試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形モハ3592,モハ3589[3592F-1] 6次車 現行色 後期仕様 車体不等沈下対策施工:運転台側台枠短縮

2017-02-07 21:03:40 | 京成線:3500形
盲点。

TOMYTEC製京成3500形3592F現行色後期仕様は前回入場でTNカプラーSP化を施した。
この際に気付いた点がM2車の車体が斜めになっている事だった。
そのためM1車と雨樋位置が揃っていない。


京成3500形3592F 6次車 現行色 後期仕様。
3592F-1:3592-3591-3590-3589

モハ3591+モハ3590では段差が生じないため問題はM2車にあるのは明白である。
TOMYTEC製品は独自に座席部品と台枠を接着剤で一体化している。
しかしモハ3590には異常が無くこの措置は絡んでいないと思われる。
M2車の運転台側が怪しいと考え修正に着手した。


入工中のモハ3592(3592F-1)。

モハ3592を分解したが床板は特に歪んでいる気配が感じられない。
側面窓セル嵌合爪も前後で同じ位置にあり各部品の精度都合ではないらしい。
怪しいのは前面貫通扉と読んだ。
別部品化されている貫通扉は下端が車体裾に近接している。
貫通扉下端と車体裾の間隔は余り余裕が無かった。


支障すると予想した貫通扉と台枠。

貫通扉には手を加えられない。
自動的に台枠が細工対象になった。
とにかく台枠先端と貫通扉下端が当らなければ良い。
当初は貫通扉幅分だけを欠き取る予定でクラフトナイフを手にした。
しかし途中で欠き取り線が乱れたため台枠先端を全て切り落とした。
こうなるとクラフトナイフに頼る必要は無くニッパーに持ち替え切断している。


短縮した運転台側台枠。

現物合わせの結果TNカプラーSPは細工対象外となった。
これで車体が平行になってくれれば大成功である。
期待を寄せてモハ3592を組み立てた。




モハ3592+モハ3591 (モハ3592運転台側台枠短縮)。

台枠短縮の答は何とも微妙だった。
モハ3591との雨樋位置は揃った。
ところが予想より車体不等沈下は矯正されずモハ3592の妻面はやや傾斜が残ってしまった。
完全解消には至らなかったが角度は若干緩んだ気はする。


モハ3589,モハ3592 (運転台側台枠短縮未施工車,運転台側台枠短縮施工)。

未入場のモハ3589と比べると連結器と車体裾の間隔が狭まった事が判った。
不等沈下の根本的解決にはならないが車体の角度が改まったのは間違いない。
続くモハ3589ではTNカプラーSPのカバーも削り様子を見る。


入工中のモハ3589。

モハ3592では台枠部分切除に失敗したためモハ3589では最初からニッパーを手にした。
短縮代はモハ3592と同様で側面窓セル嵌合爪との遊びを考慮しやや広めに取っている。
TNカプラーSPのカバーは貫通扉下端位置に揃えて平刃で凹形に整形した。
台枠短縮も平刃で行っていれば全てを短縮する結果には至らなかったかもしれない。


貫通扉とは重ならない台枠。

台枠短縮で貫通扉との競合は防げた。
但し失ったものが1つある。
3592Fは将来の前尾灯点灯化も構想に入っていた。
しかし運転台下部の台枠が無くなり車体との隙間が広くなった。
これにより下廻りからの遮光が望めなくなり現状での点灯化が厳しくなっている。
TOMYTEC製18m級台枠は4両分の予備がある。
これに交換すると不等沈下が再発する可能性が高くどちらを優先させるか難しい。




モハ3590+モハ3589(運転台側台枠短縮)。

モハ3589も施工結果はモハ3592と変わらないままに終わった。
やはりTNカプラーSPのカバー部分切除は不要だったらしい。
それでもモハ3590との段差は施工前ほど目立たなくなり最低限の目的は果たせたと思う。


モハ3589+モハ3592 (運転台側台枠短縮車+運転台側台枠短縮車)。

この後仕様を揃えるためモハ3592もTNカプラーSPのカバーを部分切除した。
3592F現行色晩年仕様(3592F-2)ではこの細工を見送る。
ちなみにモハ3592とモハ3589を連結させると違和感は殆ど無い。
施工前に記録を残さなかったのは失敗だった。
車体不等沈下の原因は切り分けさえ出来ずに終わったと思った。




3592F-1 (モハ3592,モハ3589 運転台側台枠短縮)。

今一つすっきりしないまま3592F-1が再出場した。
前面見附は僅かに連結器位置が上がりそれなりの効果が得られたと思える。
しかしM2車の傾斜は残ったままである。
理論上運転台側だけ床板が上がり車体傾斜も同時解消されると考えていたが外れてしまった。




3592F現行色後期仕様サイドビュー(モハ3589:運転台側台枠短縮)。

ところがサイドビューで思わぬ事実が発覚した。
側面窓セル嵌合爪以降の車体高は殆ど変化が無かった。
これでは運転台側台枠に手を加えても大きな変化が得られなくても仕方がない。
傾斜の主因は車体精度に拠るものだった。
試しに車体裾へスチールスケールを当てると緩い弧を描いているのが判った。
妻面が傾斜しているように感じさせたのは傾斜ではなく歪みだった。
当初からM1車と雨樋位置を合わせる事が精一杯だったらしい。