レイバーネットTV20号で取り上げたTPP関連で、
佐久病院の色平さんよりいただいたメール、2通を1つにまとめました。
関心のある方は、レイバネットTVアーカイブ↓ と合わせて読んでください。
http://www.ustream.tv/recorded/17990607
米韓FTAですが、これはTPPと大いに
つながりがあります。同じかもしれません。
すでに、条約内容を公開しないことが始まっていると思えるし……。
笠原眞弓
-----Original Message-----
「哀れ韓国、涙の不平等条約をアメリカと結ぶ!」
米韓FTAのことで、たいへんなことになっています
韓国人研究者が今週18日日本の国会議員らに提出した資料
「韓国のFTAを取り巻く政治経済的意義と経済的影響について」から、
以下、3項目、抜き書きします
(5)ISD: Investor-State Dispute Settlement。
韓国に投資した企業が、韓国の政策によって被害を被った場合、
世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。
韓国では裁判は行なわない。
韓国にだけ適用。
(6)Non-Violent Complaints:
米国企業が期待した利益を得られたなった場合、
韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、
国際機関に対して韓国を提訴できる。
例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険
のせいで営業がうまくいかない」として、
米国政府に対し韓国を提訴するよう求める可能性がある。
韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるのではないかと
恐れている。
(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、
市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。
ここより2通目
同文書9ページには
米韓FTAは医薬品、衛生検疫措置の放棄、GMO危険性評価放棄、
保健政策および環境政策に対する投資家の政府提訴権の認定、
自動車排気ガス規制の放棄、民間医療保険商品の事実上の許可制への転換、
公企業の商業的運営などあらゆる方面での規制緩和を踏み切った結果となった。
本来、市場の失敗が起き、政府の介入によって辛うじて安定化を図って
きた部門においても、歴史的経験と教訓を忘却したように、
国民経済の安定より新自由主義的経済政策へと舵を切った。
今後、経済弱者への基本的生活保障はもちろんのこと、
国民健康の維持さえも困難となる可能性が高い。
同10ページ、脚注には
米韓FTAにおいて「医薬品医療機器委員会」を設置することで合意したために、
米国の医療機器輸出に対して規制を加えることが非常に困難となった。
同13ページ、結語には
以上、内政干渉ともいえる内容となっており、これで国民国家という枠組み
が完全に消滅に向かっているとしか言えない内容となっている。
国民はどこまで興味を持ってこの状況を見ているのだろうか。
筆者が韓国に出向いて、FTA関連の書籍を検索した結果、
ハングルで書かれた学術書は2冊しか出てこなかった。
これほど、一般の韓国国民はFTAに対し、情報を得ることが出来ない。
またマスコミでは以上のような内容について一切触れていない。
牛肉騒動の際、放送と敢行したMBC(韓国文化放送)の関係者は裁判に掛けられ、
無罪を勝ち取ったものの、昨今の韓国の言論統制はその度を過ぎている。
このような言論統制や世論操作によって、韓米FTAの妥結に成功したことも
否定出来ない状況となっている。
------------------------
安田(ゆ)です。
何だか、一方的に韓国が涙を飲んで受け入れざるを得なかったみたいですけど、
それでも韓国政府が韓米FTA批准にやっきになるのは、決して「韓国」が損ばか
りするからではないわけですよね。
これでつらい思いをするのは韓国の庶民で、甘い汁にありつくのは韓国の財閥、
サムスンやヒュンダイ。
こういう投資条項を飲んじゃったのは、韓国の財閥の資本構造の歪みゆえで、財
閥をのさばらせておくと、ヘタするとまた96年のIMFみたいになりかねないとい
う弱みがあるからでしょう。むしろ、そのおかげで財閥は安泰。ただ、油断して
ると米国の資本に食われてしまうかもしれませんが。
まさに1%の財閥のために、99%の民衆が泣くという構図ですね。
ちなみに、野田首相はTPPばかりか日韓EPA(FTA)と言い始めています。
数年前の日韓EPAは反対が強くて交渉が止まっていましたが、韓国で韓米FTAが発
効し、日本がTPPを始めれば、日韓EPAなんてすいすい進んじゃうでしょう。
こうなったら日本の99%も泣くしかない。
*以上 レイバーネットMLから
*****************
米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか・中野剛志 [京都大学大学院工学研究科准教授]
/DIAMONDonline
http://diamond.jp/articles/-/14540
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よろしければ、もう一回!
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関心のある方は、レイバネットTVアーカイブ↓ と合わせて読んでください。
http://www.ustream.tv/recorded/17990607
米韓FTAですが、これはTPPと大いに
つながりがあります。同じかもしれません。
すでに、条約内容を公開しないことが始まっていると思えるし……。
笠原眞弓
-----Original Message-----
「哀れ韓国、涙の不平等条約をアメリカと結ぶ!」
米韓FTAのことで、たいへんなことになっています
韓国人研究者が今週18日日本の国会議員らに提出した資料
「韓国のFTAを取り巻く政治経済的意義と経済的影響について」から、
以下、3項目、抜き書きします
(5)ISD: Investor-State Dispute Settlement。
韓国に投資した企業が、韓国の政策によって被害を被った場合、
世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。
韓国では裁判は行なわない。
韓国にだけ適用。
(6)Non-Violent Complaints:
米国企業が期待した利益を得られたなった場合、
韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、
国際機関に対して韓国を提訴できる。
例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険
のせいで営業がうまくいかない」として、
米国政府に対し韓国を提訴するよう求める可能性がある。
韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるのではないかと
恐れている。
(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、
市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。
ここより2通目
同文書9ページには
米韓FTAは医薬品、衛生検疫措置の放棄、GMO危険性評価放棄、
保健政策および環境政策に対する投資家の政府提訴権の認定、
自動車排気ガス規制の放棄、民間医療保険商品の事実上の許可制への転換、
公企業の商業的運営などあらゆる方面での規制緩和を踏み切った結果となった。
本来、市場の失敗が起き、政府の介入によって辛うじて安定化を図って
きた部門においても、歴史的経験と教訓を忘却したように、
国民経済の安定より新自由主義的経済政策へと舵を切った。
今後、経済弱者への基本的生活保障はもちろんのこと、
国民健康の維持さえも困難となる可能性が高い。
同10ページ、脚注には
米韓FTAにおいて「医薬品医療機器委員会」を設置することで合意したために、
米国の医療機器輸出に対して規制を加えることが非常に困難となった。
同13ページ、結語には
以上、内政干渉ともいえる内容となっており、これで国民国家という枠組み
が完全に消滅に向かっているとしか言えない内容となっている。
国民はどこまで興味を持ってこの状況を見ているのだろうか。
筆者が韓国に出向いて、FTA関連の書籍を検索した結果、
ハングルで書かれた学術書は2冊しか出てこなかった。
これほど、一般の韓国国民はFTAに対し、情報を得ることが出来ない。
またマスコミでは以上のような内容について一切触れていない。
牛肉騒動の際、放送と敢行したMBC(韓国文化放送)の関係者は裁判に掛けられ、
無罪を勝ち取ったものの、昨今の韓国の言論統制はその度を過ぎている。
このような言論統制や世論操作によって、韓米FTAの妥結に成功したことも
否定出来ない状況となっている。
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安田(ゆ)です。
何だか、一方的に韓国が涙を飲んで受け入れざるを得なかったみたいですけど、
それでも韓国政府が韓米FTA批准にやっきになるのは、決して「韓国」が損ばか
りするからではないわけですよね。
これでつらい思いをするのは韓国の庶民で、甘い汁にありつくのは韓国の財閥、
サムスンやヒュンダイ。
こういう投資条項を飲んじゃったのは、韓国の財閥の資本構造の歪みゆえで、財
閥をのさばらせておくと、ヘタするとまた96年のIMFみたいになりかねないとい
う弱みがあるからでしょう。むしろ、そのおかげで財閥は安泰。ただ、油断して
ると米国の資本に食われてしまうかもしれませんが。
まさに1%の財閥のために、99%の民衆が泣くという構図ですね。
ちなみに、野田首相はTPPばかりか日韓EPA(FTA)と言い始めています。
数年前の日韓EPAは反対が強くて交渉が止まっていましたが、韓国で韓米FTAが発
効し、日本がTPPを始めれば、日韓EPAなんてすいすい進んじゃうでしょう。
こうなったら日本の99%も泣くしかない。
*以上 レイバーネットMLから
*****************
米国丸儲けの米韓FTAからなぜ日本は学ばないのか・中野剛志 [京都大学大学院工学研究科准教授]
/DIAMONDonline
http://diamond.jp/articles/-/14540
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