語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【濱嘉之】インテリジェンスの仕事に向いている人とは

2018年10月13日 | 批評・思想
 <「黒田署長は、もともと公安部で情報マンをされていたんですよね。情報マンに向いているのはどんな人でしょう」
 典子のぱっちりした目が黒田に向けられた。(中略)
 「まず、話をするのが好きな人。誰とでも分け隔てなく話をすることができないとな。あとは、雑学を楽しむことができる人。興味の幅が広い方がいいな」
 ビールのグラスを飲み干すと黒田は言った。 
 「それから分析力が欠かせませんよね」
 「分析力というのは、多くの人と話しているうちに鍛えられていくものなんだ。物事の真偽は場数を踏まないと分かりっこない。情報が真実ならその理由を、虚偽ならばその背景に興味を持てば、おのずと先が見えてくる」
 一真が黒田のグラスにビールを注いだ。
 「人脈はどのように広げればよいのですか」
 「最初はたった一人でいい。信頼できる人を見つけたら、相手にも心を開いてもらう。そこまでできれば道は開けるよ。ある人を信用したら、とことん信用することだね」>

□濱嘉之『警察庁情報官 サンバージハード』(講談社文庫、2014)から引用

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