この政権のめざす方向がますます明確になってきた。
鳩山由紀夫首相は18日午前、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題について「3月中に政府案をまとめる。米国政府にも理解を求め、特に国民の皆さん、といっても沖縄県民が中心かもしれないが、沖縄の皆さんにも理解を求める」と強調した。首相公邸前で記者団に語った。
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勝連沖案のとんでもなさ/海鳴りの島から
名護市議会は15日から一般質問が始まっている。16日は午後から傍聴に行った。普天間基地の「移設」問題に関する与野党議員の質問に答えて、稲嶺進名護市長は、名護市に新たな基地はいらない、として、辺野古現行計画やキャンプ・シュワブ陸上案に反対する姿勢を明確に示している。
16日付琉球新報に沖縄商工会議所の太田範雄名誉会頭が北沢俊美防衛相や平野博文官房長官に面会して説明したという勝連沖案の中身が載っている。うるま市浜比嘉島の沖合1300メートルのリーフ内に約1021ヘクタールを埋め立てて人工島を造成し、3600メートルの滑走路を2本、3000メートルの滑走路を1本、計3本を造るという。埋め立て面積はV字形滑走路を持つ辺野古現行計画の6倍以上になり、人工島は宮城島と浜比嘉島に2本の橋を架けて接続し、普天間基地と航空自衛隊那覇基地、米軍那覇港湾施設を「移設」するという。
いやはや何ともすさまじい計画だ。ヘリコプターやMV22オスプレイを飛ばすのにどうして3600メートルの滑走路が必要なのか。B52でも誘致するつもりだろうか。いくら航空自衛隊基地を併設するといっても、普天間基地の「移設」案として3600メートルの滑走路を2本、3000メートルの滑走路を1本造るというのは軍事的観点からしても非常識だろう。
太田氏は以前から勝連沖案を提唱していて、何度か県内紙に投稿しているのを読んだことがあるのだが、琉球新報に掲載された案を見ると、とにかく埋め立て面積を拡大して建設予算を増やし、利権を貪ろうとしているようにしか見えない。
13日付の琉球新報論壇には、ザ・テラスホテル最高顧問の國場幸一郎氏が埋め立て礼賛の投稿を寄せている。國場氏は沖縄のゼネコン・國場組の会長や沖縄県建設産業団体連合会の会長を務めた県経済界の重鎮であり、沖縄へのカジノ導入を進める中心人物でもある。勝連沖案が話題になるのに合わせたような投稿で、基地利権にしがみつく沖縄の経済界も活発に動いているようだ。
http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/74317ee41418daf8ae8b84d09fca10ef
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普天間移設 1020ヘクタール人工島を提案 勝連沖案の概要判明/琉球新報
【東京】米軍普天間飛行場移設をめぐり、地元経済界関係者から政府側に伝えられた勝連半島沖埋め立て案は、うるま市浜比嘉島の沖合1300メートルのリーフ内に約1021ヘクタールを埋め立てて人工島を造成し、航空自衛隊那覇基地や米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の機能も併せ持つ集約案であることが15日までに分かった。滑走路は3000メートル1本と3600メートル2本の計3本を擁し、人工島は架橋で浜比嘉島と宮城島にそれぞれ接続させる。
提案者は、日米特別行動委員会(SACO)と米軍再編のころにも勝連半島沖埋め立て案を提唱していた沖縄商工会議所の太田範雄名誉会頭。民主党の犬塚直史参院議員の仲介で北沢俊美防衛相と会った。太田氏によると平野博文官房長官の側近にも説明したという。
同じ場所を埋め立てて米軍と自衛隊の統合基地を造る構想は、米軍再編協議の2005年当時、大阪大学准教授で、現在は在沖米海兵隊外交政策部(G5)次長を務めるロバート・エルドリッジ氏が提言していた。海兵隊の運用にもかなっているとされた。関係者によると、今回も同氏が平野官房長官に会い構想を説明しているという。
太田氏の案では、名護市辺野古沿岸部への日米合意案の埋め立て面積160ヘクタールの6倍以上となる。平安座島と宮城島の間を埋め立て石油コンビナートを造った際の埋め立て面積約194ヘクタールの5倍ともなり、環境への影響は避けられない。
人工島造成は2段階で、第1段階は普天間移設先として約400ヘクタールを埋め立て、3000メートルの滑走路を造る。その後、さらに造成して飛行場とヘリポート部分は最終的に710ヘクタールまで埋め立て、港湾施設区域に50ヘクタール、米軍補給施設区域に102ヘクタール、自衛隊基地部分として159ヘクタールを造成し、軍港と空自那覇基地の部隊を移駐させる。人工島部分は、浮原島と南浮原島は埋め立てない。
太田氏の構想では、空自と軍港を併設せず普天間を単独で移設させる案も用意しており、その場合、位置は浮原島と宮城島の間を約200ヘクタール埋め立てて、1800メートルの滑走路を造る。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-159280-storytopic-3.html

普天間移設2案軸に、訓練は県外模索/毎日放送
沖縄・普天間基地の移設先について、政府は、名護市のキャンプシュワブ陸上部とうるま市のホワイトビーチ沖の沖縄県内を軸とする一方、鳩山総理の意向を踏まえて、九州など沖縄県外に訓練を移転する方向で調整を始めました。
普天間基地の移設先として、政府は名護市辺野古のキャンプシュワブ陸上部、うるま市のホワイトビーチ沖という、いずれも沖縄県内の2つの案を軸に検討しています。
一方、鳩山総理は最近、「何とか県外にできないか、せめて九州にできないか」と、周辺に伝えていたことが明らかになりました。総理の意向を反映させるため、政府は、基地の機能は無理としても、訓練を鹿児島県の徳之島など沖縄県外に移転する方向で調整を始めました。
(首相は過去にも県外移設とずっと言っているが、本当にこういう方向性でいいのか?)
「私が言っている方向にまったく変わりはありません。3月中に政府案というものをまとめる」(鳩山総理)
さらに、鳩山総理は、その政府案について、アメリカ、沖縄県民に理解を求めていく姿勢を改めて強調しました。
また、政府は、アメリカ政府との交渉に岡田外務大臣が中心となって当たる方針を決め、近くルース駐日大使に移設先の案を提示すると共に、今月末にも岡田大臣がワシントンを訪れ、クリントン国務長官に加えてゲーツ国防長官とも会談する方向で調整しています。(18日11:18)
http://www.mbs.jp/news/jnn_4382062_zen.shtml
シュワブ陸上など県内2案、米に移設候補地提示へ/讀賣
沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、政府は17日、移設候補地として、同県名護市などにある米軍キャンプ・シュワブ陸上部と、同県うるま市の米軍ホワイトビーチ沖を埋め立てる二つの案を米側に提示し、交渉に臨む方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。早ければ、月末に予定される日米外相会談で伝える見通しだ。
鳩山政権は昨年末、日米が2006年に合意したシュワブ沿岸部(名護市辺野古)への移設計画を白紙に戻し、「沖縄県民の負担軽減を図る」としたが、結局、沖縄県内での移設案しか見いだせなかった。「県外・国外移設」論が高まる沖縄や社民党の反発は必至だ。米側も現行案が「唯一実現可能」だとの姿勢を崩していない。政府案は両案とも実現が困難視されており、鳩山首相が自ら期限に掲げる5月末に政治責任を問われる可能性もある。
シュワブ陸上部案は〈1〉500メートル級の短い滑走路かヘリ離着陸帯を建設し、普天間飛行場の機能を徳之島(鹿児島県)や馬毛(まげ)島(同)などに分散移転する〈2〉1500メートル級の滑走路を建設する――計画が軸だ。北沢防衛相らが「現行案に地理的に近く、米側の理解を得やすい」と見ている。
沖縄本島中部の勝連(かつれん)半島にある米海軍基地ホワイトビーチの沖合を埋め立てる案は〈1〉同基地と近隣の津堅(つけん)島の間の埋め立て〈2〉同半島沖にある宮城島と浮原(うきばる)島・南浮原島の間の埋め立て――の2案が浮上している。この海域は水深が比較的浅いなどの理由から、平野官房長官が関心を寄せている。両案ともに、過去の日米協議で検討され、米側はいずれも却下した経緯がある。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100318-OYS1T00201.htm
普天間移設 米に2案提示へ シュワブ陸上とホワイトビーチ沖 /北海道新聞
政府は18日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として、沖縄県内のキャンプ・シュワブ(名護市)陸上部と、米軍ホワイトビーチ(うるま市)沖の両案を軸に、米側と交渉に入る方針を固めた。月内にも米側に提示する。ただ、両案は過去の協議で頓挫した経緯があり、県外移設を求める沖縄県民の反発も必至だ。交渉は難航が予想される。
鳩山由紀夫首相は同日午前、公邸前で記者団に「月内に政府案をまとめる。米政府に理解を求め、国民、といっても沖縄県民が中心かもしれないが、理解を求める」と、県内移設を軸に検討していることを示唆した。
首相は昨年の衆院選で「最低でも県外(移設)」と訴え、政権交代後、シュワブ沿岸部移設を白紙に戻した。県内に決まれば「公約違反」との批判は必至で、政権の責任を問う声が高まる可能性もある。このため、政府は並行して県外移設案の検討も続ける。
シュワブ陸上案は、500メートル級のヘリ離着陸帯か1500メートル級の滑走路を設置し、訓練を徳之島(鹿児島県)などに分散移転。北沢俊美防衛相や与党の国民新党が推している。
一方、勝連(かつれん)半島にあるホワイトビーチ沖の埋め立て案は、沖合の津堅(つけん)島か浮原(うきばる)島周辺を造成し、1800メートル級の滑走路を整備。平野博文官房長官が積極姿勢を示している。
ただ、両案は過去に米側が難色を示しており、地元自治体は既に反対を表明。政府は交渉に影響があるとして案を公表せず、水面下で調整に入る方針だ。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/221388.html
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鳩山由紀夫首相は18日午前、沖縄県の米軍普天間基地の移設問題について「3月中に政府案をまとめる。米国政府にも理解を求め、特に国民の皆さん、といっても沖縄県民が中心かもしれないが、沖縄の皆さんにも理解を求める」と強調した。首相公邸前で記者団に語った。
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勝連沖案のとんでもなさ/海鳴りの島から
名護市議会は15日から一般質問が始まっている。16日は午後から傍聴に行った。普天間基地の「移設」問題に関する与野党議員の質問に答えて、稲嶺進名護市長は、名護市に新たな基地はいらない、として、辺野古現行計画やキャンプ・シュワブ陸上案に反対する姿勢を明確に示している。
16日付琉球新報に沖縄商工会議所の太田範雄名誉会頭が北沢俊美防衛相や平野博文官房長官に面会して説明したという勝連沖案の中身が載っている。うるま市浜比嘉島の沖合1300メートルのリーフ内に約1021ヘクタールを埋め立てて人工島を造成し、3600メートルの滑走路を2本、3000メートルの滑走路を1本、計3本を造るという。埋め立て面積はV字形滑走路を持つ辺野古現行計画の6倍以上になり、人工島は宮城島と浜比嘉島に2本の橋を架けて接続し、普天間基地と航空自衛隊那覇基地、米軍那覇港湾施設を「移設」するという。
いやはや何ともすさまじい計画だ。ヘリコプターやMV22オスプレイを飛ばすのにどうして3600メートルの滑走路が必要なのか。B52でも誘致するつもりだろうか。いくら航空自衛隊基地を併設するといっても、普天間基地の「移設」案として3600メートルの滑走路を2本、3000メートルの滑走路を1本造るというのは軍事的観点からしても非常識だろう。
太田氏は以前から勝連沖案を提唱していて、何度か県内紙に投稿しているのを読んだことがあるのだが、琉球新報に掲載された案を見ると、とにかく埋め立て面積を拡大して建設予算を増やし、利権を貪ろうとしているようにしか見えない。
13日付の琉球新報論壇には、ザ・テラスホテル最高顧問の國場幸一郎氏が埋め立て礼賛の投稿を寄せている。國場氏は沖縄のゼネコン・國場組の会長や沖縄県建設産業団体連合会の会長を務めた県経済界の重鎮であり、沖縄へのカジノ導入を進める中心人物でもある。勝連沖案が話題になるのに合わせたような投稿で、基地利権にしがみつく沖縄の経済界も活発に動いているようだ。
http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/74317ee41418daf8ae8b84d09fca10ef
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普天間移設 1020ヘクタール人工島を提案 勝連沖案の概要判明/琉球新報
【東京】米軍普天間飛行場移設をめぐり、地元経済界関係者から政府側に伝えられた勝連半島沖埋め立て案は、うるま市浜比嘉島の沖合1300メートルのリーフ内に約1021ヘクタールを埋め立てて人工島を造成し、航空自衛隊那覇基地や米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の機能も併せ持つ集約案であることが15日までに分かった。滑走路は3000メートル1本と3600メートル2本の計3本を擁し、人工島は架橋で浜比嘉島と宮城島にそれぞれ接続させる。
提案者は、日米特別行動委員会(SACO)と米軍再編のころにも勝連半島沖埋め立て案を提唱していた沖縄商工会議所の太田範雄名誉会頭。民主党の犬塚直史参院議員の仲介で北沢俊美防衛相と会った。太田氏によると平野博文官房長官の側近にも説明したという。
同じ場所を埋め立てて米軍と自衛隊の統合基地を造る構想は、米軍再編協議の2005年当時、大阪大学准教授で、現在は在沖米海兵隊外交政策部(G5)次長を務めるロバート・エルドリッジ氏が提言していた。海兵隊の運用にもかなっているとされた。関係者によると、今回も同氏が平野官房長官に会い構想を説明しているという。
太田氏の案では、名護市辺野古沿岸部への日米合意案の埋め立て面積160ヘクタールの6倍以上となる。平安座島と宮城島の間を埋め立て石油コンビナートを造った際の埋め立て面積約194ヘクタールの5倍ともなり、環境への影響は避けられない。
人工島造成は2段階で、第1段階は普天間移設先として約400ヘクタールを埋め立て、3000メートルの滑走路を造る。その後、さらに造成して飛行場とヘリポート部分は最終的に710ヘクタールまで埋め立て、港湾施設区域に50ヘクタール、米軍補給施設区域に102ヘクタール、自衛隊基地部分として159ヘクタールを造成し、軍港と空自那覇基地の部隊を移駐させる。人工島部分は、浮原島と南浮原島は埋め立てない。
太田氏の構想では、空自と軍港を併設せず普天間を単独で移設させる案も用意しており、その場合、位置は浮原島と宮城島の間を約200ヘクタール埋め立てて、1800メートルの滑走路を造る。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-159280-storytopic-3.html

普天間移設2案軸に、訓練は県外模索/毎日放送
沖縄・普天間基地の移設先について、政府は、名護市のキャンプシュワブ陸上部とうるま市のホワイトビーチ沖の沖縄県内を軸とする一方、鳩山総理の意向を踏まえて、九州など沖縄県外に訓練を移転する方向で調整を始めました。
普天間基地の移設先として、政府は名護市辺野古のキャンプシュワブ陸上部、うるま市のホワイトビーチ沖という、いずれも沖縄県内の2つの案を軸に検討しています。
一方、鳩山総理は最近、「何とか県外にできないか、せめて九州にできないか」と、周辺に伝えていたことが明らかになりました。総理の意向を反映させるため、政府は、基地の機能は無理としても、訓練を鹿児島県の徳之島など沖縄県外に移転する方向で調整を始めました。
(首相は過去にも県外移設とずっと言っているが、本当にこういう方向性でいいのか?)
「私が言っている方向にまったく変わりはありません。3月中に政府案というものをまとめる」(鳩山総理)
さらに、鳩山総理は、その政府案について、アメリカ、沖縄県民に理解を求めていく姿勢を改めて強調しました。
また、政府は、アメリカ政府との交渉に岡田外務大臣が中心となって当たる方針を決め、近くルース駐日大使に移設先の案を提示すると共に、今月末にも岡田大臣がワシントンを訪れ、クリントン国務長官に加えてゲーツ国防長官とも会談する方向で調整しています。(18日11:18)
http://www.mbs.jp/news/jnn_4382062_zen.shtml
シュワブ陸上など県内2案、米に移設候補地提示へ/讀賣
沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、政府は17日、移設候補地として、同県名護市などにある米軍キャンプ・シュワブ陸上部と、同県うるま市の米軍ホワイトビーチ沖を埋め立てる二つの案を米側に提示し、交渉に臨む方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。早ければ、月末に予定される日米外相会談で伝える見通しだ。
鳩山政権は昨年末、日米が2006年に合意したシュワブ沿岸部(名護市辺野古)への移設計画を白紙に戻し、「沖縄県民の負担軽減を図る」としたが、結局、沖縄県内での移設案しか見いだせなかった。「県外・国外移設」論が高まる沖縄や社民党の反発は必至だ。米側も現行案が「唯一実現可能」だとの姿勢を崩していない。政府案は両案とも実現が困難視されており、鳩山首相が自ら期限に掲げる5月末に政治責任を問われる可能性もある。
シュワブ陸上部案は〈1〉500メートル級の短い滑走路かヘリ離着陸帯を建設し、普天間飛行場の機能を徳之島(鹿児島県)や馬毛(まげ)島(同)などに分散移転する〈2〉1500メートル級の滑走路を建設する――計画が軸だ。北沢防衛相らが「現行案に地理的に近く、米側の理解を得やすい」と見ている。
沖縄本島中部の勝連(かつれん)半島にある米海軍基地ホワイトビーチの沖合を埋め立てる案は〈1〉同基地と近隣の津堅(つけん)島の間の埋め立て〈2〉同半島沖にある宮城島と浮原(うきばる)島・南浮原島の間の埋め立て――の2案が浮上している。この海域は水深が比較的浅いなどの理由から、平野官房長官が関心を寄せている。両案ともに、過去の日米協議で検討され、米側はいずれも却下した経緯がある。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20100318-OYS1T00201.htm
普天間移設 米に2案提示へ シュワブ陸上とホワイトビーチ沖 /北海道新聞
政府は18日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として、沖縄県内のキャンプ・シュワブ(名護市)陸上部と、米軍ホワイトビーチ(うるま市)沖の両案を軸に、米側と交渉に入る方針を固めた。月内にも米側に提示する。ただ、両案は過去の協議で頓挫した経緯があり、県外移設を求める沖縄県民の反発も必至だ。交渉は難航が予想される。
鳩山由紀夫首相は同日午前、公邸前で記者団に「月内に政府案をまとめる。米政府に理解を求め、国民、といっても沖縄県民が中心かもしれないが、理解を求める」と、県内移設を軸に検討していることを示唆した。
首相は昨年の衆院選で「最低でも県外(移設)」と訴え、政権交代後、シュワブ沿岸部移設を白紙に戻した。県内に決まれば「公約違反」との批判は必至で、政権の責任を問う声が高まる可能性もある。このため、政府は並行して県外移設案の検討も続ける。
シュワブ陸上案は、500メートル級のヘリ離着陸帯か1500メートル級の滑走路を設置し、訓練を徳之島(鹿児島県)などに分散移転。北沢俊美防衛相や与党の国民新党が推している。
一方、勝連(かつれん)半島にあるホワイトビーチ沖の埋め立て案は、沖合の津堅(つけん)島か浮原(うきばる)島周辺を造成し、1800メートル級の滑走路を整備。平野博文官房長官が積極姿勢を示している。
ただ、両案は過去に米側が難色を示しており、地元自治体は既に反対を表明。政府は交渉に影響があるとして案を公表せず、水面下で調整に入る方針だ。
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