因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

『神様の夜 Bプロ ひとりじゃない』

2007-06-24 | インポート
*読本 川上弘美「クリスマス」「星の光は昔の光」
 今日は小雨まじりの恵比寿、2度めのSiteは迷わずに到着。酔っぱらって兄とそのルームメイトが住む部屋にころがりこんだハジメは、知らないうちに一冊の本を拾っていた。中には「まだ見ぬあなたへ」と綴られた手紙が。昨日の「わるくない休日」の変奏のような「ひとりじゃない」が、あとの2つの物語「クリスマス」と「星の光は昔の光」を導いていく。

 桑原裕子は不思議な女優である。すらりとした長身のすっきりした顔立ちがとても美しく見える舞台と、ややちょっとそうでもないときがある。昨日と本日、桑原は「ウテナさん」という名の女性を演じる。後者のほうでありました(笑)。いい意味です、念のため。「クリスマス」で「いいいい、生きるってさあ、あれよねえ」と酔ってくだを巻く場面は爆笑もの。

 本日のBプロはピアノ演奏付きだったのだが(高戸渉)、電子ピアノのせいか、「生演奏」の音色に聞こえにくかったことが残念だった。

 昨日「くま」役を演じた川本裕之さんが、今日は上演前観客の誘導をしていらした。思わず心の中で「くまに導かれて席につく。芝居をみるのである」と読んだりして。

 偶然だろうが暑かった昨日は夏の物語、肌寒い今日は冬の話だった。いつもの自分なら「こんなに気温差があっては体調管理がタイヘンだ」と文句を言うところだが、『神様の夜』のあとはどちらも心地いい。帰宅して即、C,Dプロの予約をする。今度はどちらも夜の公演だ。どんな音楽が聞こえ、どんな物語が紡がれ、自分はどんな心持ちで恵比寿の町を歩くのだろうか。

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1 コメント

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突然のコメントで失礼いたします。 (文学座 横山祥二)
2007-06-27 12:00:26
突然のコメントで失礼いたします。
はじめまして、文学座の横山祥二と申します。
昨年、こちらのブログで青年団とのコラボ企画の件で内容を閲覧させていただき、ご好評いただいたことを知りました。遅くなりましたが、改めてお礼申し上げます。
個人的に感想をいただき大変嬉しく思いました。
さて、あれから1年ぶりに現在アトリエで舞台をしておりますが、『数字で書かれた物語』はご覧いただきましたでしょうか?6月の予定に掲載はされていたようでしたが、もしご観劇いただけるようであればぜひお声掛けてください。
何か有りましたら、メルアドリンクして有りますのでメールいただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

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