検事によるフロッピーディスク改竄事件、最近さまざまな失態を重ねている地検特捜部の地獄の釜がついに開いた感がします。自分たちで事件をつくり、それに見合った自白調書をつくるだけでなく、証拠品もつくっていた（つくり変えていた）。大逆事件をでっち上げた戦前の検察となんら変わらない、こんな恐ろしい組織を正義の味方と思い込まされてきた私たち、なんともはや、虚仮にされたものです。
なんらチェックがはたらかない検察特捜部ですが、今回、唯一救いだったのは、フロッピーを書き換えた検事の同僚が４人までもこのスキャンダルに危機感を覚え、書き換えた検事に詰め寄り、さらには上司にも直訴していた、ということです。涙を浮かべて訴えた検事もいたそうです。４人のうちすくなくとも１人は女性で、涙を浮かべたのがこの方だったかどうかはわかりませんが、４人の検事から「隠すつもりですか」という詰問まで飛び出す激しいやりとりのなかで、上司である特捜部副部長は、「女性特有の思い込みだ」と言ったそうです。９月25日放送の、「愛川欽也のパックインジャーナル」（朝日ニュースター）で、この事件の取材にあたっているジャーナリストの二木（ふたつき）啓孝さんが言っていました。
女性特有の思い込み、ですか。上等です。こんな言辞を弄する人は、今どき珍しい。その珍しい人が検察特捜部の幹部の地位にありました。取り調べの相手が女性で、自分のシナリオ通りではない証言をした時、この方は「それは女性特有の思い込みではありませんか？」なんて言ってきたのでしょうか。検察特捜部は恐ろしい、と書きましたが、同時に愚かしい。
先日、会津若松で、佐藤栄佐久・元福島県知事とトークをする機会に恵まれました（佐藤さんについて書いた「前福島県知事の『無形の犯罪』はこちら）。テーマはエネルギー政策だったのですが、最近の特捜部の事件（特捜部が扱う事件ではなく、特捜部が起こした事件）について、ご感想を聞かずにはいられませんでした。なにしろ、テレビが特捜部の不祥事をとりあげる時は、佐藤さんの事件から語り起こすのがお約束のようになっていますから。佐藤さんは、およそこんなことをおっしゃいました。
「証拠を改竄した検事の映像が、ある日を境にどっと流れるようになった。これはおかしい。テレビである検察OBが、『大阪地検特捜部は廃止になるかも知れない』と言っていたが、これもおかしい。当の検事にしろ、大阪の特捜部にしろ、それだけをとりあげるのはトカゲのしっぽ切りだ。東京地検の特捜部もおなじこと、あるいはもっとひどいことをしてきたのだから」
佐藤さんは、東京地検特捜部のでたらめで過酷な取り調べを受けたのです。そうおっしゃるのももっともです。そして、政治家にからむ「事件」の多くは、東京地検特捜部が手がけてきたのであり、そこでは大阪同様の、あるいはもっとひどい立件がなされてきただろうとは、しろうとにも容易に推測できます。それに、フロッピー改竄検事は、事件発覚当時、東京地検特捜部に応援に行っていたと言うではありませんか。特捜部はみんなおんなじです。大阪をなくすなら東京も、もうひとつの名古屋も、特捜部はすべてなくす、それしかありません。
佐藤さんは、剛胆で緻密な方だと思いました。たぶん、人を鼓舞し、鍛え上げる方なのだろう、とも感じました。会場いっぱいに集まった方々は、「知事」「栄佐久さん」とお呼びしていました。政治的にはかならずしも佐藤さんとすべてのことで意見の一致を見る人びとではないと思いますが、そうした違いを超えて、原発政策や「汚職事件」にたいする元知事の姿勢への心からの敬愛が感じられました。「栄佐久さんが総理大臣になればいいのに」という声もありました。私も、「それはありかも！」と思いました。市民のいのちや暮らしにたいする強い責任感、民主主義への信念、相手がなんであれこうと思ったら突き進んでいく。政治のリーダーの素質とはこういうものかも知れない、と思いました。そしてもうひとつ、佐藤さんほどスタイルのいい70代男性はいない、と思いました。私も筋トレしよう、とも。たぶん実行はしないでしょうが。
さらにもうひとつ。トークの前日、佐藤さんは鎌仲ひとみ監督とディナーデートしたそうです。私のケースと同じ、鎌仲さんの逆ナンパで！ 佐藤さんは、鎌仲さんの「六ヶ所村ラプソディー」を絶賛し、こうおっしゃっていました。
「女房とは映画を観に行ったことがないのですが、今度いっしょに観ようと思います、鎌仲さんの『ミツバチの羽音と地球の回転』を」
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51480657.html
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元大阪高検公安部長・三井環が大阪地検の検事を最高検に告発
http://iwakamiyasumi.com/wordpress/wp-content/uploads/2010/09/告発状１００９２７.pdf
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なんらチェックがはたらかない検察特捜部ですが、今回、唯一救いだったのは、フロッピーを書き換えた検事の同僚が４人までもこのスキャンダルに危機感を覚え、書き換えた検事に詰め寄り、さらには上司にも直訴していた、ということです。涙を浮かべて訴えた検事もいたそうです。４人のうちすくなくとも１人は女性で、涙を浮かべたのがこの方だったかどうかはわかりませんが、４人の検事から「隠すつもりですか」という詰問まで飛び出す激しいやりとりのなかで、上司である特捜部副部長は、「女性特有の思い込みだ」と言ったそうです。９月25日放送の、「愛川欽也のパックインジャーナル」（朝日ニュースター）で、この事件の取材にあたっているジャーナリストの二木（ふたつき）啓孝さんが言っていました。
女性特有の思い込み、ですか。上等です。こんな言辞を弄する人は、今どき珍しい。その珍しい人が検察特捜部の幹部の地位にありました。取り調べの相手が女性で、自分のシナリオ通りではない証言をした時、この方は「それは女性特有の思い込みではありませんか？」なんて言ってきたのでしょうか。検察特捜部は恐ろしい、と書きましたが、同時に愚かしい。
先日、会津若松で、佐藤栄佐久・元福島県知事とトークをする機会に恵まれました（佐藤さんについて書いた「前福島県知事の『無形の犯罪』はこちら）。テーマはエネルギー政策だったのですが、最近の特捜部の事件（特捜部が扱う事件ではなく、特捜部が起こした事件）について、ご感想を聞かずにはいられませんでした。なにしろ、テレビが特捜部の不祥事をとりあげる時は、佐藤さんの事件から語り起こすのがお約束のようになっていますから。佐藤さんは、およそこんなことをおっしゃいました。
「証拠を改竄した検事の映像が、ある日を境にどっと流れるようになった。これはおかしい。テレビである検察OBが、『大阪地検特捜部は廃止になるかも知れない』と言っていたが、これもおかしい。当の検事にしろ、大阪の特捜部にしろ、それだけをとりあげるのはトカゲのしっぽ切りだ。東京地検の特捜部もおなじこと、あるいはもっとひどいことをしてきたのだから」
佐藤さんは、東京地検特捜部のでたらめで過酷な取り調べを受けたのです。そうおっしゃるのももっともです。そして、政治家にからむ「事件」の多くは、東京地検特捜部が手がけてきたのであり、そこでは大阪同様の、あるいはもっとひどい立件がなされてきただろうとは、しろうとにも容易に推測できます。それに、フロッピー改竄検事は、事件発覚当時、東京地検特捜部に応援に行っていたと言うではありませんか。特捜部はみんなおんなじです。大阪をなくすなら東京も、もうひとつの名古屋も、特捜部はすべてなくす、それしかありません。
佐藤さんは、剛胆で緻密な方だと思いました。たぶん、人を鼓舞し、鍛え上げる方なのだろう、とも感じました。会場いっぱいに集まった方々は、「知事」「栄佐久さん」とお呼びしていました。政治的にはかならずしも佐藤さんとすべてのことで意見の一致を見る人びとではないと思いますが、そうした違いを超えて、原発政策や「汚職事件」にたいする元知事の姿勢への心からの敬愛が感じられました。「栄佐久さんが総理大臣になればいいのに」という声もありました。私も、「それはありかも！」と思いました。市民のいのちや暮らしにたいする強い責任感、民主主義への信念、相手がなんであれこうと思ったら突き進んでいく。政治のリーダーの素質とはこういうものかも知れない、と思いました。そしてもうひとつ、佐藤さんほどスタイルのいい70代男性はいない、と思いました。私も筋トレしよう、とも。たぶん実行はしないでしょうが。
さらにもうひとつ。トークの前日、佐藤さんは鎌仲ひとみ監督とディナーデートしたそうです。私のケースと同じ、鎌仲さんの逆ナンパで！ 佐藤さんは、鎌仲さんの「六ヶ所村ラプソディー」を絶賛し、こうおっしゃっていました。
「女房とは映画を観に行ったことがないのですが、今度いっしょに観ようと思います、鎌仲さんの『ミツバチの羽音と地球の回転』を」
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51480657.html
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元大阪高検公安部長・三井環が大阪地検の検事を最高検に告発
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