きょうのイソップ童話

子どもから大人まで楽しめるイソップ童話をイラスト付きで毎日配信。

9月30日のイソップ童話 波をかぞえる人

2009-09-30 06:31:33 | Weblog

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 9月のイソップ童話


9月30日のイソップ童話



波をかぞえる人



波をかぞえる人


 イソップが、こういう話しをしました。
 ある人が波のうちよせる海岸に腰をおろして、波をかぞえていましたが、かぞえまちがえて、腹をたてていると、キツネがそばに立ちどまっていいました。
「なんだって、そんな事で腹をたてているのですか。そんなことは気にとめないで、はじめからかぞえなおせばいいじゃありませんか」

 よく考えればたいした事ではないことに、すぐ腹を立てる人に聞かせるお話しです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → クレーンの日
きょうの誕生花 → はげいとう
きょうの誕生日 → 1966年 東山紀之(俳優, 歌手)


きょうの新作昔話 → いたずらタヌキと木こり
きょうの日本昔話 → あぶらあげ
きょうの世界昔話 → ふしぎな胡弓
きょうの日本民話 → 乙姫さまのくれたネコ
きょうのイソップ童話 → 波をかぞえる人
きょうの江戸小話 → ぱたぱたとふうふう


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9月29日のイソップ童話 ネズミをこわがるライオンとキツネ

2009-09-29 09:54:52 | Weblog

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9月29日のイソップ童話



ネズミをこわがるライオンとキツネ



ネズミをこわがるライオンとキツネ


 ライオンがねむっていました。
 そのからだの上を、一匹のネズミが走り抜けていきました。
 ライオンは目をさまして、
「けしからぬ事をしたやつはだれか?」
と、あたりを見回しました。
 それを見ていたキツネが、
「なんです。ライオンのくせに、ネズミをこわがるなんて。ああ、みっともない」
と、たしなめると、ライオンは、
「いや、ネズミがこわかったのではない。ねむっているライオンの上を走り抜けるような、大胆なやつがいるのにおどろいたのだよ」

 このお話しは、かしこい人は、どんなに小さいこともおろそかにしないということをしめしています。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 招き猫の日
きょうの誕生花 → チトニア(メキシコひまわり)
きょうの誕生日 → 1980年 榎本加奈子(俳優)



きょうの日本昔話 → ネズミのすもう
きょうの世界昔話 → 百匹のヒツジ
きょうの日本民話 → キジムナーのしかえし
きょうのイソップ童話 → ネズミをこわがるライオンとキツネ
きょうの江戸小話 → 鉄砲とさいふ


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9月28日のイソップ童話 カナリアとコウモリ

2009-09-28 06:32:26 | Weblog

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9月28日のイソップ童話



カナリアとコウモリ



カナリアとコウモリ


 夜中に、窓につるしたカゴの中のカナリアがさえずっていました。
 コウモリが遠くから、その声を聞きつけて寄ってきて、
「きみはどうして昼間はだまっていて、夜になるとさえずるの」
と、たずねました。
 するとカナリアは、
「それにはわけがあるんだ。ぼくは昼間さえずっているときに、人間につかまえられたんだ。それいらい用心して、夜だけさえずることにしたのだよ」
 コウモリは、これを聞いていいました。
「ふーん。でも、今になって用心したっておそいよ。つかまる前に用心すればよかったんだ」

 このお話しは、事がおこってから行動してもおそいと言うことをおしえています。
 あなたがこのお話しを見ている(聞いている)、パソコンや携帯電話のデーターのバックアップはだいじょうぶですか?


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → パソコン記念日
きょうの誕生花 → しおん
きょうの誕生日 → 1982年 吹石一恵(俳優)


きょうの新作昔話 → 沼女の手紙
きょうの日本昔話 → サル地蔵
きょうの世界昔話 → コウモリのはねをつけた小オニ
きょうの日本民話 → アジ船と口さけばば
きょうのイソップ童話 → カナリアとコウモリ
きょうの江戸小話 → 名医


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9月27日のイソップ童話 ハトとカラス

2009-09-27 05:34:04 | Weblog

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9月27日のイソップ童話



ハトとカラス



ハトとカラス


 ハト小屋にかわれているハトが、
「わたしは、よく子どもをうむでしょう。ごらんのとおり、こんなにおおぜいのカワイイ子がいますよ」
と、じまんしました。
 それを聞いたカラスが、バカにしていいました。
「まあ、あなた、そんなにとくいがるのはやめなさいよ。だって、あなたが子どもをうめばうむほど、かわいそうな飼い殺しのハトがふえるだけですもの」

 むかしは、人間にも奴隷(どれい)がいて、家畜(かちく)のようにあつかわれていました。
 その人間の奴隷のばあいも同じ事です。
 たくさんの子どもを奴隷にさせられている親の奴隷は、人間の中で一番不幸なのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 女性ドライバーの日
きょうの誕生花 → コスモス
きょうの誕生日 → 1970年 羽生善治(将棋棋士)



きょうの日本昔話 → 大仏の目玉
きょうの世界昔話 → 花のおじいさん
きょうの日本民話 → 生きている竜
きょうのイソップ童話 → ハトとカラス
きょうの江戸小話 → 最後のうそ


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9月26日のイソップ童話 ヘラクレスとアテネ

2009-09-26 06:43:00 | Weblog

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9月26日のイソップ童話



ヘラクレスとアテネ



ヘラクレスとアテネ


 怪物退治で有名な英雄のヘラクレスが、あるとき、せまい道を歩いていました。
 見ると、地面にリンゴみたいなものが落ちています。
 ヘラクレスは、それを踏みつけました。
 すると、リンゴみたいなものは、二倍の大きさにふくれあがりました。
「あれれ、へんてこだな」
と、ヘラクレスはさっきよりも強く、ぐいっと踏みつけて、そのうえ、持っていたこん棒でたたきました。
 ところがリンゴみたいだったものは、かえってどんどんふくれあがって、道をふさぐほど大きくなってしまいました。
 ヘラクレスはビックリして、こん棒を放り出して、そこにつっ立ってしまいました。
 このとき、アテネの女神がヘラクレスの前にあらわれて、
「おやめなさい、ヘラクレスさん。これは、ケンカのおばけなのですよ。かまわずにほうっておけば、もとのまんまの大きさでいるのですが、つついたり、踏んだりすると、このとおり、どんどんふくれあがってしまうのです」

 あらそいやケンカは、はじめはたいしたことでなくても、しまいには、たいへん大きくておそろしいものになるものだと、このお話しはおしえています。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ワープロの日
きょうの誕生花 → きくいも
きょうの誕生日 → 1957年 天童よしみ(歌手)



きょうの日本昔話 → キセルおさめ
きょうの世界昔話 → ちいさなヘーベルマン
きょうの日本民話 → 一休さんの、サルの恩返し
きょうのイソップ童話 → ヘラクレスとアテネ
きょうの江戸小話 → 無筆のねがい書


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9月25日のイソップ童話 鈴をつけたイヌ

2009-09-25 10:10:57 | Weblog

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9月25日のイソップ童話



鈴をつけたイヌ



鈴をつけたイヌ


 あるイヌが、いきなり人にかみつくくせがあったので、飼い主は人々が注意するように、そのイヌの首に鈴(すず)をつけました。
 ところがそのイヌは、鈴をつけてとくいになり、鈴を鳴らしながら広場を飛び回りました。
 それを見て、一匹の年とったイヌがいいました。
「なんでそんなにとくいになっているのだ。鈴をつけているのは、あんたがえらいからじゃあなくて、あんたが悪いやつだってことを、みんなに知らせるためなのに」

 乱暴な人が着飾っても、心のきたなさを、ひけらかすようなものです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 10円カレーの日
きょうの誕生花 → たで
きょうの誕生日 → 1981年 MEGUMI(タレント)


きょうの新作昔話 → 福済寺(ふくさいじ)の地蔵尊(じぞうそん)
きょうの日本昔話 → 人のよめになったネコ
きょうの世界昔話 → 翼をもらった月
きょうの日本民話 → クジラ長者
きょうのイソップ童話 → 鈴をつけたイヌ
きょうの江戸小話 → 方角


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9月24日のイソップ童話 2羽のオンドリとワシ

2009-09-24 06:49:35 | Weblog

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9月24日のイソップ童話



2羽のオンドリとワシ



2羽のオンドリとワシ


 2羽のオンドリが、メンドリのことでケンカしていました。
 そのうち、一方が相手を追い出しました。
 負けたオンドリは木のしげみに逃げこんで、小さくなっていました。
 勝った方は大とくいで、バサバサと羽を広げて近くの塀の上に飛び上がり、大きな声で時をつげました。
 そのとたん、1羽のワシがおそいかかり、大とくいのオンドリをさらっていきました。
 負けてかくれていた方のオンドリは、その後で、思うぞんぶんメンドリとなかよくあそぶことができました。

 実力があっても、目立ちすぎると痛い目にあいます。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 清掃の日
きょうの誕生花 → はぎ
きょうの誕生日 → 1946年 田淵幸一 (野球)



きょうの日本昔話 → ウリぬすびと
きょうの世界昔話 → にじのお城
きょうの日本民話 → 七色の灯光
きょうのイソップ童話 → 2羽のオンドリとワシ
きょうの江戸小話 → おけちみゃくのしるし


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9月23日のイソップ童話 旅人とたきぎの束

2009-09-23 07:00:09 | Weblog

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9月23日のイソップ童話



旅人とたきぎの束



旅人とたきぎの束


 海岸を歩いていた旅人たちが、高いがけの上に出ました。
 広い海の遠くの方に、たきぎの束が浮かんでいるのを、旅人たちはてっきり船だと思いました。
「大きな船だ。軍艦らしいぞ。この岸につけるつもりだな」
 待っていると、たきぎの束は風に押されて、だんだん近づいてきました。
「あれは軍艦ほど大きくない。きっと貨物船だ」
 ところが岸についたのは、たきぎの束でした。
 それを見て、旅人はお互いの顔を見合わせていいました。
「ぼくたちは、なんてバカなんだろう。こんなつまらないものが岸につくのをまっていたなんて」

 このお話しは、知らないうちはみんなからおそれられていても、じっさいに力だめしをされると、たちまちつまらない人だとわかってしまうような人のことをたとえています。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → テニスの日
きょうの誕生花 → ひよどりばな
きょうの誕生日 → 1969年 鈴木杏樹(俳優)


きょうの新作昔話 → 徳利(とっくり)の又吉(またきち)
きょうの日本昔話 → ネコの茶碗
きょうの世界昔話 → ものしり博士
きょうの日本民話 → 山おくのふしぎな家
きょうのイソップ童話 → 旅人とたきぎの束
きょうの江戸小話 → 大黒さまのちえ


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9月22日のイソップ童話 乳しぼりの女

2009-09-22 07:08:56 | Weblog

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9月22日のイソップ童話



乳しぼりの女



乳しぼりの女


 ある農家の娘が、楽しいことを空想しながら、牛からしぼったばかりのミルクの入った桶(おけ)を、頭に乗せて運んでいました。
「このミルクを売ったお金で、少なくとも300個の卵が買えるわ。
そして、どんなに悪くても、卵からは200羽のヒナが生まれるわ。
そして、そのうちの50羽は、親鳥に成長するわ。
そう、ちょうどその頃はクリスマス前で、トリ肉が一番高く売れる時期だわ。
高く売れると、そのお金で新しいドレスが買えるわね。
真っ赤なドレス、とってもすてきな真っ赤なドレスよ。
当然、クツもおそろいでね。
そしてそのドレスを着て、クリスマスパーティーに出かけるのよ。
すてきなドレスを着た美人のあたしが登場すれば、若い殿方はみんな、あたしにプロポーズしてくるわ。
でも、すぐに受けてはダメ。
こういうのは、じらすのがコツよ。
あたしは、つれなく頭をツンともたげて、ていねいに、みんなの申し出を断るのよ。
でも、みんなはあきらめず、あたしのまわりからはなれない。
そこであたしは、・・・あっ!」
 娘が夢中になって頭をゆらしたとたん、ミルクの入った桶は地面に落ちてしまいました。
 そして、彼女のそうだいな計画は、終わってしまいました。


 これを日本語で、「捕らぬ狸の皮算用」と、いいます。

※「取らぬ狸の皮算用」
 → (まだ捕えないうちから、狸の皮の売買を考えることから) 不確実な事柄に期待をかけて、それをもとにした計画をあれこれ考えること。

  広辞苑 第五版より


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 国際リーンアップデー
きょうの誕生花 → せんにちこう
きょうの誕生日 → 1983年 今井絵理子(歌手)



きょうの日本昔話 → ノミの宿
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 怪魚のお腹に閉じ込められた話2
きょうの日本民話 → ガンの悲しみ
きょうのイソップ童話 → 乳しぼりの女
きょうの江戸小話 → なぎなたっ屁


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9月21日のイソップ童話メンデレス川の岸のキツネたち

2009-09-21 07:11:14 | Weblog

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9月21日のイソップ童話



メンデレス川の岸のキツネたち



メンデレス川の岸のキツネたち


 ある日のこと、キツネたちが水を飲もうとして、トルコのメンデレス川の岸にあつまってきました。
 けれども川は、ごうごうと音を立てて、はげしいいきおいで流れているので、キツネたちは、
「おまえが先に入れよ」
「いや、おまえだ」
と、おたがいにいいあうだけで、みんな入ろうとはしませんでした。
 そのとき、一匹のキツネが、
「みんな、いくじなしだなあ」
と、大きな声で、なかまをののしりました。
「おれはおまえたちみたいにおくびょうではないぞ。見ていろ」
と、そのまま川に飛び込みました。
 たちまちキツネは流れにさらわれて、川のまん中までひきこまれました。
 岸にのこったなかまのキツネは、
「おーい、おれたちをおいてきぼりにしないでくれよ。もどってこいよ。どのへんなら安全に水が飲めるかおしえてくれよ」
と、さけびました。
 しかし、いばりやのキツネは、流れにさらわれながらこう答えました。
「おれは川口のミレトスの町にことづてをたのまれているんでね。あそこまでいってくるよ。かえってきたら、みんなに水飲みの場所をおしえてやるから」

 このお話しは、からいばりをして、わざわざ危険な事をする人をたとえています。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ファッションショーの日
きょうの誕生花 → くず
きょうの誕生日 → 1950年 松田優作(俳優)


きょうの新作昔話 → 泥棒を治す、赤ひげ先生
きょうの日本昔話 → おんぶおばけ
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 怪魚のお腹に閉じこめられた話
きょうの日本民話 → 鯛女房
きょうのイソップ童話 → メンデレス川の岸のキツネたち
きょうの江戸小話 → ごゆっくり


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