六ヶ所再処理工場における重大な保安規定違反で保安院に要望書提出

2009-04-14 17:57:45 | 社会
六ヶ所再処理工場における保安規定違反の問題で、日本原燃の事業指定取消と
作業の中止を求める要望書を今日保安院に提出し、記者クラブで説明してきまし
た。団体は60団体になりました。ありがとうございました。
 この件について、近々保安院と交渉をもつことになると思います。決まり次第
お知らせいたしますのでよろしくお願いいたします。
 要望書のPDFファイル版が欲しい方は阪上までお知らせください。すぐに送
付いたします。

阪上 武

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六ヶ所再処理工場における5つもの極めて重大な保安規定違反に関する
原子力安全・保安院への要望書
原子炉等規制法に基づき、日本原燃への再処理の事業指定を取り消してください

原子力安全・保安院長  薦田 康久 様
2009年4月14日
日本原燃の再処理事業指定の取消を求める全国の市民(60団体)

 4月2日、貴院は、日本原燃の六ヶ所再処理工場における5つもの保安規定違
反を公表しました。今回の保安規定違反の内容は、極めて厳重に取り扱う必要の
ある高レベル廃液の管理が、極めて杜撰な形で行われていたことを、より一層明
らかにするものでした。
 保安規定で定められている保修作業実施計画書を作成しないまま、「安全上重
要な施設の安全機能に係る保修作業」である高レベル廃液供給配管取り外し作業
が行われていたこと、その結果として約149リットルもの高レベル廃液大量漏
洩事故を招いたこと、明確な違反でありながら、保安検査が終了する時点まで違
反行為の正当性を主張し続けたこと、そして、高レベル廃液漏洩事故を2回も起
こした直後であるにもかかわらず、その後の洗浄作業についても保修作業実施計
画書を作成せずに行ったこと、その結果、高レベル廃液を含む洗浄水を漏洩させ
たこと、さらには、現場担当者のみならず、再処理事業所のほとんどの幹部が関
与して、これらの違反行為が行われていたこと等は、日本原燃の組織体質がいか
に腐りきったものなのかを余すところなく示しています。
 さらに、洗浄水の漏洩により、セル外の人が立ち入る領域にも放射線が漏れ、
日本原燃によると管理目標値である500μSv/hに対し最大で約720μS
v/hもの放射線が観測されています。漏洩した洗浄水を取り除くことはできず、
高線量状態は今でも続いていると思われます。また、事故で漏洩した高レベル廃
液のうち、回収されていない約131リットル分の放射性物質(明らかにされて
いる3核種だけで約300兆ベクレル)の所在が未だに明らかにされていないと
いう深刻極まりない状態にあります。
 そればかりか、日本原燃は、4月10日付「追加報告」にて、保安規定違反へ
の対応について一言もふれることなく、洗浄作業再開のための工事等を行う方針
を明らかにしました。その中には、洗浄水の漏洩により高線量で汚染された領域
に作業員を立ち入らせての作業も含まれています。
 貴院は、2004年3月に、日本原燃の「品質保証体制点検結果報告書」を了
承し、日本原燃の組織的欠陥は克服されたものとしました。しかし、その後も組
織的欠陥に起因する事故が頻発し、遂には保安規定違反により高レベル廃液漏洩
事故を起こすまでに至ったのです。日本原燃にはもはや組織的欠陥を克服する余
地はないと考えます。
 貴院は、日本原燃に、組織的要因を含めた原因究明と再発防止策を策定の上、
4月30日までに報告書を提出することを求めましたが、事業の停止を命じては
いません。しかし、今回の違反の重大性を鑑みれば、最も厳しい措置をとってし
かるべきであり、原子炉等規制法第46条の7の2に基づいて、原燃への再処理
の事業指定を取り消すべきであると考えます。また、現在、貴院は、ガラス溶融
炉への保守治具入口シャッタ設置の申請について認可手続きを行っている最中で
すが、これの認可を行わないことは当然のことであり、さらに、既に認可した模
擬廃液供給設備の設置や洗浄作業再開のための工事を含め、アクティブ試験再開
のためのあらゆる作業を直ちに止めさせるべきです。

要 望 事 項

1.5つも極めて重大な保安規定違反が認められた以上、原子炉等規制法に基づ
き、日本原燃に対する再処理の事業指定を取り消すこと
2.ガラス溶融炉への保守治具入口シャッタ設置の申請を認可しないこと。洗浄
作業再開のための工事を含めガラス固化建屋におけるすべての作業を中止させる
こと。日本原燃に対して再処理の事業を停止することを直ちに命じること
3.日本原燃の組織的欠陥を容認し、試験を進めさせてきた原子力安全・保安院、
核燃料サイクル安全小委員会、及び同六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会の
責任を明らかにすること
4.高レベル廃液漏洩事故で漏洩して行方不明になっている放射性物質の所在を
全て明らかにすること

日本原燃の再処理事業指定の取消を求める全国の市民(60団体)

福島老朽原発を考える会/原子力資料情報室/グリーンピース・ジャパン/スト
ップ・ザ・もんじゅ東京/ふぇみん婦人民主クラブ/核燃止めよう浪岡会/青森
県保険医協会/花とハーブの里/再処理工場について勉強する農業者の会/
PEACE LAND/プルサーマルと佐賀県の100年を考える会/NO!プルサーマル
佐賀ん会/「もっと知ろうプルサーマル」県民の会・SAGA/みやぎ脱原発・
風の会/三陸・宮城の海を放射能から守る仙台の会(わかめの会)/NPO地球
とともに/ウラン残土市民会議/三陸の海を放射能から守る岩手の会/反核ケセ
ン人/原発いらない!ちば/核燃やめておいしいごはん/太陽光・風力発電トラ
スト/ストップ再処理工場・意見広告の会/東京電力と共に脱原発をめざす会/
原発を考える品川の女たち/みどりと反プルサーマル新潟県連絡会/グリーン・
アクション/原発なしで暮らしたい・長崎の会/自然の灯をともし原発を葬る会
かごしま/九州住民ネットワーク/球磨川からすべてのダムを無くして鮎の大群
を呼び戻す会/核のごみキャンペーン・中部/星空を守る会/浜岡原発を考える
静岡ネットワーク/脱原発ネットワーク・九州/九電消費者株主の会/北九州か
ら脱原発社会を考える会/たんぽぽとりで/STOP!劣化ウラン弾キャンペー
ン/島根原発増設反対運動/大地に麦を実らす会/原発・核燃とめようかい/美
浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会/放射能のゴミはいらない!市民ネット
・岐阜/くらし しぜん いのち 岐阜県民ネットワーク/平和・人権・環境を
守る岐阜県市民の声/たんぽぽ舎/原水爆禁止調布市民会議/ノーニュークス・
アジアフォーラム・ジャパン/原発はごめんだヒロシマ市民の会/プルトニウム
・アクション・ヒロシマ/YES WE CAN! CHANGE再処理!/脱原
発全国会/とめよう原発せたがやネットワーク/チェルノブイリ子ども基金/
「核分裂過程」の上映を実現させる会/脱原発福島ネットワーク/原発震災を案
じる石川県民/自然エネルギー事業協同組合レクスタ/ソーラーネット

連絡先 福島老朽原発を考える会
 〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-19銀鈴会館405号 共同事務所AIR気付
 TEL03-5225-7213; FAX03-5225-7214

sakagami
jab01501@nifty.ne.jp

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