蟻取物語

蟻の採集や飼育に関する研究成果を、写真等を活用して公開する。

1116 ケブカクロオオアリ ケース内ペアリング考 回答編(7-2・3)

2019年04月26日 13時28分29秒 | Weblog
2 羽アリの大量死の原因
ワーカー数が減少したことにあると考えています、
コロニー内の環境状態が変わり、栄養状態が極端に悪くなったことが主因。

3 交尾行動とフェロモンの関係
検査体制の不備から、確認できていません。

 

1115 ケブカクロオオアリ ケース内ペアリング考 回答編(7-1)

2019年04月25日 10時59分30秒 | Weblog
バードさんからの質問に回答していきます。
あくまでも私の個人的な私見ですのでご承知おきください。

1 羽蟻の誕生と育成、女王の死亡の関係
  女王が死亡したことと、羽蟻が生産されたことは密接な関係があると考えています。
  前年産卵が終えた女王が死亡、同時に巨大ワーカーによるオス羽蟻の卵の生産が始まったと推論します。
  女王物質が失われると、コロニーによる次世代の生産がはじまるという考えによります。
  ミツバチにも見られる現象です。

 

1114 ケブカクロオオアリ ケース内ペアリング実施

2019年04月16日 16時03分12秒 | Weblog
越冬に成功した羽蟻は、メスが80匹程度、オスが110匹程度でした。
3月に入ってから、次々とメス羽蟻が脱翅していきました。未交尾なのは、明らかです。
オス羽蟻も死んでいきます。原因がわかりません。
脱羽蟻メスの多くは死んでいきました。現在10匹ほど管理しています。
後日この現象を推論してみたいと思います。

4月14日現在、メス羽蟻4匹、オス羽蟻20匹ほどになりました。
このメス羽蟻4匹は蟻巣から外に出てこなかった個体です。正常な個体だったと思えます。
4月15日、大型ケースに羽蟻とワーカーを入れた蟻巣を設置しました。
いよいよケース内ペアリングの実施です。
気温は24度ほどでしたが、ペアリングにいたりませんでした。

4月16日、午前10時に外の日光に日陰調整して、ケースを設置しました。
11時には、オス羽蟻が蟻巣から出てきて、さかんに飛びまわり始めました。
午後2時過ぎにメス羽蟻4匹が巣外に出てきました。
午後三時になって、最初の交尾が観察できました。
交尾は30秒以上続き、完全なペアリングでした。
続いてもう一匹交尾を観察できました。
後の2匹については、残念ながら確認できませんでしたが、交尾済みの可能性があります。
明日、脱翅状況をみればわかると思います。

今後の作業としては、
オス蟻がまだ健在なので、羽を落としているメスにペアリングを試みてみたいと思います。

鮮明な画像が撮れなかったのは残念ですが、参考に観ていただきたいと思います。