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2015-05-14up
高三古典を持つと知ったときは途方に暮れた。
いや。
それほどではないな。
だが三年前に四段活用とは何か三十数年ぶりに勉強した老人だ。
かつ今回は「大学受験対応」古典補習である。
「参加する生徒は、古典単語帳を一冊暗記している」
と言われた。
俺自身そんなことした覚えがない。
一方で、古典の勉強をしたこともない生徒もいると言われた。
四月最初の十日間、受験の古典とは何か調べまくった。
カネがないから本は買えない。
ネトをもつかむ貧困層。
補習は週に一度で九十分間ある。
五十分間持つか持たないかの生徒が俺の素人古典で九十分間持つのだろうか。
一回目。
オリエンテーションだから生徒は合わないと思えば辞退すればよい。
そういう授業だった。
俺のアドレナリンが全身からあふれて高三に降り注ぐのがわかった。
俺の中のいいものがどんどん口と身体から出つづけた。
わずか十数人だが、全員が続けると言った。
二回目。
受験古典とは、単語・文法・読解・時代の知識だ。
恐る恐る、単語の暗記と動詞の活用をやってみた。
古典の最頻出語句はたったの七十語だった。
コツは前回教えた。
五分間だけ覚えさせてコンビでテストした。
「やれそうな気がしてきたっすよ。俺七十全部覚えてきますよ」
その日初めて、古典単語帳というものを手にした男子が言った。
そして、長すぎるGW。
三回目が昨日だった。
用事で欠席の報告に来た件の男子が、最頻出語七十全部覚えました、と報告に来た。
俺が差し出した握手の手を、彼はズボンでゴシゴシ拭いた手でつかんだ。
授業で確かめると、暗記単語数は三十前後だった。
かの男子は十数人超え、いやたぶん学年では数十人超えしたはずだ。
高三が、九十分の補習のあと元気に、さようなら!と帰っていく。
わかったことがいくつかある。
生徒が言うには、古典単語帳一冊を覚えているのは学年で数人だ。
素人の俺がこの三年間で構築した古典動詞の決まり・暗記方法を三年が習得していない。
三回やるうちに参加生徒が三人増えた。
何より俺自身がどんどん伸びる。
補習の前日は二、三時間予習して資料を作る。
補習が終わると疲れきり、放心し、達成感でいっぱいになる。
災いは転じた。
古典補習が、ヘタすると中学授業以上に楽しい時間になった。
来週も楽しみでたまらない。
2015-05-14up
高三古典を持つと知ったときは途方に暮れた。
いや。
それほどではないな。
だが三年前に四段活用とは何か三十数年ぶりに勉強した老人だ。
かつ今回は「大学受験対応」古典補習である。
「参加する生徒は、古典単語帳を一冊暗記している」
と言われた。
俺自身そんなことした覚えがない。
一方で、古典の勉強をしたこともない生徒もいると言われた。
四月最初の十日間、受験の古典とは何か調べまくった。
カネがないから本は買えない。
ネトをもつかむ貧困層。
補習は週に一度で九十分間ある。
五十分間持つか持たないかの生徒が俺の素人古典で九十分間持つのだろうか。
一回目。
オリエンテーションだから生徒は合わないと思えば辞退すればよい。
そういう授業だった。
俺のアドレナリンが全身からあふれて高三に降り注ぐのがわかった。
俺の中のいいものがどんどん口と身体から出つづけた。
わずか十数人だが、全員が続けると言った。
二回目。
受験古典とは、単語・文法・読解・時代の知識だ。
恐る恐る、単語の暗記と動詞の活用をやってみた。
古典の最頻出語句はたったの七十語だった。
コツは前回教えた。
五分間だけ覚えさせてコンビでテストした。
「やれそうな気がしてきたっすよ。俺七十全部覚えてきますよ」
その日初めて、古典単語帳というものを手にした男子が言った。
そして、長すぎるGW。
三回目が昨日だった。
用事で欠席の報告に来た件の男子が、最頻出語七十全部覚えました、と報告に来た。
俺が差し出した握手の手を、彼はズボンでゴシゴシ拭いた手でつかんだ。
授業で確かめると、暗記単語数は三十前後だった。
かの男子は十数人超え、いやたぶん学年では数十人超えしたはずだ。
高三が、九十分の補習のあと元気に、さようなら!と帰っていく。
わかったことがいくつかある。
生徒が言うには、古典単語帳一冊を覚えているのは学年で数人だ。
素人の俺がこの三年間で構築した古典動詞の決まり・暗記方法を三年が習得していない。
三回やるうちに参加生徒が三人増えた。
何より俺自身がどんどん伸びる。
補習の前日は二、三時間予習して資料を作る。
補習が終わると疲れきり、放心し、達成感でいっぱいになる。
災いは転じた。
古典補習が、ヘタすると中学授業以上に楽しい時間になった。
来週も楽しみでたまらない。
年齢を重ねても伸びしろがあると信じていきたいです。
コンビで発表、やってみます。
今週、授業で、「早口言葉」3回ではなく、グループで一人一回ずつ、リレーさせました。ミスしたら、また最初の人から。最後の人まで行ったときには、歓声と拍手が自然に起こりました。楽しい時間でした。
僕は高校から中学なので、逆ですね。
僕の経験から言うと、高校の授業、特に受験指導は、中学国語の指導スキルがある人なら、楽勝です。
唯一必要なのは、知識ですが、古典指導に必要な基礎知識は、3年ぐらいでほとんど身につきます。
傭兵さんの高校でのご活躍を確信しております。
更新は簡単ですが、読んで頂くほうが難しいことでして。
ましてや、コメント下さるのはお金を払いたいくらいです。。
年齢と伸びしろは無関係と確信しています。
多くの教員が二、三年目で止まります。
なぜか一年たつと自信を持つ。
委員会・管理職になると急降下します。
長の名がつくと実力まで上がった気になるらしい。
三十数年で例外は・・・
確実なのは大森修校長ただお一人です。
コンビ形式は学力・コミュニケーションの要です。
中1がコンビの人とどんどん仲良くなるのが嬉しいと言います。
「早口リレー」それは、三塁打!
思いつきませんでした。
参りました。
「高校古典受験指導は・中学国語スキルがあるなら楽勝」
なのですか!?
マイケルたんだからではないですか。
自信がつくような、そんなものなのかというような。
ただ、高校だったマイケルたんには失礼かもしれませんが、
古典にしろ現代文にしろ、日本の大学受験国語はただの「ゲーム」のような気がしてきました。
あと一つは「中学国語の指導スキルがある人」が、ですね。
どこにいるのでしょうか、という感じです。
国語科の人は声を大にして「国語が最も難しい」と言うべき。
やっぱり、授業は中学生。
めんどくさくて、うるさくて、反抗して、かわいくて。
日に日に育つのが目に見える、その喜び。
マイケルたんの中学生観はいかがでしょうか。