メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章

2017-01-21 16:19:23 | 映画
マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章(The Second Best Exotic Marigold Hotel、2015英・米、123分)
監督::ジョン・マッデン、脚本:オル・パーカー、音楽:トーマス・ニューマン
テヴ・パテル(ソニー)、ティナ・デサイ(スナイナ)、ジュディ・デンチ(イヴリン)、マギー・スミス(ミュリエル)、ビル・ナイ(ダグラス)、リチャード・ギア(ガイ)、リレット・デュベイ(ミセス・カブー、ソニーの母親)
 
マリーゴールド・ホテルで会いましょう(2011)の続編である。前編は、老後をのんびりすごそうと老人たちがやってきたホテル、実はつぶれかけていて、それをある若者(ソニー)がさも素晴らしいホテルであるかのように言いつくろっていて、そこからはじまるどたばたの後、気がついてみるとインドというものと、お互いの交わりから出てくるものから、次第に居心地よくなっていく、というものであった。
 
そこへ行くと本編では、老人同士、特に男女のやりとりと相互の理解、そしてホテルをきりもりするソニーと婚約者の顛末、ホテルの発展を意図した資金調達の鑑定人と思われるガイとソニーの母親の話、これらが目まぐるしく入れ替わり進んでいく。
テンポは早く、だれないけれど、見ているとあれっこれどうなっているんだっけということが随所に出てきてしまう。それでもそれが理解に致命的なものとはならない。
 
フィナーレは前編と同様、大団円にあるといえばそうなのだが、もう一人の登場人物としての「インドなるもの」があまり感じられないところはある。繰り返し現れるタクシー運転手とのやりとり、いつも入れないではいられないダンス、これらがこの映画を娯楽映画としてはまずまずのものに仕立てている。
 
ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ビル・ナイ、名優たちだからこのくらいはできるだろう。マギー・スミスは最近TVでかなりよく見ている(ダウントン・アビーのシリーズ)せいか、なんか同じようだなという感はつきまとう。そこへいくとジュディ・デンチやビル・ナイはちょっとわかりにくいキャラクターをうまく演じているようだ。
 
リチャード・ギア、この人こういう地味な、ちょっと後ろに引っこんだ役もうまくやる人になった。
  
ソニーと婚約者、ソニーの母親は、今回うまく表に出てきた。世代の移り変わり(筋の中で)といえばそうなんだろう。

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