アル・ジスル――日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)のメルマガ8月16日

2014-08-20 02:35:28 | 世界
岡真理さんから
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アル・ジスル――日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)のメルマガ最新号を以下に転送いたします
(「アル」はアラビア語の定冠詞、「ジスル」はアラビア語で「橋」を意味します)。

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パ┃レ┃ス┃チ┃ナ┃最┃新┃情┃報┃140816
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(1)ニュース速報

(2)ガザ戦争2014、その被害状況

(3)催し物案内


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■□ ニュース速報 □■
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しばらく休刊していたので、不十分のものですが、ニュースを送ります。

ガザをめぐる停戦は辛うじて維持され、エジプトの仲介でパレスチナ、イスラエ
ルの交渉が続いています。一番のポイントは、ガザ地区の人々の生活を締め上げ
る経済封鎖をいかに緩和、そして廃止するかでしょう。軍をバックにしたエジプ
トの政権とハマースの関係がよくないので、交渉はかなり難航し、悪くすると戦
闘再発もあり得る話です。

ここでは、JTAの記事を紹介しましたが、ウォール・ストリート・ジャーナルの
記事があちこちで引用されています。ガザ攻撃開始後、ホワイトハウスはイスラ
エルへの武器輸出を規制しようとしたのですが、アメリカ、イスラエル両国の国
防省当局の間で、いわば事務的に処理されていた。これを、大統領府の直轄下に
置いたということで、イスラエル側はアメリカ議会などに働きかけて、巻き返し
を図っている、といった内容です。

今回は、時間に追われたので、次回、できれば、もう少し詳しくお知らせします。
アメリカ北海岸でのイスラエル積荷ボイコットの件も追跡するつもりです。


【8月10日(日)】

■ガザ、2度目の停戦■

ガザでの軍事衝突を巡り、イスラエルとハマースは、エジプト政府が呼びかけた
72時間の一時停戦を受け入れ、11日午前0時(日本時間11日午前6時)から停戦
に入った。

停戦交渉は今回が2回目。5日からの前回一時停戦中にも交渉が行われたが、ガ
ザ地区の非武装化を求めるイスラエルと、経済封鎖の解除などを求めるハマース
の隔たりが大きく、破綻した。停戦の期限切れとともに戦闘が再開され、イスラ
エル側はエジプトから代表団を引き揚げていた。

ガザの保健省によると、7月8日の軍事作戦開始以来、ガザ地区では1918人が死
亡し、1万人以上が負傷した。(8/11 読売)


【8月11日(月)】

■ガザ停戦交渉開始■

イスラエルのガザ地区攻撃で始まった戦闘は、午前0時過ぎから72時間の一時停
戦が発効、長期的な停戦に向けた本格交渉を再開した。イスラエル交渉団は11日
午前、カイロに到着。仲介役のエジプトやパレスチナ交渉団と、ガザ封鎖解除の
ための検問所開放などを焦点に協議を進めている模様だ。

11日付のアラブ有力紙「アル・ハヤート」(電子版)によると、パレスチナ交渉
団はガザとエジプトとの境界にあるラファは検問所について、エジプトに具体的
な開放案を提示する準備を進めている。エジプトは、西岸地区を管轄するパレス
チナ自治政府が管理する形での検問所開放には、前向きな姿勢を示しているとい
う。ハマースは当初、自ら検問所管理に関与することを求めていたとされる。

カイロに滞在するハマース代表団の一人は今回の72時間休戦で長期的な停戦に合
意できなかった場合、「停戦協議から撤収し、今後は交渉に応じない」と述べて
いるという。(8/12 毎日)


【8月12日(火)】

■ガザ停戦協議続行■

ハマースを含むパレスチナ暫定統一政府とイスラエルの代表団は、カイロで、恒
久的な停戦に向けた協議を続けた。ハマースがガザ地区の経済封鎖解除を停戦条
件とするのに対し、イスラエルは、ハマースが「テロ攻撃」に使う地下トンネル
の再建につながるような建築資材については規制されるべきだとの立場。

イスラエルのニュースサイトY-netによると、ハマース交渉団は、本格停戦の条
件としてきたガザの港や空港の開放について、「イスラエルが大筋同意するなら、
その具体化のための協議を先送りしてもよい」と述べた。また、一部パレスチ
ナ・メディアは同日、パレスチナ自治政府(西岸地区)がガザ復興作業の中心的
な役割を担うことにハマースが同意したと伝えた。

一方、イスラエルのテレビ「チャンネル10」は同日、イスラエル政府高官が、停
戦合意にいたらなかった場合「イスラエルは大規模な地上戦を展開する」と述べ
たと報じた。(8/13 読売、8/12 毎日)


【8月13日(水)】

■さらに5日間の停戦延長■

イスラエルとハマースは、停戦を5日間延長することに合意した。

双方が合意していた72時間停戦は、14日午前0時に期限切れが迫っていた。しか
し、停戦終了の約2時間半前には、ガザ地区からのロケット弾攻撃が再開され、
イスラエル軍によると、少なくとも8発のロケット弾が発射された。ハマース報
道官はロケット弾攻撃を否定しており、他の武装勢力が実行した可能性もある。

これを受けイスラエル軍は14日未明、ガザ地区全域でテロ拠点などに攻撃を開始
したと発表していた。(8/14 毎日)


【8月14日(木)】

■エジプトが包括的停戦案、新たな協議始まる■

イスラエルとハマースは同日午前0時(日本時間同6時)、改めて、5日間の一
時停戦に入った。11日午前0時から72時間続いた停戦の延長で、エジプトが提示
した包括的な停戦案をたたき台に協議を継続するとみられる。 

イスラエル紙イディオト・アハロノートによると、エジプトが双方に示した合意
案は2段構えで、まず短期的目標を達成したうえで包括合意を目指す。

短期的には人と物の出入りを規制する、イスラエルやエジプトの封鎖緩和が柱で、
▽パレスチナ自治政府を主導するファタハがエジプト側検問所を管理し、原則開
放▽イスラエルとの境界の検問所規制や物流の緩和▽漁業区域の拡大--などで合
意を図る。

その後、ハマースの求めるガザの港湾や空港の再建・開放、イスラエルが要求す
るガザの非武装化などについて長期的な合意を目指す。また、イスラエルが拘束
するハマース服役囚の釈放と引き換えに、ハマースが確保するイスラエル兵の遺
体の返還などについても話し合うという。

同紙によると、ハマースはイスラエルが長期的合意に大筋で賛同するのであれば
短期的な合意から始めることも可能との考えを示しているという。イスラエル交
渉団は週末にかけて閣僚会議などで協議する。(8/15 毎日)

■オバマ政権、イスラエルへの武器輸出管理を強化■

同日のJTAが引用するウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、アメ
リカの大統領府は、イスラエルへの武器輸出管理を強めている。

ホワイトハウスとイスラエルの関係は、7月8日のイスラエルによるガザ地区攻
撃開始で緊張。地上侵攻開始後まもない20日、イスラエルは大統領府の頭越しに
ペンタゴンへ武器輸出を要請、承認された。ペンタゴンは、既定の手続きに従っ
たとしているが、ホワイトハウスの当局者は不満だったという。

その後、オバマ政権はイスラエルへのミサイル輸出を停止、同国への武器輸出は、
国防省当局同士の合意によらず、大統領府が直接管轄することにした。
(8/14 JTA)


【8月15日(金)】

■アメリカ西海岸でイスラエル貨物荷役拒否の呼びかけ■

同日のエルサレム・ポストがAl-Jazeeraの報道として伝えるところによると、ア
メリカ東海岸のBDS (Boycott, Divestment, Sanction) の活動家たちは、オーク
ランド、カリフォルニア、シアトル、ヴァンクーヴァーなどの港でのイスラエル
貨物の荷役拒否を呼びかけている。

BDS運動は、イスラエル政府への抗議として、入植地やイスラエル軍需産業に関
係の深い製品のボイコット、これらの企業などからの資金引き揚げ、同政府への
経済制裁などを求めるもので、パレスチナ側からの呼びかけに応じて、EU諸国や
アメリカなどで広まっている。

今回のイスラエル貨物荷役拒否の呼びかけは、ガザ攻撃などに抗議するもの。
(8/15 Jerusalem Post)


(出典:Jerusalem Post、JTA、毎日、読売)


<注1> 2007年以来、事実上分裂状態にあったパレスチナ自治政府は、6月2
日に統一されました。統一政府に関する合意では、マハムード・アッバース大統
領、ラミ・ハムダッラー首相が留任、無党派の閣僚からなる暫定政府のもと、6
ヶ月以内にPLC(パレスチナ立法評議会)と大統領選挙が行われることになっ
ています。イスラエルによるガザ攻撃のため、状況は流動的ですが、自治政府、
PLOなどにおけるポストの呼称については、その都度判断することにします。

<注2> 2012年9月の国連総会決議で、パレスチナは、国連によって、ヴァテ
ィカン同様「オブザーヴァー国家」として承認されました。「パレスチナ国家」
「PLO」「パレスチナ自治政府」の関係がどうなるのか、国際法的にも微妙な
問題があります。パレスチナの組織やパレスチナ人の役職などをどう表現するか。
この点についても、その都度判断することにします。

<注3> 各ニュース記事末尾の(カッコ)内は、その主なニュース源です。必
ずしも、元の記事の翻訳や抄訳ではありません。とくに断らない限り、Webサイ
ト上の情報です。日本語ニュースの場合、固有名詞の表記などは、編集者の判断
で変えることがあります。


 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
■□ ガザ戦争2014、その被害状況 □■
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UNOCHA(国連人道問題調整事務所)のサイトから


―――以下は8月15日午前8時現在の速報―――

8月14日午前8時から8月15日午前8時
累積は8月15日午前8時現在


1975人のパレスチナ人が死亡
(市民1417 武闘員230 不明328)
67人のイスラエル人が死亡(市民2、外国籍1、兵士64)
36万5千人が避難(UNRWAと政府系避難所および各家庭)
数千発の不発弾が居住エリアに分散
15万人が国連の例外的食料配布対象


●検問所情報

ケレム・シャロム:10日 トラック34台分
        :11日 トラック248台分
        :12日 トラック270台分
        :13日 ガス198リットル、ベンゼン24万4千リットル
             輸送用燃料35万3千リットル
        :14日 トラック283台分
ラファ:    : 9日 11トンの医療品と25トンのデーツ
        : 9日 回復患者2名がガザへ。
        :10日 3名の負傷者がエジプトへ
        :11日 181トンの医療品(WHO,サウジ、クエート)
        :12日 物資輸入なし
        :13日 物資輸入なし
        :14日 物資輸入なし
(編集部から)
戦闘が始まる前、例えば1-6月にガザへ公式に輸入された物資はトラック
24374台分だった。一日平均135台分。これが平時(今年前半)における
封鎖状態。
http://www.ochaopt.org/dbs/Crossings/CommodityReports.aspx?id=1010003


●戦闘情報

以下はUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)のサイトからの情報です。

8月11日
55発のロケット弾がイスラエルへ撃ち込まれた。
一方ガザへは、66発の空対地ミサイル、67発の戦車砲が撃ち込まれた。16
棟の家屋が爆撃された。

12日は戦闘情報なし
13日は戦闘情報なし
14日は5発のロケット弾がイスラエルへ撃ち込まれた。
一方ガザへは、7回の空爆が実施され、9発のミサイルが撃ち込まれた。
15日は戦闘情報なし


 ┏━━━━━━━┓
■□ 催し物案内 □■
 ┗━━━━━━━┛

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8.23「ガザの子どもたちに届けこの思い
          ~映画上映と最新現地報告会」
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日時:2014年8月23日(土)18:00~21:00
 映画上映「ぼくたちは見た-ガザ・サムニ家の子どもたち-」
 現地からの最新報告:古居みずえさん、中村哲也(当会現地駐在員)ほか

場所:増上寺 慈雲閣(山門を入ってすぐ左手)
    東京都港区芝公園4-7-35
最寄駅:都営三田線 御成門・芝公園(徒歩3分)
    都営浅草線 大門(徒歩5分)、都営大江戸線 赤羽橋(徒歩7分)
    JR浜松町、東京メトロ日比谷線 神谷町(徒歩10分)

参加費:500円 (定員150人)
参加申込み:パレスチナ子どものキャンペーン
(電話)03-3953-1393 (メール)info@ccp-ngo.jp

主催:パレスチナ子どものキャンペーン、浄土宗平和協会
共催:アーユス仏教国際協力ネットワーク、パレスチナの子どもの里親運動

※イベント当日、ガザ支援のオリジナルTシャツ&アームバンド発売予定。

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 -Stop the killing in GAZA ガザの命を守りたい-
 すべての犠牲者を追悼し、戦闘の即時停止を訴えます
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日時:8月23日(土) 16:00 ~ 17:30 (受付開始:15:30)
場所:増上寺境内 (雨天決行)

●一人ひとりの命を見つめて
7月8日に始まったイスラエル軍による軍事侵攻により、ガザにおける死者は1900
人を超えました。国連によれば8月11日時点で子どもの犠牲は458人にのぼってい
ます。
私たちNGOは、市民を巻き添えにするこのような攻撃を直ちに停止するようイス
ラエル政府に訴え、国際社会がこの紛争下で起きた戦争犯罪に対して断固とした
行動をとるようアピールします。そして、犠牲となった子どもたちの名前を読み
上げ、その458人分の靴を並べる追悼アクションを行います。

【皆さんへのお願い】  靴をご持参ください!
犠牲となった子どもたちが「数字」ではなく、一人一人であることを心に刻むた
めに、その名前を呼び上げ、靴を並べていきます。(子どもの靴に限りませんの
で靴をご持参ください。集会終了後は必ずお持ち帰りください。)

【内容】(予定)
・現地からの報告
・犠牲者の追悼:
・犠牲となった子ども458人の名前を読み上げ、その数の靴を並べます。
・黙とう
・主催団体からのアピール

【主催団体】(順不同)
ヒューマンライツ・ナウ/アーユス仏教国際協力ネットワーク/アムネスティ・
インターナショナル日本/パレスチナ子どものキャンペーン/ピースボート/
パレスチナの子どもの里親運動/サラーム・パレスチナ/パレスチナ・オリーブ
/浄土宗平和協会/オルター・トレード・ジャパン

【お問い合わせ】
アムネスティ・インターナショナル日本 Tel: 03-3518-6777 (担当・川上)
パレスチナ子どものキャンペーン  Tel: 03-3953-1393



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■□ JPMA(JSRの前身)の四半世紀:記念CD 発売中 □■

  CD―Windows版 定価\1200

●ご注文はメールにてお問い合わせください。


(内容)

◆メルマガ「パレスチナ最新情報」9年分(2002年3月-2011年3月)を全収録!!
 (2000ページ以上)全期間一括検索可能
◆当会顧問の板垣雄三先生の序文は、パレスチナと日本の市民運動の関わりに
 ついてのレヴュー
◆PRCS(パレスチナ赤新月社)総裁とリハビリ部門責任者からのメッセージ
◆JPMA25年の略史、詳細な活動年表
◆現地ヴォランティアとして活動していただいた方々や当会メンバーによる
「私とパレスチナ」
◆JPMA発行のニュースレター0号~61号の全ページを収録

記念CDはすべてPDFファイルで構成されていますので、Adobe Readerの標準検索
機能を使えます。

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けます。要領は、以下のとおりです。

1)対象:パレスチナに関係の深い行事・催しなどで、一般に公開されるもの。
2)原稿:タイトル、日時、場所、趣旨概要、主催者とその連絡先(メールアド
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3)字数:1行36字以内(空白含む) x 50行以内
4)スタイル:とくに限定しませんが、なるべき箇条書き、簡潔で読みやすい
       よう心がけてください。
5)投稿:Eメールで、10日以上前にお願いします。
6)問い合わせ:編集部から、内容について問い合わせることがあります。
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9)原稿は、必ずテキストファイルで送ること。添付ファイルのみの投稿は受け
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 郵便振替口座 00140-9-155450  口座名 JSR

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     金融機関コード 9900
     店番 019
     預金種目 当座
     店名 〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
     口座番号 0155450
     口座名 JSR

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       (普) 口座番号 5673266 JSRアル・ジスル 

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編集人:奈良本英佑
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TEL: 090-2167-4802
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