goo blog サービス終了のお知らせ 

じぶんバンザイ!アトリエ-K絵画教室 Copyright(c)アトリエ-K All Rights Reserved.

このブログはアトリエ-K絵画教室の親睦を深めるために開いています。入会のご案内は右のカテゴリーをクリックしてください。

2013/10/25(金)  追悼 入野忠芳先生

2013年10月26日 | 私のこと

 

 

今日は入野忠芳先生の葬儀でした。

 

 

 


これは葬儀会場入口に貼られていた先生の手紙。

 亡くなる1か月前に先生が

「お礼のことば」を用意されていた。

 

ご会葬のみなさんのお手元にも届きました。

 「先生らしくて嬉しい」

と、みなさん同じ気持ちだったでしょう。

 

 

 


家に帰って

「先生からの手紙」を何度も読む。

その中に旅についての文があり

 

「旅とは、旅のなかで生命が試され

旅のなかで生命が発見され

旅のなかで生命が定まる。」

と書かれていた。

 



私は先生から多くを学んだが

「旅すること」もそのひとつ。

 

 「君はなぜ旅をするのか

自分のことばで語れるようになりなさい。」

宿題をもらったような気持ち。

 

 

 

 

 

 

 

15才

高校1年生の5月から入野美術研究所に通い

多摩美術大学に入れてもらう。

 

30才

私にとって初めての外国・・・

「インドへの自由旅行25日間」に同行させていただき

旅する姿勢を学んだ。

 

52才 

2005年に私の足が不自由になった時

先生は東京の癌研までお見舞いに来て下さり

 

顔色の悪い私が車椅子にいるのを見て

それはそれは心配をされたと思う。

 

 

 

そのわずか数年後

先生は腰や首の手術をされた。

 

すでに手に障害をお持ちなのに

二つ目の障害があってはならないと

・・・祈りました。

 


卒業生たちは先生を励ましたいと思い

2008/5に入野美術研究所の初めての同窓会をして

2009/3に先生と同窓生で「野々会」というグループ展を開催。

 

 

その時に作った名簿を見て

先生の訃報を

敏速につつがなく皆さんにお知らせしたので

卒業生は東京や大阪から葬儀に駆けつけることが出来ました。



今を感じて行動する事が大切だと

又教えられた気持ち。


 



 

先生は

厳しい方だったが優しい方でもあった。

怖い位の見抜く眼を持っていらしたがユーモアも大好きだった。

 

 

 

 

 

「ありがとうございました」の言葉しか浮かばない。 

 

 

 

 

 

先生が私にも

帳場の役目を申し付けてくださったと聞き

初めての経験を

精一杯やらせていただきました。

 

 

それで

「今日は葬儀会場に居られないかもしれない」と思い

先生とお別れをするために早く行くと

 

なんと!思いがけず良いお別れが・・・

 

会場の

何枚も連なった大きな扉は閉まっていたが

了解を得ていたので少し開けて入ると

広い会場には先生しかおられませんでした。

 

遠く祭壇におられる先生に

 「うわあ~先生を独り占めじゃあ~」

と無邪気に話しかけた自分の声が

会場に響いた。

 

 

 

先生のお顔を見ながらしばらくお話をした。

 

「先生、すごく良い手紙でしたよ。

みなさんの心にも良いことをされましたね。

先生、とうとう最後まで痛かったですね~どうぞ心安らかにお休みください。」

「今日まで見守り育ててくださり本当にありがとうございました。」

 

 

 

 

 

 

棺の中の先生は

赤いチェックの仕事着を着ておられて

胸の上に

昨日の夕刊と今日の朝刊が載せてある。

 

 

 

 

 

 

骨壺は

手のひらを合わせて包み込める位小さかった。

それは

先生がインドで買われた物で

茶色の大理石で出来ていている。


 

「この骨壺に入るだけの骨を拾い

後は共同墓に入れてもらうように」

 

 

遺言だという。

 

 

 

 

昨日も今日も大雨警報が出たくらい

 

大変な雨でしたが

 

最後まで先生らしい

 

良いお別れの式でした。

 

 

 


最新の画像もっと見る