髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「ミラクルロピット ~2100年の大冒険~」 レビュー (ファミコン)

2017-04-07 21:00:22 | ファミコンレビュー
サイドビューアクションゲーム
キングレコードから発売
マイクロニクスが開発
1987年8月7日

あらすじ

 時は西暦2100年。突如としてUFOが襲来し地球は大きな打撃を受けた。
 物陰で隠れUFOを見上げていた幼い兄妹はUFOと共に異次元の世界にワープしてしまった。
 兄は行方不明となり、途方に暮れていた妹の前にロボット(ミラクルロピット)が現れ
 少女とのテレパシー交信によってUFOの基地まで行けば
 兄に会え、地球に戻れるという。
 少女がロボットに触れると何と『ミラクルロピット』と合体し
 意思のままに『ミラクルロピット』が動き出したのだ。
 少女は兄を救い、地球に戻れるのか?

 ※兄や少女の名前の設定はない

『ミラクルロピット』取説(『げーむのせつめいしょ』さん)

プレイ後に検索してコレを見た時点で頭がクラクラしてきたわ。

ロボットが何者なのかわからないのに簡単に信じるのか?
ってかテレパシー交信を2100年の人は平然と行うのか?
もうツッコミどころが多すぎる。

そして一番頭がクラッと来たのは…
サブタイトルについてである。

あらすじを重視するとこのゲームは単に「異次元の大冒険」じゃん。
主人公たちの時代が2100年であってもゲームの舞台は2100年と無関係じゃん。

サブタイトルですら回収できないゲーム。
さて…気を取り直してやっていこう…


このゲームの特徴

 最初は『ロボット』である『ロピット』を使う。
 敵に触れると『ロピット』の中から『女の子』が出て来て(故障した『ロピット』はその場放置)
 『女の子』の状態で更に敵に触れたりそのまま30秒経過すると死ぬ。

 『ロピット』に復帰する手段は
 「P(パワー)」を1つ取って放置した『ロピット』の位置に戻るか
 次のステージに行くと次ステージから『ロピット』が復活する。

 『ロピット』時の操作方法

 十字キー:移動
 Aボタン:ジャンプ、一時的に飛行(Pが必要)、命綱(Pが必要) 
 Bボタン:レーザー攻撃、ダッシュ

 高い所から飛び降りるとチビになって速く走れなくなるが
 少し歩いてジャンプすると元に戻る。

 『女の子』の操作方法

 十字キー:移動
 Aボタン:ジャンプ、飛行(Pが必要)
 Bボタン:ダッシュのみ(攻撃不可)


点数は0点


良い点
なし

悪い点
・貧弱過ぎ
・30秒で死ぬ少女
・アイテム取得方法
・1面
・説明書、ちゃんと説明しろ!

悪い点の解説

・貧弱過ぎ

 『女の子』ならともかく『ロピット』ですら弱い。
 敵は踏むことは出来んし、
 攻撃は設定上『レーザー』というがどう見ても『豆鉄砲』である。
 滝に触れただけで『女の子』を放り出したり、

 特におかしいのはクリアする時に触れる『ワープポイント』
 その『ワープポイント』が波を打つような動きをしたり、止まったりを交互に繰り返す。
 波の状態で触れると『女の子』を放り出すのだ。 
 『女の子』がその状態で触れると死ぬ。
 「スーパーマリオブラザーズ」で言えば
 ゴールのポールがたまに電流を流すぐらいなものである。
 やっとステージが終わりだってホッとしていると時に何でそんな事するん?

・30秒で死ぬ少女

 特徴で唐突に30秒で死ぬと言われて「ハ?」と当惑された方も多かろう。
 ちゃんと解説しよう。
 『ロピット』状態で敵や弾などに触れてしまうと『女の子』を放り出す。

 他のゲーム
 「魔界村」で例えるなら
 ロピット状態が鎧装備の『アーサー』
 少女状態がパン一『アーサー』と思えばいい。

 そのパン一『アーサー』がその辺りを30秒間ウロウロしていると
 突如として『アーサー』が白骨化するのである。

 え?
 ますます意味が分からないって?

 んな事言ってもな…
 後述する取説がこの怪現象についてキチンと説明をしてくれない。
 だからプレイヤーはただ理解が追いつかないまま受け入れるしかないんやで…
 この少女30秒変死事件は後で触れるのでここではひとまず保留。
 (語らにゃならん点がまだまだあるからなぁ…)

 他にも
 『少女』を放り出してもどれぐらいで死ぬのかカウントをしてくれない。
 一応、ステージ自体のタイムは表示されているので
 それを基準にして少女の死ぬ時間を逆算するか
 『少女』状態になると曲が変わる。
 曲の終了と同時に『少女』が死亡するので
 それを目安にするしかない。(『目安』というよりは『耳安』?)

 そして『少女』に攻撃方法はない。
 しかも30秒で死ぬのなら復帰できるアイテムが
 すぐに取得できるような措置が取られるかと思いきやそんな親切な仕様はない。
 『ロピット』状態と同じ状況である。
 敵がわんさか溢れる中、丸腰の『少女』が『P』探しに奔走させられるのである。
  
 そして、何とか『P』を取って壊れた『ロピット』の元に戻らなければならないのだ…

 30秒以内に!!
 (『P』を取ったからって時間延長してくれる事すらない)

 「天空の城 ラピュタ」の『パズー』がこのゲームをプレイしていて
 うっかりロボで敵に触れてしまい『少女』を放出するのを見るや

 パズー:親方―――!ロボから女の子が!

 と、叫んで右往左往するものの
 『ドーラ』に40秒で支度しろと言われていた『パズー』は
 たった30秒ではこの『少女』を救う事が出来ないのだ。

 バルス!!
 (言ってみたけど特に意味はない)

 ただ『少女』状態で面クリアすると次面で『ロピット』は復活しているぞ!(何で?)
 「魔界村」もパン一状態でステージクリアすると直後に復活していたからそれに準じているのだろう。
 大破した『ロピット』などという粗大ゴミは見捨ててゴールを目指せ!


・アイテム取得方法

 『レッド・ボール』という赤い玉が出て来て乗ってすぐに飛び降りると
 3つの『P』に分裂する。
 その『P』こそが上記30秒以内で取れという『パワー』である。
 『ロピット』状態で取ると
 弾が3方向になったり、一時的に飛行が可能になったり、
 命綱を出せるようになったりとパワーアップする。

 『レッド・ボール』に乗ってすぐ飛び降りろって言うのなら
 乗って遅く飛び降りたらどうなるのか?
 『レッドボール』が

 『敵』なるのだ。

 当然、飛び乗ろうと近づいているのだから敵になられたら接触する可能性が高まる。
 その上、敵は3つに分裂するのである。

 「スーパーマリオブラザーズ」で例えるのなら
 出て来たキノコを取ろうとして失敗すると『トゲゾー』が付近に3匹ばら撒かれるのである。
 踏むと当然やられる。
 
 そして、素早く飛び降りて『P』が3つが完成した状態で
 別の敵がいるなどして『P』を取得するのに手間取ると
 『P』自体が

 『敵』になるのだ。

 同じく「スーパーマリオブラザーズ」で例えるのなら
 『フラワー』を取るのを手間取っていると『フラワー』が『トゲゾー』になるのである。

 そして、短時間の『P』に『ロピット』の弾を当てるとやっぱり敵になるのだ。

 「スーパーマリオブラザーズ」で例えるのなら…
 『フラワー』に『ファイヤーボール』を…

 はぁ… 

 どんだけパワーアップアイテムを敵にして
 プレイヤーを困らせたいんだろ?このゲーム。

 
 ※『レッド・ボール』以外に
  色違いの『青い玉』と『黄色い玉』が出るが
  それはアイテムではなくただの敵である。(その色の基準何なん?)
 
 『サンコロ』という緑の三角形が出て来て
 すぐに乗って飛び降りると6秒間無敵になる。

 ※四角形も出て来るがこちらは敵である。(だからその基準何なんだよ!)

 遅くなったペナルティ的な意図があるのかもしれないが
 何でそれだけで3匹の敵と間近で鉢合わせをさせられにゃならんのだ。
 バカの一つ覚えでなんでもかんでも敵にすればいいやって思ってんじゃねぇよ。
 というかこの『レッド・ボール』でも
 パワーアップになるか敵になるのかの判定が良くわからん。

 「今のは『P』になるだろ」

 ってタイミングで触ったら敵と接触したことになって『少女』が放り出されるし
 『レッド・ボール』を横から触れると敵接触扱いで『少女』を放り出す。

 しかも攻撃方法を持つ『ロピット』ならまだしも丸腰の『少女』はどうなんねん。
 『少女』も『レッド・ボール』に乗る事が出来て素早く降りると『P』になるのだが…
 少女が取り逃がした場合は…
 その場の『レッド・ボール』を画面を切り替えて
 同じ場所で『レッド・ボール』を取ろうとしても出ない仕様。
 残りの時間を使って
 別の場所の『レッド・ボール』を『P』に替えてロボットに戻るというのは困難。

 もう成す術なく『少女』は死を待つしかない。

 
・1面

 オープニングなどないので取説がないと
 どういった世界観なのか意味不明だが空みたいな所で
 空中に浮かんだ足場が沢山あって先に進んでいく。

 洞穴が沢山あって別の洞穴にワープできるのだが
 その中で入ると出口でふっ飛ばされ、穴に落ちて死ぬ洞穴が一部存在する。
 入った時点で死を免れられないのだ。
 そんな理不尽極まりない仕掛けが1面でだぜ?

 「スーパーマリオブラザーズ」で例えるのなら
 「1-1」でワープする土管がいくつもって(実際はワープ土管1か所のみだが)
 そのワープした先は穴であり一死が確定するって感じかね。
 性悪過ぎるわ。

 まぁ…ゲーム開始直後、見えている梯子を試しに下りたら
 死が確定する「スーパーピットフォール」を開発したのも
 やっぱり「マイクロニクス」だもんな…


 そしてネタバレするがこのゲームで欠かせない要素なので伝えておく。

 1面最後に3枚の連なったシャッターがあってその手前に3つの台がある。

 1枚目は『ロピット』の攻撃を当て
 2枚目3枚目は2つ目、3つ目の台の上でジャンプする事で開くことが出来る。
 上記「ロボットを見捨てて次ステージ行け」と言ったが
 弾を撃てない『少女』では1面だけはロボットなしではクリア不可である。

 ここまで読んで頂ければ大体察しは付くだろうがゲーム中ノーヒント。
 (取説にはヒントが描かれてあるようだが)

 1面ってゲームの操作方法や世界観を確認するもんだろ?
 何でこんなキツイ事するん?
 何で多くのプレイヤーを拒絶するん?

 ここまで来るとプレイヤーに対して初見での悪い印象を与える事が好きでやっているんだろう。


・説明書、ちゃんと説明しろ! 
 上記の「げーむのせつめいしょ」さんのこのゲームの記事を読むが…

 まず、30秒で『少女』が死ぬという重要な仕様が書かれていない。

 『30秒以内にパワーを取ってミラクルロピットに戻ると生き返る』

 としか書かれていないのだ。

 この文章だと

 「ああ…
  『』や『ゲバラ』で出てくる戦車みたいな乗り物が
  被弾すると爆発するのと同様
  30秒経過すると『ロピット』が爆発するんだな」

 って思うのが自然だろうが…
 実際は30秒経過すると死ぬ事になるのは少女の方なんだよなぁ…。

 所見の人はみんな

 「ハ!?」

 と思った方が殆どだろう。
 何故こんな事になるのか?
 取説がそんなんだから髭人に説明できるわけなかろう。

 俺だって 初見プレイで取説なしので『少女』が30秒でいきなり死亡して
 口を開けたまましばらく動く事で出来なかったんやで…

 まぁ、取説が仕事をしない以上ここはプレイヤーが勝手に解釈するしかない。

 辺り一帯が毒ガスでも充満しているのかそれとも
 『風の谷のナウシカ』で言う『腐海』なのか不明だが
 30秒、『少女』の状態でいると問答無用で死ぬのだから
 『ナウシカ』の5分で肺が腐るという『腐海』より猛毒って事か…

 もしくは、『ジョジョの奇妙な冒険』第5部の
 『パンナコッタ・フーゴ』のスタンド『パープル・ヘイズ』の殺人ウイルス。
 あれは感染すると30秒経つと体がドロドロになって死ぬって話だからな。
 そのウイルスがこのゲームの大気中にばらまかれているのだろう。
 で、『ロピット』と合体している時のみ殺菌されるという…

 ま、この「ミラクルロピット」自体が
 『アヌビス神』みたいな独立したスタンド攻撃であるという説を髭人は提唱したいところである。


 次に『レッド・ボール』のパワーアップは
 降りるのに手間取ると敵になるという仕様も書かれていない。
 『飛び乗って素早く降りるとパワーが出ます』としか書かれていないのだ。

 『P』をうっかり攻撃すると敵に変わる。
 『P』を放っておいても敵になる。
 酷い仕様は伏せておけばOKなん?
 卑劣にも程があるだろ。

 確実に儲けられるなんて甘い言葉だけ並べてデメリットなど全く書かない。
 そんなの悪徳業者の広告やろ。
 ってか、酷い仕様をやめるという発想に何で至らないのだろうか?
 後、「一定の場所」という単語を使い過ぎ。




プレイした初見で

髭人「おい2100年!!何でこんなに狂った世界観やねん!」

髭人「『少女』が30秒で死ぬって何だよ!
 芸人のもしもネタにでもやっているつもりか?

 『こんな2100年は嫌だ!
  外に出たら30秒で死ぬ!』

 こんな意味不明な話で誰が笑うんだ!!

 それとも放射能がバラまかれているって事なのか?
 って事は

 『209X年、世界は核の炎に包まれた』


 って事なのかぁ!?」



などと思っていたんだけど調べてみたらUFOが作った『異次元』なんだね。
ってか異次元であるのなら2100年である必要性がない。
2100年に異次元に飛ばされたという事でしかないからだ。
1900年や2000年の兄妹でもOKじゃねーか。

『異次元』っていう便利な言葉に甘んじて荒唐無稽な世界観にしてんじゃねーよ。

サブタイトルを「2100年の大冒険」を据えるのなら
製作者が想像する2100年をしっかり表現しやがれ!!

このゲーム、残機表示が『ロピット』なんだが
『ロピット』から降りた『少女』の状態でもクリア出来て次面には特に何事もなく復活。
っつー事は残機表示は『少女』が正しいのだがな…
「魔界村」はキチンと中身の『アーサー』が残機表示なのに…
本作に倣うのなら「魔界村」の残機表示は『鎧』になるで。

本作は作り手も自分たちが画面に表示している物が一体、何を意味するのかすら
しっかり認識出来ていない事が良~~~くわかる。


裏ワザもないというのがキツイ。
一応、コンテニューは隠しキャラで可能になるようである。
上記の「げーむのせつめいしょ」さん参照。
『ライアン』とかいう『一定の場所』を撃つと
出て来るキャラで取るとコンテニュー可能。

ゲームオーバー画面で

『A』ボタン『B』ボタンの順に押し続けて
『上』ボタン『下』ボタンの順に押し
『A』ボタン『B』ボタンの順に離す。

という分かりづらいコマンドである。
動画なんか色々探したら9面辺りに隠しとして見つけたぞ。
(ただ、このゲーム、ステージ表示をしてくれないので
 今、何ステージ目なのか分かりづらい…)

と思っていたら『ゲームカタログ@wiki』には

「コンテニューの類は一切不可能」

だそうだ。
これは、説明書自体の誤記なのか?
それとも『げーむのせつめいしょ』さんの誤記?
それはないだろ。

それを証明するためにお前が調べろ?
断じて断るッッ!!


なんたって髭人は2面まで頑張ってプレイした。
1面クリアした時点で意味不明描写と難易度の波状攻撃のせいで精神も肉体も既に疲労困憊…
で、2面は海面であり、浮島がある。
先は海ばかり…次の陸地も見えない。
どうやらジャンプして飛び越える訳ではないようだ。

 「これに乗れって事か?
 乗ったら動き出すのか?」

嫌な予感しかしないが取り敢えず浮島を使うしかない。
浮島に乗ると思った通り動き出し、どうやら向こう岸まで運んでくれるようだ。

 「この状態で敵とか出そうだよな」

と、髭人の予想は当たる。
敵は浮島付近から飛び出して来た。だが、浮島は小さくジャンプして避けるのは結構、難しい。
『ロピット』が敵に触れてしまって『少女』を放り出した。
だがその時点で次の陸地が見えないので浮島が運んでくれるの待つしかない。

 「早く動け!でないと少女が死ぬだろうがッッ!」

焦る髭人。
時間を浪費し、ようやく次の陸地が見えたので
その陸地に飛び移った瞬間30秒経過で少女が死亡…

 「……。」

こんなんやられて楽しめる訳ないやん。
何でこんな真綿で首を絞められるような事をされるん?
浮島に乗って『少女』になった時点でもう死を待つだけなん?

「浮島で『ロピット』から出た時点で
 もう『少女』の死が確定したのだから
 浮島乗せたまま時間を過ごして無駄に『少女』を苦しめるくらいなら
 とっとと『少女』に入水自殺させろ」

というのが公式の見解なのか?

こんな地獄を課してくるゲームに対して頑張って先に進もうなんて思える訳ないやん。
(クリアしているプレイ動画では、浮島を使わず手前からジェットで海を飛び越えていた…)


これでコンテニューも面セレもなしだぜ。
モチベーションが続く訳ないやん。こんなクソ!

動画でその後を調べたがステージや敵など一貫性がない。
『異次元』という便利ワードに依存しすぎだろ。



しかし、パッケージのロピットの上の女の子を見る限り



『ロピット』は「がんばれ!!ロボコン」の『ロボコン』のように愛らしい姿であり
乗っているのは『女の子』である。
(いや、あらすじで「合体」つってたな…
 『合体』って何やねん…乗り込むって意味じゃないのか?
 実際は女の子の下半身と同化している事を『合体』と称しているのか?)
どこかを指差して何か楽しそうなのに
この子はこのままだと30秒後、死を迎えるのである。
 (映画の「ナウシカ」も
  腐海で『もう死ぬ』と自暴自棄になった村人達を落ち着かせる為に
  マスクを外して説得したのち笑顔を見せていたからな。
  それを意識していたんだろうか?)


プレイ対象も小学生の女の子ぐらいにすべきなのに
難易度的にクリアした女の子はまずいまい。

例えば髭人がファミコン好きの女の子だったとしよう。
で、ゲーム無知の父親がゲームショップに訪れた時、色んなソフトを見る。

父「ファミコンが好きな髭人子にゲームを買って行ってやるか?
 怪物とか戦闘機が出るようなパッケージばかりだな…
 破壊するようなものばかりで教育上良くなさそうだ。
 お!
 何か女の子とロボットが楽しそうなこのゲームにしよう」

で、このソフトを買って来ようものなら…
娘がプレイしたら娘は後でこういうかもしれない。

髭人子「パパなんか大嫌い!」

と言ったり

髭人子『あ…私、パパに愛されてないんだな…』

なとど悲しい認識をするのかもしれない。
いや、

髭人子『つまんないけどお父さんが私のために買って来てくれたものだから楽しんでいる振りをしとこう…』

いずれにせよ本作をプレゼントしようものなら
親子間に溝を生み出しかねないソフトであった事は間違いない。


相当やり込んでいる人はこのゲームを楽しんでいるようだ。
だがその領域に行くまでのハードルがあまりにも高すぎる。
数時間噛み続けてようやく味がしみだしてくるスルメって言った感じなんだろうか?

Youtubeで見た本作のCMでは「仕掛けがいっぱい」なんて言っていた。
どうやらギミック推しだったようだが…
確かにいっぱいある。
が、その仕掛けに関しては重要な文言が隠されている!!

 「(プレイヤーを困らせる)仕掛けがいっぱい」
 「(主人公の少女を殺害しようとする)仕掛けがいっぱい」

といった所だろうか?
何でこんな事になってしまったんだろうか…

「意味わからん世界観」「貧弱なロボ」
「よく敵になるレッド・ボール」「30秒で死ぬ女の子」etc

断崖登るぐらいなもんだもんな…
プレイヤーの95%ぐらいのモチベーションは1面でふるい落とされたことだろう。

昔のゲームソフトは
「簡単にクリアされてはすぐに終わってしまう。出来るだけ長く遊ばせよう」という意図があって
無駄に難易度を上げたがる風潮があった。
その結果、ほとんどの人から見向きもされない高難易度クソゲーの出来上がりなんだが…

レビューを書くにあたってクリア動画を参考に見てみたけど上手過ぎ。
無駄な動きがなく地形、仕掛けの動きを完全に把握しているようなレベルで
ハッキリ言ってちょっと楽しもうという髭人みたいなにわかプレイヤーに全くと言って参考にならない。
もはや芸術的とすら思えたほどである。

ただ、『P』を取る事で使える制限時間付きのジェットを多用して先を急ぐ所が多かった。
ステージ内の仕掛けをじっくり楽しむなんて事をやっていたら死ぬから飛んで行ってスルーしてるんだろうな…
ってのが良くわかった。
製作者があれこれ考えて生みこんだステージ内の仕掛けなんてものに付き合ったら負けって事なのだろう。

ここまでくるとさ。製作側の誰か
「この仕様はやめないか」って言う人がいても不思議ではないと思えるのだがな。
言えるような環境ではなかったんだろうか?
操作感覚もグラフィックも良好とは言えん。

だけど、仕様ぐらいはマシに出来るはずなのにな。
何でプレイ開始直後、ワクワクしているプレイヤーの心を
折りに来るような事を平然と行ってくるのか?
このソフトは開発の「マイクロニクス」の初のゲームじゃないんだぜ。
以前からの別のソフトからの反響は少なからず受けているはずである。
それでこの出来…
「開発者の精神、大丈夫か?」と開発者自身の身を案じたくなるレベルである。




ここからがネタバレ






















プレイ動画でエンディングを見たので伝えよう。
このゲーム、2周目まであり1周目のエンディング付近

 敵の要塞なのかアジトなのかよくわからんステージを突き進んでいくと
 「ロックマン」の『転送装置』みたいのに触れると
 赤い宝石みたいなものが出てきてそれを取る。
 次の『転送装置』に触れると『ロピット』が消え
 『少女』が出てきて兄が出てくる。
 『兄』と共に動くことになる。
 すると非常事態なのか背景全体がオレンジに点滅しながら脱出する。(見づらい。目に悪い)
 その先にUFOがあって乗るかどうかは自由。
 このUFOに乗ると足が生えていて普通に歩けて弾を打てる。
 次のステージにいくと足有りUFOはなくなっていて
 2人はそこある別のUFOに兄弟が乗り込むと飛び立つ。

  WHAT A TERRIBLE AFFAIR !
  THE UFO WAS ENEMY'S.
  YOU ARE BEROUGHT BACK
TO ENEMY'S WORLD AGAIN.

 というメッセージが出て1面に戻される。
 (足有りUFOに乗っても乗らなくても同じ)

 2周目が始まり
 1周目と同じ面を繰り返した後…
 ボスなどはおらず

 2周目のエンディング付近は
 「ロックマン」の『転送装置』みたいのに触れると
 赤い宝石みたいなものが出てきてそれを取る。
 次の『転送装置』に触れると『ロピット』が消え
 女の子が出てきて兄が出てくる。
 兄と共に動くことになり
 非常事態なのか背景全体がオレンジに点滅しながら脱出する。
 その先にUFOがあって乗るかどうかは自由。
 このUFOに乗ると足が生えていて普通に歩けて弾を打てる。
 その次のステージにいくと足有りUFOはなくなっていて
 2人はそこある別のUFOに兄弟が乗り込むと飛び立つ。

 (勿論、この部分はコピペです。
  で、ここから先が1周目から異なります)

 夕日の自然満ち溢れるところを2人が乗る乗り物が飛行し

  CONGRATULATION !
 YOU HAVE SUCCEEDED
  TO ESCAPE FROM THE WORLD.

  THANK YOU FOR PLAING.

 というメッセージが出た後にスタッフロールが流れ、

  GAME OVER

 と、表示され
 タイトル画面へ戻る。


エンディングの流れが何を言っているのか全然わからんって?

安心しろ。
エンディング内容を動画の描写の通りにしっかりと伝えているのに
この文章を書いている髭人ですら一体何が起こっていて何を言っているのかてんで分からんのだ。
絶賛、同じ気持ちを味わっているよ。
UFOに乗り込むところまでの描写はないので見たままを受け入れるしかないのだが…
意味不明過ぎて理解が追いつかない…

ファミコンの「キテレツ大百科」みたいだな…

しかし・・・
自然あふれる世界って…
現実の2100年はUFOに襲われていたんと違うん?
兄を救い出したけど敵側を破壊したってわけではない。
根本的に解決になってないけどこれでクリアでええの?
『ロピット』って一体何だったん?
それともただの夢オチだったん?
(上記「キテレツ大百科」も『夢見鏡』なんてものに取り込まれた世界って事で
 実質、夢オチにしているという点では本作と似たようなものである。)
「ミラクルロピット」だから
すべての問題は「奇跡」っていう便利言葉で解決したって事なんか?

ま、こんなゲームについて考えるだけ時間の無駄だという結論にしか至らない…
製作者の脳内だけで筋が通った形で完結しているのだろうと思いたいが
製作者すらこのゲームの世界観、完全に理解できている人いないんじゃねって思えてしまうわ。
どなたかエンディング描写の全てを解説出来る方がおられましたらコメントください。(製作者の方でもいいですよ)


取説に書かれていた

〔お願い〕最後の結末はお友達にも絶対にしゃべらないでね。


言っちゃった!ごめんね!(テヘペロ)
でも、実際この無名ゲームの話題になる事まずないし
仮にあったとしても

「『ミラクルロピット』って意味わかんねーよな」
「『ミラクルロピット』クソゲーだよな」

って会話だろう。
間違っても

「『ミラクルロピット』のエンディング気になるよな!」
「おう!気になって学校の授業とか手につかないぜ!」

なんて会話は起こりえない。
取説に書いてあったって事は作り手側はエンディングを
気にする子達が溢れると想像していたのかなぁ?
悲しくならないかい?

あ、違うか…
友達にも言うなっていうのは
あんな意味不明なエンディングを

A「『ミラクルロピット』のエンディングは○○だったんだよ!」

と、鼻息を荒くして力説しても

B「何言ってんだ?お前」
C「全然わかんねーよ」
D「お前、頭大丈夫か?」

と、心配されてしまうだろうからな。

頑張ってクリアしたのに友達にそのように言われてしまって
疎外感を味わわせるわけにはいかないという作り手側の優しさ満ち溢れる配慮だろう。
それなら納得する。


スタッフロールに載っていた方、本作を作るのが大変だったろうから慰安旅行に行かれたらどうだろうか?
取り敢えず全員をUFOにぶちこんで
2周目の「ミラクルロピット」の世界を30秒以上、楽しむステキな旅をね。
勿論、『ロピット』なしでね!


最後に…
髭人は、ゲーム中説明不足で、理不尽すぎる世界観がよくあるファミコンソフトでも
プレイしていて自分なりに考えて納得しようとする所がある。
だからプレイした時点であらすじを知らない状況だった髭人はあれこれ考えていた…

「何で、生身だと30秒で死ぬなんて気狂いじみた世界なんだろうか?

!!


 そうか!!

 『2100年はこんな荒廃した未来にしてはいけない!』

 という事を2000年を迎えるであろう子供たちに訴えているんだ!

 『これからの後の世代が2100年を無事に迎えられるように
  世界平和を忘れずに今日これからをしっかりと地に足を着けて生きていこう』

 そんな深いメッセージ性を含んだのがこのゲームだったんだ!」


と、自分でなかなか良い結論に至って満足していた矢先
調べてみたら「ただの異次元だった」という何でもありという設定。




………

……………



取り敢えず髭人は
今後生きていて異次元の扉を見つけたらこのゲームを真っ先に投げ入れるつもりである。


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4 コメント

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Unknown (チャッピー)
2017-05-04 09:32:19
うえーん!
わけ分かんないよ~!
1面の最後らへんに変なシャッターが閉まってる!

もうヤケクソだ!
えい!えい!

と弾を適当に打ってたら1つ目のシャッターが開いて
あれこれとジタバタやってるうちに2つ目のシャッターと3つ目のシャッターが開きました。

赤いボールに乗っちゃった!
わっ怖ぇ~!!
とあがいてたらパワーアイテムに変わったり

適当に弾を打ってたら突如ワープゾーンが現れたり

ゴールのテレビみたいなのに泣かされましたが、何度かトライするうちに弾が出てないうちに入ればゴールできる事を発見したり

これをマスターしたおかげで、あとはスクロールが鬼畜な8面で苦戦したのみで何とか惰性でクリアできました。

初見殺しと言うか、あまりにも万人受けしないゲームでしたが、これしか遊べる環境が無い状況は小4の私を強くさせてくれました。
ある意味感謝ですw
返信する
尊敬のまなざし (髭人)
2017-05-04 23:23:13
チャッピー殿
コメントさんきゅーです。

このソフトをクリアしたと!?
凄い!しかも小4でですと!?
いや~尊敬いたしますわ~。

コメントの書き方で
色んな思い出に溢れていることを
伺わせてくれますね~。
返信する
Unknown (Unknown)
2018-02-02 01:11:10
ファミコンのTV番組でハーフっぽい男の子がプレイしていたような微かな記憶があります。番組一押しのソフトだったので、おこずかいをはたいて買いました。そして挫折。
やっぱりヒドイゲームだったのですね、やっと安心できました。ありがとうございます。
返信する
番組 (髭人)
2018-02-02 06:18:56
名無し殿
コメントさんきゅーです。

そして、お小遣いをはたいて買われたと?
心からご愁傷様です…

しかし、このソフトが一押しという番組…
今やろうものなら詐欺だとかで
ネット上が炎上間違いなし。

実に私情溢れる見苦しい記事でありますが
安心できたというのであればそうおっしゃっていただけるだけで書いた甲斐があるというものです。
こちらこそありがとうございました~!
返信する

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