![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/1a/05d3383eea7f4e50d1eb3e42474fd0cb.jpg)
kan-haru blog 2007
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大森町駅付近の上り線路移動工事
京浜急行の大森町付近の高架化工事(第一工区)は、高架橋基礎杭工事などのために、電車線路を第一京浜国道側に移動する工事が行われております。
下り線路の移動工事(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第7回)」参照)は、去る5月26日の終電後に在来位置から第一京浜国道方向に、約1.5m移動させる工事で、既に完了しています。
残る上り線路の移動工事は、快晴の6月19日に約1.5m移動工事が行われ、ホーム幅の伸延と共に20日未明の初電時には完了しました。
工事進捗状況
まず線路の移動の準備として、移動をする線路の道床の砂利は前日までに、砂利代替え物を詰めた多数の白い小袋に置き換えられます。23時を過ぎると、車の交通を停止して踏切の横断通行部分を撤去して線路のみの状態にします。終電が過ぎると道路、路地の要所には交通整備員を配置され、人の移動も完全に遮断し線路移動の工事が始まります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/b1/783e649a7c3d7fe51b388e990a20466a.jpg)
踏切から品川方面を望む 踏切から蒲田方面を望む
歴史に残る工事ですので、その模様を見たいと思ったのですが、工事近辺の線路際は塀で囲まれ近ずけないので、そこで駅ホームの僅かな隙間からの工事人の動きと、休憩中の工事関連者との対話から工事を推測してみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/fd/38f631619ac15b8ee2744bd1593ba1d4.jpg)
終電前ホーム 踏切の横断通行部分を撤去
線路移動の工事者の規模は、大半の人数を占める3組構成の線路工手、移動した線路の調整設定と道床の固定、線路移動による駅ホーム拡張工事者、踏切上の道路除去および復旧の工事者、電車架線の移設工事者とそれらの監督者群などで200人以上の大工事です。
線路の移動は、1組が2、30人ほどで鉄棒を持って一列に並んで、品川方向の線路移動の開始場所から移動終了場所の蒲田方向へと掛け声をかけて、線路を少しずつずらしながらカニの横ばい的に進み、3組の工手が間隔を置いて線路移動箇所を巡回して繰り返し、線路を1.5m移動させます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/8f/949dfe2ee30297267a94127b4663b5ac.jpg)
線路移動作業員(仮設ホーム隙間から見る)
線路移動完了の功罪
線路移動の工事は、予定が広域に及びますので天候の晴雨に係わらず行うことになっており、工事当日は絶好の後天に恵まれ、工事監督者の話では工事進行進捗は作業効率が上がり良好と喜んでおりました。工事は、始発電車までには終了しました。今後の残りの工事は、踏切道路の最終仕上げと上り側踏切遮断機の移設を待つのみとなりました。
線路が移動されたところで、上りホームの殆んどの箇所の幅員が1.5m拡幅されました。その結果は、線路移動前の朝の通勤タイムのホーム混雑はひどい状態にあり、電車到着を待つ通勤客により一杯で、後から来た人はホームの品川方向への移動で難儀しておりましたが、ホーム幅拡幅によりこの混雑が緩和されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/5a/a95d29e9b639e48bba1e332fa70360dc.jpg)
移動した線路(左) 移動した線路(右) 移動した架線
しかし、大森町駅の朝の通勤時間帯の商店街踏切の混雑ぶりは、構内踏切の閉鎖(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第2回)」参照)により引き起こされているもので、その対策として駅ホーム西側に臨時改札口(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第6回)」参照)が設けられましたが、混雑緩和の役には立っておりません。そのため、朝の最混雑時に4人もの警備員を踏切に張り付けて交通整理にあたっていますが、遮断機が閉まるのを抑える程度で混雑緩和に寄与しておりません。
これについては、車の完全交通禁止の対策などを試行することが必要です。
平和島から大森町まで線路を走る
隣接の平和島駅は、1970年(昭和45年)に環状7号線との立体交差化により、鈴ヶ森間の高架化が完成して高架駅となりました。それまでは、大森町駅とは地上で線路は結ばれていましたが、高架駅になり線路は高架橋から降りる形態となり37年経過しました。これから、大森町駅が高架駅に変わると、線路は高架橋で結ばれることとなります。
そこで、高架化になる前の6月9日に、平和島駅から大森町駅付近の約1.5m移動した線路(地図参照)までを普通電車で走ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/bb/f7bf6adf7034ad082a842a33ced0188e.jpg)
①平和島下り退避線(左)ホームに入線する普通電車(拡大)
②本線・退避線のポイント上で環七通りの先の道路鉄橋を渡り、坂を降り始めるところ(拡大)
③線路はかなり降りてきて、二番目の道路鉄橋が見えてきたところ(拡大)
④線路はかなり下り、地上数メートルの内川鉄橋が見えてきたところ(拡大)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/c9/f4c7242a73b69f380903c77bc844d82c.jpg)
⑤線路は地上に降り、マルエツ前の通りの踏切(拡大)
⑥大森町駅付近最初に出来上がりの高架橋部分を潜るところ(拡大)
⑦大森町駅ホーム後部のホーム屋根が無いところで線路移動済み(拡大)
⑧大森町駅ホーム中部のホーム屋根があるところで線路移動済み(拡大)
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毎月1日付けのIndexには、前月の目次を掲載しております。(5月分掲載Indexへ)
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大森町駅付近の上り線路移動工事
京浜急行の大森町付近の高架化工事(第一工区)は、高架橋基礎杭工事などのために、電車線路を第一京浜国道側に移動する工事が行われております。
下り線路の移動工事(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第7回)」参照)は、去る5月26日の終電後に在来位置から第一京浜国道方向に、約1.5m移動させる工事で、既に完了しています。
残る上り線路の移動工事は、快晴の6月19日に約1.5m移動工事が行われ、ホーム幅の伸延と共に20日未明の初電時には完了しました。
工事進捗状況
まず線路の移動の準備として、移動をする線路の道床の砂利は前日までに、砂利代替え物を詰めた多数の白い小袋に置き換えられます。23時を過ぎると、車の交通を停止して踏切の横断通行部分を撤去して線路のみの状態にします。終電が過ぎると道路、路地の要所には交通整備員を配置され、人の移動も完全に遮断し線路移動の工事が始まります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/b1/783e649a7c3d7fe51b388e990a20466a.jpg)
踏切から品川方面を望む 踏切から蒲田方面を望む
歴史に残る工事ですので、その模様を見たいと思ったのですが、工事近辺の線路際は塀で囲まれ近ずけないので、そこで駅ホームの僅かな隙間からの工事人の動きと、休憩中の工事関連者との対話から工事を推測してみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/fd/38f631619ac15b8ee2744bd1593ba1d4.jpg)
終電前ホーム 踏切の横断通行部分を撤去
線路移動の工事者の規模は、大半の人数を占める3組構成の線路工手、移動した線路の調整設定と道床の固定、線路移動による駅ホーム拡張工事者、踏切上の道路除去および復旧の工事者、電車架線の移設工事者とそれらの監督者群などで200人以上の大工事です。
線路の移動は、1組が2、30人ほどで鉄棒を持って一列に並んで、品川方向の線路移動の開始場所から移動終了場所の蒲田方向へと掛け声をかけて、線路を少しずつずらしながらカニの横ばい的に進み、3組の工手が間隔を置いて線路移動箇所を巡回して繰り返し、線路を1.5m移動させます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/8f/949dfe2ee30297267a94127b4663b5ac.jpg)
線路移動作業員(仮設ホーム隙間から見る)
線路移動完了の功罪
線路移動の工事は、予定が広域に及びますので天候の晴雨に係わらず行うことになっており、工事当日は絶好の後天に恵まれ、工事監督者の話では工事進行進捗は作業効率が上がり良好と喜んでおりました。工事は、始発電車までには終了しました。今後の残りの工事は、踏切道路の最終仕上げと上り側踏切遮断機の移設を待つのみとなりました。
線路が移動されたところで、上りホームの殆んどの箇所の幅員が1.5m拡幅されました。その結果は、線路移動前の朝の通勤タイムのホーム混雑はひどい状態にあり、電車到着を待つ通勤客により一杯で、後から来た人はホームの品川方向への移動で難儀しておりましたが、ホーム幅拡幅によりこの混雑が緩和されました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/5a/a95d29e9b639e48bba1e332fa70360dc.jpg)
移動した線路(左) 移動した線路(右) 移動した架線
しかし、大森町駅の朝の通勤時間帯の商店街踏切の混雑ぶりは、構内踏切の閉鎖(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第2回)」参照)により引き起こされているもので、その対策として駅ホーム西側に臨時改札口(「大森町界隈あれこれ 京浜急行の高架化 大森町駅付近(第6回)」参照)が設けられましたが、混雑緩和の役には立っておりません。そのため、朝の最混雑時に4人もの警備員を踏切に張り付けて交通整理にあたっていますが、遮断機が閉まるのを抑える程度で混雑緩和に寄与しておりません。
これについては、車の完全交通禁止の対策などを試行することが必要です。
平和島から大森町まで線路を走る
隣接の平和島駅は、1970年(昭和45年)に環状7号線との立体交差化により、鈴ヶ森間の高架化が完成して高架駅となりました。それまでは、大森町駅とは地上で線路は結ばれていましたが、高架駅になり線路は高架橋から降りる形態となり37年経過しました。これから、大森町駅が高架駅に変わると、線路は高架橋で結ばれることとなります。
そこで、高架化になる前の6月9日に、平和島駅から大森町駅付近の約1.5m移動した線路(地図参照)までを普通電車で走ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/bb/f7bf6adf7034ad082a842a33ced0188e.jpg)
①平和島下り退避線(左)ホームに入線する普通電車(拡大)
②本線・退避線のポイント上で環七通りの先の道路鉄橋を渡り、坂を降り始めるところ(拡大)
③線路はかなり降りてきて、二番目の道路鉄橋が見えてきたところ(拡大)
④線路はかなり下り、地上数メートルの内川鉄橋が見えてきたところ(拡大)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/c9/f4c7242a73b69f380903c77bc844d82c.jpg)
⑤線路は地上に降り、マルエツ前の通りの踏切(拡大)
⑥大森町駅付近最初に出来上がりの高架橋部分を潜るところ(拡大)
⑦大森町駅ホーム後部のホーム屋根が無いところで線路移動済み(拡大)
⑧大森町駅ホーム中部のホーム屋根があるところで線路移動済み(拡大)
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