「偽装農民の、、」と目に飛び込んできた。。
過激な言葉だが、これは神門しかいない、、
案の定 神戸善久著『消える農地 コメ関税撤廃で「偽装農家」のエゴを断て』だった。
内容はなかなかしっかりしたモノ。
小見出しだけあげてみても
「知られざる悲惨な農地の実態」
「農地規制はなぜザル運用となるのか」
「転用は大助かりが農水省の本音」
「米価を下げれば農地の集積が進む」
いずれも正論。
「偽装」はそのとおりだが。
もともと、農家の定義は明確なのに、法律を読み替えても農家と言い続けている問題に関しては、いくら言っても、誰もそれが問題だとは言わない。みんな無視するし、逆に意識的に、必死で無視しようとする人もいる。
私もずいぶんとこの点主張してきたが、その主張は一部にとどまっている。
たとえば、「常時従事日数150日が、60日でも良いことに、さらにはゼロでもよくなっている」。
「土地持ち非農家」、なる概念も神門君のように偽装といえば偽装だろう。これ、農家でなくなった人が農地をもてるはずがないからその農地を土地と言い換えている。
実際に農産物を販売してる農家は、178万戸。
しかし農家と呼ばれているのは、252万戸。差は自給農家というそうな。さらに農協の農家組合員450万戸。これは農家ですらなくても、農家と呼ばれている完全な偽装といえば偽装なのだ。
「偽装」なら「偽装」と言えというのが神門君の主張だろう。
そういわないから兼業で農地を所有したままでいるのを、社会悪とはおもわない。逆に、そのことによって農村を守ってるなどと訳のわからない、、言い方になるのだ、、といいたいのだろう、、。
「偽装農家」に配慮して、きちんと耕作できる農業者を農地の利用者にしようとしないから、全ての農政の体系がおかしくなる、と神門君はいいたいのだろう。これは正論だ。
「農水省の常套手段は、新たな取り組みと称して屋上屋の法制度を作り、、、予定調和的に失敗に終わるという」と指摘している。
ただ、そうなった原因は、戦後高度経済成長下での自民党農政にある。
その後遺症だ。
自民党農政は、豊かな農民を作るために農業での有効需要創造策に特化した農政を展開。そのために、兼業容認、資産保有容認、高米価策という三つの施策で農村を味方につけてきた。
農業やるより、兼業や農地転売で豊かになろう、といった農政。、
もうそろそろきちんとした経済政策に戻して農業政策を考えなければならない時期だが、誰もそれをしようとはしないところが農政の病理。
他省庁の官僚さんも、農水省って未だにそんなことやってんの、、と物笑いの種。
また、農政は、巷の政治的な対抗軸で語れないほど、考え方が錯綜している。
自民党には、戦後高度経済農政こそが正当と言う人がまだごまんといる。
いや成熟社会型農政に切り替えろ、という人ともいるにはいるが、、、やっかいなのは、その違いが、必ずしも「上げ潮」「財政規律」などといった自民党内の対抗基軸とパラレルではないという点。
民主党にも、同じことがいえる。
それはともあれ神門君にもどると、この評論は、是非多くの人に呼んでもらいたいモノ。後日全文を掲載しようと思うが、、。
最後の方に、
「改革派を気取った財界・学会・言論界の農政提言を鵜呑みにしてはいけない。茶番劇を見抜けない提言や報道とは決別し、毅然たる態度で闇に閉ざされ続けた農地問題の本質に切り込むべきだ」と、これまた正論を書いている。もしかして返す刀で、、、、、、、いやいや、ともあれ、、毅然とした態度で切り込みましょう、、。
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さとう
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maru
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