恋の風景

カリーナ・ラム、イーキン・チェン、リィウ・イエ出演。キャロル・ライ監督作品。

『カルマ』のカリーナ・ラム主演のラブストーリー。マンは亡き恋人・サムが遺した絵に描かれた風景を求めて、彼が幼少期を過ごした青島を訪れる。サムとの過去の思い出に生きていたマンは、やがて絵本作家を目指す青年・シャオリェと出会い…。（amazonレビューより）

この映画は、いつも御世話になっている「any's cinediary」 のanyさんお薦めの映画です。

この映画も観てから時間が経ってしまったので、細かいストーリーは書きませんので、ご了承を。
ファーストシーンを観て、ああ、この映画好き（笑）と思いました。雰囲気がとても好きなタイプの映画です。
なるほど、美術監督がウィリアム・チョンだ。そして音楽は梅林茂さん。監督は女性の方でした。女性監督らしく、非常に繊細な映画でした。

カリーナ・ラムは、「カルマ」で初めて観ましたが、非常に可愛い女優さんで、香港の女優の中で好きなタイプの顔です（笑）。知性というか品がある雰囲気が漂う方ですね。まだ若いですが、それにしても出演作品があまり多くないように感じます。これからなのでしょうか？それとも日本で公開されていないだけかな？
亡くなった恋人が遺した風景を探しながら、恋人の面影を追い、思い出に浸り、彼の残した日記を書き写します。日記を書き写すという行為が、とてもせつなかったです。亡くなった恋人の日記を書き写すなんて、男性にはなかなか思いつかないと思うんですけど、どうでしょう。私は気持ちが凄く理解できて、共感しました。

イーキン・チェンは、いつも存在感が薄いと一部で言われているようですが、今回はすでに亡くなっている恋人の役で、ますます存在感薄い・・・・・・かと思いきや、私にはそうは思えませんでした。カリーナ・ラム扮するマンが亡くなった恋人を想うたび、イーキン扮するサムの存在がずっとついて回るのです。いないのに存在するというとても印象的な役だったと思いました。
青島でマンが出会う郵便配達員シャオリエにリィウ・イエ。シャオリエが存在感バッチリという人ではなかったから、余計にイーキンが引き立ったのかもしれません。
リィウ・イエは、凄く自然な演技をする人ですね。田舎の素朴な青年を上手く演じていました。痩せているというよりも頬骨が出ている骨格のせいか、凄く幸薄い印象を受けるんですね（苦笑）。
「PROMISE」でも幸薄そうでしたし。

ラブストーリーでも、特に三角関係で、主役がどっちの人も好き、みたいなパターンの映画はイライラするので、苦手なんですが、もう一人が亡くなっているという設定だと、こんなにせつないストーリーになるんだなと思いました。
ラストのアニメはうーん。私はなくても良かったかな・・・・・・・それはそれで可愛いんですけどね。
恋人が遺した風景は、どこかで観たのと似ているなと思いました。たぶんあれは、黒澤明監督の映画だったと思うのだけど、どの映画だったか思い出せません・・・。

先日、同僚が突然、中国語の勉強を始めて、びっくりしたのですが（以前から興味はあったようですが、直接のきっかけは「SPIRIT」を観て、のようです）、今日、「中国語検定を受けようと思うんです～」と言ってて、再びびっくり。一緒に受けましょうよ～と言われましたが、無理！！
始めたばかりなのに！英語とかと違って、0からの出発なのに～～～～
彼女の行動力には脱帽ですが、そんな彼女につい、この映画を薦めてしまいました。彼女はほんわかした映画が好きなので、きっと気に入るんじゃないかな。リィウ・イエが出演している「中国の小さなお針子」を観て、良かったと言っていたし。「恋の風景」という映画だよと言ったら「（池の）鯉の風景ですか？」と言ったちょっと天然入っている子ですが（笑）