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8月31日のイソップ童話
病人と医者
医者から、
「ぐあいはどうです?」
と、聞かれた病人が、
「ひどく汗をかきました」
と、答えると、医者は、
「それはけっこうです」
と、いいました。
その次にまた、
「いかがです?」
「寒けがして、ひどくふるえました」
「それはけっこうです」
三度目に、また医者がきて、
「どんなぐあいですか?」
「下痢(げり)をしました」
「それは、ますますけっこうです」
その後で、親せきの人がお見舞いにいきました。
「ご病気はいかがですか?」
すると、病人はいいました。
「どうやらわたしは、いつもいつもけっこうで、けっこうすぎで死にそうです」
実際にこんな医者が、数多くいます。
下手な医者とは、すぐにえんを切りましょう。
おしまい
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