きょうのイソップ童話

子どもから大人まで楽しめるイソップ童話をイラスト付きで毎日配信。

5月31日のイソップ童話 ミツバチとヒツジ飼い

2008-05-31 06:03:43 | Weblog

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 5月のイソップ童話

5月31日のイソップ童話

ミツバチとヒツジ飼い

ミツバチとヒツジ飼い

♪音声配信

 カシの木のほらあなに、ミツバチがミツをつくっていました。
 あるヒツジ飼いがそれを知り、ミツをとろうと考えました。
 しかしミツバチはおこって、おしりのハリでヒツジ飼いを追い返しました。
 あちこちをミツバチに刺されたヒツジ飼いは、こう言いました。
「ミツバチとたたかうくらいなら、ミツなんか欲しくない」

 人の物をよこどりしようとする人は、そのうちにこんな目にあうでしょう。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 世界禁煙デー
きょうの誕生花 → カラー
きょうの誕生日 → 1967年 萩原正人 (芸人)

きょうの新作昔話 → 意地悪ギツネとりこうなウサギ
きょうの日本昔話 → おんぼろ寺のカニもんどう
きょうの世界昔話 → 長靴をはいたネコ
きょうの日本民話 → 家宝の皿
きょうのイソップ童話 → ミツバチとヒツジ飼い
きょうの江戸小話 → じしゃく宿

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5月30日のイソップ童話 女主人とめしつかいの女たち

2008-05-30 05:47:34 | Weblog

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5月30日のイソップ童話

女主人とめしつかいの女たち

女主人とめしつかいの女たち

♪音声配信

 はたらきものの未亡人が、わかい女たちをめしつかいとしてやとっていました。
 朝くらいうちに、ニワトリが時をつげると、女主人はめしつかいをたたき起こして、せっせとはたらかせるのでした。
 めしつかいは、いつもへとへとにつかれていました。
「こんなにわたしたちがくたびれるのは、あのにくらしいニワトリのせいだわ。あれが夜のあけないうちからご主人をおこすからいけないのよ」
と、めしつかいたちは考えて、ニワトリを殺してしまうことにしました。
 ところが、この計画を実行してニワトリを殺してしまうと、かえって前よりもひどいことになりました。
と、いうのは、女主人はニワトリの声で時間を知ることができなくなったために、もっとはやくから、めしつかいたちをおこして、はたらかせるようになってしまったからです。

 このお話しは、よいと思ってやったことのために、かえって不幸を招くばあいがおおいことをおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ごみゼロの日
きょうの誕生花 → おだまき
きょうの誕生日 → 1937年 左とん平 (俳優)

きょうの新作昔話 → バイオリンひきのおじいさん
きょうの日本昔話 → ヘビ酒をのんださむらい
きょうの世界昔話 → 金貨のはいったさいふ
きょうの日本民話 → 六助いなり
きょうのイソップ童話 → 女主人とめしつかいの女たち
きょうの江戸小話 → むだなしるし

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5月29日のイソップ童話 こどもとカラス

2008-05-29 05:22:09 | Weblog

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5月29日のイソップ童話

こどもとカラス

こどもとカラス
♪音声配信

 ある母親が、まだごくおさない息子のことを、占い師にうらなってもらいました。
「この子どもは、カラスに殺されるでしょう」
と、占い師はいいました。
 ビックリした母親は、子どもがカラスに殺されないように、とくべつな箱をつくらせて、その中にとじこめてしまいました。
 そして毎日決まった時間に箱のふたをあけて、食べ物を入れてやりました。
 ところがある日、母親がふたを閉めようとしたとき、子どもがうっかり頭を箱の外につきだしてしまい、ふたについていた錠前が頭にぶつかったので、子どもは死んでしまいました。
 その錠前は、カラス錠と呼ばれる錠前でした。

 このお話しは、あさはかな考えでは、そうかんたんに運命は変えられないというお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → こんにゃくの日
きょうの誕生花 → ジャーマンアイリス
きょうの誕生日 → 1937年 美空ひばり (歌手)

きょうの新作昔話 → 魔法の笛
きょうの日本昔話 → しかられたゆうれい
きょうの世界昔話 → ヤギとライオン
きょうの日本民話 → わらしべの王子
きょうのイソップ童話 → こどもとカラス
きょうの江戸小話 → おまえじゃない

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5月28日のイソップ童話 ビーバー

2008-05-28 05:06:29 | Weblog

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5月28日のイソップ童話

ビーバー
ビーバー

♪音声配信

 ビーバーは、沼にすんでいる動物です。
 この動物のおちんちんは、薬になるといわれています。
 そのために、人間はビーバーを見つけるとおちんちんを切ろうとして追いかけます。
 でもビーバーは、なぜ人間が自分を追いかけるのかよく知っているので、逃げられるかぎりは全速力で逃げますが、逃げられないとわかると、自分でおちんちんをちょん切って放り出します。
 そうやって、殺されずにすむようにするのです。

 人間でも、お金を持っているためにおそわれたとき、持っていたお金をあいてにやって、追い払う時があるでしょう。
 はずかしくても、ときには逃げることもひつようです。

※ もちろん、ほんとうのビーバーは、おちんちんをちょん切って放り出したりはしません。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 花火の日
きょうの誕生花 → スズラン
きょうの誕生日 → 1955年 村上ショージ (タレント)

きょうの新作昔話 → 海の水はなぜからい
きょうの日本昔話 → おいてけぼり
きょうの世界昔話 → ヒツジ飼いの少年
きょうの日本民話 → うそ五ろうとはねおうぎ
きょうのイソップ童話 → ビーバー
きょうの江戸小話 → みょうが宿

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5月27日のイソップ童話 ラッパ手(ラッパしゅ)

2008-05-27 05:00:01 | Weblog

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5月27日のイソップ童話

ラッパ手(ラッパしゅ)

ラッパ手(ラッパしゅ)

♪音声配信

 集合ラッパを吹いていたラッパ手が、敵につかまりました。
「みなさん、考えなしにかるがるしくわたしを殺さないで下さい。わたしは、あなたがたのなかまをだれも殺していませんし、ラッパのほかには、なんにも持っていないのですから」
と、ラッパ手がいいますと、
「それじゃあ、ますますおまえを殺さなければならん。自分はたたかうこともできないくせに、みんなを戦にかりたてるのだからな」

 このお話しは、自分では何もせずに、人をそそのかして悪いことをさせる人こそ、一番悪い人だとおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 百人一首の日
きょうの誕生花 → つるばら
きょうの誕生日 → 1955年 内藤剛志 (俳優)

きょうの新作昔話 → だんなさまの中のだんなさま
きょうの日本昔話 → さんぽするひとだま
きょうの世界昔話 → かしこいお医者のやせ薬
きょうの日本民話 → 海にしずんだ島
きょうのイソップ童話 → ラッパ手
きょうの江戸小話 → 飛脚

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5月26日のイソップ童話 歌手

2008-05-26 05:28:49 | Weblog

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5月26日のイソップ童話

歌手

歌手

♪音声配信

 へたくそな歌手が、朝から晩まで家の中で歌っていました。
 家はしっかりした壁でかこまれているので、声がよくひびきました。
 それで歌手は、自分がすばらしい声をしていると思いこみました。
 すっかりうぬぼれて、とうとう劇場で歌うことにしました。
 ところが、いざステージで歌うと、あんまりへたくそなので、石をぶつけられて追い出されてしまいました。

 この歌手と同じように、クラスの中では話しかたがじょうずだと思われていた人が、いざ、おおぜいの人の前で演説すると、たちまちしどろもどろになってしまうことがあります。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 東名高速道路開通記念日
きょうの誕生花 → わさび
きょうの誕生日 → 1959年 健 (トミーズ)

きょうの新作昔話 → トラと坊さんと山犬
きょうの日本昔話 → 舌をぬくおばけ
きょうの世界昔話 → 月の見ていた話二十六夜
きょうの日本民話 → 人間のことばを話したウマ
きょうのイソップ童話 → 歌手
きょうの江戸小話 → 死んだのは病人

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5月25日のイソップ童話 金のオノ、銀のオノ

2008-05-25 06:45:58 | Weblog

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5月25日のイソップ童話

金のオノ、銀のオノ

金のオノ、銀のオノ

♪音声配信

 むかしある男が、川のそばで木を切っていました。
 ところが手が滑って、持っていたオノを川に落としてしまいました。
 男はこまってしまい、シクシク泣きました。
 オノがないと、仕事ができないからです。
 すると、川の中からヘルメスという神さまが出てきて、ぴかぴかに光る金のオノを見せました。
「おまえが落としたのは、このオノか?」
「ちがいます。わたしが落としたのは、そんなにりっぱなオノではありません」
 すると神さまは、つぎに銀のオノを出しました。
「では、このオノか?」
「いいえ。そんなにきれいなオノでもありません」
「では、このオノか?」
 神さまが3番目に見せたのは、使い古したきたないオノでした。
「そうです。そうです。ひろって下さってありがとうございます」
「そうか、おまえは正直な男だな」
 神さまは感心して、金のオノも銀のオノも男にくれました。
 よろこんだ男がこのことを友だちに話すと、友だちはうらやましがって、
「おれも金のオノをもらってこよう」
と、さっそくきたないオノを持って川へ出かけました。
 そして、「えいっ」と、わざとオノを川に投げると、シクシクうそ泣きを始めました。
 そこへ川から神さまが出てきて、ぴかぴか光る金のオノを見せました。
「おまえが落としたのは、このオノか?」
「そうです。そうです。金のオノです。その金のオノを川に落としてしまったんです」
 とたんに、神さまは目をつり上げて、
「このうそつきのよくばり者め!!」
 こわい顔でどなると、川の中へ戻ってしまいました。
 うそつきでよくばりな友だちは、自分のオノもひろってもらえず、いつまでも川のそばでワンワン泣いていました。

 神さまは正直な人にはやさしくしてくれますが、それだけに、うそつきにはきびしいたいどをとります。
 よくばってうそをつくと、けっきょくは、前よりも損をするのです。

※よく知られている「金のオノ、銀のオノ」です。
 一般的なイメージは、「湖の女神」ですが、本来はこの話の様に、「川のヘルメス」なのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 広辞苑記念日
きょうの誕生花 → ラナンキュラク
きょうの誕生日 → 1976年 シェイン・コスギ (俳優)

きょうの新作昔話 → ざると、たまごと、だるま
きょうの日本昔話 → ネコの大芝居
きょうの世界昔話 → 美女と野獣
きょうの日本民話 → 言い負かされたタヌキ
きょうのイソップ童話 → 金のオノ、銀のオノ
きょうの江戸小話 → にくまれぐち

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5月24日のイソップ童話 ワシとトビ

2008-05-24 04:54:51 | Weblog

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5月24日のイソップ童話

ワシとトビ

ワシとトビ

♪音声配信

 ワシが悲しい顔で、木の枝にとまっていました。
「どうしました? どうして、そんなに悲しんでいるのですか?」
 一緒の木にとまっていたトビが、やさしく声をかけました。
「実は、わたしは、自分に合うおむこさんがほしいのですが、どこを探しても見つからないのです」
 するとトビが、
「それでは、このぼくではどうでしょう? ぼくはトビですが、ワシのあなたよりも強いですからね」
「まさか。あなたの小さな体で、どうやって、わたしたち二人の食べ物をつかまえるというのですか?」
「ハッハハハ。大丈夫ですよ。ぼくはしょっちゅう、ダチョウをじまんのカギ爪でしとめて、運び去るのですから。あなたには、ぜいたくをさせてあげますよ」
 ワシはこの言葉に心を動かされて、トビと結婚してもいいといいました。
「では、すぐに結婚式だ」
 それからすぐ、結婚式がとり行われ、ワシはトビのお嫁さんになりました。
「あなた。さあ、約束通り、ダチョウを捕まえてきて下さいな」
  トビは空高くまいあがると、狩りに出かけました。
 しかし、長い時間かかったすえに持ち帰ったのは、やせたネズミが一匹でした。
 しかも、すでに死んでいたネズミらしく、くさっていて、とてもくさいにおいがしました。
「まあ、これがきょうのごはんなの? わたしにダチョウをとってきてくれる約束をしたのに」
 すると、トビは言いました。
「あのとき、ああ約束しなければ、君のような鳥の王家の者とは、結婚できなかっただろうからね。さあ、このネズミを全部あげるよ」
「・・・・・・」

 この後、ワシとトビがどうなったかは、ご想像にお任せしますが、このお話しのトビの様に、男の人は女の人の前でミエをはります。
 女の人は、男の人が本当に頼れる人かどうか、よく考えてからお付き合いをしましょう。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ゴルフ場記念日
きょうの誕生花 → きらんそう
きょうの誕生日 → 1961年 哀川翔 (俳優)

きょうの新作昔話 → 老婆とワイン壷
きょうの日本昔話 → ゆうれいのしかえし
きょうの世界昔話 → 漁師とそのおかみさんの話
きょうの日本民話 → テングのねごと
きょうのイソップ童話 → ワシとトビ
きょうの江戸小話 → ネコの名

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5月23日のイソップ童話 借金をしたアテネの男

2008-05-23 04:54:48 | Weblog

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5月23日のイソップ童話

借金をしたアテネの男

借金をしたアテネの男

♪音声配信

 アテネの町のある男が、お金をたくさん借りていました。
 貸した人がきて、早くお金をかえせといいましたが、
「わたしはびんぼうで、とてもお金はかえせません。しばらく待って下さい」
と、たのみました。
 しかし、あいてはしょうちしません。
 そこで男は、たった一匹だけかっていたメスのブタを連れてきて、
「見ていて下さい。これが売れたら、お金をかえします」
と、いいました。
 まもなく、ブタの買い手があらわれました。
「このブタは、たくさん子どもをうむかね」
「ええ、どっさりうみますとも。これはとくべつなブタなのです。なにしろ秋の祭りには、メスの子どもだけをたくさんうみますし、夏の祭りには、オスの子どもばかりうむのですよ」
 買い手が聞いてビックリしていますと、お金を貸した人がそばからいいました。
「あなた、こんな事でおどろいてはダメですよ。このちょうしだと、今にこのブタは、春の祭りには子ヤギをたくさんうむことになりますからね」

 少しでもお金をもうけるために、ありえないうそでも平気でいう人が、このアテネの男にかぎらずたくさんいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → キスの日
きょうの誕生花 → ゴデチア
きょうの誕生日 → 1959年 高橋名人 (ファミコン名人)

きょうの新作昔話 → 青がえるの妖精
きょうの日本昔話 → 娘の婿選び
きょうの世界昔話 → キツネとガチョウ
きょうの日本民話 → お月さまに行ったウサギ
きょうのイソップ童話 → 借金をしたアテネの男
きょうの江戸小話 → ゆめ

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5月22日のイソップ童話 ヘルメスの軍とアラブ人

2008-05-22 05:22:06 | Weblog

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5月22日のイソップ童話

ヘルメスの軍とアラブ人

ヘルメスの軍とアラブ人

♪音声配信

 あるときヘルメスは、1台の車にうそやペテンやサギをまんさいして世界じゅうをまわり、各国に少しずつ分配していました。
 ところがアラブ人の国にさしかかったとき、車が急にこわれてしまいました。
 するとアラブ人たちは、その積み荷が高価な品物であると勘違いして残らずぬすむと、ヘルメスがほかの国へいけないようにしました。

 このお話しは、
「他のどの国民にもまして、アラブ人はうそつきでペテン師である。じっさい、彼らの舌は真実をかたることがない」
と、いう説明で終わっています。

 アラブ人はイソップの生きていたギリシャ時代から、商売上手の民族でしたから、それをねたんで、こんなお話しが生まれたのかもしれませんね。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ガールスカウトの日
きょうの誕生花 → レモン
きょうの誕生日 → 1972年 ゴリ(芸人)

きょうの新作昔話 → 知恵のある娘
きょうの日本昔話 → おどるしかばね
きょうの世界昔話 → 空飛ぶじゅうたん
きょうの日本民話 → ギバ
きょうのイソップ童話 → ヘルメスの軍とアラブ人
きょうの江戸小話 → すり

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