「売れる」進む過激化 増える嫌韓報道の「なぜ」(東京新聞5日「特報」)

2013-10-06 01:03:01 | 社会
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013100502000166.html

 「韓国経済 反日放射能デマ」「『嫌がらせ反日』が止まらない」-。一部の夕刊紙や雑誌がこのところ「反韓・嫌韓報道」を繰り広げている。ネットや出版業界で「嫌韓」がブームになってから久しいが、なぜ今盛り上がっているのか。日韓関係が泥沼化する中、火に油を注ぐだけではないのか。一連の報道の真偽と背景を検証する。(荒井六貴、上田千秋)

 五十代のベテラン週刊誌記者は、嫌韓報道の背景をこう読み解く。

 「韓国と仲良くやろうという記事を掲載するより、反韓が売れるということだ。それは若い人に支持され、高齢世代にも少しずつ広がっている。読者アンケートでも、好評だというのをつかんでいるはずだ。三十代以下の若い編集者も反韓に共感する部分がある」

 最近の嫌韓報道の急先鋒(せんぽう)がフジサンケイグループの夕刊フジだ。

 四日発行の紙面でも「韓国経済 反日放射能デマ 大打撃」との大見出しが一面トップに躍った。福島原発事故の汚染水問題をめhぐり、韓国が福島など八県の水産物の輸入を全面禁止したものの、ネットでうわさやデマが出回り、自国の水産業者が販売不振に陥っていると揶揄(やゆ)する内容だ。

 とにかく連日の嫌韓報道である。「韓国卑劣 東京五輪潰(つぶ)し画策」(九月七日発行)では、水産物の輸入禁止は、東京五輪決定を妨害するためだったのではないかと主張した。日本が、九州、山口の明治時代の産業革命遺産を世界文化遺産に推薦する際、韓国が「植民地時代に強制徴用された場だ」と抗議した問題では、「五輪に続き世界遺産 韓国 下劣な妨害」(九月十九日発行)と断じた。

 週刊誌も負けていない。週刊ポストは九月三十日発売の最新号で「韓国『嫌がらせ反日』が止まらない」と題した特集を組み、同二十二日に発生した靖国神社の「放火未遂」事件などを詳報した。硬派のニューズウィーク日本版も「韓国の自滅外交」(五月二十一日発売)などと韓国外交に異を唱える。

 こちら特報部が、韓国バッシングの意図などを各社に聞いたところ、フジは「粛々と事実を伝えている」、ポストは「編集方針はコメントできない」、ニューズウィークは「忙しくて対応できない」と答えた。

 ポストのライバル誌「週刊現代」元編集長でジャーナリストの元木昌彦氏は「社会が右傾化している中で、安倍政権が誕生した。週刊誌は、読者目線で企画を考えるから、世の中は右に向いているとみれば、嫌韓特集をつくる。ポストは、中国に厳しい『週刊現代』と差別化を図るため、嫌韓を出しているのではないか」と解説する。

 メディア批評誌の月刊「創」の篠田博之編集長は「フジはサンケイグループの保守路線もあるのだろうが、大手メディアと区別し、独自性を出すため、ナショナリズムに迎合する内容になっている」とみる。

 その上で「日韓のサッカーの試合でも、韓国側から反日の横断幕が掲げられ、日本が反発するといったように、マイナスの応酬が続いている。それを加速化させているのが、夕刊紙や週刊誌の論調だ」と批判的に語る。 

 もっとも、夕刊紙や週刊誌の嫌韓報道の多くは羊頭狗肉(くにく)の感が強い。見出しはセンセーショナルだが、必ずしも中身が伴っていないのだ。

 まずは靖国神社の「放火未遂」事件。決して許される行為ではないが、現地関係者によると、建造物侵入容疑で逮捕された韓国人の男(二三)は特定の団体に所属していた形跡はなく、思想性はないとみられる。

 水産物の輸入禁止については、韓国側の事情もあったようだ。汚染水漏れが今年七月に発覚して以降、韓国国内でとれた海産物の売り上げまでが風評被害で低下。当時は、親戚が集まるために食品などが一年で最も売れる「秋夕」(日本の中秋の名月に当たる行事)を控えた時期だっただけに、東京五輪決定のタイミングと関係なく、一日も早く混乱を収めたかったとの見方もある。韓国が産業革命遺産推薦に反対した問題も、現地ではそれほど大きな扱いで報じられたわけではなかった。

 「嫌韓」自体は昨日今日の話ではない。ブームの火付け役は、二〇〇五年に出版された「マンガ嫌韓流」だといわれる。それ以前もインターネットの普及で情報が流れやすくなり、嫌韓の風潮は拡大しつつあったが、本にまとめられたことでネットを利用しない層にも嫌韓の考え方が伝わるようになった。

 その後も日韓関係が好転しない中、昨年八月、李明博(イミョンバク)大統領(当時)が電撃的に竹島に上陸。今年二月には、日本への厳しい姿勢で知られる朴槿恵(パククネ)氏が大統領に就任し、日韓両国の関係は冷却の一途をたどっている。

 朴氏は六月に中国を訪問して習近平国家主席らと面会し、両国の共同声明には「両首脳は、歴史問題で地域内の国家間対立で不安定な状況が続いていることに憂慮を表明した」と、日本をけん制する文言が盛り込まれた。夕刊紙や週刊誌は「反日外交」とかみつく理由だ。

 こうした事情が背景にあるとしても、最近の嫌韓報道は行き過ぎではないのか。 静岡県立大の奥薗秀樹准教授(現代韓国政治外交)は「事実誤認や扇情的な記事が多い韓国メディアと同じ土俵に立ってしまった」と分析。昨年十二月に安倍政権が誕生したことで「嫌韓の流れが加速した」とみる。

 「韓国や中国が急速に発展する一方、日本はバブル崩壊以降停滞が続き、アジアのトップを走っていた自信を失っていた。そこに、韓国や中国に対してゆるがない姿勢を見せる安倍政権が登場し、嫌韓報道が増えた」

 ジャーナリストの安田浩一氏も「ここ数年、国内経済や国際関係がうまくいかないのを韓国や中国のせいにして満足するような雰囲気が一部の国民の中にあった」と指摘。最近下火になったとはいえ、東京・新大久保などでは、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)を伴う嫌韓デモが頻発する。嫌韓報道はそうした動きに応じたものだという。

 安田氏は「この状況はこれからも続くだろう」と予測するが、冷静さを欠いた報道を続けるだけでは両国の関係は発展しない。奥薗准教授は「再来年六月には、国交が正常化した一九六五年の日韓基本条約締結から五十年を迎える。両国政府はいま一度それぞれの立場を見直す必要がある」と説く。

 「アジアで日本が独走していた時代が終わり、両国の関係が変容しているのは事実だとしても、互いに必要な国であることに変わりはない。両国が成し遂げてきた成果をあらためて評価し、どうすれば新しい関係を築けるかを練るべきだろう」


デスクメモ

新大久保などでヘイトスピーチを連呼してきた在特会がきょう五日、靖国神社「放火未遂」事件に抗議するデモを秋葉原で実施するそうだ。韓国大使館にでも物申せばよさそうなものだが、なぜかアキバ。理解に苦しむ。ネット上には「アニヲタとネトウヨ」を一緒にするな」と怒りの声があふれる(圭)

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「ヘイトメディア」にも怒りの声を!! /vanacoralの日記では、
「なでしこアクション」の山本優美子代表 こと
桜ゆみこ さん(在日特権を許さない市民の会・副会長) さんの お写真などを拝むこともできます。



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5 コメント

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10月7日から18日京都全域はオスプレイ編隊戦争演習危険地帯 (京都生協の働く仲間の会)
2013-10-06 07:54:48
全国の皆さんに連絡します。拡散希望です。

2013年10月5日
京都生協の働く仲間の会です。keizirou.hushimi@gmail.com

来る10月7日から18日京都全域はオスプレイ編隊戦争演習危険地帯になります。京都観光は回避されることをを進言します。

1、本日10月4日山田啓二京都府知事も私達などの要求行動を受けて、防衛省に対して、オスプレイ編隊の京都飛行戦争演習を重大危険問題と考えて飛行ルートなどの公表などを求めました。来る10月7日から18日の饗庭野演習上での日米共同軍事演習です。そこへのオスプレイの参加です。しかし、防衛省は答えず、誠実に対応しませんでした。そしてこのまま11月7日日米オスプレイ京都上空編隊戦争に突入しようとしています。
2、
このように京都全域は10月7日から18日の日米共同軍事演習実施のためにオスプレイ編隊の京都飛行戦争演習現場となります。金閣寺や銀閣寺の上空も、嵐山や宇治の平等院の上空も、清水寺や東本願寺の上空も、オスプレイ編隊の京都飛行戦争演習現場となります。どこを飛行し戦争演習現場とするかは、オスプレイの勝手!となります。
3、
更に四条河原町や四条烏丸などの上空も、三条大橋や京都市役所の上空も、同じです。
向島や小栗栖の大きな団地群の上空もオスプレイ編隊の京都飛行戦争演習現場となります。どこを飛行し戦争演習現場とするかは、オスプレイの勝手!となります。
4、
今安倍政権はオスプレイが京都に墜落しても構わない、沖縄国際大学墜落大事件を京都で起こしても構わないと通告しているのです。
5、私達は京都でも沖縄でもオスプレイはいらない、軍隊はいらないと考えます。そして沖縄県民と連帯して京都でのオスプレイ編隊の京都飛行戦争演習を絶対に許しません。
6、私達は10月4日安倍首相や山田知事らに要求した。これを踏まえ、また山田知事の防衛省への要求と防衛省の回答に踏まえ、全国全世界の人々に進言します。来る10月7日から18日京都全域はオスプレイ編隊戦争演習危険地帯になります。京都に来るのは危ない、来ないで下さい。そして観光は回避されることを進言します。以上。




なお、京都新聞【2013年10月04日 15時30分】は次のように報道しています。http://kyoto-np.jp/politics/article/20131004000100

「府知事、計画の事前説明求める オスプレイ訓練で防衛省に

佐竹近畿中部防衛局長に申し入れ書を手渡す山田京都府知事(京都市上京区・府庁)佐竹近畿中部防衛局長に申し入れ書を手渡す山田京都府知事(京都市上京区・府庁)

 滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場で新型輸送機オスプレイを使う日米共同訓練の計画をめぐり、京都府の山田啓二知事は4日、同市に隣接する府への影響について事前説明するよう防衛省に申し入れた。

 共同訓練では、オスプレイが米軍岩国基地(山口県岩国市)から高島市に飛行するため、府上空を通過する可能性がある。

 山田知事は京都市上京区の府庁で近畿中部防衛局の佐竹基局長に対し、飛行ルートや高度に関する事前説明と、市街地上空は飛行しないという日米合意の徹底の2項目を申し入れた。佐竹局長は「本省と相談する」と述べるにとどまった。 共同訓練は7~18日に行われる。オスプレイは16日のヘリボーン訓練で使用されるほか、10日にも使われる可能性がある。」と。

結論として、防衛省は、①飛行ルート、高度も事前説明、②市街地上空は飛行しないという日米合意の徹底の2項目について、承諾せず、10月7日日米合同演習に突入すると宣言したのだ。絶対に許せない。

改めて確認したい。来る10月7日から18日京都全域はオスプレイ編隊戦争演習危険地帯になります。京都に来るのは危ない、来ないで下さい。そして観光は回避されることを進言します。以上。
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オリンピックのおかげも (N.O.)
2013-10-06 20:27:02
オリンピック招致が決まったので、世論操作に思う存分お金が使えるようになったのではないですか。
返信する
Unknown (黒井和男)
2013-10-07 07:20:54
韓国は敵国であり、日本に必要な要素は皆無である!
在日の通名と名乗るエセジャーナリストごときが、もっともらしく語るんじゃない。
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Unknown (Unknown)
2014-01-22 23:11:05
在日医師redで検索
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Unknown (Unknown)
2014-01-23 00:51:03
反韓は当然の結果ではないか。反韓は反日の鏡に映る姿である。韓国による長年にわたる反日教育の結果が反韓を招いている。
歴史認識を歪曲していているのは韓国であることを再認識すべきである。従軍慰安婦問題は日本の問題ではなく韓国の問題だ、洋公主のことを再認識すべし。
まあそれでも我がままを通すなら韓国とは国交を断絶してもいいだろう。この際だからパチンコも止めよう。
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