ヒロシカ

日々のことを。

手術後14日目

2021年07月26日 11時34分21秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

この日は本来であれば、レミケードの点滴を受ける予定の日でした。午前の回診で主治医にレミケードの点滴をどうするか確認したところ、「一番炎症の強かった直腸と肛門を取ったので、レミケードなしでも問題ないと考えている」とのことでした。たしかに、現在パウチにたまる便も普通の便になってきて、腹痛も出血もありません。普通通り食べて問題ないのであれば、免疫をあえて抑える必要はないのかもしれないです。ただ、「レミケードで直腸の炎症を抑えられなくなっていたので、他の薬剤を使っていくことも検討する」と言われました。自分がレミケードと同じような薬で知っているのはヒュミラしかありません。これは2週間に1回自己注射するので、レミケードのように長時間かかることはないですが、自分で打つのはそれなりに勇気がいりそうです。大腸の炎症がこのまま落ち着いていれば、とくに薬剤は必要ないのかもしれません。

午後からは風呂に入ってパウチの交換をしました。風呂に入る前にパウチを外してストーマ周りをガーゼで少しきれいにしました。風呂で洗うのは初めてしたが、洗い方はいつもと同じなので問題なかったです。ただ、シャワーのお湯をそのままかけるのはよくない気がしたので、ストーマの上の胸のあたりにシャワーを当てて、そこから流れ落ちるお湯で洗い流すようにしました。一応湯船につかることもできるということだったのですが、まだお尻の傷の浸出液もあるので、シャワーだけにしました。

風呂から出た後は、ストーマにガーゼをつけて、処置室に行き、新しいパウチを付けました。この作業もだいぶ慣れてきたので、面板をはさみで切るのも早くできるようになりました。しかし、貼り付ける際に姿勢を起こすと腹筋と背筋に負荷がかかって、それだけで疲れます。

パウチ交換後はベッドに戻って横になっていました。しばらくすると体が熱い感覚がしてきました。風呂に入ったから少しのぼせたのか、と思ったのですが、少し頭痛もしてきたので、念のためナースコールで看護師さんに熱が出たようだと伝えて、体温を測ってみると、38.7℃でした。

手術後で一番高い体温だったので、看護師さんから主治医に連絡がいったようです。おそらく感染症の可能性があったので、腹部と胸部のレントゲンと採血して血液検査をしました。採決の消毒はアルコールではなくヨード液のようなものを使い、左右の腕からそれぞれ取るということをして、体内で感染が起こっているのかを確実に検査できるような方法でした。

幸いにも検査結果に異常はなく、風呂に入ってシャワーを長く浴びたことでのぼせただけだったようです。看護師さんたちをお騒がせして申し訳なかったです。

その後も熱は少し高めでしたが、一晩寝ると37℃の微熱に戻っていました。


手術後13日目

2021年07月21日 14時26分21秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

午前の体調確認のときに看護師さんにお尻のガーゼを交換してもらいました。まだだいぶ汚れているので、1日3回はガーゼ交換が必要です。まだ体の中では傷が治りきっていないようです。

パウチの便の排泄は特に問題なくできていましたが、急に便が多くなる時があり、パウチの重さで接着面が引っ張られる感じがすると、すぐトイレに行かないといけません。ベッドで寝ているうちは大丈夫ですが、外で同じようなことがあると大変なので、こまめにトイレに行ったほうが良いかもしれません。

午後には肛門部の抜糸をしてもらいました。予想通り、結構な痛さです。抜糸は痛み止めの注射とかはしないので、何か所も糸を切ったりする場合は、数分間痛みが連続します。瞬間的な痛みとしては入院してから一番痛かったかもしれません。

夕方の回診で抜糸もすべて終わったので、パウチの交換ができていれば、あと3日ぐらいで退院できると言われました。3週間の入院予定でしたが、5日ほど早くなることになります。自分としては、体も回復してきて、昼間にベッドで寝ていても眠ることもなくなってきたので、早く退院してもいいかなと考えていました。ただ、股の傷口からはまだ浸出液が多く出ているので、しばらく考えさせてもらうことにしました。

このころには腹部の痛みよりも、肛門部分の痛みが気になるようになっていて、ロキソニンはそのために飲んでいる状態でした。1日3回までは必要ないので、痛いときだけ使うということで10錠をもらっていたのですが、1日に2錠は使っていました。食事をとるときには円座クッションを使っていますが、それでも10分以上座っていると、お尻の痛みが強くなり、横になってしまいます。退院しても、しばらくは家ですぐに横になれる状態で過ごして、体力の回復を待つことになりそうだなと考えていました。


手術後12日目

2021年07月20日 13時21分12秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

前日にドレンが取れたためか、下着が血と滲出液で汚れるようになりました。座った時の痛みはほぼ変わらないのですが、朝起きて看護師さんに確認してもらうと下着が結構汚れていたので、大きめのガーゼを5枚ぐらい重ねてつけてもらいました。今まではドレンが吸い取ってくれていたものが、股の傷口からじわじわと出てくるようです。

お尻の汚れもあるので、ドレンが取れたことでほぼ2週間ぶりに風呂に入れるようになったのは良かったです。といっても、湯船につかるのはまだ傷にしみるかもしれないので怖くてできません。シャワーだけにしました。ドレンを取った痕もまだガーゼに血がにじむので、つけたままにして、お尻のガーゼだけ外して入りました。

パウチはつけたままシャワーを浴びます。ボディーソープをつけて体を洗いますが、腹部の傷は触るのが怖いので、シャワーでお湯をかけるだけにしました。股のほうはさらに怖くてどうなってるのかわからないので、浸出液で汚れてそうなところを洗った以外は、股の部分には背中に当てたシャワーから流れ落ちるお湯で濡らす程度にしました。最初の風呂はこんなもんで、慣れてきたらもう少しきちんと洗うことにして、さっと上がりました。

パウチはバスタオルでふいても少し湿った感じがしますが、そのままにして下着と病衣を着ました。まだ恐る恐るですが、少しずつ日常生活にもどってきた気分がします。

ドレン痕のガーゼ交換で傷口を見ましたが、穴はふさがっているようです。直径が1cmほどあるので、治るのにはしばらくかかりそうです。

夕方の主治医の回診では、お尻の傷口を確認してもらいました。浸出液は出ていたのですが、「傷はくっついているようなので、明日抜糸します」とのこと。お尻のほうがドレンよりも傷口が大きいので、抜糸するときの痛みが思い浮かびましたが、「わかりました」と普通の感じで答えました。いつまでも抜糸せずにはいられないので、入院中の最後の痛みだろうと考えました。

風呂に入った後もお尻のガーゼは交換してもらったのですが、夜寝る前にも結構汚れていたので交換しました。ドレンが吸い取ってくれていた分がそのまま出ている感じです。これもしばらくすれば、自然と治っていくのかなと思いました。


手術後11日目

2021年07月19日 10時08分14秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

パウチ交換の日でした。これまで2回パウチ交換を自分でもやってみましたが、最後は看護師さんが少し手伝ってくれていたので、この日は自分だけでやってみましょう、ということで、処置室に行って交換しました。

パウチの面板の切り欠きは、前回の面板のフィルムをもとにマジックで穴の形を書いて、それをはさみで切ります。初めて切るときは形が変わらないように慎重に切りましたが、少しずれても大丈夫なようだったので、ある程度大雑把に切りました。古いパウチを外して、周りを洗い、少しだけパウダーを振りました。パウダーはかゆみ予防だと思っていたのですが、ストーマ周りで便が皮膚につかないようにするためのものだったようです。看護師さんの説明をよく聞いていなかったので、面板の接着するところにパラパラとかけていたので、意味がなかったですね。次からはストーマに近いところだけに振りかけることにしました。

新しいパウチをつけてみると、穴が大きすぎて、ストーマから5mmほど隙間があるところもありました。手術から時間がたって、ストーマが小さくなったのか、前回の穴の形とだいぶ違うようになってきました。確かにストーマの高さも低くなり、色も赤から濃いピンクになっています。パウチはつけてしまった後なので、貼りなおすこともできず、しかたなく次回はもう少し小さく切るようにしました。

夕方にはドレンを抜きに若手の担当医さんがやってきました。まずはドレンを止めている糸を切ります。抜歯のときはいつも皮膚が引っ張られるので、その痛みはなかなか慣れません。次にドレンをズルズルと引っ張ります。「少し痛いですけどすいません」と言いながら、慎重にではありながら、できるだけ早く抜いてくれたようです。抜くときと、抜いた後しばらくは右の下腹部がジンジンと痛みました。排尿時に痛む場所と同じです。やはり膀胱が収縮することでドレンに響いて痛みが出ていたようです。抜いた後の痛みもしばらくすると落ち着きました。抜いた後は少し出血があるので、大きめのガーゼを貼ってもらいました。

これで体に入っていた管はすべてなくなりました。看護師さんから「明日は午後から風呂に入ってもいいですよ」と言われたのですが、まだ傷口をみるのも少し怖いので、ひとまず傷口の周りをシャワーで流す程度にしようかなと思いました。


手術後10日目

2021年07月17日 10時43分43秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

手術から10日目の午前中に病床を移動しました。

午前10時ごろに引っ越しすることになったので、それまでに荷物の整理をしました。エレンタールは1日3パックずつ飲んでいたので、荷物のスペースが空いて、キャリーケースが少し軽くなりました。仕事をすることになるかもしれないと思って持ってきたノートパソコンは出すこともなく、かばんに入れたまま移動です。
ベッドで座ることはできるのですが、電動ベッドを垂直に近づけると、体を支えるための腹筋と背筋に自然と力が入るようになり、すごく疲れる状態で、まだまだ体力と筋力は仕事ができるレベルではありませんでした。それでもこの1週間で荷物の片づけができるようになったので、順調に回復していると言えます。

移動のときは看護師さんにカートに荷物を乗せてもらって、一緒について歩いていきました。途中スタッフルームのそばを通るときに、入院当日に対応してくれた看護師さんが心配そうに「だいじょうぶですか?」と声をかけてくれました。「もう歩くのはゆっくりなら問題ないですよ」と答えて、ありがとうございました、とお礼を言ってエレベーターに向かいました。

新しい病床のスタッフルームの前で、今日の担当の看護師さんと会いました。荷物を一緒に運んでもらって、ベッドの希望を聞かれたので、窓側のベッドにしてもらいました。窓の下にものが置けるスペースがあるので、窓側のベッドのほうが使い勝手がいいからです。

窓から見える景色も少し変わって、対応してくれる看護師さんも初めて会う人たちになりました。部屋は前回と同じ大部屋ですが、同室の人たちは下のコンビニで買ってきた雑誌やジュースなどを持っているところを見ると、長期間入院しているようで、以前の部屋の患者さんたちとは雰囲気が違います。療養病床なので、日常生活に戻るためのリハビリなどを月単位で受けているようでした。自分もストーマのケアができてはじめて日常に戻れるので、境遇としては同じです。

当初の入院計画ではあと2週間ほど退院することになっています。体力が回復してストーマケアがうまくできればもっと早く退院できると思い、少し歩く回数を増やしました。また、昼も夜も食事はすべて食べるようにしました。この日から5分粥になり食べる量も少し増えました。

傷の痛みはほとんどなく、ロキソニンでコントロールできています。ロキソニンを1日3錠飲むのはこの日が最後でした。排尿時の下腹部のジンジンする痛みはまだありますが、以前よりはよくなっています。ただ、熱は37℃以上あるので、明日以降も熱が続くようならロキソニンを必要な時に飲めるようにしてもらうよう主治医にお願いすることにしました。

 


手術後9日目

2021年07月15日 15時58分51秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

この日は日曜日で、検査などもなく点滴をしてもらうだけでした。

食事ができるようになってからは点滴での栄養補給は少なくなり、1日1回のみなので、普段は針の近くのチューブだけを残して、必要になったら点滴をつなぐという形になっていました。

昼間にベッドから起き上がろうとして、針の部分を見ると血が出てきていました。よく見ると針を止めている透明なフィルムの中に血と生理食塩水が少し溜まっているので、どうも血管と張りの間にすきまができていて、そこから漏れてきているようです。ナースコールを押して、看護師さんに確認してもらいました。この点滴の針は入院当日につけてもらった麻酔用の針をそのまま使っていたので、10日ほどになります。さすがに限界を超えていたようで、すぐに外すことになりました。ただ、明日にもう1本最後の点滴があるので、そのときは左腕にしてもらうことにして、針を抜いてもらいました。抜いた後は、直径1.5mmほどの穴になっていて、麻酔用の針の太さが分かります。ずっとつけていたので少し穴は大きくなったかもしれませんが、普段のレミケードで使う針よりは大きな痕が残りました。

看護師さんから明日から別の階の病床に移ることを言われました。2、3日前にも主治医から症状が落ち着いているので別の病床に移ることは聞いていました。手術後の病床から療養を主体とした病床に移るということらしいです。たしかに、同室の他の患者さんはがんの手術をした人や抗がん剤治療をしている人だけでしたので、命にまでかかわらない症状の自分は別の病床で療養するのもわかります。

病床を移動すると顔なじみになった看護師さんたちとお別れすることになります。お世話になった看護師さんに元気になって退院のあいさつをしたかったのですが、看護師さんからしたらたくさんの患者さんが毎日入れ替わりで入ってくるので、そこまで気にしていないかもしれませんね。

移動する前に荷物をまとめる必要がありますが、それほど活動できる状態でもなかったので、手術後に病室に戻ってからキャリーケースから取り出したのは、エレンタールとハブラシ程度でした。明日の朝の主治医の回診の後でも間に合うだろうと思い、そのままにしておきました。


手術後8日目

2021年07月14日 13時11分49秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

手術から1週間以上経つと、くしゃみ、せき、トイレのとき以外は痛みがなく、傷の回復も進んできたためか、昼寝もしなくなりました。直腸と肛門を切除してから1週間でここまで回復するなんて、普通にナイフで傷つけたとかならまず無理だと思います。手術で切った傷は必要最低限で、きれいに縫合されているから回復も早いのだとつくづく思いました。

朝は37℃を下回る体温なのですが、昼を過ぎると37.5℃ぐらいまで上がります。ロキソニンを1日3錠服用していましたが、それでも動くと内部の傷口が熱を持つためか、体温が上がってしまいます。体温が上がると、また痰がからみやすくなり、咳が出るので、そのときは下腹部が痛みます。それでも数日前に比べればその痛みも和らいできたように感じました。

ドレンがついている部分のガーゼはまだ交換していますが、ほとんど汚れません。傷口の出血もなくなったようです。それでも何かの拍子に出血することもあるのか、まだガーゼはつけています。

食事は重湯のままですが、全部食べられています。自分はおかゆが苦手だったのですが、重湯は飲み物ような感じで食べられたのでよかったです。

看護師さんから体調検査の後、スタッフルームの前にある体重計で体重を図ってほしいと言われました。手術前は55kgまで落ちていた体重も、食事をするようになったことで少しは増えているかなと期待して体重計に乗りましたが、結果は54㎏でさらに減っていました。寝ていることが多いので筋肉が落ちたこともあると思いますが、傷の回復にエネルギーが使われているからなのかもしれません。1年前は64kgほどあったので、また1年かけて徐々に体力と筋力をつけて戻していけばいいかなと思いました。


手術後7日目

2021年07月13日 13時33分09秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

この日からは便が柔らかいですが、水っぽさはなくなってきました。まだ食事の半分はエレンタールなので、徐々に普通になっていくのだろうと思いました。

午前中に看護師さんが書類を持ってきました。手術中に輸血を行ったので、3か月後を目安に肝炎ウィルスなどの検査をしてください、というものでした。自分はそのときまで輸血をされたことを聞いていなかったので、少し驚きました。手術前の主治医の説明では出血は50~100cc程度だろうという話だったのですが、念のため輸血の同意書も署名して提出していました。妻には輸血のことを説明していたようで、直腸周辺の炎症がひどくて1.2リットルほど出血があったそうです。おそらく瘻孔付近に膿がたまっていたこともあり、炎症部分を取り除こうとすると出血が多くなったのではないかと思います。手術中に予想の10倍以上の出血があったとなると、主治医や看護師さんたちも結構焦ったりしたのかなと思いましたが、手術後は涼しい顔して話をしていたので、こういう場面には慣れていて、落ち着いて対応してもらえたんだろうと思います。とにかく、念のためでも輸血に同意しておいてよかったです。

主治医が回診に来た時も特に輸血については聞きませんでした。もう終わったことですし、とくに貧血になったようなこともないので、自分としてもそれでよかったと思っていました。若い担当医さんが開腹部の傷口を確認したところ、もうテープをはがしてもよいと言われました。しかし、くっついているものをはがすのは痛いかもしれないので、自然にはがれるのを待つか、傷の痛みがもっとなくなるまで待ってはがすことにしました。実際のところ、テープがあるから傷口がふさがっているというわけではないので、ほとんど役に立っていなかったとは思いますが、まだ傷口を触るのはこわかったです。

1週間ほどでドレンが取れると聞いていたのですが、ドレンの液の色はまだ赤いままでした。ネットでは黄色く透明になってくると状態が良くなっている証拠と書いてあったので、抜くのはまだまだ先かなと思いました。色は赤いですが、膿が出ていることはなく、良い色だということだったので、もうしばらくドレンをつけたままの入院生活になりました。


手術後6日目

2021年07月12日 08時50分02秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

硬膜外麻酔が昨日のうちに空になったので、背中の針を抜いて管を止めていたテープもすべて外してもらいました。背中の管を外してもらったことで、ベッドから起き上がる際に管をまとめる手間が減ったので良かったです。まだ起き上がるときや咳やくしゃみをするとズキンとした痛みが走りますが、それ以外のときはほとんど痛みは感じません。ただ、体温は37.5℃ほどあるのでまだ傷口の熱は残っているようです。痛み止めの点滴を続けるか聞かれたのですが、それほど痛みは強くないのでロキソニンを4日間飲んでいくことにしました。6時間を空けて1日3錠ずつでしたが、自分にはロキソニンがよく効くので、継続して飲んでいると痛みは抑えられました。

排尿時の痛みも最初に比べればよくなってきましたが、まだジンジンとした痛みは出ました。やはりドレンの入っている右側が痛みます。

このドレンは毎日朝、昼、夜とたまった液を看護師さんが計量カップに取り出しています。手術から1週間たつのですが、まだ50cc以上あるので、主治医にも、もう少ししてから取り外すと言われました。

このドレンがあるので、まだシャワーに入れず、体は毎日看護師さんに拭いてもらって、頭も3日に1回風呂場の洗面台で洗ったもらいます。ベッドの布団が少し厚いので夜中に汗をかくこともあり、拭いてもらって病衣も着替えることで清潔にしていました。

ストーマ用品の販売業者さんからパウチのサンプルが3種類届けられたので、この日の午後にパウチの交換をしました。まだ自分では手順が分からないので、ほとんどを看護師さんにやってもらいました。

パウチ交換も臭いの問題があるので、処置室で行います。パックに入った剥離剤入りコットンを使って、パウチの接着をはがしていきます。接着力は結構強かったのですが、剥離剤を使うとスルスルとはがれていきました。はがれた後で、初めて自分のストーマを見ました。まだ周りから少し出血しているところがあり、ストーマ自体も赤くなっていました。ストーマ増設のときに腸を動かしたためか、まだストーマ周辺は膨らんでいるような感じがして、触ると張りがありました。

ボディーソープの泡をつけたガーゼでストーマ周りを洗い、パウチの接着成分を落としていきます。ストーマの下のほうを看護師さんに診てもらうために、姿勢をまっすぐにしていたのですが、これが結構疲れました。ストーマのあたりで膨らみがあるため、無理やり皮膚を伸ばしている感じがしました。ストーマの形は自分ではよく見えないので、パウチの穴は看護師さんに合わせてもらい、次回以降は面板のシートを使って自分で切っていくことにしました。新しいパウチを張り付けた後は手で温めてくっつくようにします。きれいになったパウチを見ていると、すぐに便が出始めました。意識せずに出てくるのですが、交換中は緊張のためか便が止まっていたようです。

この日も重湯と野菜と魚のおかずが出ました。食べるとおならのような音が出て便も出てきます。ストーマの悩みに音が出ることを聞いていたのですが、たしかに映画館とか静かな環境では気になってしまうかもしれません。ただ、まだ手術から1週間なので、今後の経過次第で少し良くなるだろうと思っていました。


手術後5日目

2021年07月05日 13時11分17秒 | IBD/クローン病/潰瘍性大腸炎

この日は昼から食事が出ることになっていて、どんなものが食べられるのか期待していました。

朝は体調チェックをしてからエレンタールをつくり、主治医の回診で痛みもあまりなく問題ないことを伝えました。

その後、ある程度動けるようになったことをメールで会社に伝えました。大部屋なので電話対応は無理だが、携帯メールであれば対応できるので、自分が入院中に他の人に代理をお願いしていることで分からないことがあれば聞いてほしいことをを書きました。ただ、一日のほとんどは横になっている状態で、起き上がるのも電動ベッドで状態を起こしてからでないとできないため、持ってきたパソコンを開くことは体力的にも無理な状態でした。なので、メールを返す程度でしばらくやり取りしていました。

この日もガーゼ交換を担当医がしてくれましたが、開腹部の傷は何もつかなくなったので、ドレンが入っている部分のガーゼのみになりました。

手術後に開腹部を初めてみましたが、縫われている感じでもなく、短い半透明のテープが10枚ぐらい上から下まで貼られていました。入院前にもらった計画では術後2週~3週で抜糸となっていたのですが、テープ以外には糸があるようには見えません。傷口はぴったりとくっついているので、抜糸が必要ないように縫ってくれたのかなと思いました。

昼食の時間になると、入院してから初めて自分のところに食事が運ばれてきました。起き上がって座るだけでもまだつらかったですが、食べることができる喜びが大きくて、フタをされた皿と椀をすべて開け、写真を撮りました。重湯と豆腐のあんかけ、キャベツと人参のの細切れの煮物だけでしたが、久しぶりの塩味のある食事でした。そして、一番うれしかったことはトイレのことを気にせずに食べることができたことです。

潰瘍性大腸炎になってから食べた後にすぐトイレに行きたくなることは常に悩みでした。食後は2~3回はトイレに行きたくなるので、外での食事は不安との隣り合わせで、家族以外と食事をとることをできるだけ控えてきました。それが、この食事は何も気にせず食べることができ、本当にうれしくて涙が出ました。今後ずっとストーマの管理は必要ですが、外での食事とトイレの不安がこれからはほとんどなくなるんだということにとても感動し、主治医や看護師さん、自分の決断を受け入れてくれた家族に感謝の思いが溢れました。

食事をとることで腸が活発に動き出すということは聞いていましたが、ストーマになるとそれがよくわかります。食べているそばから、ガスや便が出てきました。手術後すぐのためか、音は結構大きかったです。パウチを上から抑えて音を小さくできると看護師さんから聞いていましたが、それほど効果もなく、おならをしているような音は食事中2回ほどありました。

午後にはトイレで自分で便を排泄しました。まだ水様便でしたが、水分を取り始めてから量は多くなっているようです。

夜の食事も重湯に野菜の煮物、リンゴジュースでした。基本的にはクローン病食なので、普通の人よりは油を少なくしたものになっていました。

この日は夜に談話室まで歩いていき、家にテレビ電話をしました。自分ではわからなかったのですが、首筋などがげっそりしていて、老人のように見えたようです。点滴で栄養を補給しているだけでほとんど動かなかったので、筋肉も衰え、脂肪がさらに減ったためだと思います。

食事をとれるようになったので、これからは見た目も元気に見えるようになるよと伝えて、消灯時間にはベッドに戻りました。

この日から昼間に睡眠をとると夜はすぐに眠れなくなりました。傷が回復してきたことと麻酔が切れてきたためか、体がそれほど眠らなくてもよくなて来たのかもしれません。仕方ないので、消灯後にプライムビデオを見て時間をつぶして23時ごろまで起きているようになりました。