●栃木県下都賀郡間々田町というところに住んでいたことがある。
トウモロコシ畑に沿った農道を歩いて学校へ通っていた。夏になると背丈より高いトウモロコシが、ザワザワと音をたてて風に揺れていた。
金沢へ引っ越すときに、同級生が一列になって、トウモロコシの枯れ木を肩にかついで左右に揺らし、見送ってくれるのを車窓から眺めていた記憶がある。
後年、東京で仕事をすることになり、用事で小山へ行ったとき、寄り道して間々田小学校へ行ってみた。当時のクラスの同窓会がないものか教頭先生に尋ねたが、そういうものはないようだとの返事が返ってきた。ともだちの干瓢農家を訪ねたがすでになく、一帯は住宅地になっていた。
トウモロコシを見ると「ざわわ、ざわわ、風がとおりぬけるだけ、今日もみわたすかぎりに、緑の波がうねる、夏のひざしのなかで」という、ちあきなおみの歌が聞こえるような気がする。 ( 笠舞本町 )
トウモロコシ畑に沿った農道を歩いて学校へ通っていた。夏になると背丈より高いトウモロコシが、ザワザワと音をたてて風に揺れていた。
金沢へ引っ越すときに、同級生が一列になって、トウモロコシの枯れ木を肩にかついで左右に揺らし、見送ってくれるのを車窓から眺めていた記憶がある。
後年、東京で仕事をすることになり、用事で小山へ行ったとき、寄り道して間々田小学校へ行ってみた。当時のクラスの同窓会がないものか教頭先生に尋ねたが、そういうものはないようだとの返事が返ってきた。ともだちの干瓢農家を訪ねたがすでになく、一帯は住宅地になっていた。
トウモロコシを見ると「ざわわ、ざわわ、風がとおりぬけるだけ、今日もみわたすかぎりに、緑の波がうねる、夏のひざしのなかで」という、ちあきなおみの歌が聞こえるような気がする。 ( 笠舞本町 )