この日は本来であれば、レミケードの点滴を受ける予定の日でした。午前の回診で主治医にレミケードの点滴をどうするか確認したところ、「一番炎症の強かった直腸と肛門を取ったので、レミケードなしでも問題ないと考えている」とのことでした。たしかに、現在パウチにたまる便も普通の便になってきて、腹痛も出血もありません。普通通り食べて問題ないのであれば、免疫をあえて抑える必要はないのかもしれないです。ただ、「レミケードで直腸の炎症を抑えられなくなっていたので、他の薬剤を使っていくことも検討する」と言われました。自分がレミケードと同じような薬で知っているのはヒュミラしかありません。これは2週間に1回自己注射するので、レミケードのように長時間かかることはないですが、自分で打つのはそれなりに勇気がいりそうです。大腸の炎症がこのまま落ち着いていれば、とくに薬剤は必要ないのかもしれません。
午後からは風呂に入ってパウチの交換をしました。風呂に入る前にパウチを外してストーマ周りをガーゼで少しきれいにしました。風呂で洗うのは初めてしたが、洗い方はいつもと同じなので問題なかったです。ただ、シャワーのお湯をそのままかけるのはよくない気がしたので、ストーマの上の胸のあたりにシャワーを当てて、そこから流れ落ちるお湯で洗い流すようにしました。一応湯船につかることもできるということだったのですが、まだお尻の傷の浸出液もあるので、シャワーだけにしました。
風呂から出た後は、ストーマにガーゼをつけて、処置室に行き、新しいパウチを付けました。この作業もだいぶ慣れてきたので、面板をはさみで切るのも早くできるようになりました。しかし、貼り付ける際に姿勢を起こすと腹筋と背筋に負荷がかかって、それだけで疲れます。
パウチ交換後はベッドに戻って横になっていました。しばらくすると体が熱い感覚がしてきました。風呂に入ったから少しのぼせたのか、と思ったのですが、少し頭痛もしてきたので、念のためナースコールで看護師さんに熱が出たようだと伝えて、体温を測ってみると、38.7℃でした。
手術後で一番高い体温だったので、看護師さんから主治医に連絡がいったようです。おそらく感染症の可能性があったので、腹部と胸部のレントゲンと採血して血液検査をしました。採決の消毒はアルコールではなくヨード液のようなものを使い、左右の腕からそれぞれ取るということをして、体内で感染が起こっているのかを確実に検査できるような方法でした。
幸いにも検査結果に異常はなく、風呂に入ってシャワーを長く浴びたことでのぼせただけだったようです。看護師さんたちをお騒がせして申し訳なかったです。
その後も熱は少し高めでしたが、一晩寝ると37℃の微熱に戻っていました。