髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「星をみるひと」レビュー (ファミコン)

2020-08-31 21:00:45 | ファミコンレビュー
RPG
開発はアナザー
発売はホット・ビィ
1987年10月27日発売

あらすじ
取説に書かれていたものをそのまま抜き出す。



(ゲーム中、一切説明されんし…)

 未来のある場所に、「みなみ」という少年がいた。
 彼には、そこがどこかも自分が誰なのかもわからなかった、
 しかし、彼を目のかたきに襲い掛かるものがたちがいる。
 メカニックなロボット・軍隊であるガードフォース・
 攻撃本能しかない異様な生物・超能力者狩りをするデスサイキックたちが、
 彼を見つけるといきなり攻撃してくるのだった。
 なぜなら彼は超能力者であるから。・・・・・・・・・・
 彼らのいる巨大都市”アークシティ”では、その年の管理を
 ”クルーIII”と呼ばれるコンピュータが行っていた。
 その”クルーIII”は、より完全な都市管理のため居住者の心の中まで
 干渉していて、わずかでも都市に有害な心が芽生えた居住者に対して
 絶えず矯正を行っていた。このシステムをマインドコントロールといい、
 その効力は”クルーIII”自身の存在も忘れさすほど強かった。
 しかし、ごく一部の人々にはマインドコントロールがきかないのがわかった。
 そこで”クルーIII”はその人たちを”サイキック”となづけてサイキック狩りを
 始めた。サイキックは捕らえられアークシティに連れ去られた。
 そこに取り残された4人の子供がこのゲームの主人公である。

特徴

・問題点の多さ

 「悪い点」にて後述するがあまりにも多すぎて
 このゲームの存在感をより高めているので敢えて特徴という扱いにする。

・一風変わったコマンド
 
 フィールド上でAボタンで開く
 「コマンド」

 『はなす』:隣接する人と話す
 『ESP』:表示しているキャラが選んだESPを使う。
  そのキャラで使えないESPだと切り替える必要がない。
  この時のESPはサイコ力を全く消費しない。
 『くすり』:所持している薬を使用する。
   種類ごとに所持可能。1種類につき4個まで
 『すてる』:所持しているアイテムを捨てる
 『ちから』:表示しているキャラのステータスを表示する。
 『もちもの』:アイテムを表示する(使用不可)

 戦闘中のコマンド

 『ESP』:ESP選んでサイコ力を消費して使う。
 『たたかう』:物理でダメージを与える。
 『ふせぐ』:防御
 『くすり』:所持している薬を使う
 『ちから』:その人物のステータス表示


・各キャラのESP能力

 各キャラにはESPの得意分野などがあり、
 それによってフィールド上で使用できる『ESP』が異なる。
 『つよさ』を見ることで各キャラの能力の高さを確認する事が出来る。

 ①『ぶれいく』

  このコマンドを選ぶと
  レベルに応じて破壊可能な障害物を破壊できる。


 ②『じゃんぷ』

  4マス分の障害物や海などを飛び越える事が出来る。
  レベルに応じて飛び越せるものが増えてくる。


 ③『てれぱし』

  このコマンドを使うと、レベルに応じて人の心を読むことができる。


 ④『しーるど』

  これにはコマンドはない。
  レベルに応じて特定のダメージ床でダメージを受けないようにできるものである。


・アイテム使用不可

 このゲーム、アイテムを所持する事になっても
 自動使用するものばかりで任意で選択して使用する事が出来ないのだ。
 せいぜいプレイヤーが任意で使用可能なのは『薬』ぐらいである。


・薬品調合

 木を歩いていると『実』を見つける事がある。
 それを特定の順番で調合すると薬を作ることができるのだ。


・戦闘最初に順序を決める。

 なかなかほかのRPGに見られない仕様。
 敵とエンカウントするとまず攻撃順序を決めることになる。

 ダメージを与えてから状態異常のESPを使うか…
 など、攻撃順による戦術を練ることができる。


・『逃げる』コマンドがない。

 どこのRPGでも普通にある『逃げる』コマンドがこのゲームにはない。
 それに代わるのが『てれぽーと』という『ESP』
 1人ずつ成功し、パーティ全員成功する事で初めて戦闘から離脱する事になる。
 1人でも失敗すると特定の場所にワープさせられる。

 高レベルになると『ふるてれぽーと』という『ESP』もあり
 全員揃って一気に逃げる事ができるが…
 成功した場合は、エンカウントしたその地点ではなく
 『しば』が登録している3つの内の町を選択する事になる。


・『ESP』の強弱変更

 戦闘中に使用するESPは
 4段階の強さで使う事が出来る。


・『お金』はキャラ毎に所持していて合計されない。

 武器防具を購入するのも個別となる。
 仲間になりたてのキャラはお金は『0』
 その為、武器防具を買ってあげたくても
 敵と戦ってお金をためて本人に買ってもらうしかない。

 ちなみに、敵を倒してお金を入手するとその分が各人に加算される。
 つまり、4人の時は1人で戦った時の実質4倍お金を入手する事になる。
 (どういう現象やねん)


・戦闘中のキャラグラフィックがレベルに応じて変化

 戦闘中に下部ウインドウに各キャラのグラフィックがある。
 レベルが上がる変わるグラフィックが1人につき3形態ある。
 幼かった子供が成長しているようにも見える。
 
 

操作方法

 十字キー:移動
 Aボタン:決定
 Bボタン:キャンセル

 セレクトボタン:フィールド上でキャラチェンジ
  (各キャラの得意な特殊能力を変えることになる)
 スタートボタン:ポーズ(特に意味はない)



得点は…
本来の髭人のゲームレビューであれば
『良い点』『悪い点』を指摘する前に出しているが
今回は後にする。





良い点
・音楽が一部いい
・パスワードがどこでも取れる。

悪い点

・ゲームのほぼ全て




良い点の解説

・音楽が一部良い

 パスワード入力画面など一部音楽がいい。


・パスワードがどこでも取れる。

 『ESP』の「SAVE」を選ぶとどこでもセーブが取れる。
 死んだら即タイトル画面のこのゲームとしては
 パーティが瀕死の時に取れるのは地獄に仏と言える。
 ただ、再開は最初の町のすぐ脇である。



悪い点の解説
・ゲームのほぼ全て

 ってこれ一言でケリをつけたいところだが
 そういう訳にもイカンのでやっていく。
 気分としては山盛りのゴミ箱の中身を1つ1つ仕分けしていく感覚か…(涙)
 とりあえず種目別に分けないといけないので漢数字も利用する。
 「魔鐘」を思い出すな…
 無論、思い出したくもないが…


 ①フィールド、町、ダンジョン

  一、放り出されるフィールド。

   タイトル画面からスタートボタンを押すと
   何の説明もなしに外に放り出される。
   しかも、最初の画面に町らしい町は見当たらない。

   後述するエンカウントする敵の理不尽さもあり訳が分からぬまま

   「この みじゅくもの !

    ぜんいん、しぼうしてしまうとは…

    もういちど でなおしてこい!!」

   と叱責され無情なタイトル画面に戻された方がほぼ100%だろう。
   ってか未熟なゲームを送り出しておいて人に未熟者とか言っている場合か?
   まずはそっち側が出直すのが先だろ。
   そして一から作り直せよ。開発者。


  二、足が遅い。

   一歩歩くのに1秒はかかる。
   他のRPGで森や山などの特殊なフィールドを移動するときに
   足が遅くなるのなら分かるが、このゲームはどこへ歩くのも遅い。


  三、町に入り、外に出ると特定場所に移動させられる。

   何を言っているんだって?そのままだよ。
   だから、フィールドにある町に入って、町の端っこに触れて外に出ようという
   RPGの当たり前の行動をとろうとすると
   町の外に主人公はおらず、別の場所に飛ばされるんだよ。


   「おれは今ゲームの仕様をほんのちょっぴりだが体験した
    い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが…

    あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

    『おれはでうすの町の外に出たと
     思ったらいつの間にかスタート地点に戻されていた』

    な… 何を言っているのか わからねーと思う

    俺も何をされたのか分からなかった…
    頭がどうになりそうだった…

    催眠術だとか超スピードだとか
    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

    もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」


   そんなポルナレフ状態にさせられる。
   勿論、嘘や誇張ではない。
   『でうす』の町を出るとスタート地点戻される。


  四、落ちている物が見えない。

   このゲームは当時多くのRPGにあった
   「しらべる」というコマンドがない。
   その為、何かものがあると歩いた時点で手に入るという仕組みであるが…
   何か落ちていたりしてもこのゲームは光ったり、宝箱などのグラフィックはない。
   何の変哲もない床を隅々まで歩く羽目になるのだ。
   足がアホみたいに遅いのに…


  五、道具屋の価格が非表示

   武器屋や情報屋は価格を表示するが
   なぜか道具屋の場合は商品の価格が非表示である。
   ドラクエ2の『牢屋の鍵』が全商品という訳だ。


  六、入退室に必要になるIDカード

   町のある場所では特定のIDカードが必要になる所がある。
   入退室する際に必要になるのだ。
   つまり、1つしかIDカードを持ってないと
   部屋に入って、外に出る事が出来なくなる。

   これに関しては『ショートジャンプ』が無効な場所であり
   IDカードの所持は必須条件である。
   まぁ、最悪閉じ込められても『SAVE』でパスワード取って
   再開するという手はあるから完全な詰みではない。

   ちなみに、
   中に入った際

   「〇〇 のIDかーど をつかった」

   なんて親切な表示はない。
   無音で何事もなく入り、出る際に

   「ブー」

   という音で戻されて
   初めて

   「ここってIDカードが必要な場所だったんか?」

   と気づかされる。
   ちなみにあまり扉っぽくないビジュアルなので
   初見時には何事もなく入る際には通れたのにいきなり戻され、驚く。


 ②戦闘

  一、コマンドのデフォルト位置が『ESP』

   何でサイコ値を消費する『ESP』をデフォルトにすんねん。
   いくら超能力者を主人公とするゲームだからってさ。
   しかも後述する要素もあってなかなかいら立たせてくれる。


  二、キャンセル不可

   フィールド上であればBボタンを押せば
   コマンドのキャンセルが利くが戦闘中はキャンセルできない。
   となると「②の一」で書かれた通り、
   戦闘コマンドのデフォルトが『ESP』なので
   1度選んでしまうと使わざるを得なくなる。
   ESPの値が足りなかったらどうなるのか?
   何も使われずただ、ターンを無駄にするだけである。


  三、戦闘中、ヒット力の一桁目が非表示

   なぜか、このゲームはHPの一桁目が表示されない。
   まぁ、そのスペースがないというのはわかるが
   だったら、なんでHPを5桁も用意しておくんだよ。
   4桁にしておけばキチンと収まるじゃねーかよ。



 上:取説での断り書き

  四、現在のサイコ力が非表示。

   表示されるのは体力のみでサイコ力は表示されない。
   コマンドの『つよさ』を選ぶことで確認は一応できるが面倒に尽きる。
   ESP主体のゲームでなんでサイコ力隠すんだよ。


  五、全員のヒット力を非表示

   現在、コマンド選択しているキャラクターのみのヒット力しか表示しないのだ。
   これに関しては強さを選んでも、そのコマンド選択をしているキャラのみなので
   誰が弱っているのかなどは自分で把握しておかなければならない。
   ただ、敵の攻撃時のみ全員のヒット力は表示される。
   もはや、誰のコマンドを決めているのか示すためだけに
   意図的に他キャラのヒット力を隠しているんじゃないかとさえ思う。


  六、状態異常『かりう』

   敵が投げつけてくる『かりう』とは毒薬のことである(取説に書かれていたよ)

   かかるとその人物の行動は不能となる。
   ドラクエでいえば『麻痺』と『毒』を組み合わせたもので
   食らうと自然回復しない。

   それで、当然1人の時に『かりう』を受けると詰みである。
   それで『かりう』を受けた時点で1人の時なら全滅扱いでいいはずなのに
   そのキャラクターがタコ殴りにされ死亡するまで戦闘は続く…
   パーティメンバーが1人と言う最初からそんな状態異常を駆使する敵とエンカウントするのである。

   2人以上の時であれば
   何とか逃げ切った際には『毒』という扱いであり
   歩くごとにダメージを受ける。
   うぜぇ…

  七、最初には逃走不可

   『てれぽーと』というESPを使って成功する事で1人だけ逃走する事が出来る。
   最初の時は覚えていない。
   つまり、序盤は逃げを試みる事さえ不可能なのだ。

   ちなみに『てれぽーと』に成功するとエンカウントした場所から再開できるが
   『てれぽーと』に1人でも失敗すると
   その時点で戦闘が強制的に中断され、
   エンカウントした地方の特定場所に強制的に全員移動させられる。
   (この『てれぽーと』の『失敗』は結構、利用価値はある)

   つまり、4人いる場合は1人ずつ『てれぽーと』をして全員成功する事でようやく   
   その場所から再開できるのだ。
   『ふるてれぽーと』という全員一斉逃げる『ESP』があるが
   これが成功すると『しば』が登録した町に移動する事になるので
   エンカウントした場所から再開する事が出来ない。
   失敗するとやっぱり特定場所送りである。

   『てれぽーと』が使えないキャラが残ってしまった場合
   戦って敵に勝つか、残ったキャラ達が全滅するかするまで戦闘は終わらない。



  八、死んだら「タイトル画面」

   死ぬと一瞬フィールドに出て上記の通り

   「この みじゅくもの !

    ぜんいん、しぼうしてしまうとは…

    もういちど でなおしてこい!!」

   というメッセージの直後にタイトル画面である。
   パスワードが情報を残す手段だってのに当然
   「START」「CONTINUE」を選べるが
   当然、「START」なら最初の森から始まるし
   「CONTINUE」ならパスワード入力画面である。

   戦闘前から始まるなどという素晴らしい機能があるわけはない。



 ③ゲームバランス

  一、ヒット力のインフレ

   このゲームは最初はレベルは『0』から始まる。
   レベル0だとヒット力は『50』であるが
   レベルを5つ上げた状態(他の)RPGでいうレベル6の時点で
   ヒット力は『1150』になる。

   敵の行動は変わらないのでアホほど苦しんだ序盤が嘘のようである。
   ただ、攻撃力は殆ど変わらないので戦闘が快適になる事はない。
   単に死ににくくなるだけである。


  二、与ダメージと被ダメージ

   「④の一」でヒット力のインフレについて触れたのだから
   敵のヒット力もさぞインフレするのだろうと思うだろうが
   敵のヒット力は大抵二桁程度である。 
   どういう事なのかと話になるがそもそもこのゲーム、与ダメージが低い。
   レベル10ぐらいの段階で
   こちらの物理攻撃のダメージは一桁である。
   こちらのヒット力は数千を超えているのに、与ダメージは一桁程度だ。
   じゃぁ、敵の攻撃力もインフレするのかと話になるが
   敵の攻撃力はせいぜい二桁程度である。
   レベルも上がって防御力も強化されれば一桁もありうる。

   分かりやすく書くと…

   「こちら
    HP4000
    与ダメージ8
    被ダメージ5」

   「敵
    HP20」

   という事にもなる。
   おかしいだろ。そのHP差!


  三、硬すぎる敵

   中盤に来るとアホみたいに硬い敵が多数出る。
   そうすると物理攻撃が通用しない。

   このゲームは武器を装備して
   その攻撃力が相手の防御力を下回るとダメージ『0』確定なのだが
   (このゲームに、『会心の一撃』つまり『クリティカル』はない)

   一方で何も装備しない素手の状態だとダメージ『0~3』をランダムで入れられる。
   そのため、力の弱いキャラは
   あえて素手のままにさせた方がダメージを与えられるという怪現象が起きる。

   じゃぁ、みんな素手で戦えばほんの少しずつダメージを与えられるから
   敵に勝てるのかって話になるが
   大抵、そういう硬い敵は大抵、自身への回復手段を持っているという地獄…
   折角与えたダメージが完全回復されてしまうのだ。



  四、燃費が悪すぎる『ESP』
   
   なら物理をやめて『ESP』を使えばダメージを与えられるのかと思えば
   そうは問屋が降ろさないのがこの「星をみるひと」である。
   主にダメージを与える『ESP』を覚えるのが主人公である『みなみ』であるが
   敵にとって弱いダメージ系『ESP』はやはりダメージが『0』である。
   じゃぁ、強い『ESP』を使おうと思うが燃費が悪い。
   例えば『みなみ』がLV4で覚える『ふぁいああろー』であるが
   基本、消費ESPが『50』である。
   当然、1段階の状態では敵にはほぼ効かない。一桁ダメージもありうる。
   最強である4段階の消費『ESP』は当然4倍の『200』
   その時の最大『ESP』の上限は『250』である。
   1発撃ったらもう回復に戻らねばならない。


  五、敵に効きづらい戦闘補助系『ESP』

   直接ダメージを与えづらいなら戦闘補助をかけようというところである。
   例えば…
   
   『ばどてれぽーと』:敵を戦闘からいなくする(ドラクエの『バシルーラ』効果)
   『てれぱし』:敵の弱点を見つけることで敵のHPが半減する(何で?)。
   『ばどてれぱし』:敵を仲間にして別の敵にダメージを与える。
   『ばどうぇーぶ』:敵を即死させたり気絶させたりする。
   『みらーしーるど』:敵の攻撃を跳ね返す。    ETC…
   
   使えそうなのがそろっているが出会って即使うとまず効かない。
   戦闘補助系も段階を選べるが4段階でも髭人で体感は1/10ぐらいだろうか?
   クリア後に、調べたら敵にダメージを与えると効きやすくなるのだとか…
   ダメージ与えるのを四苦八苦させるゲームの癖にダメージ与えることで効きやすくなるってなんだよ。

   敵にかける戦闘補助系が効きづらいのなら
   自身にかける戦闘補助系はどうなのかって話であるが
   勿論、自分たちには100%効果がある。
   だが…防御力をあげる『ESP』はあっても
   こちらの攻撃力を上げる『ESP』はない…
   
   ちなみに上記『みらーしーるど』という『ESP』がある。
   鏡の盾という風に認識できるので自身にかけることで敵の攻撃を跳ね返すのだとイメージするが
   実際は敵にかける仕様であるのでやはり効きづらい…

   あと、敵が放ってくる戦闘補助系『ESP』は
   こちらのHP無関係にしょっちゅう効くよ。
   敵側の『てれぱし』を食らって1万以上あるHPが半減させられて唖然としたね。

   適当なバランスのくせにプレイヤーを苦しめる仕様に関してはしっかり作りこんでいると実に感心させられる。


 ④パスワード

  一、上下の文字選択。

   このゲームのパスワード入力は
   多くのパスワードRPGのようにカーソルを文字に移動させて打ちこんでいくタイプではない。
   本作の場合は左右キーで入力する部分のカーソルを移動して
   上下キーで文字の選択を行う。
   「コナミ ワイワイワールド」と同じ方法だと思えばいい。
   ただ「ワイワイワールド」と違ってその文字の種類が多すぎる!

   「ワイワイワールド」だとカタカナの五十音のみで
   濁点や半濁点、小さい『ャ』『ュ』『ョ』がない状態だが
   本作はまず

   『アルファベット』
   『ひらがなの五十音(濁点、半濁点なし)
   『カタカナの五十音』(『ヘ』、濁点、半濁点、小さい『ャ』『ュ』『ョ』なし)
   『数字0~9』
   『©』

   があるのだ。
   これを上下キーの操作だけで選ぶのは相当面倒である。


  二、正確に保持できないパスワード

   パスワードを取れるのはいいがデータを正確に保持できない。
   失うものがいくつもあるのだ。

   ・経験値の『1~3』
   ・お金の『1~255』
   ・所持している全ての『実』
   ・『しば』が記憶した『じゃんぷ』の行先

   経験値は『4』、お金は『256』で割って
   余りが切り捨てられると思えばいい。
   つまり、所持金は『255』で終えて再開したら『0』という訳だ。

   そのおかげでレベルアップ直後に終えた時に再開したら
   レベルが1つ下がっている事態にもなる。

  その代わりなぜか保持しているデータ

   ・キャラクターの生死

   何でそこはキチンと保持してやがんだよ…
   みんな生きていることにしろやボケが。
   プレイヤーが不利になることばかりに長けているな。



 上:取説での仕様説明
  何、あらかじめ断っておけばOKだと思ってんねん。
  すみませんぐらい言えや。
  まぁ…謝り始めたら止まらないぐらい謝罪が必要になるが…
  というか取説のほかに謝罪文をソフト内に入れなければならんレベル。


呼んでいてお疲れさまでした。
非常に長かったがこれらが本作「星をみるひと」の悪い点となる。


「そうよ!みんな星になってしまえ!!」



あ…すみません。
悪い点が多すぎて起きたあれこれ出来事を思い出してしまって
本音が漏れてしまいました…

それにしても疲れた…どんだけあんねん…
『悪い点』を細かく指摘し終えたところで
本作の点数を出すところであるが…
点数ではねぇな…
何故なら本作を端的に評するのであればゲームとして


「欠陥品」


そのものだからだ。
敵強いとか運ゲーとかは他のゲームでもあるが…
(それも許容範囲外の常軌を逸しているのはある)
個人的にコレはアカンと思うのは
町から出たら町の外に出られないという点。

たとえるのなら

「星をみるひと」という遊園地に入りました。
『ジェットコースター』に乗ってアトラクションから出たらそこはトイレでした。

ダメだろ。それ。
回収して作り直せというレベル。
擁護する人はこう言うかもしれない。

「慣れたら別に…」いや慣れちゃいけないし、
「この仕様を逆に利用して…」ゲームの意図から外れているからアカンだろ。
「このゲームはフリーズするような致命的バグはないから進行上はセーフ」話、すりかえてんじゃねぇよ。



このゲームのプレイしての感覚としては…そうだね。
まず、イメージとしては子供の頃、こんな遊びをした覚えないだろうか?
一面の芝生の平原、そこにあるちょっと芝生が薄い部分。
その部分だけをジャンプして着地して、極力芝生に踏まないようにして進むという遊び。
芝生じゃなくても
土にある石の上に着地して土の上に触れないようにして進む…そんな感じだろうかねぇ。

で、このゲームとしては芝生や土なんかじゃないよ。
一面、広がるクソ地獄から
いかにクソに触れないように進むか試行錯誤して進むといったところか…
そういう競技というかアスレチック的なものであり…

髭人としてはもはや「ゲーム」という認識は出来ん。

ちなみに「ファミ通」で「やりこみゲーマーズ」という読者投稿コーナーがあり
その時は本来「ロマンシング サ・ガ3」のやりこみ大賞を決める特集であったが
何と本作が選ばれたのだという。
当時の審査員が「『星をみるひと』をクリアする方が大変」ってことで
掲載に至ったのだという…

そういう扱いですよ。もう…


そういえば、このゲームには進め方を話すキャラがいない。
「ドラクエ」であれば

「武器や防具は装備しないとだめだ」

みたいな説明的なものはない。
あくまで物語という意図であればそういうゲーム的な説明を省くのはわかるけどもな。
その割に、「てれぱし」使うことで覗ける街の人たちの本音を見る限り
開発自身の本音が見え隠れしている。
その部分で説明に回した方が良かったんじゃねーの?

後、個人的に開発のセンスが分からん。
端的に一例を挙げるなら敵として代表的な『かりう』を使う『さらまんど』かな。

「さらまんどは、かりうを なげつけた。
 〇〇は、からだじゅうに さむけがおそった」

というメッセージが出る。
上記で触れたけど『かりう』という毒薬

『かりう』ねぇ…
全然『毒』というのとイメージが湧かないんだけどな。
どこかの方言なのか?

ってか普通に『どくやく』でええやん。
何で気取ってわけわからん名前にすんねん!

ちなみに薬の調合師がいるので『実』の組み合わせで
自分でも『かりう』を作ることができる。

髭人「よっしゃ!散々苦しめられた『かりう』が使えるぜ!」

という心境になって敵に使ってみる。

 「みなみは、からだじゅうに さむけがおそった」

は?

こちらは敵に投げることは出来ず自分で食らうなのだ。
そう。使ったキャラが状態異常になるのだ。
一番、寒気に襲われるのはプレイヤーである。



後、敵の『ふっかつしゃ』という名前
半年以上前に「ドラクエ2」が発売されていて
『まじゅつし』『ようじゅつし』『きとうし』に該当するような敵なのかもしれないが
「ドラクエ2」の方は実際にある言葉だし、いずれも呪文を使ってくるので
その存在をイメージしやすい。
が…本作の場合

「『復活者』?
 何かを復活させる事が出来るのか?
 それとも復活した側なのか?
 そもそも復活ってどういう事なんだ?
 死んだ奴を生き返らせるという事か?」


開発者だけの勝手なイメージを表現するばかりでプレイヤーはただただ苦悩するばかりである。

上記、地獄過ぎる点が多いが
何とかクリアするためにか細いけどこの部分だけで噛り付いてクリアしろって要素を挙げておこう。

・戦闘の攻撃は常に先行(奇襲はなし)

 こちらが先手を取れるので
 それまでにやられない方法を自分で考えろ!
 エンカウントした時点で死亡不可避な状況が大半だがなッ!!


・『しば』が残っていればダンジョン内でも『じゃんぷ』が可能。

 『しば』というキャラクターは
 フィールドやダンジョンでコマンドの『ESP』の『じゃんぷ』で
 登録したところにワープする事が可能(3か所)
 サイコ力も必要としない。
 『しば』自身が『かりう』を食らった状態でも使えるのいい。
 但し、町の中で『じゃんぷ』を選択した場合
 『じゃんぷ』先の町を設定する事が出来るだけで『じゃんぷ』する事自体が出来ない。
 詰む状態になることがあるのでこうなるとパスワードを取って打破するしかない。


・どこでもパスワード取得可能

 コマンドが開ける状態であればパスワードを取得できて
 復帰は最初の地点。
 だから例えば、IDカードが足りなくて閉じ込められてしまった場合
 パスワードを取って再開すると最初の地点なので何とか危機を脱する事は出来る。
 パスワードに関しては『しば』が死亡していてもなんとかなる。
 が、パスワード復帰後も仲間は死んでいるので注意。


上記、2つの組み合わせは大きい…
例えば、強敵が現れてどーにもいかなくなった時
『てれぽーと』を使う。
『てれぽーと』に失敗するとその時点で戦闘は終了して特定の場所に飛ばされる。
そこで『しば』の『じゃんぷ』を使って
『まむす』の町に戻って回復するなどして仕切り直しを行うのだ!!

『てれぽーと』が失敗すると即時戦闘が終了するが
逆に『てれぽーと』が成功してしまうと
次に『てれぽーと』が失敗するか敵か味方が勝負が決するまで戦闘が継続する。
その為『てれぽーと』を使えないキャラを残してしまうと
勝つか死ぬまで戦闘を見続けなければならない。
その為、失敗を祈ることは多々あるのだ。
(技の失敗を祈るって初めての経験だわ)

ちなみに髭人は
攻撃ESPを使う『みなみ』のサイコ力が尽きて
本人自身が『てれぽーと』を使えないので
『しば』がまず『みなみ』を『てれぽーと』で離脱させたのだが、
そのターンに敵が『しば』に『かりう』を投げつけ
身動き取れなくなって『しば』死ぬまで戦闘を見つめる羽目になった。
『しば』のHP1500。
被ダメージは『20』である。
70ターン以上死ぬまで殴られ続ける『しば』…
このゲーム、戦闘のウィンドウはAボタン押さないと進まない仕様なので
ゲーム放置して時間をおけば死亡後の状態をプレイ出来る訳ではないのだ。
せいぜい、連射機に輪ゴムでも巻くぐらいのことをしなければ…


だが、このゲームの恐るべきところは
序盤の激しい数多の地獄を乗り越えてしまうともう何も驚かなくなるのだ。

「あ…
 そういう仕様なのね」

と、すんなりと受け入れて
ではその障害の回避方法を自分で模索していく事になる。
これに関しては攻略サイトを眺めてどうこうするのではなく
自分でこのゲームの無理難題を解いていくことに面白味を見出すという所だろうか?
髭人自身、ゲームの理不尽を受けいれている時点で

「あ…
 俺、『星をみるひと』にのめりこんでいるな…」

と…
自覚した(苦笑)

フリーゲームでアレンジした作品を次作してしまうほどのファンがいるゲームなので
そういったこのゲームの最適な解き方を試す人が多いようである。
たまにいるよね。
世間の誰もがクソゲーと認めるゲームにあえて挑んでクリアしたり
それだけに飽き足らずチャートを組んだりしてタイムアタックしたりするマレな人
自分も若干であるがその気持ちは湧いて来たので分からなくはない…
と言っても、このゲームを何度も繰り返そうという気は毛頭ない…




ちなみに2020年7月に「Switch」から本作が配信されている。



あれこれ厳しい部分を軽減する新機能が追加されているので
気になる方はダウンロードするのがよろしい。

勿論、新機能全く使わずにオリジナル版と同様にプレイするのもいいし、
髭人みたいに実機でプレイしようという
はっきり言って物好きやらMなストロングスタイルな方に
最初の進行方法をざっくり説明しておこう。

強い敵『ふっかつしゃ』『さらまんど』辺りが出ず
弱い敵『じゃんく』や『ふりっか』辺りが出ることを祈り続ける運ゲーって所か?
運ゲーというよりこのゲームは主人公が『サイキック』
つまり超能力者みたいなところがあるから
他の超能力開発ゲーム「マインドシーカー」的な部分を
プレイヤー自身に試しているというところだろうか?
「エスパー清田」氏がプレイしたのなら

「『ふっかつしゃ』『さらまんど』?何それ?
 サイパワー高めれば何ら問題なし!!」

という所なんだろう。きっと(笑)
奇妙な共通点だわな。

で、強い敵出たら即リセットを押してやり直す。
気持ちの切り替えが大事である。

「最後まで希望を捨てちゃいかん。諦めたらとかそこで試合終了だよ」

なんて言う人がいるが

主人公の肉体が超強化するバスケットボールで
初期段階の人間程度の体力でバスケットゴールが100m以上の高さにある試合が始まった時に
どう点数を入れろというのか。
諦めマジ重要!!

話を戻すが
始めてからレベルを1つ上げるのは経験値『10』必要である。
比較的少ないのが救いである。
ただ、レベルが上がって経験値が『10』の状態でパスワードを取ると
経験値切り捨てで『8』から再開となり、レベルが下がるので注意。
切り捨てるぐらいなら切り上げにしろやと思う…
そこら辺がこのゲームらしさというところか…

レベルをいくらか上げていけば
即インフレするので死ににくくはなる…
死ににくくはね…

足が遅いのは慣れろ…
もうこれはどうしようもない…
(Switch版は歩きが倍速になる新機能があるようだが…それでも遅くね?)

後、実機でやるならパスワードの打ち間違いに注意!
今の時代は、スマホなど、手軽に画像撮影できる機器があってありがたいが
それでも文字種が多いために、

ひらがなの『つ』とカタカナ『フ』
カタカナの『シ』とカタカナの『ツ』

などの打ち間違いが多発した。
取説でもイラスト入りで注意を促している通り確認は大事である。



上:取説にも注意しろと書かれている。
 『あいね』はカワイイ(それはどーでもいい)

特に

「俺はそんな撮影なんて邪道な事はせん!
 俺は当時の時代を満喫するために手書きに拘るぜ!」

という方は特に注意するべきである。


一応、クリアするつもりあれば…
というような意味で心得みたいなものを書いたが

純粋に「ゲームを楽しみたい」という意識の方々には全くもってオススメしない。
そういった方々は

「星をみるひと」をプレイするよりも
夜、晴れているのであれば実際にプレイヤー本人が外に出て
「星をみるひと」になった方がはるかに有意義であるという事を保証しよう。


ついでに取説付き買ったら『あいね』のイラストが載っていたので
ちと載せてみる



上:「それそれ」と言っているが…
 実際はそんな事は言わないがこんな顔にはなる(苦笑)



上:『テレパシー』を使った結果である。

取説には『あいね』しかおらず
個人的には『みさ』も見たかったなぁ…




ここからがネタバレ























2つの村『でうす』の村で

『みなみ』が小さいころに『アークCITY]』から連れ出した男がいる。
この村は謎の病気が蔓延しているから力を貸してくれと言われる。
一方で

「おまえが さがしている
 JUMPのうりょくを もつ しょうねんは
 みなみの ちかに、とらわれているぞ」

主人公が『みなみ』っていうのにひらがなで『みなみ』言われると
一瞬

髭人「みなみ?主人公のこと?それとも方角のこと?どっち?」
 って思ったな…紛らわしい!!(苦笑)


最後に見つける事になるであろう少女の
『みさ』はシールド面が長けた少女であるために
別に、ダメージ床でのノーダメージするというだけなので
はっきり言って、いなくてもクリア可能である。

というか、このゲームダメージ床で
ダメージを受けても画面が光ったり音さえならないし
体力がインフレするこのゲームでは気づかない事が多いし…
戦闘では、『みさ』はシールド系メインの『ESP』であるために
積極的に敵を攻撃する事が出来ないしなぁ…

一方、彼女を仲間にするにはIDカードを使って人と話しかけて
フラグ立てをしなければならないので…
面倒な人は彼女を仲間にはしないようである…(悲)

で、もう1人の少女
『あいね』はレベルを上げることで
こちらはクリアする為には必須能力を持つ『てれぱし』が使用可能となって
色んな人の心を見る事が出来る。
彼女はクリア必須である。


その中でゲームに関係ありそうな事を言ったりする。
例えば

『まむす』の薬を調合する人
 「強盗でも、してやろうか?きーん・こーん。あれ?今何を、考えていたっけ。」

『でうす』の病気を治す薬を知っている爺さん
 「時々、頭がぼーとする事がある。何故なんだろう」

キャラクターの本心

『まむす』の入り口の爺
 「今朝の朝食のケロッグは、納豆の味で美味かった」


『まむす』の回復してくれる人
 「早くトイレに、行きたい!もっちゃうよ!」

『でうす』の病気が『りんすきん病』だと教えてくる女性
 「今にきっと、白馬に乗ったおおじ様が、私を迎えに来てくれるのだわ(誤字)」


後はスタッフの心境を匂わすもの

『まむす』の爺さん
 「今日の仕事は、つらかった。あとは焼酎を、食らうだけ。」

『でうす』の外にいる「ねつがでてくるしい」爺さん
 「酒さえあれば、ここよは天国さ」(誤字)

『でうす』の薬の『あいむ』の調合法を教えてくれる爺さん
 「この間、53センチのブラックバスを、釣り上げた。面白かった」

『でうす』の『みなみ』を連れ出した男
 「若い者は、いいなあ。最近目が、霞むし徹夜がつらい」


遊び心っぽいのは結構だが
もうちっとこのゲームの攻略法とか重要なことを教えてくれません?


ストーリーの解説をしていこう。
何も知らない主人公がこの世界について知っていく事から始まっていく。
なぜか、自分達サイキックを狙う機械や同じサイキックの人たち。


そこの町に住む人々には

「強盗をしようか」

という思考をした時点でコントロールされその思考を消されるシステムの中で暮らしている。
機械などが主人公たちを襲うのはそういった思考のコントロールを主人公たちであるサイキックは受けないからだ。
だから機械側はサイキックを平和を乱すものという認識して襲うのである。
その思考のコントロールを行っている者たちを探っていく。

色んな場所に行きそこでの人々から話を聞いていくと

・『サイキック』は遺伝子操作で生まれた存在
・この世界は巨大な宇宙船の中で600年も旅を続けている。
・この世界は『クルーIII』という巨大コンピュータに管理されている
・『クルーIII』は遺伝子操作でモンスターを生んでいる。

という事が発覚していき、
宇宙船の外からコクピットやラボラトリーに行くことになるが
そこに付くといたのは人ではなく

『イルカ』と『シャチ』であった。
彼らは遺伝子操作で生まれた知的生命体だそうだ。
『イルカ族』はサイキックとの共存を望み
『シャチ族』は『人間』は『サイキック』を憎み迫害してきたために、信用せず共存を望まないという。

彼らは『クルーIII』を使って
自分たちのアシスタントとして対等に話ができるように集めさせていた。
つまり、サイキック狩りをしていたのはこの場に主人公たちを呼ぶためであったのだ。

彼らは今、新しい惑星『アクア』を見つけ惑星改造を行い『イルカ族』に住みやすい惑星にしている。
一方、人間には住むには適さない惑星でもある。


コクピットにいるリーダーの『イルカ』はサイキックの代表と話がしたいという。
ラボラトリーの『イルカ』に会う事で主人公たちをサイキック側の代表であると認めてくれる。
ラボラトリーの『イルカ』は問う。

共に新惑星に住むか新しい星を求めてさらに旅を続けるのか

コクピットのリーダーに会うと

「お前達を、サイキックの代表と認めよう。
 我々と共存してアクアに住むか、
 別の星を求めて、スペースコロニーに、残り、
 旅を続けるか、決めるがいい。」

このように言ってきて選択肢を選ぶことになるが
プレイヤーには3つの選択肢がある。
2つは

・「アクアに住む」
・「(スペースコロニーに)残る」

そして…

・「戦う」

である。

・「アクアに住む」の場合


 「今まで生物の最高は
  人類だという古い心の
  檻は、完全に壊れた。

  サイキックたちは、新しいタイプの
  生物へと進歩するために、
  旅立っていった。

  サイキック いや 人類には
  明るい未来が 開けてる。
  END」

・「残る」の場合

 「そうかわかった。
  我々だけで、行くとしよう。
  もう会う事も ないだろう。

  サイキックたちを 置いて、
  彼らは 旅立った。

  人類同士の
  戦いを 思うと 心が
  暗く重いのだった。

  ここに サイキックの旅は、
  一応の 終わりを 告げた。」


・「戦う」の場合、
「戦う」を選んだからと言って戦闘はない…
結果だけが示されるだけだ。

 「ここまで 成長した、
  サイキックたちは
  全滅 してしまった。

  ここに サイキックの冒険は、
  終わった!

  戦いが 続いたせいか、
  あるいはサイキックも 人類の
  戦う事が 大好きという、

  悪い性格を 受け継いでいる
  せいか、新たなる パートナーを、
  迎える事が 出来なかった。

  まだまだ 人類の未来は、
  暗い――――――――――」


 いずれの選択肢を選んでもスタッフロールはない。

 即座にタイトル画面に戻される。


各エンディングの感想。

・『アクアに住む』

 『サイキック』と共に『アクア』に住む事はわかるが
 4人だけなのか、それとも他にいる『サイキック』も含んでいるのかは説明はない。
 いずれにせよ。『サイキック』と普通の『人類』を区別しているようなので
 普通の人類はコロニーに置いてけぼりというのは確定である。
 主人公たち『サイキック』はいいだろうが
 見捨てられた人類について彼らはどう思う?
 その事実を普通の人類側に知らされるかどうかはわからんけどね。


・『残る』

 人類同士の戦いって話だが
 別に、街の住人同士でいがみ合って戦争でも起こそうとしている雰囲気には見えないんだよな。
 「ヘラクレスの栄光」でもそうだったけど…
 敵の親玉などが人類は悪だとかしきりに言うけどさ。
 まぁ、ファミコン中期辺りのゲームだから表現などが追い付かなかったという点を
 加味しても…
 そもそも、『クルーIII』の
 マインドコントロールで普通の人間は危険思想を抱けなくしているのだから
 別にいいんじゃないの?
 マインドコントロールが効かないサイキック同士の戦争か?


このうちの2つ選べ言っているのに
「戦う」という別の選択肢があるのはなかなか面白い。
だが、何もせずに負けてしまうのは救いがないわなぁ…
ラスボス戦がないRPGというのは実に珍しい…

なんだかこのゲームのROM解析した人がいるみたいだが没エンディングが1つあるそうだ。
それだけは知ったが内容は見つからなかった…(もっと探せばあるかな?)



「星をみるひと」はクソゲーとして認知されている事はプレイ前から知っていて…
あれこれネット上で調べてみたんだけどさ…クリア後もね。
それで気づいた点がある。

髭人「このゲームをプレイした人の評価はいくらでもあるが
 肝心のこのゲームの開発者自身の逸話が全く見当たらん…」

大抵、裏話みたいなものが広大なネット上であれば出てくるものだ。
攻略本からの話とかどこかマイナーなゲーム誌にインタビューでも載っているような話だとかね。
だが、「星をみるひと」に至っては全く見当たらないのである。

例えば、世間で最も有名なクソゲーとして知られている「たけしの挑戦状」であれば
あまりにも攻略法を求める電話が殺到したので

「担当者は死んだ」

事にしたなんて話もあったり
他には「えりかとさとるの夢冒険」のように開発者がネットの掲示板に君臨して裏話を語るとかね。
だが本作はねぇ…

ネットが普及した昨今
開発者自身がSNSのアカウントを持っていることだろう。
そこで明かすことだって出来るだろうけども…
2020年現在で誰なのか明らかにもなっていないようだ…

そして上記の通り2020年7月に「Switch」版が出ている。
よりにもよって…これをか…

HP(ホームページ)もあるがその中にさえ当時の開発者の話がないのだ。
普通触れるけどな…
Switch版は本作の状態をそのまま出すだけではなく
新機能を追加していたりHP上でイラストを募集して公開していたりするのだから
手間をかけている。(権利者側はノリノリだな)
公式も開発側を把握しているだろうし、いくらかアプローチもかけているんじゃなかろうか。

当時色々あって、触れたくなかったとしてももう発売して30年以上も経っていれば
時間が雪解けをしてくれるようになるもんだが…

ここまで頑なに明かさないのはド黒歴史認定しているのか
それとも明かせない事情があるのか…
宇宙でいえばもはや光さえを奪うブラックホールみたいなものかねぇ…

最後に…
このゲームは「星をみるひと」であった。
髭人的にはゲームそのものや開発側の展開といい…
ゲーム自体に評価に星1つも付けられないから

星をみたくても「見える星がない」

そんな真っ暗な闇…
そんなゲームであった…




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4 コメント

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Unknown (はまねこ)
2020-09-06 00:52:24
悪い点・・「ゲームのほぼ全て」もう思わずうんうん!と頷いてしまいますw
当時はあまり深く考えずにゲームをしていましたが、とんでもないゲームかもしれませんねパスワードも苦戦しましたし(おっしゃる通り、字もわかりにくいですよね)、IDかーどは何度も詰まりました。(ここでイヤになったかも)
でもキャラは好きなんです・・説明書のあいねちゃんが懐かしくてとっても可愛い!たまらんです髭人さんのレビュー本当に面白いどうもありがとうございます。今回の記事も何度も読み返していました!
ゲームのほぼ全て (髭人)
2020-09-07 20:55:42
はまねこ殿
コメントさんきゅ~です。

当時プレイされたというのはやはり凄い。
今は、携帯等でパシャで済みますが
当時であればパスワードは手書きであったはずですからわかりづらい文字があるこのゲーム。
パスワードの書き取りミスは多発したはず…
途中まで行くのも十分、自慢出来ますわ。

戦闘中に表示されるキャラがレベルに応じて変わるのもいいですよね。

いやはや、何度も読むようなものでもございませんが…
本当に、ありがとうございます―――!
Unknown (ab)
2021-01-16 21:58:21
「ふっかつしゃ」は「かりう」を使わない。
使うのは「さらまんど」の方。
「ふっかつしゃ」が使ってくるのは最強攻撃魔法の「さいこふぁいなる」。

なお2000年ごろ、このソフトのファンサイトが複数存在したが、その1つの掲示板で「元社員」なる人物が色々発言していた。
購入者から電話が来て、どの実を組み合わせれば何の薬を作れるかという一覧表を発送したとか言っていた。
発言 (髭人)
2022-05-09 09:40:33
ab殿
コメント気付くの遅れました。
大変申し訳ありませんでした。

『ふっかつしゃ』の件は修正しておきました。まぁ…『ふっかつしゃ』も『かりう』を使いそうなバージョンもありそうなイメージを持ってしまうのがこのゲームの恐ろしい所。

とある掲示板で元社員が発言していたのですね。発売後の対応ではなく
もっとゲームの裏話や発売直後の身内での話などを知りたいところでしたね。

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