(承前:昭和史を武器に変える10の思考術)
(4)企画、実行、評価を分けろ
(2)の「うまくやれ」型組織原理が行き着く先は、「現場の暴走」だ。上が下に丸投げしているのだから、いざという場面で統制がきくはずがない。
つまり①企画立案、②実行(遂行)、③評価のいずれも現場が行う。すると、どんな作戦でも、報告されるのは「成功」か「大成功」になってしまう。
まともなリーダーシップが機能している組織では、こうはならない。
いま、日本の外務省のホームページでは、あらゆる会談や外交はすべて「成功」で終わっている。それは、①が外務省、②も外交官、そのシナリオどおりに政治家が動き、③も外務省自身が行うからだ。
外務省は、昭和の日本軍の轍を踏んでいる。そうした自己評価による「成功」と「大成功」の集積が、結局敗戦という「大失敗」に日本を導いていった。
□佐藤優「昭和史を武器に変える10の思考術」(「文藝春秋SPECIAL」2015年秋号)
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【佐藤優】いざという時ほど基礎的学習が役に立つ ~昭和史(3)~」
「【佐藤優】現場にツケを回す上司のキーワードは「工夫しろ」 ~昭和史(2)~」
「【佐藤優】実戦なき組織は官僚化する ~昭和史(1)~」
(4)企画、実行、評価を分けろ
(2)の「うまくやれ」型組織原理が行き着く先は、「現場の暴走」だ。上が下に丸投げしているのだから、いざという場面で統制がきくはずがない。
つまり①企画立案、②実行(遂行)、③評価のいずれも現場が行う。すると、どんな作戦でも、報告されるのは「成功」か「大成功」になってしまう。
まともなリーダーシップが機能している組織では、こうはならない。
いま、日本の外務省のホームページでは、あらゆる会談や外交はすべて「成功」で終わっている。それは、①が外務省、②も外交官、そのシナリオどおりに政治家が動き、③も外務省自身が行うからだ。
外務省は、昭和の日本軍の轍を踏んでいる。そうした自己評価による「成功」と「大成功」の集積が、結局敗戦という「大失敗」に日本を導いていった。
□佐藤優「昭和史を武器に変える10の思考術」(「文藝春秋SPECIAL」2015年秋号)
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【参考】
「【佐藤優】いざという時ほど基礎的学習が役に立つ ~昭和史(3)~」
「【佐藤優】現場にツケを回す上司のキーワードは「工夫しろ」 ~昭和史(2)~」
「【佐藤優】実戦なき組織は官僚化する ~昭和史(1)~」