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米国は反乱者と闘わせるためにイラク人暗殺者集団を訓練しているのか?/アラビア・ニュース

2005-12-06 22:34:24 | アメリカ
人権擁護団体、デモクラシー・ナウが1日に掲載した。

ホワイト・ハウスが重要な政策演説だと銘打ったものの中で、ブッシュ大統領は、政府のイラク戦争戦略の概要を述べた。ブッシュ大統領はアメリカ軍の撤退を イラク治安部隊の能力向上と再三
結びつけた。私たちは独立ジャーナリスト、アルン・グプタさんと、イラクの暗殺者集団の存在とアメリカによるイラク治安部隊の訓練についてお話しする。[急ぎの書き起こしあり] ブッシュ大統領と、高ま
るイラク戦争批判を克服しようとして、ホワイト・ハウスが政府の戦略の概略を述べる重要なものと銘打った演説を水曜日(11月30日)におこなった。

米海軍士官学校大学での45分の演説でブッシュ大統領は、再び自軍撤退の予定を拒否し、イラク治安部隊の進歩を説明した。演説は十二月15日の議会選挙前にブッシュ大統領が行う予定となっている4演説の最初のものだった。大統領は昨日イラク軍が最終的には反乱者との戦いをアメリカ軍から引き継ぐだろうと述べた。

ブッシュ大統領、11月30日
「我々の目標は、イラク軍をしっかり訓練して、彼等が戦争を遂行できるようにすることだが、それには時間と忍耐が必要だ、それでもアメリカとイラクは共通の敵があるので、イラクで敵が打ち破れれば、アメリカ人が本土で安んじていられるので、これは時間と努力を投入するに値する。イラクの治安部隊が立ち上がれば、同盟軍は撤退することが可能になり、テロリストを打ち破るという我々の任務が完了すれば、わが軍は誇り高い国に帰国できる」

ブッシュ大統領は、アメリカの撤退をイラク軍の能力向上と再三結びつけていた。しかし主要メディアは最近シーア派が大半を占める警察や特殊部隊中の暗殺者集団の存在を詳しく書いている。

イラク治安部隊を通した、或いは共同した作戦で、これら民兵は何百人、恐らくは何千人ものスンニ派を、誘拐し、拷問し、処刑している。ニューヨーク・タイムズは火曜日(11月29日)に「何人かのスンニ派男性の死体が、溝や野原で見つかったが、こめかみには銃弾の穴が、皮膚には酸によるやけどが、胴体には明らかに電動ドリルで開けられた穴があった。その多くは突如行方不明になっていた」と報じた。

この話はようやく最近一面記事に載るようになったが、最初に記事になったのは六カ月も前のことだった。調査報道ジャーナリストのアルン・グプタ氏はイラク暗殺者集団の存在を早くも今年4月に報告した最初の一人である。我々は当時彼にインタビューしたが、彼は再びわがスタジオで参加してくれる。アルン氏はNew York City Independent Media
Centerの新聞、Indypendentの編集者である。

* 調査報道ジャーナリストのアルン・グプタは、Z Magazine、Left TurnおよびNew YorkのIndypendent 新聞に寄稿することが多い。彼はIndypendentの編集
者であり、New YorkのGuardian weeklyの元編集者である。

火曜日のペンタゴン記者会見で、ドナルド・ラムズフェルド国防長官は暗殺者集団について質問を受けた。

ホアン・ゴンザレス: 大統領は昨日イラク軍が最終的には反乱者との戦いをアメリカ軍から引き継ぐだろうと述べました。

ブッシュ大統領:我々の目標は、イラク軍をしっかり訓練して、彼等が戦争を遂行できるようにすることだが、それには時間と忍耐が必要だ、それでもアメリカとイラクは共通の敵があるので、イラクで敵が打ち破れれば、アメリカ人が本土で安んじていられるので、これは時間と努力を投入する値する。イラクの治安部隊が立ち上がれば、同盟軍は撤退することが可能になり、テロリストを打ち破るという我々の任務が完了すれば、わが軍は誇り高い国に帰国できる。

エミー・グットマン: ブッシュ大統領は、アメリカの撤退をイラク軍の能力向上と再三結びつけています。けれども大手メディアは最近、大半がシーア派である警察や特殊部隊の中に暗殺者集団が存在し、イラク治安部隊を通して、あるいは協力して活動していることを詳しく書いています。これらの民兵は、何百人、恐らくは何千人ものスンニ派を誘拐し、拷問し、処刑しています。火曜日のニューヨーク・タイムズを引用しましょう。「何人かのスンニ派男性の死体が、溝や野原で見つかったが、こめかみには銃弾の穴が、皮膚には酸によるやけどが、胴体には明らかに電動ドリルで開けられた穴があった。その多くはいきなり行方不明になっていた。」と新聞にあります。火曜日のペンタゴン記者会見で、 ドナルド・ラムズフェルド国防長官はこの暗殺者集団について質問
を受けました。

レポーター: 国防長官、イラクで制服を着た暗殺者集団が恐らくは何百人ものスンニ派を暗殺し、拷問しているというレポートがアメリカで増えていることを懸念されていますか? そして、もしそれが本
当なら、イラクの安定性というのはどうなのでしょう?

ドナルド・ラムズフェルド: 私は仮定の質問にはお答えしません。移動する暗殺者集団によって何百人もの人が殺害されているなどという報告を私はまったくみたことがありません。我々は、イラクは実際、激烈な国だというのは知っています。我々は、そこには様々な民兵がいるという事実は知っていますよ。イラン寄りの民兵がいるということも知っています。北部には極めて協力的な民兵もいることも知っています。ペシュメルガ(クルド人民兵)の活躍は極めて前向きでした。だが、私はそうした推測にかかわるつもりはありませんね。

レポーター: しかし長官、これは仮定の問題ではありませんよ、決して。スンニ派自身が、何百人も暗殺されている、頭を撃たれた姿で、路地で発見されていると告発していますよ。

ドナルド・ラムズフェルド: 君が言っていることは確認されてはいな -- 私の知る限りでは、少なくとも -- 確認されていないコメントだ。それについて、具体的にコメントできるような情報を私は全く持ち合わせていない。将軍はどうかね?

ペース将軍: 私も持っておりません、長官、ただイラク政府が、そういう類の申し立てを調査する予定だと言ったことは知っています。

ドナルド・ラムズフェルド: そう、彼等は調査すべきだ。それはいいことだ。ね、あの国は独立国家ですよね。イラク政府が存在していますから。政治的キャンペーンもあるでしょ。だから我々は、様々な告発やら反論やら、申し立てがあるということに、しかも、タイミングを見計らってそういうことがやられる可能性があることに気をつけなくちゃいかん。自由な政治制度がある国なら、世界中どこでもそうであるように、一番効果があるようにタイミングを見計らってするというのに。時には、調査をすることもあるでしょうし、調査をしたら本当だったということもありうるでしょう。私は知りませんね。私は知っていることだけお話しますよ。それが人生でね。

エミー・グットマン: 火曜日の記者会見のドナルド・ラムズフェルド国防長官です。この話はようやく最近一面記事になったのですが、私達はこれを六カ月前に初めて報告しました。調査報告ジャーナリストのアルン・グプタ氏は早くも四月にイラクには暗殺者集団が存在することを最初に報告した人の一人です。私たちは当時彼にインタビューしました。彼が今スタジオにおいで下さっています。アルン氏はNew York City Independent Media Centerの新聞、Indypendent編集者
です。デモクラシー・ナウにようこそ!

アルン・グプタ: エミーさん、有り難う。

エミー・グットマン: それでは、今イラクで起きていることを説明いただけますか。

アルン・グプタ: 皆さんがご覧になっているものは、イラクにおけるアメリカ戦略の成果なのだと思います。ペンタゴンはイラク軍の立ち上げに100億ドル以上費やしてきましたが、それはもう惨憺たる失敗でした。それで、彼等がやろうとしているのは、暗殺者集団を反乱者と闘わせようということなのです。イラク軍、正規軍は本当に決して本気で戦闘しようとしないのです。それに、たとえ闘う場合でも、どんな作戦を遂行する際にも、アメリカの兵站支援におんぶにだっこなのです。ですから、正規軍は自力では戦闘を遂行できません。

しかし、ドナルド・ラムズフェルドが言及した民兵がいるのです。ただ、もちろん、彼がいいたがらない事実は、アメリカがこうした民兵をしたてあげたということです。アメリカが連中に資金を与えているのです。アメリカが武器を与えたのです。アメリカが彼等を訓練したのです。しかも、そうしたことの多くはペンタゴン自身の報告書にあり、ペンタゴンの将軍達が、一年前に、連中がどれほど素晴らしいか語っています。反乱者と彼等がどう本当に闘ったかを。ですから、今起きていることは、アメリカが仕組んだことなのです。

ある種の衝突がありました。四月に、シーア派政府が実権を握った時に、基本的に元バース党員だった多くの指揮官を解雇しはじめ、自分達の仲間を雇い始めたのです。特にバドル軍団から。そして、こうしたものの多くは特殊警察部隊として知られているものに集中しています。彼等はあらゆる種類の多様な旅団を持っています。あるものは 狼軍団、サソリ軍
団、ライオン軍団と呼ばれ、また勇敢な戦士と呼ばれるものもあります。暗殺者集団のような響きですね。事実彼等は暗殺者集団なのです。連中はマスクを着けて行動します。彼等はこうした急襲を、特にバグダッド中で行っています。

そしてアメリカは言うのです。「なあ、そうだろう、誰がこれをやっているかなんて分からないよな?」ですが、二十台の車両が、百人の兵士を載せて出現するのですし、レポーター達も語っています。ニューヨーク・タイムズの記事もこれを語っています。彼等は先進的な通信機器を持って出現します。連中は、あの高価なGlock銃、アメリカ政府が提供した9ミリ口径のGlock銃を帯びて登場するのです。連中はバッジを付けた殊警察部隊の制服を着用しています。しかもバグダッドでは毎晩非常に厳しい戒厳令がしかれているのです。それなのに、どうしてこの大規模な車両の隊列が動き回れるのでしょう?

そして、連中が一斉検挙を行っているのです。多くの地域で、対象はほとんどスンニ派アラブ人男性です。そして連中は消え去ります。連中は男達をこの秘密監獄ネットワークへと連れ去るのです。そこであきらかになるのは、必ずやイラク中に強大な監獄のネットワークがあるに違いないということです。国民2700万人の国に、イラク政府は1,100の監獄を有しています。

エミー・グットマン: アメリカの監獄の他にですか?

アルン・グプタ: はい、アメリカの監獄に加えて、こうしたものがあるのです。公式には、イラク政府は、わずか約12-13,000人の抑留者しかいないと言っています。けれども、それがかえって信頼性を損なうのです。すると施設一カ所につき、わずか11人の囚人しかいないことになりますが、これが目立つようになったのは、約170人もの抑留者がいた内務省ビル内部の秘密抑留センターが暴露されたおかげです。違うイラク人男性がロイターに詳しく語っていますが、800人もの抑留者がいるビルに抑留されていたのです。BBCは、彼等が入ることを許された別の監獄の報告と写真を公表したばかりですが、そこには余りに混み合っていて囚人が座れるかどうかというくらいの部屋が写っています。本当は一体何人の囚人をイラク政府が閉じ込めているのか、誰も知りません。

そして、今起きているのは、彼等は今、こうした全ての捕らえられている人々は、おおむね武装反乱者の中核をなしているとみなされるスンニ派アラブ人男性のようで、そして、数週間後、数カ月後に死体が現れるということなのです。たいてい二つか三つ離れた地区で。ですから、彼等は例えばバグダッドで捕らえられ、20-30の遺体がイラン国境に出現するというわけです。しかも、そうした地域は完全にシーア派民兵によって制圧されています。スンニ派反乱者は、そのあたりにはほとんどいません。

ホアン・ゴンザレス: 暗殺者集団の話しをされる際に、バドル軍団に触れられましたね。でも、ムクタダ・サドルはアメリカ占領の敵だったわけで。

アルン・グプタ: ええ。

ホアン・ゴンザレス: しかも、彼はアメリカ軍によって何度か追われていますね。あなたは、それと平行して、彼の部下が協力していたと言われるのですか?

アルン・グプタ: えー、バドル軍団は、イラク・イスラム革命最高評議会とつながっていますが、この組織はもともと、イランに本部がある、いやあったのです。サドルの軍隊は目立っています。マフディ軍団です。またL.A. Times
に話をしたあるアメリカ高官によると、バドル軍団には特殊部隊があり、マフディ軍団はバグダッドに警察を持っているというのです。しかもこう言っています。引用しましょう。「皆自分の暗殺者集団を擁しています」。ここで、これはアメリカ軍高官で、それはイラク高官も認めているのです。

エミー・グットマン: 残り時間があと一分しかありません、アルンさん。しかし、これらの暗殺者集団に対するアメリカ軍の顧問というのは?

アルン・グプタ: はい。とりわけ二人の顧問がいます。一人はスティーブ・カスティーヨです。彼はラテン・アメリカ全体を見る麻薬取締局の高級諜報幹部ですが、2004年6月20日の主権移譲までは、実は内務省担当でした。そして、もう一人は特殊部隊担当のジム・スティールで、あの残虐な対反乱軍戦争当時のエル・サルバドルの55特殊部隊チームで、彼等はエル・サルバドル軍を訓練し、極めて残酷な対反乱軍戦争を監督しましたが、それで何万人もの人々が暗殺者集団によって殺害されました。そしてこの二人とも内務省で働いています。ですから、アメリカが知らぬまま、これが起きているという発想は、実にもう、連中がやろうとしているのは、一見もっともらしい反証でしかありません。

エミー・グットマン: アルン・グプタさん、お出でいただいて有り難うございます。アルン氏はNew York IndyMedia Centerの新聞、The Indypendentにおられます。こ
うした文書があるあなたのwebサイトのアドレスは?

アルン・グプタ: はい。我々がこれまでレポートして来た過去六カ月分の報告記事がnyc.indymedia.orgにあります。

エミー・グットマン: それに、もちろん私たちのwebサイトDemocracyNow.orgからも、New York IndyMedia centerにリンクを貼っておきます。

http://www.democracynow.org/article.pl?sid=05/12/01/1526201
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goose さんの労訳によるものです。

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