保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

‘おせち料理’にかける京料理人の心

2005-12-12 21:32:13 | 京都情報
厳しい冷え込みが続く12月の京都。

今日は京料理の話をしたいと思います。

12月に入ると京料理の店では
「おせち料理」の準備が始まります。

京都の料理人にとって「おせち料理」は
1年の集大成なのです。

その年の季節ごとに出してきた独自の創作料理を
京情緒溢れる雅やかな1段~3段の‘重箱’に
盛り込み、1年を締めくくる伝統の行事なのです。

はっちんのマブダチで、京料理界の若き旗手と
して注目されている「京懐石・門」の西田浩二さんも
今週から「おせち料理」の準備に取り掛かられました。

「京懐石・門」・・・京料理を支える食材の宝庫・
丹波亀岡の地に店を構え、伝統の京懐石料理と斬新な
西洋風技法と食材の融合により独自の京料理の世界を
創作し表現し続ける料理人・西田浩二さんが経営する
お店です。

西田さんは京都・岡崎にあった、伝説の高級料亭
「まる多」の主人丸田明彦氏(故人)に師事し、最後の内弟子
として薫陶を得た本格派の京料理人さんです。

彼と師匠との火花飛び散るような熱く厳しい修行、
心温まる師弟関係のやり取りはNHKの
人気番組「にんげんドキュメント」で全国に
紹介されたのでご存知の方も多いと思います。

この写真は雑誌「VOGUE」6月号に記載された
西田さんの料理です。

見てわかる様に、彼の作る京懐石はただの料理というより
見る者に感動と驚きを与える‘芸術品’ですらあります。

「京都の料理は季節感を大事にし、目でも料理を楽しませるのが伝統」
「京料理人はお客さんを感動させる演出家」
という師匠・丸田氏の考え方を伝承されています。
また、「お前は京料理の食材の産地・丹波亀岡で、自分の
京料理の世界を広げてみろ!」という師匠の遺言を守り
京都亀岡に店を構える熱い男でもあります。

西田さんのおせち料理には師匠が最後に伝授した
‘丹波牛の都焼き’という日本に一つしかない
料理も入っています。


これはNHKのTVにも取り上げられましたが、
京料理になかった「肉」を使った創作料理で、
「京料理に新しい伝統を」と丸田氏が作り上げ、
西田さんに授けたという一子相伝の作品です。

西田さんは今週から大晦日の31日まで、この
都焼きを含む素材、味、彩りを備えた
約40種類の料理を創作し、
今年の集大成を表現するそうです。

長き伝統を誇る京料理は、技と心を真摯に受け継ぎ、
新たな発想と感性を磨くことに余念がない
彼ら料理人によって後世にも受け継がれることでしょう。

京都の料理人達の熱い冬が、始まります。

☆京懐石・門ではおせち料理のご予約、お申し込みを承っております。
 もちろん全国発送も行っております。
 伝統の京懐石のおせちで新年を迎えるも優雅ですよ。

 
☆2006年 京おせち料理

●一段おせち料理  定価15,750円(税込) 
 核家族用のおせち お引取りのみの販売

●二段おせち料理  定価31,500円(税込)
 伊勢海老 丹波牛都焼き 丹波黒豆 三陸あわび
 他40種類余りのお料理

●三段おせち料理  定価43,000円(税込)
 伊勢海老 丹波黒豆 丹波牛都焼き 三陸あわび
 和デザート、スイーツ他40数種類余りのお料理、
 を三段引き出し付きの重箱に盛り付ける雅な演出

ご予約は12月23日(土)まで。
すべて手作りですので、数に限りがあります。ご申し込みはお早めに!

詳しくは京懐石・門のHP




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6 コメント

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予約しました (はかせ)
2005-12-13 00:39:46
はっちんさんどうもです。

さっそく予約しました。



人生一回きりなら本物を味わいたいという素直な思いに他なりません。



これは、ぜひぜひ人類にとって味わっていただきたい内容ですね。
返信する
テレビ (ワビサビ)
2005-12-13 17:38:39
私も門さんが出られていたにんげんドキュメント観たひとりです。京料理の伝説の料理人として一世を風靡した師匠さんが、動けない、しゃべれない病気との闘いのなかで、自分の後継者を厳しく

育てていかれる姿に感動しました。育てていかれる中で「これは俺自身や!」とお弟子さん達の料理を評していたのが印象に残っています。



あの時のお弟子さんが亀岡におられたとは知らなかったですが、是非一度訪れてみたいと思ってます。はっちんさんのブログは京都のこれからの人たちのネットワークなのですね。
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新年をこのおせちで! (はっちん)
2005-12-14 00:09:16
はかせさんへ。

やはり、我々トライアングルズの

新年はこのおせちを食べないと、

明けませんよね。



京都の伝統の味、是非、日本中の多くの

人に味わったいただきたいです。

返信する
ドキュメント (はっちん)
2005-12-14 00:15:42
ワビサビさんへ。



はじめまして。コメントありがとうございます。

あのドキュメントには私も感動しました。

「料理は俺のすべて!」と言葉が不自由になられている

中で搾り出すように語られたのがとても印象に

残っています。

「弟子には俺のすべてを教え残しておきたい!」

と願われ、命をかけて託された味を

是非、味わいに京都亀岡まで来てみてください。

きっとご満足いただけると思いますよ。



返信する
おせち料理 (ヤマタイ)
2005-12-19 00:29:34
私の家では大晦日に祖母、母、私の女三代でおせち料理をつくることが一年の締め括りになっています。京都の料理人さんもその年の集大成としておせち料理をつくられるのですね。初めて知りました。家庭の味もいいですが、一度、京都の高級料亭の味をあじわえる様な贅沢なお正月を過ごすのもいいな~とはっちんさんのブログを読んで思いました。
返信する
昔は (はっちん)
2005-12-19 21:24:30
ヤマタイさんへ。



そうですね~昔は各家庭でおせちを大晦日に

作っていましたね。

私も家もそうでした。母が一生懸命作っていまいた。

今も母と我がワイフが共同で作っています。

我が家は親戚がたくさんお越しになるので、

量が多く作られます。

今年は門さんの3段重も並べて華やかに

新年を迎えるつもりです。



一度、京都の味を試されていいと思います。
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