戦略情報研究所・福井義高の トンデモ論評「仙石官房長官の中国共産党つぶし?」

2010-10-11 08:59:06 | 世界
《戦略情報研究所メールニュース Vol.126 平成22年10月10日》

※10月10日発行の戦略情報研究所会員向け情報「おほやけ」249号の内容です。

■仙石官房長官の中国共産党つぶし?

福井義高(青山学院大学教授・戦略情報研究所客員研究員)

 外交においては、当事者つまり直接の相手国のみならず、第三国との関係がしばしば決定的に重要となる。今回の中国漁船による海上保安庁巡視船への体当たりと船長逮捕・釈放をめぐっては、日本の対応いや無対応よりも、国際世論が日本寄りであることが、中国のさらなる強硬姿勢への最大の抑止力となっている。

 ではなぜ、国内世論の後押しを受けた日本政府が、国際世論の日本支持をさらに強固にするはずのビデオ公開をためらっているのであろうか。

 まず、中国で拘束中のフジタ社員の安否への配慮である。しかし、最後に残った一人も解放された。したがって、非公開の理由がこの点にあるのだとすれば、このフジタ社員が帰国すれば、今週中にもビデオは公開されよう。

 では、もしそれでも国民に公開されなかったら。日中関係への配慮から云々、という理由は、日本国民ばかりでなく、第三国から見ても不可解である。自国に極めて有利な物証、特に世論に決定的影響を与え得る映像を、自国民が直接危険にさらされていないにもかかわらず、公開しないとしたら、常識的推論の結論はひとつしかない。

 そう、ビデオは存在しないのである。いやむしろ、中国が主張するように、中国漁船は巡視船に「攻撃」され、やむなく「自衛」措置を取ったという、日本にとって都合の悪い映像のビデオが存在する可能性の方が高い。

 ところで、これまでの国内外の反応を見ると、今回の事件は「怪我の功名」であったといえなくもない。国際世論の中国を見る目が一段と厳しくなったうえ、国民の間で中国への不信感が決定的となり、「国を守る」ことが政府の一義的任務であることが痛感された。西村真悟前衆議院議員のような「右翼」の専売特許だった尖閣防衛問題が国民的課題になったのである。

 しかし、今回の事件、本当に「偶発」的なものだったのだろうか。そもそも、台湾独立派にも知己が多い仙石官房長官を中国共産党の代弁者と見るのは単純すぎる。むしろ、反代々木系(反日本共産党)共産主義運動活動家であった(ある?)仙石官房長官から見れば、現在の中国共産党指導部は共産主義の理想を裏切った唾棄すべきスターリン的帝国主義者である。「衝突事件」をでっち上げ、中国共産党という革命の裏切り者に打撃を与え、最終的には中国人民をその桎梏から解放するという大義が、今回の一連の騒動の背後にはあるのでなかろうか。理想社会実現のためには手段を選ばない、むしろそれを使命と心得るのが真のマルクス・レーニン主義者である。

 そう、ビデオが出てこないのは中国を刺激したくないからではない。柳条湖事件にも匹敵する国家ぐるみの嘘がばれるからである。

 以上の筆者の「妄言」を否定するのは簡単。ビデオを見せてください。もし本当にあるのなら
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1 コメント

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よく恥ずかげも無く記事をアップし続けますね (通りすがり)
2013-01-04 03:18:15
でもまあ信用性の低さがわかって、助かります
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