「たんぽぽ舎」メルマガNo.1600

2012-10-05 22:59:21 | Weblog

たんぽぽ舎です。【TMM:No1600】
2012年10月5日(金) 地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.~東電と渡り合う方法~
  電気料金値上げに対する抵抗の意見交換会で聞いたいろいろな方法
                 (矢嶋理恵 たんぽぽ舎ボランティア)
★2.新聞・雑誌から
 ◆欧州全原発、安全面の改善必要 EU最終報告が判明(10月2日 東京新聞)
 ◆原発防災、135市町村対象
  規制委員会が重点区域の拡大案示す(10月3日 朝日新聞)
★3.<テント日誌9/30(日)―経産省前テントひろば386日目>
 福島を忘れない!福島とつながる! 福島の棄民政策を許すな!(K.M)
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┗■1.~東電と渡り合う方法~
 │  電気料金値上げに対する抵抗の意見交換会で聞いたいろいろな方法
 └────(矢嶋理恵 たんぽぽ舎ボランティア)

 先日、たんぽぽ舎で「電気料金値上げに対する抵抗」として、電気料金不払
いの意見交換会がありました。前から不払いの話は聞いていたけれど、電気が
止まってしまうのが怖くて、私はなかなか踏み切れずに自動引落のままでいた
のですが、ここでは本当に様々な方法が紹介されました。
 1円だけ不払い。537円の不払い分を537枚の振込用紙で払う、太陽光発
電の分を払わない、そのうえ、1円過払いというのも。よく考えつくなぁ~~
というくらい面白い抵抗がありました。不払いだと、1円でも期限を過ぎたら
電気は止まるそうです。全くスリリングな生活しているものだなぁと思いまし
た。逆に過払いだと、東電も困ってしまうようで、集金に来いと言ったらくる
そうです。まぁやってみないとわかりません。
 ちなみに9月だったか、不払いしても電気は止まらないという記事が流れま
したが、上意下達していないそうで、やっぱり止まるとか。あてにならないも
のですね。
 いずれにしても自動引落にしていたのでは、何も言わないいいお客さんで終
わってしまうそうです。何か言いたかったら、まず振込用紙にすること。しか
も電信じゃなくて、窓口支払いにして、通信欄をフルに活用しようと。そのた
めの振込用紙を作ってきた方もいました。これは活用したいな。
 東電に手間をかけさせるのもひとつですが、不払いあるいは過払いという行
動を通して、東電になにを訴えたいか、それが一番重要だそうです。自分の目
的をちゃんとおさえて、本末転倒しないようにということでした。
 そうそう、不払いしていると、100ワットにするぞ、という脅しがあるそう
です。工事の人がきて、裸電球を取り付けていくのだとか。なんか可笑しくな
りました。
 さて、これを聞いた次の日、居ても立ってもいられなくなり、旦那に「振込
にするよ!」と宣言して東電に電話したのでした。まだまだこれからです。


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┗■2.新聞・雑誌から
 └────

◆欧州全原発、安全面の改善必要 EU最終報告が判明
 (10月2日 東京新聞より)

【ブリュッセル=共同】東京電力福島第一原発事故を受けて欧州連合(EU)
が域内の全原子炉143基で実施した安全評価(ストレステスト)の最終報告
の概要が判明、福島の事故のような極限状態に対応するには「域内のほぼ全て
の原発で安全面での改善が必要」と結論付けていることが1日分かった。安全
性向上には最大で250億ユーロ(約2兆5千億円)が必要と見積もっている。
EU当局者が明らかにした。(中略)
 テストは特に災害で電源が失われた場合の、原子炉冷却システムのバック
アップ体制を重視して実施された。その結果、多くの原発で非常用装備が不十
分だったり、設置の仕方に問題があったりすることが判明した。
 電力需要の7割以上を原発に頼るフランスに対して最も多くの安全強化の勧
告が出された。(後略)


◆原発防災、135市町村対象
 規制委員会が重点区域の拡大案示す(10月3日 朝日新聞)

 原子力規制委員会は3日、原発事故が起きた際の住民避難などの対応を定め
た原子力災害対策指針の改定案を示した。事故時に避難や屋内退避できるよう
に備えておく重点区域をこれまでの、原発から半径8~10キロから、30キロに
拡大。これによって、対象市町村は45から135に増える。(中略)
 指針案によると、これまで想定していなかった大量の放射性物質が飛散する
過酷事故を想定して防災計画をつくることを定めた。また、地震や津波も同時
発生する複合災害を想定した訓練の実施を求めている。(後略)


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┗■3.<テント日誌9/30(日)―経産省前テントひろば386日目>
 │   福島を忘れない!福島とつながる!
 │   福島の棄民政策を許すな!
 └────(K.M)

9月30日(日) 晴のち大雨
 台風17号が関東に近づいている日曜の午後(13時半~17時)、経産省
前テントひろば主催で「福島原発事故から学ぶ―脱原発のうねりの中 福島・
首都圏の集い―」が日比谷図書文化館コンベンションホールで開催され、次の
方々の生の声を聞いた。とくに井戸川双葉町長は、台風接近で予定の用件が延
期になったから、と急遽参加いただいた。
 100名の参加者は、政府の福島のや動物に課している棄民政策に涙し、怒
りを覚え、脱原発への思いを新たにした。

発言者は次のとおり。
 コーディネーター 上原公子さん(脱原発をざす首相会議・事務局長)
 佐藤幸子さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)
 安斉徹さん(飯舘村住民、伊達市の仮設住宅に避難)
 渡辺ミヨ子さん(田村市借り上げ住宅住民)
 井戸川克隆(双葉町町長)
 吉沢正巳さん(浪江町・希望の牧場代表)
 椎名千恵子さん(原発いらない福島の女たち)
 柳原敏夫さん(ふくしま集団疎開裁判の会)
 布施哲也さん(反原発地方自治体市民連盟)

各パネラーの発言のほんの一部を以下に紹介する。

佐藤幸子さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)
 伊達市に避難していたが、今は川俣町のマンションに住んでいる。毎日が台
風が来たような生活を1年半送ってきた。放射線量も土壌も危険が解消せず、
あちこちにホットスポットがある。先日仮設住宅傍で18.8μSv(μシーベ
ルト)を観測した。母さんたちは日々「ここは大丈夫?」を確認  している。
私の昨年7月から現在まで積算線量計は1.9mSvだった。多くの人々が不
安の中で避難できないでいる。現地で闘ってきた人々が避難したために現地で
動ける人が減っている。野菜については県外からの野菜も支援している。助成
金などが人(人件費)に対して出せないことが問題。

安斉徹さん(飯舘村住民、伊達市の仮設住宅に避難)
 先日原発から4kmの飯館村の自宅で測定したら4mSvだった。原発が爆発
した当時は5~6mSvあった。村民の3割が5か所の仮設住宅に、残り7割
が借り上げ住宅に住んでいる。村民どうしの繋がりはなくなった。27年度の
帰村方針が出されたが無理だ。400平方メートルに6億円をかけて除染され
たが半分ぐらいにしか下がらない、そして数カ月経つと元に戻る。そのままそ
っとしておいて欲しいが聞き入れてもらえない。居住困難区域は長泥のみ。村
民は県外に避難しろと国に言われるが出さない、村長は「放射能怖くない」人。
子どもを外で遊ばしている。原発推進派は今回の事故で死人は出ていないと言
うが、相馬の酪農家など私は5人の自殺者を知っている。アメリカの放射能専
門家が飯館村を訪れ、当局がモニタリング放射能を少なく見せていると暴露し
た。自民党の責任が重い。是非飯舘村に来てほしい。

渡辺ミヨ子さん(田村市借り上げ住宅住民)
 田村市で有機農業を営んでいたが、宮城県の借り上げ住宅に避難している。
田村市は都路地区だけ避難指示が出ているが、他は帰宅が勧められ、早くも学
校が再開されている。住民の命を守る双葉町長はえらい。尖閣諸島・竹島とい
う小さな島のことで騒ぐ政府と中国の人たちに、「地球ー母なる土地」の宇宙
飛行士の言葉「宇宙には知性と愛情と調和があることを身を持って知った」を
信じて、小さな島で争うのは愚かなことだと言いたい。県外から有機農業野菜
を届けても誰にも喜ばれなかった。学校給食には今は田村の野菜は使わない。

井戸川克隆(双葉町町長)
 脱原発のために闘う経産省前テントに敬意を表したい。私は放射能とは闘う
ものではなくそれから逃げるものだと考えている。現在の闘いは長い時間の中
の短い時間である。町民を何故故郷に戻さないか? 戦場に非武装の国民を置
いておく大将はいない、戦場には兵士を送るのみだ。福島県で進められる安心
教育が一番の加害である。県民は、政府・東電から嘘をつかれ、情報を後出し
されてきた。町民の家系を継承すること、町民の生命と財産を守ることが私の
使命だ。子供が安心して住める環境を取り戻すことが大事だ。子供を持つ母親
たちを県内に住まわせることは危険であり、そうすると私が加害者になる。放
射線量1mSvだった限度を20mSvに変えられてしまった。私たちの肉体の
除染をしてください。東電の加害責任も曖昧にされようとしている。「無主
物」はありえない、四日市や水俣に戻る。日本の人口が減って行くのだから、
電力の本当の需要予測をするべきだ。54基の核燃料の処理をどうするのか。

吉沢正巳さん(浪江町・希望の牧場代表)
 浪江町で330頭の牛を飼う酪農家だった。福島原発の事故の時、爆発音を
聞き遠くの白煙を観た。飼っていた牛たちは出荷を断れた。3月18日に東電
に乗りこんで訴えた。私は東電に「逃げるな!自衛隊や消防と一緒に水をかけ
ろ」と叫んだ。農水省や保安院に訴えたが何もしてくれなかった。3月23日
から餌をやり続け「地獄のような光景」を見ている。1500頭の餓死と、
1000頭の殺処分指示だ。でも、したがえなかった。大事に育ててきた牛た
ちを何故殺せるか?私は夏まで餌をやり続けた。あちこちの牛舎に放置された
1500頭の牛が餓死した。牛飼い農家は皆ノイローゼに陥った。僕たちの町
はチェルノイブイリになってしまった。未だに30μSvもあって、牛たちは生
きている。死の街だ。絶望の街だ。浪江町は終わりだ。牛飼いとして人生をか
けて原発と闘う。この牛たちが原発事故の生き証人だ。僕たちは棄民だ。

椎名千恵子さん(原発いらない福島の女たち)
 今も福島は深刻な状況が続いている。私たちは絶望を組織化されている。政
府も原発推進派も子供たちを外に連れ出そうとしている。商工会は1~4号機
以外の福島原発の再稼働を求めている。井戸川町長の「福島県庁を取り囲も
う」の提案に賛成だ。パリやドイツでもかんしょ踊りが踊られている。原発推
進派や政府と面と向かう人々の新たなつながりを作って行きたい。怒りの原点
となってきた経産省前テントを守り抜こう。

柳原敏夫さん(ふくしま集団疎開裁判の会)
 子供たちを被爆から守るための集団疎開を求める裁判を始めた。子供たちの
被曝線量が7.8~17.8 mSvと1mSvの基準を大幅に超えている。郡山市
でも多数の子供たちがチェルノブイリの避難基準  を超える線量にさらされ
ている。14人の子供たちの避難の救済を求める裁判を起こした。そのために
国会議員アンケートも開始した。チェルノブイリでは4,000人の子供たち
が小児甲状腺がんになった。事故から5年後91年にソ連が残した最後の法律
「チェルノブイリ避難基準」ができた。

布施哲也さん(反原発地方自治体市民連盟)
 私たちは3.11以前の2011年1月に準備会を発足した。電力会社から
電力を買わない運動を進めてきた。電力の料金体系が原発推進の金を集めるた
めの体系だからだ。東京都を含む自治体はじめ電力会社以外の電力を使う団体
が増えてきて電力の自由化が進んでいるが、さらに個人でも電力の購入先を選
べ る仕組みを広げていきたい。がれきを拡散するのでなく、福島の思いを拡
散しよう。

終了後、友人は「今日の話こそ首都圏のみんなに聞かせてやりたい。」と開口
一番に言った。台風ゆえか少人数の参加者でかつ同時動画中継も無かったのが
非常に残念だった。いずれ経産省前テントひろばサイトにアップされる記録ビ
デオを是非ご覧いただきたい。
(K.M)


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