50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。高名な言語学者として敬われ、ニューヨークのコロンビア大学の教授として、学生たちから絶大な人気を集めていた。 夫のジョンは変わらぬ愛情にあふれ、幸せな結婚をした長女のアナと医学院生の長男のトムにも何の不満もなかった。 唯一の心配は、ロサンゼルスで女優を目指す次女のリディアだけだ。ところが、そんなアリスにまさかの運命が降りかかる。 物忘れが頻繁に起こるようになって診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病だと宣告されたのだ。その日からアリスの避けられない運命との闘いが始まる。
アリスのままで 2015年/アメリカ/リチャード・グラッツァー、ウォッシュ・ウェストモアランド
家族性のアルツハイマー病というのがあるんですね、知りませんでした。
アルツハイマーが遺伝するというのは、なんて言えばいいのか、残酷ですね。
後のアリスが、自分のメッセージを見つけた時、そして、メッセージの通りに行動しようとした時、結局、出来なかった時…。
やはり、まだ行動の理由を理解できるうちに、自ら道を選べるうちに、選んだ行動をしておくべきだなと思いました。
私も、自らの命を絶つことを選ぶと思うので…。
アルツハイマーが恥ずかしい病気だとは思うわないけど、家族に迷惑はかけたくないから、それを選ぶと思います。
映画では、アリスのメッセージを家族が見たシーンがなかったけど、普通、見ると思うので、そこを掘り下げて欲しかったです。
結局、娘の夢を諦めさせて母親の介護をさせ、自分の仕事を最優先させた夫の、そこを選ぶ過程を見せて欲しかったです。
ジュリアン・ムーア、強く訴えてくるものはなかったけど、子供の表情が出るところはドキッとしました。
もっと病気と向き合い、もっと葛藤し、苦悩する姿が描かれていたなら、文句なしだったと思います。
アリス本人や家族の出来過ぎたキャリアもどうかな?と思うところもあり、脚本によってもっと素晴らしい作品になっただろうと思うので、もったいなかったかなと思います。