保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

冷たい雨が降る保津川は温かい格好で。

2008-09-30 07:27:19 | 船頭
残暑厳しかった日々から一転!
朝からストーブが恋しくなるほどの寒い日が続きます。
そして外に目をやると冷たい雨も降り続いています。

外仕事する者には、なんとも憂鬱な気分なる日々ですが
まるで9月とは思えないこの気候はなんと! 2ヶ月ほど先
の11月下旬の気温だそうです。

雨の日の保津川下りは客席にビニールテントを覆い
屋形船スタイルにして、対策をしておりますが
どうしても雨の日はお客さんも少なめ・・・

そして今日以降、台風15号が日本列島に近づいて
来る模様で、今、雨を降らしている秋雨前線とこの台風
が一緒になると前線が刺激され大雨を降らす危険性もあり、
今後の雨の降り方には注意が必要です。

人間とは誠にわがままなもので、先日までは
「雨が降らないので川の水位が危ない!」
と雨を心待ちにしていたのに、一転雨の日が続くと
「もういいのに~」と憂鬱な気分なるものですね。
ホントに勝手なものです。

今日の運航には支障はないと思いますが、
川の上はかなり冷たい雨風が吹くので
乗船される方は十分温かい格好でお越しください。




祖父と祖母へ、そして孫へ・・・

2008-09-29 01:17:38 | 心の旅
今日は先月亡くなられた義祖母様の50日祭に
出席するため、妻の実家がある奈良県香芝市まで
家族みんなで行ってきた。

義祖母はもう少しで100歳に手が届くという長寿の方だった。
明治の人らしくいつも和装で気品があり、信念の強い気骨さも
兼ね備えた素晴らしい方だった。
先月、義祖母が亡くなられたことで、私にとって
祖父や祖母と呼べる方が全て亡くなれたことになる。
このことは私にとって一つの節目であり、人生の上でも
時代の変わり目に立っているという思いを強くさせた。

私には実際にお会いしている祖父や祖母は義理もあわせて四人だった。
父方の祖母は私が生まれる30年前に他界され知らない。
母方の祖父は第二次大戦の南方戦線でアメリカ兵の銃弾に倒れ
戦死されているので知らない。
そして妻方の二人の義祖母様方だ。

私の祖父や祖母は孫にも厳しい人で、幼い頃に可愛がられた
という記憶はないものの、成人してからは何でも相談でき、時に
的確なアドバイスをして下さる頼りになる人生の先輩でもあった。

今流行りの「孫に甘い」おじいちゃんやおばあちゃんでは
なかったが、孫への愛情のかたちもいろいろあることを
大人なって理解することができたと思っている。

孫という立場で、祖父や祖母と接する時間は
それほど長くはない。少なくとも両親に比べてはるかに短い。
その貴重な時間の中で、豊富な人生経験を元に、人としての
深みを感じさせる祖父や祖母の存在は大きい。
時は学び、また時には甘えさせてくれる、両親とは明らかに
異なる影響を与えてくれる存在だと感じる。

そんな方々に孫という存在は大した恩返しも出来ないものだ。
しかし、彼らはそんなこと何も気にしないし、期待もしては
いないだろう。まさに無償の愛を注いで下さる。

そいった存在の方々とも別れの時が来る。
それは同時に、もう自身がひとりで人生を生きなければ
ならない時がきたことを、知る時期でもあると感じる。
そして、今度は自分が未来の孫に無償の愛が贈れる人間に
成長するべき旬でもあるのだろう。

はたして私はどんな祖父になるだろうか?

私が様々に影響を受けた、素晴らしき人生の先輩から
学ぶことは限りなく多いと感じている。

そして、そのような素晴らしき人たちの事を
我が子にしっかり伝えていこうと思う。
先ずそれが今の私に出来る最初のことだろう。

‘いのちの大河’は永遠に流れ続け、今の私が、
そして子供達が‘ここ’にいるを知るために。

映画「闇の子供たち」バンコク映画祭で上映が中止!

2008-09-25 19:58:25 | 映画・芸能界
タイ国内での幼児人身売買や臓器売買の実態を描いた
話題の映画「闇の子供たち」(日本作)が、23日に
開幕される「タイ・バンコク映画祭」での上映が中止
されることになった。

タイで「幼児の臓器を生きたまま摘出しドナーに提供している」
との情報を元に実態を追う日本人新聞記者に江口洋介、
そのアシスタントカメラマンに妻夫木聡、現地の子供達を
救出に動くNGO職員に宮崎あおいが、また心臓病の我が子を
抱え生体移植の罪を感じながらも苦悩する父親に佐藤浩市という
日本の実力派俳優が集結し熱演している、ノンフィクションに
限りなく近いフィクション映画だ。

貧困から実の親に僅かの金銭で売られていく幼児たち。
劣悪な住環境の中、醜い大人の欲望の奴隷とされ、最後は
生きたまま心臓を摘出されていく子供達のリアルなストーリーと
映像は日本でも話題となり一部映画ファンに衝撃を与えた
今年一番の問題作。
その「闇の子供たち」が、映画の舞台となったタイ国で開催される
「バンコク映画祭」に「タイ社会において適切ではない」という
理由から上映プログラムから削除されたのだ。

主な理由としては「タイ国内で無許可撮影」とされているが
当初は「タイ国内で撮影された外国映画」として上映プログラム
にあげられていた事を考えると「なぜ?直前になって中止されたか?」
上記の理由ではあまりにも説得力がないと思われる。

タイの闇社会の実態を‘フィクション’仕立てとはいえ
あまりにもリアルに(地元警察も黙認など)映像化され
意図的に「タイ国のイメージを著しく貶める」作品だ
というのが正直なところだと思われる。

これが真実なのか?フィクションなのか?
確かに高度な設備とスタッフを必要とする最先端医療技術
である心臓移植を、こうも簡単にタイの病院で出来るのか?
欧米人が中心といわれる幼児買春を、あたかも日本人の多くが
その性癖があるように描いているところなど、首を傾げたく
なるような展開もあるにはあるが、大事なことは
なによりタイ国民がこの映画を観ることで、どのような意見や感想、
を持ち、または批判が行われるか?
その機会が失われたことがなんとも残念に思う。

‘闇社会’という世界は程度の差こそあれ、どの国にも確かに
存在する。その犠牲者になるのは殆どが貧困者・弱者である。
あらためて「他国に指摘されたくない」と思う心情もわかるが
先ずは自国民が‘事実を知る’ことからはじめないと
問題解決の糸口はない。

これはタイ国に限ったことではない。

目を逸らし、臭いものにフタをするだけでは
何事も変わらないことを知るべきであると思うのである。

☆映画「闇の子供たち」
京都シネマ(COCON烏丸3F)で9月中旬まで上映。

舞台はチェンマイから約130キロ離れた北部山岳地帯。
8歳のセンラーと10歳のヤイルーンの姉妹は実の両親に
日本円で僅か約3万6千円で売られ、売春宿で働かされる。
父親は娘は商品を売り渡すのように売買の交渉をする。
子供達の手には、最後に両親から買って貰ったであろう
動物のぬいぐるみを離さない様にしっかり握って連れ去られていく。
それは特別なことではなく、村では当たり前の風景。
売春宿に連れて来られた子供達は、お客を喜ばす為の
テクニックを徹底的に(暴力で)仕込まれる。
変質な性癖の客には子供同士のセックスショーを好む者もいる。
そして中には、子供たちを本国に連れて帰り、性の奴隷で囲う者も。
日本でなら無邪気で遊び盛りの子供達が、目を覆いたくなる様な
過酷な生き地獄で虐待されていく。
子供達にとっての‘救い’とは‘死’だけである!
天に召され苦痛から解放される子供達の姿は
涙なしに観る事は出来なかった・・・

人間の罪深き性(さが)を余すところ無くこの映画は教えてくれる。

バンコク映画祭は23日(火)に開幕し8日間の日程で開催される。
「闇の子供達」は同映画祭のプログラム及びホームページでも
既に上映スケジュールから削除されている。

はっちんブログ、復活に向けて!好転の兆し…

2008-09-24 23:59:45 | 船頭
我が家のパソコン不調に加え自分の体調不良が重なり、しばらく更新が滞っていた「はっちんブログ」。

休んでいる間に「肩すかし台風」の2日後に降った雨のおかげで渇水休業へ皮一枚でつながるなど、保津川の状況は好転へ。

まさか私の雨乞いつとめの成果?…
でもないでしょうがダムの貯水率も倍に上昇し、秋の営業にも支障がないところまで持ち直しとりあえずは「一安心」。あとは私の腰痛が完治すれば秋への体制は完璧なのですが…


また、悪くなる一方のパソコンも好転に向かう兆しが。


今や1~2時間稼働させると必ずフリーズする末期的症状の我が家のパソコン。このブログでもアップされることなく‘パソコンの闇’に消え去っていった記事も多数…

こちらも近く新機種を購入するメドが立ちました。

秋の保津川紅葉だよりをしっかりお届けできる体制を整える予定です。


パソコンと体の立て直し、はっちんブログ復活へ。

台風13号は影響なし!保津川の水位が…

2008-09-19 23:57:22 | 船頭
この夏、全国で猛威を振るったゲリラ豪雨を尻目に全く雨が降らなかった保津川。

川の水位も日に日に減少する中、今日、日本列島に接近してきた台風13号には大きな期待をしていました。

がしかし、幸か不幸か、京都には僅かの雨雲が懸かった程度…
雨は運ばれて来られず完全な肩すかし。

明日からの連休運航に支障が出なかったことは幸いですが、上流にある日吉ダムの貯水率も20%に迫る勢いであることから、秋のシーズンを前に保津川下りはいよいよ緊急事態に入りそうな気配です。

明日以降、天候は持ち直し暫くは雨予報もなし~

連休明けからは、渇水時の安全確保のための川底整備に掛からねばならないでしょう。

平成6年に起こった「大渇水40日川止め」の‘悪夢’が
脳裏をよぎります。
それも一年中で最も来客数が多い秋にやって来たら…考えるだけで背筋が寒くなります。

「いつかは降るだろ~」と楽観視する向きもありますが、予断を許さない状況にある事は間違いないと思っています。

自然は人の思惑通りにはいかないもの!そんなことは自然に身を置き生きる者としてわかりすぎる程わかっていますが、祈らずにはいられない心境です。

もう‘雨乞い’つとめに掛かるしか手はなさそうです~

明日14日、世界ウルルン滞在記・最終回に原田龍二さんが出演!

2008-09-13 08:49:17 | 原田龍二さん
毎回、俳優や女優・タレントがリポーターとなって
海外をホームステイし、地域の家族との交流を深める
ドキュメンタリー番組「世界ウルルン滞在記」

13年半続いた同番組が明日、幕を閉じます。

その最後の放送「さよなら大感謝2時間スペシャル」
に俳優の原田龍二さんが出演されます。

8年前にラオスを訪れ地元の小学生と交流を深めた龍二さん。

スペシャルではかっての教え子(当時の小学生)と
8年ぶりの再会の旅。
経済発展を目指し移り変わるラオスの町並みと人の暮らし。

そんなラオスでかつての教え子(当時小学生)たちは、
何を感じどのように成長をしているのか?

めまぐるしく変化しているラオスの現実に遭遇し龍二さんは・・・

俳優としてだけではなく、一人の男、人間として
のぞむ龍二さんの小さな国際交流。

是非、ご覧下さい。

☆世界ウルルン滞在記「さよなら大感謝2時間スペシャル」
9月14日(日)TBS系列21:00〜22:54。

*(注・写真は世界ウルルン滞在記HPより)

60年ぶりに復活!保津川筏体験記part1。

2008-09-12 18:24:16 | プロジェクト・保津川
京都府亀岡市の保津川で、60ぶりに「筏流し」を
再現するイベント「保津川筏復活プロジェクト」が
10日(水)に保津川下り乗船場対岸の河原で開催され
私はっちんも保津川の船頭10名と一緒にスタッフとして
参加しました。

私たち、保津川下りの船頭に与えられた使命は、
元筏士の指導の元、筏の製作から始め、実際に川を
流す操縦までという、同イベントの中核をなす
重要なお役目です。まさに‘花形’です。

午前9時から始まった三連筏の製作作業には、府や市の担当者を
はじめ各市民団体の方々からカメラを抱えたマスコミ各社の
記者など大勢のギャラリーの見守る中、進められました。
参加する殆どの船頭が、2週間前から予め筏製作の手順と工程、
組み立て作業の予行練習を行って参加しているのですが、
私の場合、昨年の「天若湖アートプロジェクト」の筏復元作業
以来、ほぼ一年ぶりの筏つくりです。
正直、作業に付いていけるか不安もありましたが、
記憶を頼りに現場に立つことに。

若手中心の船頭たち(私も気持ちだけは若手と思っている)は
手際よく丸太を川に浮かべて並べ、組み立て作業に掛かります。

先ずは並べた丸太を固定するため、強度の高い‘樫の木’を
横向けにあてがい、粘りのある藤と一緒に「カン」と呼ばれる
金具で一本ずつ丸太に留めていきます。

丸太同士をしっかり固定するためにはこの作業が一番大事で、
この部分が弱いと筏がばらけて大変なことになるのことわけですが
私は後に、身を持ってこのことを体験することになるのです・・・


さて、筏の製作ですが、今年81歳の保津川の元筏士酒井昭夫さんは
60年も以前にされていた作業にもかかわらず「昔とった杵柄」と
ばかりに馴れた手付きで細い藤を丸太の間に通し固定して
いかれます。細いとはいえ、結ぶには硬い藤をなんの力も
入れる様子もなく、スイスイと結ばれます。
握力の限りを尽くし、額に汗して結んでいる私にとっては
まさに‘神業’ゴットハンドです!

酒井さんに質問しながら藤を結ぶわけですが、この作業は
手を取って教えてもらえるものではなく、殆ど見よう見まねで
何度も迷い、チャレンジし、また結び直ししながら、覚える
しかないのです。

筏の組み立てに限らず現場作業は「見るより慣れろ」です!
一連目はぎこちなかった私の手つきも、三連目をこしらえる頃には
何とか結び方が理解でき、作業もスムーズになってきた様に
感じました。

今回のイベントで製作する筏は全部で六連の筏。

午後から残りの三連を地元保津小学校の児童と
南丹高校の学生も参加して製作し、最後に
三連同士をつなげて六連の筏を完成する工程。

ここからは、いくらか組み立て工程が解ってきた私たち船頭が
先生となり製作手順と作業内容を説明しながら、実際に
「カン」の打ち込みなど組み立て作業の体験してもらい、
一連づつ丁寧に三連の筏を完成しました。


さあ!いよいよ完成した六連の筏に私も乗り込み、
保津川を下り、2キロ下流の山本浜を目指すことに!

そこで、私はっちんは思いもよらぬ事態に
見舞われるのことになるのだ・・・

(つづく)

明日10日「保津川筏復活プロジェクト2008」が開催!

2008-09-09 23:46:56 | プロジェクト・保津川
60年の歳月を経て明日、保津川に‘筏流し’が復活します!

「保津川筏復活プロジェクト2008」と銘打たれたこのイベント
は、亀岡に本部がある「NPO法人プロジェクト保津川」の
提案に、京都府や亀岡市などが賛同して組織された
「保津川筏復活プロジェクト連絡協議会」が企画したもので、
保津川下り乗船場向いの河原に設けられる特設会場にて
筏の製作や技術の記録、そして6連の筏流しの実演を行います。

指導されるのは、保津川(桂川)元筏士の酒井昭男さん(81歳)
と上田潔さん(88歳)のお二人。
酒井さんは昨年の「天若湖アートプロジェクト2007」
で3連の筏を製作されたことは、このブログでも紹介して
いたのでご存知の方もおられると思います。

ただ昨年のイベントでは製作・展示のみに留まったことから、
今年は保津川水運が‘遊船’というかたちで現存している
亀岡で実際に川に浮かべ流すという発展的な試みが
行われる運びとなったのです。

今の京都の原型ともなった平安京造営という大事業を成し得た
桂川(保津川)の筏流しが復活することは、地域の文化や歴史を
再認識する意味でも意義深いもととなるでしょう。
当ブログ過去記事・保津川の筏

明日は平日にもかかわらず、マスコミ各社が事前の取材に
駆けつけるなど、その注目度はかなり高まっているようです。

明日は私はっちんもスタッフとして参加し、
復活した筏に乗り込みます!

お時間のある方は是非、お越しください。

☆当日の予定
 
 9:00-12:00
  筏づくりの調査、記録
 
 13:00-15:00
  筏製作の実演と解説、6連筏への連結作業、
  筏流しや舟運などの保津川の水運や環境に
  関するパネル展示
 
 15:30-16:30
  保津浜から山本浜までの筏流しの実演

 ※小雨の場合は、予定通り開催します。ただし、各種警報発令
  時や晴天であっても河川の状況によっては中止することがあ
  ります。
 ※雨天・増水の場合は、午前10時より亀岡市立保津小学校体
  育館で筏製作・連結作業の実演をおこないます。

 ・問合せ先
   亀岡市文化資料館
   TEL:0771-22-0599

トロッコ嵯峨駅に「ハマー」が出現!

2008-09-08 22:39:40 | 京都情報
トロッコ列車の愛称で親しまれている「嵯峨野観光鉄道」の
トロッコ嵯峨駅前広場に「ハマー」が出現!

アメリカ軍の軍用車ハンヴィー(高機動多目的装輪車両、Humvee)
の一般ユーザー用車種として、GM(ゼネラルモーターズ)が
生産する大型SUVの市販ブランドであるハマー。

軍装甲車然としたボディーは見るものを圧倒する
迫力を持ち、日本にも熱狂的なファンが多い。

そんな「ハマー」がなぜか?
蒸気機関車SL・D51号が展示されている駅前広場
の中央に飾ってあるのです。

私自身、この分野に明るくないので、詳しい品型
についてはわからないので、ご存知の方がおられたら
お教え願いたい。

どういった意味合いがありこの場に展示されて
いるのかも目下調査中でありますが、このハマー、
トロッコ列車に乗りに来られた観光客のドキモを抜いている
のは確かなようで、記念写真攻めにあっています。

機会があれば、D51とハマーのツーショット
是非、ご覧になって下さいまし。

京都の夜・祇園で‘友’と語る。

2008-09-08 00:57:19 | 船頭の目・・・雑感・雑記
先週はやたら‘京都の夜’に繰り出すことが多かった私はっちん。

5日には、京都祇園にあるお料理屋「ととや」さんで、MBS毎日放送の報道記者をしている友人・米田さんと久しぶりに再会し熱く語ってきました。

報道番組「voice」の敏腕記者ぶりが認められ、昨年からドキュメント番組の制作担当に抜擢された米田氏。

春に放送された「映像’08・家族の再生」がこの度、ドキュメンタリー番組の賞を受賞すると聞き、二人で祝杯をあげたのです。

映像08は一時間ものドキュメンタリー番組を企画し交渉から取材、撮影編集までを一人でまかなうハードなもの。

しかしその分、作り手の視点と切り口が色濃く番組内に反映されるという点では、まさに作者の手腕が試される番組でもあるのです。

米田氏の視点はいつも、複雑で深刻な問題を取り上げながらも、ただ悲惨や同情を伝えるだけで終わるのではなく、そこに必ず‘希望’があるのだという視点を最後に視聴者に投げかけるのが特徴です。

「人間は誰も一人では生きていける者はいない、みな誰かを支え、また支えられ生きている」という事実に周囲の人々が気づくことに焦点を当て、問題解決の糸口を探ることを忘れない。

そんなところが評価されたのか、ドキュメント制作2作目という異例の早さでの受賞となった様です。

この賞、なんでもドキュメント制作部門では日本一と評される
価値ある賞というから凄いことです!

一流のジャーナリストへの階段を順調に駆け上がる
友を頼もしく感じました。

私の空手道場に通う子のお父さんが経営するお料理屋「ととや」さんの松茸ずくしの上品な京料理に舌鼓を打ちながら、家族のこと、仕事のことなど積もり積もった話を語り合いながら「祇園の夜」は更けていきました。

帰り道、祇園のネオンの灯が私達二人の未来を照らす光のように、やたら眩く温かく感じられる夜でした。