不備。
マイクロエース製京成線グループの動力ユニット整備は第2編成が入場となる。
今回はモハ3214試験塗装色ライトブルー車千葉線仕様(3216F-1)竣工比較の流れを継ぐ。
モハ3214に比べ駆動音が目立った3200形3216F試験塗装色ライトブルー編成本線仕様(3216F-2)を整備対象となった。
京成3200形3216F 試験塗装色ライトブルー編成 本線仕様。
3216F-2:[3216]-[3215]-[3214]-[3213]。
各形式の若番編成から整備を進める予定でモハ3214の比較対象がモハ3215(3216F-2)だったのは都合が良かった。
因みに3216F-2は3216F-1と同時期のプロトタイプで千葉線仕様か本線仕様かの違いしかない。
後から出場した3216F-2は3212F試験塗装色ホワイト編成との4+4混色編成を組むため導入した。
未だにモハ3209(3212F)の前面塗装状態が酷すぎるため実現に至っていない。
参考までに3216Fは塗装試験期間中に[UENO 上野],[NARITA AIRPORT 成田空港]幕を含む新幕(当時)へ交換が行われた。
共に数少ない差別点になる行先方向幕だったが4両編成[急行]と両立させるため[東成田]を選択している。
モハ3215 試験塗装色ライトブルー車 本線仕様(3216F-2)。
3216F-2は[Keisei]社名板が消去された中古製品を整備し出場させた。
この時3216F-1との混同及び3212F併結時の動力車偏位防止を目的に上野寄M1車のモハ3215に動力ユニットを搭載させている。
電装はモハ3214(3216F-2)との床板交換とせず一旦2M2T化させた後に1M4T化する妙な方法を採った。
そのため予備品のKS-121を履く動力ユニットを起用している。
当時の記録を見直すとこの動力ユニットは整備済となっていた。
しかし前途の通りモハ3214(3216F-1)との比較で駆動音が目立ったため再整備を施す。
入工中のモハ3215。
モハ3214(3216F-1)のカプラーポケットはカプラー色に合わせマッキーで塗り潰した。
ただ余りにも効果が無さ過ぎモハ3215ではこれを取り止めグレーのカプラーポケットが存置されている。
整備済の動力ユニットだがどの様な措置を行ったか肝心な記録が記されていない。
先入観を持たずに作業に取り掛かった。
するとユニットカバーの嵌合爪受が1箇所折れ掛かっていたのに気付いた。
ここが最後に台枠から離れるよう嵌合爪を浮かす順番を考えカバーを取り外している。
整備を施したようには見えないモハ3215用動力ユニット。
ユニットカバーを裏返すと導電板は薄汚れていた。
どう見ても磨き出し後には映らない。
但しクリーナーで表面保護を施してもこの程度の酸化を招く可能性がある。
これは今後の動力ユニット整備の進捗で判明すると思う。
改めてユニットカバーを見直すと所々に白色の滓が残っていた。
当初導電板磨きにはコンパウンドを用いていた。
白色の滓はコンパウンドの拭き残しらしい。
この動力ユニットは極初期に整備を行ったと思われる。
磨き直した導電板。
現在ではラプロスでの導電板磨きに移行しておりコンパウンドは使用していない。
動力ユニット整備開始直後の施工は明白で他にも欠けている項目があると考えた。
再整備とは言え実質通常整備と変わらない手順を踏む。
先ずコンパウンドの拭き残しを除去した。
一部は嵌合爪受にも付着しており全て爪楊枝で取り除いた。
前途の折れ掛けた嵌合爪受はコンパウンド塗布時に綿棒の圧力に負けたのだろう。
導電板はラプロス#6000で磨き直した。
クリーナーで拭き上げた後に折損しかけの嵌合爪受に瞬間接着剤を投入し補強している。
純正グリスは除去されていたKS-121動力台車。
導電板で躓いたためKS-121動力台車も期待せずに内部を確認した。
ところがギア類は綺麗に清掃されており台車分解の必要は無かった。
ギア山はグリスの残滓も見られず丁寧に作業したらしい。
動力ユニットの整備は「車輌メンテナンスマニュアル」を参照しながら開始した。
もしかするとクリーナー浸けでグリス除去を行ったのかもしれない。
この状態で駆動音が目立つのは腑に落ちなかった。
てっきり台車周りから発する音だと思っていたが違っていた。
騒音の原因だと思われるスパイラルギア周り。
しかしスパイラルギアを確認すると様相が一転した。
スパイラルギアカバーには乾燥したグリスが夥しく残っていた。
あれだけ台車ギアを綺麗にしながらスパイラルギア周りを放置した理由が判らない。
ギア軸受にも乾燥グリスが付着しギア自体の回転を重くしていた。
恐らくこれが駆動音を大きくしていた可能性が高い。
一から清掃をやり直したスパイラルギア周り (清掃後,清掃前)。
微妙に複雑な成形が成されているスパイラルギアカバーの清掃は苦しんだ。
軸受部のグリスがなかなか除去出来ない。
爪楊枝では逆に隙間にグリスを押し込む結果を招くだけだった。
止むを得ずクリーナー浸けに変更し極細綿棒とクロスで拭き上げた。
スパイラルギアはクリーナーを浸したクロスで包み込み回転させながら溝清掃を行っている。
再整備を終えた各部品。
モーターは単独駆動試験で特に異常が伺えなかった。
無用な注油は防ぐようにしておりモハ3215ではモーター周りに手を加えていない。
一通りの工程を済ませKS-121動力台車へ極微量のグリスを塗布し動力ユニットを組み立てた。
動力台車へのグリス塗布はギア類の艶が殆ど見られなかったために行った。
もしかするとギアへのグリス塗布を失念した可能性もある。
駆動試験では入場前より静音化された。
KS-121動力台車のギアも疑わしいが最大の原因はスパイラルギア周りだと思う。
ただ注油を施さなかったせいかモハ3214よりも駆動音は大き目になっている。
次入場車は駆動音次第で注油を頭に入れた方が良いかもしれない。
青マッキーで識別点を設けた折損寸前の嵌合爪受。
最後に折れ掛けたユニットカバー嵌合爪受に色を挿し今後の注意喚起とした。
カバーを外す際は順番を間違えないようにしなければならない。
瞬間接着剤は斜め方向の入力に弱い。
モハ3215用動力ユニットは分解入口から気を付ける必要がある。
念のため黒色の台枠と同化しないよう青マッキーで嵌合爪受全体を塗り潰した。
今後の取扱いに不安が残るもののモハ3215が竣工した。
幸いユニットカバーは予備品があり折損時には交換できる。
しかし安易に転用すると入場車都合で窮地に陥る可能性がある。
限界まで使用し極力予備品を確保する方向にした。
ひとまず2編成が再出場したが3200形だけでまだ6編成が残っている。
一部には整備済動力ユニットを搭載している初期整備車が含まれているかもしれない。
1編成ずつ確認を進めていくしかないだろう。
マイクロエース製京成線グループの動力ユニット整備は第2編成が入場となる。
今回はモハ3214試験塗装色ライトブルー車千葉線仕様(3216F-1)竣工比較の流れを継ぐ。
モハ3214に比べ駆動音が目立った3200形3216F試験塗装色ライトブルー編成本線仕様(3216F-2)を整備対象となった。
京成3200形3216F 試験塗装色ライトブルー編成 本線仕様。
3216F-2:[3216]-[3215]-[3214]-[3213]。
各形式の若番編成から整備を進める予定でモハ3214の比較対象がモハ3215(3216F-2)だったのは都合が良かった。
因みに3216F-2は3216F-1と同時期のプロトタイプで千葉線仕様か本線仕様かの違いしかない。
後から出場した3216F-2は3212F試験塗装色ホワイト編成との4+4混色編成を組むため導入した。
未だにモハ3209(3212F)の前面塗装状態が酷すぎるため実現に至っていない。
参考までに3216Fは塗装試験期間中に[UENO 上野],[NARITA AIRPORT 成田空港]幕を含む新幕(当時)へ交換が行われた。
共に数少ない差別点になる行先方向幕だったが4両編成[急行]と両立させるため[東成田]を選択している。
モハ3215 試験塗装色ライトブルー車 本線仕様(3216F-2)。
3216F-2は[Keisei]社名板が消去された中古製品を整備し出場させた。
この時3216F-1との混同及び3212F併結時の動力車偏位防止を目的に上野寄M1車のモハ3215に動力ユニットを搭載させている。
電装はモハ3214(3216F-2)との床板交換とせず一旦2M2T化させた後に1M4T化する妙な方法を採った。
そのため予備品のKS-121を履く動力ユニットを起用している。
当時の記録を見直すとこの動力ユニットは整備済となっていた。
しかし前途の通りモハ3214(3216F-1)との比較で駆動音が目立ったため再整備を施す。
入工中のモハ3215。
モハ3214(3216F-1)のカプラーポケットはカプラー色に合わせマッキーで塗り潰した。
ただ余りにも効果が無さ過ぎモハ3215ではこれを取り止めグレーのカプラーポケットが存置されている。
整備済の動力ユニットだがどの様な措置を行ったか肝心な記録が記されていない。
先入観を持たずに作業に取り掛かった。
するとユニットカバーの嵌合爪受が1箇所折れ掛かっていたのに気付いた。
ここが最後に台枠から離れるよう嵌合爪を浮かす順番を考えカバーを取り外している。
整備を施したようには見えないモハ3215用動力ユニット。
ユニットカバーを裏返すと導電板は薄汚れていた。
どう見ても磨き出し後には映らない。
但しクリーナーで表面保護を施してもこの程度の酸化を招く可能性がある。
これは今後の動力ユニット整備の進捗で判明すると思う。
改めてユニットカバーを見直すと所々に白色の滓が残っていた。
当初導電板磨きにはコンパウンドを用いていた。
白色の滓はコンパウンドの拭き残しらしい。
この動力ユニットは極初期に整備を行ったと思われる。
磨き直した導電板。
現在ではラプロスでの導電板磨きに移行しておりコンパウンドは使用していない。
動力ユニット整備開始直後の施工は明白で他にも欠けている項目があると考えた。
再整備とは言え実質通常整備と変わらない手順を踏む。
先ずコンパウンドの拭き残しを除去した。
一部は嵌合爪受にも付着しており全て爪楊枝で取り除いた。
前途の折れ掛けた嵌合爪受はコンパウンド塗布時に綿棒の圧力に負けたのだろう。
導電板はラプロス#6000で磨き直した。
クリーナーで拭き上げた後に折損しかけの嵌合爪受に瞬間接着剤を投入し補強している。
純正グリスは除去されていたKS-121動力台車。
導電板で躓いたためKS-121動力台車も期待せずに内部を確認した。
ところがギア類は綺麗に清掃されており台車分解の必要は無かった。
ギア山はグリスの残滓も見られず丁寧に作業したらしい。
動力ユニットの整備は「車輌メンテナンスマニュアル」を参照しながら開始した。
もしかするとクリーナー浸けでグリス除去を行ったのかもしれない。
この状態で駆動音が目立つのは腑に落ちなかった。
てっきり台車周りから発する音だと思っていたが違っていた。
騒音の原因だと思われるスパイラルギア周り。
しかしスパイラルギアを確認すると様相が一転した。
スパイラルギアカバーには乾燥したグリスが夥しく残っていた。
あれだけ台車ギアを綺麗にしながらスパイラルギア周りを放置した理由が判らない。
ギア軸受にも乾燥グリスが付着しギア自体の回転を重くしていた。
恐らくこれが駆動音を大きくしていた可能性が高い。
一から清掃をやり直したスパイラルギア周り (清掃後,清掃前)。
微妙に複雑な成形が成されているスパイラルギアカバーの清掃は苦しんだ。
軸受部のグリスがなかなか除去出来ない。
爪楊枝では逆に隙間にグリスを押し込む結果を招くだけだった。
止むを得ずクリーナー浸けに変更し極細綿棒とクロスで拭き上げた。
スパイラルギアはクリーナーを浸したクロスで包み込み回転させながら溝清掃を行っている。
再整備を終えた各部品。
モーターは単独駆動試験で特に異常が伺えなかった。
無用な注油は防ぐようにしておりモハ3215ではモーター周りに手を加えていない。
一通りの工程を済ませKS-121動力台車へ極微量のグリスを塗布し動力ユニットを組み立てた。
動力台車へのグリス塗布はギア類の艶が殆ど見られなかったために行った。
もしかするとギアへのグリス塗布を失念した可能性もある。
駆動試験では入場前より静音化された。
KS-121動力台車のギアも疑わしいが最大の原因はスパイラルギア周りだと思う。
ただ注油を施さなかったせいかモハ3214よりも駆動音は大き目になっている。
次入場車は駆動音次第で注油を頭に入れた方が良いかもしれない。
青マッキーで識別点を設けた折損寸前の嵌合爪受。
最後に折れ掛けたユニットカバー嵌合爪受に色を挿し今後の注意喚起とした。
カバーを外す際は順番を間違えないようにしなければならない。
瞬間接着剤は斜め方向の入力に弱い。
モハ3215用動力ユニットは分解入口から気を付ける必要がある。
念のため黒色の台枠と同化しないよう青マッキーで嵌合爪受全体を塗り潰した。
今後の取扱いに不安が残るもののモハ3215が竣工した。
幸いユニットカバーは予備品があり折損時には交換できる。
しかし安易に転用すると入場車都合で窮地に陥る可能性がある。
限界まで使用し極力予備品を確保する方向にした。
ひとまず2編成が再出場したが3200形だけでまだ6編成が残っている。
一部には整備済動力ユニットを搭載している初期整備車が含まれているかもしれない。
1編成ずつ確認を進めていくしかないだろう。