバー単独で加工を施す事が多くこの様な事例は生じにくくなっている。
当時は安直にアダプターを取り付けたまま車体との接触部を切除したためナイフが深く入ったと思われる。
共に右側が失われていると言うことは刃先の進入角度も同じだったという事だろう。
先に竣工したモハ1030はジャンパ連結器が残っており内容が退化している。


加工中のモハ1031用TNカプラー (加工済,原形)。

先の3592F後期仕様(3592F-1)入場でTNカプラーを全廃した。
捻出されたTNカプラーは全て3592F-2の予備用にする予定だったが1両分だけモハ1031に転用する。
TNカプラーも僅かに折妻と支障する箇所がある。
マウント前端凸部の角を斜めにし車体との干渉を防いだ。
加工時は間近にロアフレーム嵌合孔があるため強度を落とさないよう注意している。
TNカプラーSPに比べ加工範囲が狭く妙な角度で刃が入らない限り失敗しないと思う。


車体に収まった動力ユニット。

車体側に細工を施せばTNカプラーの加工は必要無い。
更に開削面積を広げるとTNカプラーSPにも対応できる。
ただ技量都合で車体への加工に不安がありTNカプラーへの細工に落ち着いた。
細工箇所は極小だがこの僅かな加工が車体との接触を防いでくれる。
狙い通り動力ユニットは車体にしっかりと嵌合された。


黒色化したウエイト。

TOMYTEC製動力ユニットはウエイトが銀色のままで車外からかなり目立つ。
モハ3591(3592F-1)で試行したマッキーによるウエイト黒色化も併せて行った。
TOMYTEC製品はある程度の編成を有しているが大半は銀色のウエイトで存置されている。
今後順次黒色化を図る予定である。




TNカプラー化されたモハ1031。

TNカプラーSPからTNカプラーへ格下げされたため扱い難い面も顔を出した。
復心力が弱く連結時にはカプラーの向きを調整しなければならない。
更に車体中央寄への張力が全く無く連結器が下垂気味となるのが弱点と言えよう。
この弱点も組成してしまえば気にならないのが幸いである。
なおTOMYTEC製1000形先頭部は全車TNカプラーSPを採用しているがこの点に変更は無い。




モハ1031(ウエイト黒色化)。

TNカプラーへの交換を終えモハ1031が竣工した。
連結性能は下がったものの4両編成では心配ないと思われる。
予備の増えたTNカプラーだが大幅に余裕がある訳ではない。
今後TNカプラーSPへ再交換される可能性もある。
その際はカバー単独で整形するためジャンパ連結器を失う事例は発生しないだろう。

京成3300形モハ3342[3320F-1] 現行色 6両編成 後期仕様 動力ユニット整備(故障修繕) ※成田寄ギアボックス交換

2017-02-21 21:02:27 | 京成線:3300形
重傷。

マイクロエース製京成3300形現行色6両編成後期仕様(3320F-1)が走行中に急停車した。
モハ3320,モハ3341の前尾灯は点灯しており通電には問題無い。
急遽モハ3342(動力車)を入場させ復旧作業に入った。


京成3300形3320F 現行色 6両編成 後期仕様。
3320F-1:[3320]-[3319]-[3318]-[3317]+[3342]-[3341]。

マイクロエース製3300形の初陣に属する3320F-1は動力ユニット整備の機会を逃し続けてきた。
モハ3320,モハ3341のライト基板交換後に過剰なグリスの除去だけを行い本格的なメンテナンスは施していなかった。
この際に整備を行っていれば展開が変わっていたかもしれない。
その点が惜しまれるが故障してしまい手遅れになった。


モハ3342現行色6両編成後期仕様(3320F-1)。

走行中は異音も発せず順調に思えた。
急停止した後は全く動く気配がしない。
モーターの僅かな動きさえ無く通電していない様だった。
入場前の記録ではやや車体が傾いているのも気になる。
先ずは通電系統から切り分けを始めた。


入工中のモハ3342。

最初にモーターに電極を繋げ駆動試験を実施した。
ところがいくら電流を上げても回転しない。
せめて少しでも動いてくれれば良かったが平静を保ったままだった。
モーターに拘り続けても状況を打破できないため毎度の整備工程に移った。


比較的状態の良かった動力ユニット。

導電板は予想より酸化が進んでいない。
前回入場時には手を着けておらず回着当時からの状態を保っていた。
この程度なら通電に差し障りない。
今回の故障とは無関係という答が出た。
多少の曇りが出ておりラプロス#8000で研磨を行っている。
ラプロスは試験的に浅掛けとし3M製研磨フィルムによる仕上げは見送った。
3M製研磨フィルムは角度により導電板を傷付ける場合があり一時的に使用を見合わせる。


ユニバーサルジョイントを外して撤去したモーター。

FS-329D動力台車台車は過剰グリス除去実施済で分解整備は後回しにした。
不動の根本原因と思われるモーターの具合を確認する。
マイクロエース製動力ユニットのモーターはユニバーサルジョイントを外さないと台枠から撤去できない。
組立時に苦労するのは判っていたが今回ばかりは欠かせない工程になった。
指でモーターの回転軸を動かすとかなり重く感じられた。
反動を付け駆動試験を行えば弾みで動くかもしれない。
低電流では始動が難しいと考え初めから中電流程度に設定した。
電極を繋ぎ4回ほど人力でフライホイール部を回したところ勢い良くモーターが動き出した。
その後は低電流からでも始動するように変わった。


注油したモーター軸受部。

恐らく軸受部の摺動が悪く抵抗になっていたと思われる。
クリーナーで軸受部を清掃した後に微量の油を挿した。
再度駆動試験を行うと不動だったのが嘘のように回転する。
これで根本原因を突き止められたと思った。
しかし折り返しから躓いた。
予想通りユニバーサルジョイントを上手く噛み合わせられない。
ジョイント系の接合はどうも苦手で動力ユニット整備では出来るだけ手を着けたくなかった。
特にユニバーサルジョイントは必ず作業停滞の要因になってきた。
時間に余裕が無く痺れを切らし先に成田寄のユニバーサルジョイントを接合した。


何とか接合出来たユニバーサルジョイント(上野寄)。

上野寄のモーターは電極があり余り負荷を掛けられない。
そこで成田寄にユニバーサルジョイントを接合しモーターを斜めにしながら台枠内に滑り込ませた。
上野寄のユニバーサルジョイントは床下側からどうにか接合出来た。
この作業だけで20分近くを要するほど苦戦している。
ただ片側のユニバーサルジョイントだけ撤去すればモーターを外せるのが判ったのは収穫となった。


グリス除去の甘いFS-329D動力台車(上野寄)。

ようやくFS-329D動力台車の清掃に取り掛かれた。
過剰グリスの除去はかなり雑に行ったようで茶色に変色したグリスが目立っている。
ギア山の清掃を行うため完全分解した。
通電系統に疑いを持っており集電板は入念に磨いている。


清掃を終えた集電板。

ギアは1山毎にクリーナーを浸した極細綿棒でグリスを拭き上げた。
見た目以上にグリスが残っており大ギア,小ギア×2,車軸ギア×2とも大幅に時間を要した。
中途半端にグリス除去を行ったのは失敗だったらしい。
第二次整備に動力ユニット整備を工程化する前に竣工した車両は同様の施工を行ったものが存在する。
時間的余裕の無い時は先送りした方が無難だろう。


整備を終えたFS-329D動力台車(上野寄)。

上野寄動力台車の整備を終え成田寄FS-329D動力台車に移った。
台車を取り外したところ衝撃が走った。
本来集電板を貫通しているはずの側受が山側だけ失われていた。
車体傾斜の原因は成田寄ギアボックスにあった。
側受を折損し支持を失った台枠は沈下する。
台枠が3点支持になったため車体傾斜に繋がった。
折損した側受の欠片は線路上で発見したがこれを接着して強度を保つのは難しい。


山側の側受が折損していたギアボックス(成田寄)。

側受復旧の妙案も浮かばず予備動力ユニットから捻出するしか手段が無くなった。
有していた予備動力台車はFS-361とKS-131の2種類である。
先ずはFS-361のギアボックスを転用できるか採寸した。
しかしFS-329DとFS-361は全長が異なり使用不可と判明している。
KS-131動力台車は入手が難しく悩むところだったが緊急事態のため転用を決断した。


苦渋の選択になったKS-131動力台車供出。

参考までに現時点で京成3000系列最新リリースの3300形3304F,3344F現行色は各々で連結面間隔が異なっている。
3304Fの連結面間隔が広くなったのはFS-361動力台車の全長にあると判った。
3200形3240F現行色以来の設計を改めなかったためFS-361非動力台車もこれに合わせたらしい。
同時リリース製品で揃わない連結面間隔に疑問を抱いていたが氷解している。
ギアボックスを転用するKS-131動力台車はモハ3334現行色特急成田山号仕様(3344F-3)を出自とする。
当初3344F特急成田山号(3344F-5)はモハ3302(3304F-7)を電装解除しモハ3334を動力車にしていた。
3344F-5は原則的に成田方面行となるため後日モハ3303(3304F-7)を電装して牽引比率を変更した。
この際にモハ3333(→モハ3309:3304F-4)から捻出したKS-131非動力台車でモハ3334を電装解除している。
取って置きのKS-131動力台車をこの様な形で起用するのは少々残念ではある。


KS-131動力台車用ギアボックスに取付けたFS-329D動力台車用ギア。

KS-131動力台車から転用するのはギアボックスだけとした。
車輪を含めたギア類は磨耗度を考えFS-329D動力台車から流用する。
最近のマイクロエース製動力台車は台枠色に関わらず黒色成形のギアボックスが採用されている。
KS-131動力台車はこの変更後に該当し黒色成形のギアボックスを有していた。
ギアは流用都合により灰色成形品となったため如何にも急場凌ぎな色合いになっている。


見付の異なるFS-329D動力台車 (上野寄,成田寄)。

並べて見るとちぐはぐだが台枠に取り付ければギアボックスの差異は殆ど気にならなくなる。
ただKS-131動力台車が使用不能になったのは痛手でジャンク品の導入も視野に入れている。
FS-329Dを履く動力ユニットも確保したいが採用車両が少なく厳しいところである。




整備を終えた動力ユニット。

結果的に全部品を整備し直した。
状態は確実に上がったはずで期待して駆動試験を行った。
すると低速からスムーズに動き出してくれた。
不動の原因は台車側受とモーターの複合要因だったらしい。
KS-131動力台車を1台失ったのは大打撃だがモハ3342の復旧には代えられなかった。




モハ3342(動力ユニット整備,成田寄ギアボックス交換)。

車体を乗せると傾斜も収まっていた。
側受が折損し車体の平行を維持できなくなっていたが解消された。
外観上の問題も解消されモハ3342が竣工した。

なお折損した側受を瞬間接着剤でギアボックスに固定しKS-131動力台車を組み上げた。
駆動試験を行うとモハ3342故障時の様に全く動かない。
モーターそのものは駆動するため集電板位置のずれが通電支障を招くらしい。
ギアボックスの側受には重要な意味があった。
折損に至った経緯は不明だが取扱いには注意したい。

京成3150形モハ3187[3190F-1] 新赤電色 TR-180床板用座席部品更新 ※ビス締結部破損交換

2017-02-20 21:04:10 | 京成線:3150形
亀裂。

グリーンマックス製京成3150形3190F新赤電色(3190F-1)は原則3158F新赤電色(3158F-1)と8両編成を組んでいる。
前尾灯非点灯になるが3190F+3158F(3190F-4)の逆組成も行えるよう種別,行先表示が編成前後で異なるものとした。
逆組成時にはモハ3187(3190F-1)のライトスイッチをOFFに切り替える必要がある。


京成3150形3190F 新赤電色。
3190F-1:[3190]-[3189]-[3188]-[3187]。

3150形はライトスイッチが車内側にあり床板を取り外さなければならない。
これを何度か繰り返しているうちに上野寄KS-116非動力台車が脱落してしまった。
3400形3404(3408F-1)と同じくビス締結用のセンターピンを傷めたらしい。
締結は座席部品側に頼るためこれを交換しないと復旧できない。
モハ3187は回着時から成田寄KS-116非動力台車の締結が弛く入場時にモハ3157(3158F-1)と座席部品を交換した。
座席部品を供出したモハ3157はゴム系接着剤で締結ビスを固定する台車締結試験車とした。
この復旧方式は悪くなく現在に至るまで順調な成績を収めている。
当面はこれで凌げると考えモハ3187もゴム系接着剤で上野寄締結ビスを固定していた。


接着剤併用台車締結化されていた上野寄センターピン。

モハ3187は点灯機構を有するが接着剤併用台車締結化後も施工前と何も変わらずに済んでいた。
しかし何度も座席部品の破損を招くのは自分の取扱いに問題があると考えた。
そこで床板取り外し方法を改め極力台車に負荷が掛からない様に変更している。
もうセンターピン破損を気にせずに済むと思ったが違う展開が待っていた。
3190F-4を組成しようとモハ3187の床板を取り外した。
すると成田寄センターピンの亀裂に気付いた。


災難が続く成田寄センターピン。

前途の通りモハ3187は回着時から成田寄KS-116非動力台車の締結が弛かった。
これもセンターピン部の亀裂によるもので座席部品交換前は流し込み接着剤で補強を施した。
その後モハ3157と座席部品を振り替えたのにも関わらず再び同様の亀裂に襲われている。
上野寄台車は接着剤併用台車締結化しており前後の台車とも不安を抱えてしまった。
点灯機構を持つためこのままでは心許ない。
そこでジャンク車両から保管品に廻ったTR-180床板用座席部品と交換を行う。


入工中のモハ3187。

このTR-180用座席部品は3700形3756(3758F)の動力ユニット更新用に入手したジャンク車両が出自である。
本来はFS-547非動力台車確保が導入の目的だった。
ジャンク車両はビス締結式台車で3756に用いたコアレスモーター搭載動力ユニット用台車枠化を容易にしてくれている。
たまたま仕様がモハ3187と合致し座席部品交換を行える。
3404もジャンク部品を起用しTR-180擬床板の廃止に繋げた。
ジャンク車両導入も後の部品転用を考えた方が保守に役立つらしい。


座席部品を交換したTR-180床板。

モハ3187は一度座席部品を交換しておりこの際の記録を参照した。
台枠,導電板は流用する。
記録通り導電板の位置合わせに難航した。
台枠にはボスやスリットが無く導電板は置くだけの簡素な構造をしている。
座席部品を台枠へ組み合わせる際に導電板が動き易く何度か嵌め直しを行った。
痺れを切らしゴム系接着剤で固定しようとも考えた。
度々破損するのは座席部品で支障は無いと思ったが万が一の台枠破損に備え取り止めている。
一応製品通りに収まったように見えるものの点灯試験までは油断できない。


締結ビスを交換した上野寄KS-116非動力台車。

座席部品交換で上野寄台車もビス締結に復旧される。
接着剤併用台車締結はビスへゴム系接着剤を絡めて固定していた。
残った接着剤を除去すれば流用出来たが保管品と交換し作業を簡略化している。
なお両台車共に増締めは行わず亀裂再発防止策とした。


モハ3187 点灯試験[A51 急行 東中山]:前照灯(座席部品更新)。


モハ3187 点灯試験[A51 急行 東中山]:尾灯(座席部品更新)。

最後に点灯試験を行った。
前尾灯とも安定しており導電板位置に不都合は無かったらしい。
挟み込むだけの導電板は不安を抱いた箇所だっただけに正常に機能し一安心している。
これでモハ3187は戦列に復帰した。




モハ3188+モハ3187(座席部品交換)。

モハ3187は入場前と車体高も変わらず座席部品交換の影響は一切出ていない。
これまでグリーンマックス製品でビス締結式台車を持つ車両は3両の座席部品破損を生じさせている。
床板取り外し方法変更以降でもモハ3187の成田寄センターピンに亀裂が走った。
ライトスイッチを床下から切り替えられるようにしない限り不安は拭えない。
当分は3150形系列の逆組成,2+4編成,4+2編成を控え製品仕様に倣う様にしたい。

国鉄101系中野電車区13F [Mc59] 3+7内嵌式尾灯車編成 (サハ101-230 車体振替:旧サハ101-264[元ラシ104F-2] 改番)

2017-02-19 21:20:08 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
第一弾。

目下KATO製国鉄101系保留車9両の戦列復帰を画策中だがその前に在籍編成との車両振替計画が急浮上した。
現在保留車はクモハ100-108(ツヌ118F:再生産品)を除く大半が旧ラシ104F-2(T264:再生産品+旧製品)構成車である。
これらの保留車を10両編成化するにはクモハ101-155(ツヌ118F:再生産品)が不足しておりLOT調整も課題となっていた。


国鉄101系カノ13F 内嵌式尾灯車編成(1978/3)。
[カノ13F]:Mc59-M'45-T'c74+Tc39+M145-M'140-T230-T'17-M68-M'c34。
※塗装変更車+旧製品+再生産品。
◆サハ101-230 車体振替。

クモハ101-59,クモハ100-34(カノ13F:Mc59)はクモハ101-78(旧ムコ3F:Mc78),クモハ100-39(トタ5F:Tc14)の塗装変更車である。
当初クモハ101-53,クモハ100-44(カノ20F)へ付番し先ずカノ20F(M'120:塗装変更車+旧製品)を暫定出場させた。
その後旧カノ20F(M'158)を経てカノ20F(Mc53)は正式出場したがカノ13F(塗装変更車+旧製品+再生産品)への再編に至った。
これに併せサハ101-105(ラシ104F-1:T105←元ツヌ131F-1:M'c143)をモハ101-68(カノ13F:塗装変更車)へと形式変更している。
何とかクモハ100-34+モハ101-68は塗装変更車ユニットで揃えられた一方モハ100形には黄色5号塗装変更車が存在しない。
よって千葉方ユニットを組むクモハ101-59+モハ100-45(カノ13F)は塗装変更車+メーカー塗装車の一択しかなかった。
結局モハ100-45用種車にはモハ100-186(カノ20F:旧製品←モハ100-208:ツヌ118F)が充当される編成内異動で落ち着いた。


サハ101-230(カノ13F)。
※塗装変更車。

またサハ101-259(カノ20F:旧製品)に代わりモハ101-165(元ツヌ131F-1:塗装変更車)もサハ101-230(カノ13F)へ形式変更した。
しかしこの車両異動は旧製品車両,塗装変更車,再生産品車両が6,7,8号車に配されるちぐはぐな状態を招いてしまった。
カノ13F用車両竣工第一号を飾ったサハ100-17(再生産品:8号車)は元サハ101-233(ツヌ118F:Mc155←旧ツヌ118F)が種車である。
工程はサハ100形黄色5号車両の初登場が最優先項目に挙げられておりLOT配分は全く考慮されていなかった。
一方モハ100-140(カノ13F:6号車)はモハ100-139(カノ20F:旧製品←モハ100-158:ツヌ118F)を改番したのみに留められた。
2016年6月から続く編成見附への配慮に欠ける現状を打破するためサハ101-230(7号車)は保留車との差し替えが決定している。


旧サハ101-264(元ラシ104F-2:再生産品LOT側面窓セル装着車)。
※旧製品。

現時点で保留車に廻っているサハ101形200番代は旧サハ101-245,旧サハ101-264(元ラシ104F-2:旧製品)が該当した。
両車とも車体状態は殆ど変わらずどちらをサハ101-230(カノ13F)用種車に引き当てても差し支えなかった。
他方保留車の10両編成化は車両番号まで絞り込みを終えておりプロトタイプ時期選択が残るだけである。
そのため新編成組成入場時の節約式改番に有利な旧サハ101-245は温存され旧サハ101-264が車体振替対象車となった。
サハ101-230(塗装変更車)は一旦保留車となるがラシ107F(Mc202:塗装変更車+再生産品+旧製品)への異動を検討している。


入工中の旧サハ101-264,サハ101-230 (元ラシ104F-2,カノ13F)。
※旧製品,塗装変更車。

サハ101-264(ラシ104F-2:再生産品)との相互交換を境に旧サハ101-264は再生産品LOT側面窓セル装着車へと変更された。
しかしカノ13Fは全車旧製品LOT側面窓セル装着車で統一されており今入場にて再度入れ替えが必要となっている。
単純にサハ101-230用窓セルを旧サハ101-264へ移設するはずだったが101系800番代LOT妻面窓セルが計算違いの基だった。
一時作業簡略化を狙い側面窓セル交換に限定した車両が多数存在しておりサハ101-230はその対象車であった。
まさかの101系800番代LOT妻面窓セル装着車が現れたため旧サハ101-264の作業は側面窓セル交換だけで打ち切られた。


部品を入替えた旧サハ101-264,サハ101-230。

側面窓セルの相互交換後サハ101-230,旧サハ101-264を組み立てサハ101-230(カノ13F)への改番に取り掛かった。
同じサハ101形200番代であり車両番号標記は[サハ101-264]まで継続使用できるため当然の如く節約式改番を採用した。
さっそく[サハ101-264]を剥離したところ[サハ101-264]標記跡からは若干黒ずんだ塗装被膜が顔を覗かせている。
ペイントリムーバー式印刷消去が採用された旧サハ101-264では溶解した[サハ101-233]標記を塗り広げてしまったらしい。
消去痕は[サハ101-264]標記インレタが覆っていたが[サハ101-230]でも[サハ101-264]標記跡を誤魔化せるか微妙に思えた。


[サハ101-264]:2-4位側。

LOT毎にばらつきがあるグリーンマックス製車両番号標記インレタだが[サハ101-264]標記はフォントが細かった。
残念ながら新インレタには[サハ101-264]と合致する個体が無く高経年台紙を用いる方法しか採れなかった。
[サハ101-230]は細フォント台紙を探り1-3位側:[サハ101-2]+[30],2-4位側:[サハ101-2]+[3]+[0]での組み合わせに至っている。
1-3位側,2-4位側とも消去が甘かった[サハ101-233]標記跡を転写目安に設け[サハ101-230]へと改めた。


[サハ101-2[3][0]]:2-4位側。

当初2-4位側の[サハ101-230]には埃が混入してしまったが何度もゴム系接着剤除去用爪楊枝を押し当て除去した。
継ぎ接ぎ転写だった割に[サハ101-230]標記は取り敢えず見られる配置まで持ち込めたと思える。
車両番号標記インレタ転写も悪くなかった一方乱れた[サハ101-233]標記跡を隠蔽するには無理があった。
更に[サハ101-230]が車体裾方向へずれてしまったため見附は旧サハ101-264時代よりも大きく後退している。




サハ101-230(カノ13F:旧サハ101-264 改番,旧製品LOT側面窓セル交換施工)。
※旧製品:車体振替。

旧製品LOT側面窓セル装着車への復帰を果たした旧サハ101-264はサハ101-230(カノ13F:旧製品)に改番され竣工した。
サハ101-230が塗装変更車から旧製品車両へと置き換えられカノ13Fの6,7,8号車はメーカー塗装車での統一を果たしている。
皮肉にもサハ101-230は屋根板を除きサハ101-264(旧ラシ104F-2:旧製品→旧サハ101-264)時代の仕様へ戻す工程となった。
車体更新が最優先項目だったラシ104F(Mc136:再生産品)の後を受けた入場であり二度手間は致し方ないと思う。




サハ101-230+サハ101-17 (カノ13F:旧製品+再生産品)。

車体振替により旧サハ101-230が抱えていたモハ100-140,サハ100-17に対する格落ち感は払拭され編成見附も向上した。
サハ100-17は元モハ100-208(旧ツヌ122F:M215→モハ100-204:ツヌ106F)用旧製品LOT側面窓セルへの交換を終えていた。
よって旧製品LOT側面窓セル装着車で揃ったモハ100-140+サハ101-230+サハ100-17のLOT差異は余り感じられないと思う。
なお編成から離脱した旧サハ101-230(元カノ13F:塗装変更車)は101系800番代LOT妻面窓セルを残したまま保留車へ廻っている。


モハ100-140+サハ101-230 (カノ13F:旧製品+旧製品)。

カノ13F(塗装変更車+旧製品+再生産品)の構成は塗装変更車:3両,旧製品車両:6両,再生産品車両:1両へと改められた。
中野方はサハ100-17(8号車)+モハ101-68(9号車)がメーカー塗装車と塗装変更車との明確な境界点に変わっている。
編成全体での塗装変更車はクモハ101-59,クモハ100-34+モハ101-68と千葉方,中野方に分かれる結果となった。
モハ101-45以下8両(カノ13F)がメーカー塗装車で纏まり塗装変更車1両を挟んでいた入場前に比べ体裁は良くなったと思う。

クハ103-486[ツヌ329F] 新集電式TR62N台車(0051)装着試験 (走行抵抗低減試行) ※TOMIX製旧製品

2017-02-18 21:09:07 | 国鉄/JR103系
予行演習。

TOMIX製国鉄103系旧製品ツヌ329F(Tc485)はクハ103-485,クハ103-486の走行抵抗が非常に大きい。
これはTOMIX製クハ103形旧製品共通の弱点である。
少しでも走行抵抗軽減を図れるか対策を練る。


国鉄103系ツヌ329F (1986/8)。
ツヌ329F:Tc485-M610-M'766-T433-M611-M'767-T434-M612-M'768-Tc486

ツヌ329Fは全車TOMIX製103系旧製品最終LOT品で揃う状態の良い編成で回着した。
欲を出し自称Middle-Grade化を図りTNカプラーSP交換,貫通幌取付,PS16形パンタグラフ換装,Hゴム色挿し等を施した。
直近の入場ではクハ103-485,クハ103-486へクハ103形高運転台車用TNカプラーSP(JC6336)を装着している。
車体やカプラーは近代化が進んだ一方で下廻りは回着時から殆ど変更されず旧態然としていた。


重力に逆らうクハ103-486(ツヌ329F)。

特にクハ103-485,クハ103-486は台車方向が線路方向から少しでもずれるとリレーラー上で止まる。
旧集電式のTR62非動力台車(PT-101)は構造上転がり抵抗の軽減に対して手の施しようが無い。
ピボット集電化するには軸箱部の加工が必要で車輪の平行を維持するのが難しい。
そこで103系High-Grade製品用新集電式TR62N非動力台車(0051)を仮装着し103系旧製品へ対応できるか確認する。


入工中のクハ103-576,クハ103-486 (ラシ337F-1,ツヌ329F)。

TR62N非動力台車(0051)を新調するにはリスクとコストのバランスが非常に悪かった。
先ず既存のTR62N非動力台車(0051)装着車から拝借しクハ103-486へ取り付ける。
この結果を見てから正式にTR62N非動力台車(0051)化するか判断する。
そこでTR62N非動力台車(0051)提供車にクハ103-576(ラシ337F-1)を抜擢した。
6号車のクハ103-576は前尾灯を点灯させる機会が全く無い。
万が一取付試験で集電スプリングの屈曲等があっても不都合が生じないため起用に至った。
クハ103-485を取付試験車にしなかったのはホース付ジャンパ栓納めを破損させないためである。


新旧TR62非動力台車 (PT-101,0051)。

新旧62非動力台車では集電方式こそ大きな変更が見られるが台車枠の基本構造は同じに見えた。
クハ103形旧製品は車体,床板,台車を同時に固定する締結方式で中間車両とは構造が異なる。
台車横梁厚が変わらなければ従来通りの締結で済む。
仮に異なっていればビス山等を傷める可能性があったため慎重に締めている。


TR62N非動力台車(0051)を装着したクハ103-486。

締結ビスが止まった時点で台車を回転させると何となく軽く感じた。
旋回ストッパーは有効で取付はしっかりと行えているらしい。
ただ妙な軽さが心許なさを誘う。
この原因が横梁厚なのか集電スプリングの反力なのか判らなかった。
TR62N非動力台車(0051)を履いたクハ103-486は走行抵抗が軽くなった。
リレーラーで停車する事態は見られなくなり惰行性も向上した。
これでTR62非動力台車(PT-101)の廃止に前進するかと思ったが気になる点を見付けた。




モハ102-768+クハ103-486 (ツヌ329F:旧TR62非動力台車装着車+新TR62非動力台車装着車)。

TR62非動力台車(PT-101)ではモハ102-768と殆ど車体高の差は見られなかった。
むしろ屋根板位置を基準にするとクハ103-486の方が僅かに高い。
これは一体成形車体のクハ103形と屋根板が別体化された中間車との違いを吸収するためだろう。
ところがTR62N非動力台車(0051)に履き替えると雨樋位置さえ揃わないほど車体高が下がる。
モハ102-768との差を許容範囲内とするか微妙なところだった。


クハ103-486 点灯試験[19C 中野]:TR62N非動力台車(0051)交換試行。

車体高の問題は後に廻し点灯試験を行った。
通電系統には変更が無いため理論上問題なくて当たり前である。
但し台車締結の緩さが引っ掛かった。
そのため導電板,集電スプリングの接触確認を目的にしている。
試験結果はまずまずだった。
車体の傾斜によってはちらつきが生じるため満点ではない。


旧集電スプリング(JS06)を装着したTR62N非動力台車(0051)。

分売パーツリストを見直すと新旧集電スプリングには全長の違いがあると判った。
旧集電式スプリング(JS06)のL7.5mmに対し新集電式スプリング(JS17)はL7.0mmと記載されている。
0.5mmの差が車体高や前尾灯のちらつきに影響するのかもしれない。
追加試験としてTR62N非動力台車(0051)の集電スプリングをJS06に交換しクハ103-486へ再装着した。




モハ102-768+クハ103-486 (ツヌ329F:旧TR62非動力台車装着車+新TR62非動力台車装着車)。

台車締結の感触はTR62N非動力台車(0051)+新集電式スプリング(JS17)と全く変わらない。
もしかすると台車横梁厚にも変更が加えられた可能性がある。
台車旋回の軽さを招くには十分な理由になると思う。
しかしTR62N非動力台車(0051)+旧集電式スプリング(JS06)では若干車体高が上がった。
長さ0.5mmの他にバネ反力が異なるのかもしれない。
モハ102-768との車体高差は納得の行く間隔に縮まってくれた。
後は点灯試験の結果待ちとなる。




クハ103-485 点灯試験[19C 中野]:TR62N非動力台車(0051)+旧集電式スプリング(JS06)交換施工。

旧集電式スプリング(JS06)の効果か点灯は安定したものに変わった。
多少の傾斜でもちらつきは生じない。
単独点灯試験とは別に走行試験も行ったがこちらでも好成績を残している。
+0.5mmの差は大きかったらしい。
仮にTR62N非動力台車(0051)化を行うとすれば集電スプリングは流用が前提になる。
なお走行試験では波打ち起動が収まった事も確認できた。
転がり抵抗が確実に下がった証でありリレーラー試験の結果を裏打ちしたと言えよう。


原形に復帰したクハ103-576,クハ103-486。

TR62N非動力台車(0051)装着試験を終えクハ103-486,クハ103-576共々原形に戻し各編成へ復帰させた。
装着試験の結果TOMIX製クハ103形旧製品の転がり抵抗軽減にはTR62N非動力台車(0051)化が近道だと思う。
しかし問題はコストである。
◆新集電式TR62N非動力台車(0051):定価920円。
◆新集電式用銀色車輪(0653):定価360円。
各々1両分で都合2倍に跳ね上がる。
性能との引換えにしては少々壁が高い。
更なるMiddle-Grade化を進めるなら中間車向に新集電式用黒染車輪(0654),動力車用黒染車輪(PW-150)まで所要になる。


モハ102-768+クハ103-486 (ツヌ329F:旧TR62非動力台車装着車+旧TR62非動力台車装着車)。

試験結果は良好だったが今一つ踏み出せない。
答は出ているため動き出せば早いと思われる。
もう少し間を設け考える時間を作りたい。

クハ103-291,292[ツヌ326F] KATO製配管付TNカプラーSP取付 (ツヌ329F 発生品転用) ※TOMIX製旧製品

2017-02-17 21:14:51 | 国鉄/JR103系
再登場。

TOMIX製103系旧製品ツヌ326Fはクハ103-291,クハ103-292のみの存在である。
中間車はラシ326Fと共用し都度10両編成化している。
元々は老朽化の進むクハ103-791(→クハ103-291),クハ103-791(→クハ103-292)(ラシ326F)の予備車に充当する予定だった。


国鉄103系ツヌ326F (1986/3)。
ツヌ326F:Tc291-M681-M'837-T456-M682-M'838-T457-M683-M'839-Tc292

当初クハ103-791,クハ103-791(ラシ326F)の予備としこの2両の延命を図るつもりでいた。
しかし側面用JRマーク不足により予備車計画は撤回に追い込まれる。
回着当時は国鉄仕様の黄緑6号混色編成が存在していなかった。
そこで中間車8両をラシ326Fと共用し別編成に仕立てる方向へ切り替えている。
結果的にクハ103-291,クハ103-292(ツヌ326F)に付番し国鉄仕様とJR仕様の混色編成を両立させた。
ツヌ326Fがクハ103-291,クハ103-292の2両で留まっているのは導入目的の名残になっている。


JR103系ラシ326F (1987/6)。

その後TOMIX製103系High-Grade製品朱色1号グループの投入により白色のJRマークが確保できた。
インレタ転写はまだクハ103-291,クハ103-292(ラシ326F)の活躍が見込めるため保留している。
この2両は動態保存車で今後もツヌ326Fとの12両管理体制を維持する予定である。
クハ103-291,クハ103-292(ツヌ326F)はTOMIX製103系旧製品の最終LOTに該当する。
台枠はTNカプラーに対応していたがKATO製クハ103形用ダミーカプラーを取付けていた。
クハ103-485,クハ103-486(ツヌ329F)へHigh-Grade製品用配管付ステップを取付けた際にTNカプラーSP(0336)へ交換した。
この際にKATO製配管付TNカプラーSPが捻出され保管品へ廻っていたがこれを活用したい。
クハ103-291,クハ103-292(ツヌ326F)は状態が非常に良くカプラー交換対象に抜擢した。


入工中のクハ103-292(ツヌ326F)。

KATO製クハ103形用ダミーカプラーはゴム系接着剤で台枠に直接固定していた。
103系では後期投入車に当たり接着剤混用を中止した時期に増備されている。
そのためダミーカプラーはクラフトナイフでゴム系接着剤を切り裂くだけで撤去出来ている。
台枠に残った接着剤滓はセロハンテープの糊面で除去し製品状態に回復させた。
クハ103-485,486の接着剤痕が残ったままになっているのとは対照的な結果になっている。


KATO製クハ103形用ダミーカプラーを撤去した台枠。

クハ103-292もキハ40系用排障器(PZ-900)を取り付けていた。
KATO製配管付TNカプラーSPはクハ103-485,486装着時にロアフレームの一部を切除し排障器が当たらない措置を採っていた。
これが奏功しクハ103-292への再用でも新たに手を加える必要は生じていない。
かなり雑にフレームを削ったが連結性能に不都合は無い。
但し使用機会は今後もやって来ないだろう。


ロアフレーム細工済のKATO製配管付TNカプラーSP。

KATO製の配管はクハ103形用ダミーカプラーからTNカプラーSP(0336)へ移植しただけである。
ATS-B形車上子と配管を切り出し0336の胴受脇に接着した簡易加工品だった。
胴受との接地面積が狭くゴム系接着剤では配管の安定性に欠け弱点になっていた。
再用に当たり流し込み接着剤を投入し強固な固定を実現している。
これで0336としての転用は難しくなった。
但し装着起用車とロアフレーム加工済という条件が重なり流し込み接着剤投入に至っている。




KATO製配管付TNカプラーSPを取付けたクハ103-292

KATO製クハ103形用ダミーカプラーも連結器が平面的に映るものの造形は悪くない。
但しTOMIX製103系旧製品はKATO製103系に比べ車体幅が広い。
そのため相対的に連結器が小振りに見えてしまう。
連結器本体が0336へ変わったことでバランスは良くなったと思う。


入工中のクハ103-291(ツヌ326F)。

続けてクハ103-291(ツヌ326F)のKATO製配管付TNカプラーSP化に着手した。
KATO製クハ103形用ダミーカプラーの撤去方法はクハ103-292と同様である。
台枠とダミーカプラーの接地部が限られゴム系接着剤はこの面以外に両脇を固めるよう盛り付けていた。
接着剤として機能していた部分は僅かで大半は両脇の塊と共に剥がれている。


位置修正前の運転台側配管。

クハ103-291へ装着したKATO製配管付TNカプラーSPは運転台側の接着剤量が不足していたらしい。
既に傾きが生じゴム系接着剤固定の弱点を晒け出していた。
クハ103-292で流し込み接着剤投入の有効性を確認できた。
台車旋回半径確認後に位置修正を行い再固定を行っている。


ロアフレームを更に削った0336。

クハ103-291では排障器が0336のロアフレームに当たる現象が出た。
TR62(212)へのキハ40系用排障器位置は取付孔径都合でどうしても個体差が生じる。
そのせいか追加加工が不要だったクハ103-292とは異なり0336の接触部を現物合わせで切除した。
接触箇所はロアフレーム両端後部で共に後退角を設けた。
これまでは水平方向だけで対処していたが空間確保には角度変更が有利だと今更判明している。




連結器の彫りが深くなったクハ103-291

カプラー本体が0336のためクハ103-292との差は全く無いに等しい。
ここは位置合わせが必要だったKATO製クハ103形用ダミーカプラーと大きく違う点である。
KATO製配管付TNカプラーSPの製作そのものに手間を要するが装着時の微調整は生じない。
TOMIX製103系旧製品最終LOTのクハ103形に採用しても損はしないだろう。




クハ103-292+クハ103-291 (KATO製配管付TNカプラーSP化)。

前面の変化はKATO製クハ103形用ダミーカプラーに類似しているため余り大きなものではなかった。
一方側面見附は連結器突き出し長が増し印象が変わった。
連結器本体も大型化され重厚感が増している。
これは配管がオーバースケールという事も関係したと思う。
連結器突き出し長はどちらが相応しいか難しいところである。




ツヌ326F (KATO製配管付TNカプラーSP化)。

クハ103-291,クハ103-292のKATO製配管付TNカプラーSP化を終えツヌ326Fが再出場した。
クハ103形高運転台車用TNカプラーSP(JC6336)化したツヌ329Fよりも印象変化に欠ける作業内容ではある。
しかし製作に手こずったKATO製配管付TNカプラーSPの再用を図れ満足している。

KATO製配管付TNカプラーSP製作の発端はグリーンマックス製クハ103-576(ラシ337F-3)だった。
その後マイクロエース製クモハ300-6,クハ301-6(ミツK10F),クモハ102-1203,クハ103-1203(ミツK9F)が続いた。
TOMIX製クハ103形旧製品ではクハ103-485,486(ツヌ329F)でしか起用していなかった。
TNカプラーSP加工品ながらTOMIX製クハ103形への採用が進まなかったのはLOT都合に拠るものだった。
車両更新の全く進まないTOMIX製クハ103形旧製品だが最終LOT品導入時には装着を検討したい。

JR301系三鷹電車区K2F [Tc4] 青帯冷房改造車 5+5編成 後期仕様 (クモハ300-4,クハ301-4 B形防護無線アンテナ塗装施工)

2017-02-16 21:11:12 | 国鉄/JR301系,103系1000番台
全編成完了。

在籍するマイクロエース製JR301系はミツK2F青帯冷房改造車(Tc4)だけが成形色B形防護無線アンテナで残されている。
明らかに屋根上で目立っており見栄えが宜しくない。
ミツK10F青帯未更新車(Tc6),ミツK5F青帯冷房改造車(Tc2)に続き塗装により濃灰色化する。


JR301系ミツK2F 青帯冷房改造車 後期仕様。
ミツK2F:[Tc4]-[M7]-[M'5]-[M9]-[M'c3]+[Tc3]-[M8]-[M'6]-[M12]-[M'c4]。
※LED式運行番号表示器編成。

ミツK2FはLED式運行番号表示器化された後期仕様とした。
LED式運行番号表示器編成はマイクロエース製103系1000番代ミツK8F青帯車(Tc1009)を含む2編成の小世帯で形成される。
クハ103-1009,クハ103-1010(ミツK8F)も成形色B形防護無線アンテナが搭載されていた。
ミツK8FはKATO製B形防護無線アンテナに交換し濃灰色化している。
LED式運行番号表示器編成内で統一するか301系内で統一するか迷った。
ただミツK2Fではクモハ300-6,クハ301-6(ミツK10F←ミツK5F)ではB形防護無線アンテナを取り外し塗装した。
この際にKATO製B形防護無線アンテナでは屋根板の取付痕が隠蔽出来ないと判明している。
ミツK2FとミツK10FはLOTが異なるためもう一度B形防護無線アンテナ撤去に挑んでも良かった。
しかし安全策を取り形式内統一を選択した。


入工中のクハ301-4,クモハ300-4 (ミツK2F)。

次に迷ったのはB形防護無線アンテナの塗装方法だった。
前途の通りクモハ300-6,クハ301-6ではB形防護無線アンテナを撤去し単独で塗装を施した。
単体塗装は車体塗装面へ影響を与えない点が有利である。
ところがB形防護無線アンテナ撤去時に繊細な最前部ベンチレーターの縁を傷めてしまった。
軟質プラスチックのお陰で何とか修復できたが技量都合で継続採用は危ない。
しかし未だにマスキング塗装は上達していない。
ミツK5Fで結果は得られたもののもう少しで屋根板まで塗料が浸食するところだった。
どちらの方式も一長一短で悩んでいる。


マスキング実施中のクハ301-4,クモハ300-4。

最終的にクモハ300-2,クハ301-2(ミツK5F)はマスキング方式での塗装を選択した。
B形防護無線アンテナの取り外しは嵌合精度に不都合を招く可能性も考えられる。
加えて今後の技術習得の意味合いもあった。
B形防護無線アンテナ単体塗装では車体への塗料流出は防げる一方で経験を積むには至らない。
ある程度の危険性を覚悟した上でマスキング方式を選んでいる。
w0.5mmのマスキングテープで防護無線アンテナ周囲を養生した。
とにかく車体と密着させておけば大丈夫だろう。
前面はB形防護無線アンテナを除きマスキングテープで覆いそれ以降はビニール袋に包んで塗装を開始した。


塗装を終えたB形防護無線アンテナ (クハ301-4,クモハ300-4)。

塗装当日は決して良い天候ではなかった。
但し風が弱く強行の理由になっている。
施工日以外では埃混入を防げなかったと思う。
クモハ300-2,クハ301-2ではクモハ300-6,クハ301-6に合わせ敢えて厚塗りとした。
ミツK10Fとの混結を考慮しないミツK2Fではその必要は無く通常通り吹き付けを行っている。
その結果はやや斑が生じたものの大凡納得の行く仕上がりになったと思う。


塗料流出を防げた屋根上(クモハ300-4)。

最後のマスキングテープを剥がすと共に製品状態の屋根板が現れた。
クハ301-4は重ね貼りが甘く危ないところだったが結果的に上手く行った。
マイクロエース製301系のB形防護無線アンテナ塗装はミツK2Fの2両が最後となる。
マスキングテープの取扱いは今後も課題になりそうである。
なお塗装は床板を取り外したのみで行ったため塗装被膜が乾き次第作業終了となった。


竣工したクハ301-4,クモハ300-4。

技術改善には至らなかったがクモハ300-4,クハ301-4が竣工した。
クモハ300-6,クハ301-6での最前部ベンチレーター変形が無ければB形防護無線アンテナを撤去していたと思う。
どちらの方式が有利だったかは判らない。
ただマスキングテープをどの様に扱えば上手く養生できるのか考える起点にはなったと思う。




クモハ300-4 [11K 快速 西船橋]:B形防護無線アンテナ塗装施工)。

これで回着時から気になっていた成形色B形防護無線アンテナは姿を消した。
ミツK8F以降マイクロエース製301系,103系1000番代,103系1200番代東西線仕様は新製品リリースが途絶えている。
今後バリエーション追加の際にどちらのB形防護無線アンテナが取り付けられる判らない。
場合によっては塗装が必要になるかもしれない。




クハ301-4 [11K 快速 西船橋]:B形防護無線アンテナ塗装施工)。

301系のB形防護無線アンテナ塗装は良い勉強になった。
B形防護無線アンテナ部品自体が共用化されない辺りはマイクロエース製品らしいが103系1200番代に倣ってくれると助かる。
ベンチレーターと同系色だったB形防護無線アンテナは濃灰色に改められた。
もっと濃い灰色でも構わないが他社製品との釣り合いを考えると現状では最良だと思う。




クモハ300-4+クハ301-4 (B形防護無線アンテナ塗装施工車+B形防護無線アンテナ塗装施工車)。

ミツK10Fは103系1200番代ミツK9F(Tc1203)と見附を揃えるのが目的でB形防護無線アンテナの塗装変更を決断した。
ミツK5FはミツK10Fとの併結を考慮しており必然的に濃灰色にする必要に迫られた。
唯一の晩年仕様だったミツK2Fは見附向上が主眼に置かれている。
それなりの答は得られたと思う。




ミツK2F (B形防護無線アンテナ塗装施工)。

東西線直通グループのJR301系,103系1000番代,103系1200番代は目立つ差異が廃された。
形式や番代区分による差異は大方解消されている。
既に全編成とも動力ユニットの整備を終えており一応の終着点に到達した。


ミツK5F,ミツK2F (中期仕様,晩年仕様)。

グループ内での課題はミツK9F,ミツK10Fの併結都合で行先表示類が[01K 中野]に偏っている事だろう。
ミツK2Fは数少ない[快速 西船橋]表示編成で残存している。
これも晩年仕様でミツK5F,ミツK9Fから独立していた事が左右した。
仮にミツK5Fへ快速表示器の取付を行っていなければもう少し違う展開になっていたと思う。


103系1000番代ミツK8F,ミツK2F (晩年仕様)。

東西線直通グループ晩年仕様のミツK8Fは[西船橋]表示編成で同じ東行になっている。
種別の違いこそあるが今一つ勿体ないところである。
ミツK2FかミツK8Fの何れかを西行に変更した方が均等化が図れる。
しかし各々行先変更には壁があり踏み出せない。
ミツK2Fの行先方向幕ステッカーはマイクロエース製で交換すると[快速 西船橋]は再用出来なくなる。
これは極薄のステッカーとプリズムに色挿しを施した事に拠る。
一方ミツK8Fは自作ステッカーながら尾灯プリズムを折損させたため余り分解したくない。
ミツK5Fを[快速 三鷹]幕から[中野]幕へ変更した際にミツK2Fとプリズムごと交換しなかった事が惜しまれる。




ミツK2Fサイドビュー(クハ301-4:B形防護無線アンテナ塗装施工車)。

行先の偏りが課題として残るがB形防護無線アンテナの色温度に関しては全編成とも同一の方向性になった。
気掛かりなのはクハ103-1009,クハ103-1010(ミツK8F)の窓サッシ印刷が激しく劣化している事である。
103系1000番台ではミツK8Fだけに見られる症状で対策に悩む。
前途の通り分解したくない車両だが今後の最重要項目になると思う。
分解が決断出来れば行先方向幕変更も同時に行える。
尾灯プリズムが耐えられるかが分岐点になるだろう。

JR101系習志野電車区101F [Mc201] 4+6編成 (サハ101-262 車体振替:再生産品車両廃止) ※弁天橋区仕様+旧製品

2017-02-15 21:08:21 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
一段落。

旧製品車両が残存していたKATO製JR101系ラシ104F-1(T105:再生産品+旧製品)はラシ104F-1(再生産品)に格上げされた。
サハ101-105(ラシ104F-1:旧製品)用更新種車はサハ101-262(ラシ101F:Mc201)としサハ101-105(再生産品)へ改番している。
当初サハ101-262(ラシ101F:旧製品←旧サハ101-105:元ラシ104F-1)も同時竣工させる予定だったが途中で先送りとなった。


JR101系ラシ101F (1988/2)。
[ラシ101F]:Mc201-M'255-T264-T'c59+Tc82-M238-M'231-T262-M263-M'c192。
※弁天橋区仕様+旧製品。
◆サハ101-262 車体振替,再生産品車両廃止。

そのためサハ101-262(再生産品)を欠いたラシ101F(弁天橋区仕様+旧製品+再生産品)は10両編成が組めなくなってしまった。
但しサハ101-105(旧ラシ104F-1)とサハ101-262(→サハ101-105)は屋根板,側面窓セル交換まで並行して作業を進めていた。
従ってサハ101-262用種車となる旧サハ101-105(←旧サハ101-105:元ラシ104F-1)も既に組み立てを終えている。
しかも[サハ101-105]標記を継続使用する節約式改番でありラシ101F(弁天橋区仕様+旧製品)の再出場は遠くないと思われた。


入工中のサハ101-105,サハ101-262 (元ラシ104F-1,元ラシ101F)。
※再生産品,旧製品。

さっそく旧サハ101-105(元ラシ104F-1)の改番へと取り掛かったが[サハ101-262]と4組の[2]標記インレタを要する。
寄りによって[2]標記インレタはモハ101-230+モハ100-224(ラシ104F:再生産品)にて大量消費した直後だった。
転写失敗が相次いだ結果モハ100-224(←モハ100-158:ツヌ118F)では73系用高経年台紙に手を伸ばしている。
ラシ104F(Mc136)とは異なり編成単位の改番ではないためサハ101-262も73系用古インレタで賄う方針とした。
新たに転写する[サハ101-262]は[サハ101-]+[2]+[62]の組み合わせとし[2]標記インレタ不足を組標記で補っている。


[サハ101-[2][62]]:2-4位側。

なお元モハ101-146(元カノ20F:Mc53)の形式変更車である旧サハ101-105も節約式改番が採用され[モハ101-146]を存置した。
よって今入場は再改番となるが[サハ101-105]を活かしたためモハ101-146時代に転写した車両番号標記インレタが生き残った。
若干[サハ101-105]にはずれが見られたものの[サハ]標記インレタ温存と作業簡略化に重点を置き剥離は見送っている。
だがLOTの異なる73系用古インレタを使用したせいか[サハ101-262]は[サハ101-262]よりもフォントが細くなってしまった。
止むを得ず[サハ101-262]の転写後に[サハ101-262]だけをバーニッシャーで押し潰し[サハ101-262]に近付けた。




サハ101-262(ラシ101F:サハ101-105 サハ101形200番代編入,101系2ndLOT側面窓セル,旧製品LOT屋根板・床板交換施工)。
※旧製品:車体振替。

ところが初回転写がしっかり行えていなかったらしく[サハ101-262]はフォント太さに加え標記位置まで変わってしまった。
その結果1-3位側,2-4位側とも[サハ101-262]標記は[サハ101-262]が一直線上に並ばない見窄らしい配置となっている。
まさか押圧式転写が裏目に出るとは思わず愕然としたがサハ101-262でこれ以上[2]標記インレタを費やす選択は厳しかった。
古インレタ,新インレタとも保留車10両編成化用に温存する必要があり現状のまま改番作業を打ち切った。




モハ100-231+サハ101-262 (ラシ101F:旧製品LOT側面窓セル装着車+101系2ndLOT側面窓セル装着車]。
※旧製品。

今ひとつ冴えない車両番号標記を抱えながらもどうにかサハ101-262(ラシ101F:旧製品)の竣工まで漕ぎ着けた。
黄色5号車両では珍しい101系0番代2ndLOT側面窓セル装着車だがモハ100-231(ラシ101F:旧製品)との差は感じられなく映る。
むしろ旧製品車両への振替効果が大きくラシ101F(弁天橋区仕様+旧製品)はラシ106F(Mc191:旧製品)に近い編成見附となった。
なお崩れた[サハ101-262]標記は今後の宿題とするが保留車10両編成化で失敗を重ねなければ修正出来ると思う。


ラシ101Fサイドビュー(クモハ101-201:弁天橋区仕様側面窓セル装着車)。
※弁天橋区仕様。


ラシ104Fサイドビュー(クモハ101-136:旧製品LOT側面窓セル装着車)。
※再生産品。


ラシ106Fサイドビュー(クモハ101-191:旧製品LOT側面窓セル装着車)。
※旧製品。

弁天橋区仕様(Mc170),旧製品車両,塗装変更車を寄せ集めて組成したラシ101Fは2016年6月に塗装変更車廃止が実施された。
この際モハ101-262(ラシ107F:再生産品)との車両振替にてサハ101-262(塗装変更車)を旧サハ101-262へ置き換えている。
旧ラシ101Fでは旧サハ101-262だけが再生産品車両となっていたが今回旧サハ101-105用更新種車に引き当てられた。
そして押し出された旧サハ101-105がサハ101-262に改番されラシ101F,ラシ104F-1の編成見附統一へと結び付いた。
1両のみLOTが揃っていなった旧ラシ101F,旧ラシ104F-1とも課題は無事解決し今後の車両異動対象には挙がらないと思われる。