ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

告解 / 薬丸岳

2020-05-01 | 本 薬丸岳
告解 / 薬丸岳 著

講談社 /2020.4


飲酒運転中、何かに乗り上げた衝撃を受けるも、恐怖のあまり走り去ってしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。自分の未来、家族の幸せ、恋人の笑顔――。失うものの大きさに、罪から目をそらし続ける翔太に下されたのは、懲役四年を超える実刑だった。一方、被害者の夫である法輪二三久は、“ある思い”を胸に翔太の出所を待ち続けていた。





なるほど、告解する人物はもう一人いました。
法輪も苦しみぬいた過去があった…と、それを、同じ経験をしていて理解できそうな誰かに伝えたかった…と。
でも、事故で妻を亡くさなかった場合はどうしたんだろう?とか、戦争で人を殺した苦しみとか、ヒロポンとか、少年犯罪を得意とする薬丸さんが描くにはまだ早いと言うか、浅過ぎると感じました(すみません)。
申し訳ないけど、クライマックスでいきなり、しかも、浅いとなれば、取って付けにしか感じませんでした。

翔太の彼女が真っ当な女性だったのが救いだったのと、法輪の息子がラストに優しさを見せてくれたことが何よりでした。
そして、翔太が心から「ごめんなさい」を言えたことは本当によかったです。
「ごめんなさい」「ありがとう」が言えない人は、これは親の躾の問題でしかないと思いますが、きちんと言葉にすること、言葉にできることが人として必要なことだと思います。
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