今日の一貫

佐賀農業を見てきましたが、、佐賀牛は悲劇の牛なのでしょうか

佐賀の農業を見てきた。
佐賀県協同普及事業60周年記念。
さすが日本で唯一転作を引き受けた県なだけに、麦秋で、色づいてる麦畑が続く。
佐賀牛も、船場吉兆で有名になったが、なかなかの実力。
佐賀のガバイバーちゃんの地元。
おしんの、意地悪義母さんの出身地。

しかしいかんせん人口90万人弱。
都市機能が弱い。経済圏は福岡なのだろう。
長崎と福岡の間に何か県があったなーといった感じ。
ということは、県として何か頑張れば頑張るほど悲劇が出てくるような県なのかも知れない。
逆に言えば、福岡・長崎・熊本一体化した中で、佐賀の力を出していった方が、全国や世界へのアピールのしやすいところではないか?
道州制や広域自治体を指向した方が特徴を出しやすい県のような気がした。というのも、全て、長崎、福岡と一体化した文化圏・経済圏。それでも佐賀は佐賀で非常に強い文化性があり、どこへ出しても埋もれる心配はないだけに、打ち出すには、福岡・長崎や、九州といった、もっと力のある大きな枠組みを利用した方がいい、、のでは?。

例えば、佐賀牛がそれ。
これ、れっきとしたブランドモノ。

しかし、長崎県境、伊万里には良い牛がいる。
これ、長崎で作ったモノもあるのではないか?
勢い、佐賀牛ではなく、伊万里牛で売っている。
長崎、佐賀、福岡、文化も経済圏も一体だろう。佐賀空港も作る必要もあったのかどうか、福岡空港から、佐賀市まで1時間。

佐賀牛。
船場吉兆が鹿児島産と一緒に使っていたのだという。
それはそれで一向にかまわないのだが、船場吉兆、どういう訳かこれを「但馬牛」として店舗に出していた。
佐賀牛、但馬牛で出されたのでは、形無しだろう。

佐賀牛は、枝でブランド補償しているという。
A4以上で、BMS7以上を佐賀牛というのだそうだ。
それ以下を「佐賀産和牛」として、区別している。
それ以外が佐賀交雑種というのもある。
それだけに「佐賀牛」は超1級品。
佐賀牛は、他の産地牛のように、そこで生産されたからその表示になってる、単なる産地表示ではなく、、品質表明の証なのだ。
「産地、格付け証明書」である。

通常、松阪牛や銘柄牛は、最終生産地、素牛や飼養方式、飼養期間、流通経路等々を駆使してネーミングをしているのが多い。
ちなみに前沢牛は、たとえ前沢で作っていても、農協ルートで出荷しないと前沢牛と言ってはいけないという条件を付けている。ただ、割ってみてA4あるいはB4以上というのはさすが前沢だが、、
佐賀の場合、枝にしてから佐賀牛と言えるかどうか命名するから、実に客観的だ。そうならないモノに関しては、「佐賀県産牛」となる。

それが「但馬牛」では、、佐賀も浮かばれないだろう。
「季楽」というレストランが佐賀市にあるが、これ佐賀経済連の経営。
れっきとした佐賀牛が食べられる。
20年ほど前に言ったことがあるが、まだあった。
銀座の並木どおり三笠会館の向かい側にも支店がある。
東京だと、やはり松坂、仙台、米沢、前沢などが出るが、関西のレストランでは「但馬牛」という方が格上になるのだろう。
もっとも東京にも、但馬牛の看板をあげてるところもあるが、、私にとっては、但馬牛や、近江牛、島根牛などは、素牛のイメージしかなく、どうも種付けや家畜市場といった「畜産業」の世界という感じで、エレガントに食べる感じにはならない。
船場吉兆、佐賀牛を神戸牛と偽装するならまだしも、、あえて但馬牛にする意味が私にはわからない。

いや、神戸牛という牛はない、商品ブランドは、、肉。
神戸ビーフ。
兵庫県で作られる黒毛和種の肉。
もしかして、関西人は、神戸ビーフのことを但馬牛と言ってるのか?
関西の鉄板焼きを食べまくったことがないものでどうにも感覚がわからない。

ところで、神戸ビーフのBMSは確か佐賀牛より低かったのじゃー無かったろうか?
天板焼きにするなら、私は低い方がスキなのだが、通常は、柔らかい方が値段が高い。
ということは、格付けの世界では、神戸ビーフより佐賀牛の方が格上と言うことになるのだが、、、レストランの世界では佐賀牛は、格下。
つまりこれどこの世界にもあるのだが、実力がなくても、「清原」といっただけで客が球場へ足を運ぶようなモノ。実力ある若手にとってはおもしろいはずはない。
うろ覚えの知識なので(神戸ビーフより佐賀牛の方が、格付けでも、BMSでも上)もしかしたら間違ってるかも知れないが、、。

言いたいのは、佐賀のスタンス。道州制を進めたらいい。その中で生きる道がある。伊万里、柿右衛門、唐津、呼子、神崎のイチゴ、日本一の麦(品質は?)、有明の資源、いろいろアピールするモノはあるのだから。アピールでき易いようにすればいい。
保利、、今村、岩永の農林族の牙城。
そろそろ新たな地域の有り様を考えても良いのではないか、、というのが佐賀講演旅行の印象。
新たなブランド、をガバイやり方で作ればいいのだ。
福岡たかまろさんなど、若い力が出てるのだから、可能性はある。
帰りしな、豆基金の伊藤さんと鉢合わせ。豆の大会が佐賀であったとのこと。
そうか、豆も、佐賀は有名なのだ。

東京へ戻ってきてから、パレスホテル明日香で鉄板焼を食べて就寝。
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