橋下徹・維新の御用弁護士・野村修也懲戒請求その後 ほか

2012-02-26 14:11:55 | 社会
なかまユニオン大阪市職員支部のYです

大阪市の「職員アンケート」の実行責任者である野村修也弁護士(第二東京弁護士会所属)への懲戒請求に、111人もの方が賛同いただいたことに、お礼申し上げます。

 懲戒請求については、2月24日に大阪市役所内にある市政記者室にて記者会見を行い、その日のうちに提出しました。記者会見にはテレビ、新聞各社が参加し、報道を前提とした多くの質問が出されましたし、現にほとんどのテレビ、新聞で報道されました。このことは、この憲法違反の人権を無視したアンケートに対する市民の関心が高いことを示しています。

 私たちは職場でアンケートを拒否し、市役所前で支援の方々と共にビラを配布するなどの宣伝行動を展開してきました。また、日弁連を始め東京、大阪、広島などの弁護士会がアンケート内容の違憲性を指摘し、中止を求めました。その結果、アンケートは「凍結」されることになりました。このことは世論の力であり、同時にこの問題が橋下市長のアキレス腱となっていることを示しています。

 私たちは労働組合としてこの件で団体交渉を2回申し入れました。しかし、窓口である総務局人事課は、「管理運営事項」だとして交渉を拒否しています。このアンケートの内容は労働組合の活動について設問しており、労働関連事項であることから団交事項であることは明白です。それを拒否することは、労働組合法第7条に違反します。今後、団交拒否で大阪府労働委員会に救済申し立てを行うことも検討したいと思っています。

 また、アンケートに答えなかった職員に対して「処分」が出されたときには、法的手段をもって反撃したいと考えていますので、今後ともご支援をお願いします。

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大阪市交通局バス運転手の賃金4割削減について

「大阪市交通局は、市バス運転手の給料を4割削減する」と2月25日に公表しました(2月25日毎日)。「バス事業は赤字累積が604億円ある」「在阪大手5社のバス運転手のうち最低水準の近鉄(年収447万円)、南海(年収441万円)程度まで引き下げる」としています。この件で、早晩団体交渉を持つ事になります。なかまユニオンには、大阪市交通局に分会があり、バス運転手の組合員が居ますので、団体交渉ができます
 バス事業はそこだけ見れば赤字です。それは民間のバス事業の状況も同じです。民間では、鉄道の沿線に宅地を開発し、自分で客を開発します。そしてそこを繋ぐのが、バスです。ですから、バス事業は、鉄道経営を保管する事業です。民間では、そういう位置付けになっています。
 大阪市のバス事業は利益を追求するものではありませんが、地下鉄路線を中心にして市民の移動する権利を保障し、地下鉄の路線がない地域をカバーしているのが、バスです。大阪市の地下鉄はドル箱の御堂筋線を中心に黒字経営です。こうした事業トータルで判断する必要があります。これは、国鉄も同じでした。ドル箱の新幹線の収益で、北海道などのローカル線の収益を補てんすることで、国民の移動する権利を保障してきたのですが、ローカル線は赤字だとして切り捨てました。
 橋下市長は、バス事業はバス事業だけで採算を取れ、と言いますが、そうしたことは元々構造的に不可能なことなのです。
 また、バス運転手の生活破壊だという点も見逃せません。何故、最低水準まで落とそうとするのか。橋下市長にとっては、働くものの生活など、どうでもよさそうです。

<大阪市>市営バス運転手の給与4割削減へ 労組の反発必至/毎日
大阪市交通局は、民間バス会社より高額と指摘されている市営バス運転手の年収(平均739万円)について、来年度から4割程度削減する方針を固めた。「民間並みに合わせる」との橋下徹市長の方針に基づき、在阪の大手私鉄系バス会社の最低水準に引き下げる。交通局は週明けにも橋下市長の了承を得て労働組合に削減案を提示するが、労組の反発は必至とみられる。

 交通局によると、市営バス運転手は計約700人。平均年収(49.7歳)は、在阪大手5社(阪急、南海、京阪、近鉄、阪神)の平均(44.5歳、544万円)より195万円高い。しかし、バス事業は28年間、赤字決算が続いており、累積赤字は10年度で604億円に上っている。

 運賃収入に見合った給与体系とするよう橋下市長から指示を受けた交通局は1月下旬、民間の平均をやや上回る2割強の削減案を橋下市長に提案。「これまでにないすさまじい削減」(交通局幹部)としたが、橋下市長は「民間は赤字を出さないよう必死なのに、赤字だらけの交通局が民間平均なのはおかしい」と突き返した。

 このため、交通局は削減案を練り直し、在阪大手5社のうち最低水準の近鉄(447万円)、南海(441万円)程度まで引き下げる方針を決めた。

 給与カットには条例改正が必要。市交通局側は労使交渉での妥結を経て、今月28日~3月27日に開かれる2月議会で可決させ、4月1日からの実施を目指したい考え。実現すれば20億円以上の人件費削減となるという。

 市役所全職員の給与は来年度から平均7.2%削減される。交通局の現業職員約5400人の給与は更に引き下げることとしており、バス運転手の下げ幅が最大になる見通し。【津久井達】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120226-00000006-mai-soci

大阪市:12年度当初予算案 私たちは切り捨てか 「高齢者の足」廃止、障害者事業費減
 「年寄りはみんな赤バスが頼り。廃止になったら、どこに行くにも歩かないといけなくなるんやろか」。大阪市福島区役所前の停留所で、空席の目立つ赤バスから降りた丸尾恭子さん(75)は不安そうな表情で語った。地元の町内会と女性会の副会長を務め、月5、6回は赤バスを利用して区民センターを訪れる。年金生活の1人暮らしでタクシーを頻繁に使うことはできず、自転車に乗るのは怖い。買い物や墓参りなどの日常生活にも欠かせない移動手段だ。

 赤バスは住宅街や公共施設間を循環するコミュニティー系路線だ。車幅が小さく路地に入り込めるため、幹線道路を走る路線バスの停留所や駅まで歩くことが困難な高齢者が主に使っている。だが利用者数は、昨年の調査で1キロ当たり1・7人。採算が取れず、24区のうち3区で既に廃止した。市は赤バスとは別のコミュニティー系バスとあわせて約15億円(11年度)を補填し、維持しているのが現状だ。

 予算凍結で他の区でも廃止の動きが強まる可能性が高い。橋下市長は「区の予算の中で厳しく判断してもらう」とし、今年8月に就任する公募区長が各区の実情に応じて予算措置を決めることにしている。

 障害者施策も凍結の波にさらされている。03年から続く「国際親善女子車椅子バスケットボール大阪大会」の大会運営費(1700万円)が対象となり、今後開けるかどうか危ぶまれる。日本車椅子バスケットボール連盟の野口美一(よしかず)会長(63)は「今年の開会式に来た橋下市長も『良い大会ですね』と言ってくれた。海外チームと試合する貴重な機会。来年度も開催できると信じている」と話した。

 橋下市長が見直しを指示していた文化団体への助成も軒並み凍結。文化振興費は前年度で8割カットと大なたが振るわれた。
http://mainichi.jp/kansai/news/20120220ddf041010030000c.html?inb=yt

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2月9日札幌・平松前大阪市長の講演/レイバーネットML

2月9日(木)札幌市・北海道大学内で、行われた平松前大阪市長の
講演を聞いた感想を報告させていただきます。

この講演のことは、2月3日(金)の北海道新聞朝刊の
「前大阪市長、橋下氏を語る」という見出しの記事で知りました。

大阪ダブル選挙でショックを受けていた私にとっては、
願ってもいない生情報が聞ける機会と勇んで参加しました。

同じ思いの人が多いのか、会場には300人ほどの人が集まり、
立ち見の人もかなりいました。

大勢の聴衆に目を見張りながらも、
「(落選した自分が)何しに来たんやって思いませんでしたか」と
笑わせる平松さん。
選挙後フォーマルな場に登場したのは、初めてとのことでした。

お話は4年間にわたる市政について、平松さんが実行されてきたことを
真摯に語られていました。
不勉強ながら、このときに初めて、平松さんが元キャスターで
4年前に当選されたときは、戦後初の民間市長と言われていたことを
知りました。

ダブル選挙期間中は、橋下氏も選挙報道も避けていましたが、
平松さんは何となく官僚出身の市長さんなのだと思い込んでいました。

お話で印象的だったのは、街頭犯罪ワースト1の返上作戦でした。
北海道は、交通事故死ワースト1という不名誉記録を持っていますが、
大阪市は、「車上あらし」や「ひったくり」など街頭犯罪8種全てで
長らくワーストだったと聞いて、驚きました。
それを市民パトロールなどの協力を得て、随分と減らされたようです。
ついにH22年には、「ひったくり」のワーストを千葉県に譲りましたと
嬉しそうだったのが、お茶目でした。

ちなみに大阪市のHPによると、H23年は5部門(?)で
ワーストを返上したとのことです。

このようなお話に終始して、あまり橋下氏の話題は出ませんでした。

「橋下氏はどんな人?」という質問に、「どこから来るのか、
つかみどころがない」と答えていました。
正面向いて話していたのに、突然横からの話題になって、
「え?」と思うけれど、ちょっと面白いかなと横を向くとやられてしまう・・・。
橋下氏は、ジャンケンの「あっち向いてホイ」みたいなやりとりを
する人のようです。

また大阪市職員についての質問の答えで驚いたのは、
大阪市役所に医務室がないことでした。
これは平松さんが市長になってまず驚いたそうで
職員厚遇問題の影響で、撤去されたらしいです。
大阪市職員の方は、具合が悪いときは、細かく有給休暇をとって、
市役所外にある病院に行くそうです。

お話を聞いて、「市民派市長」はまさしく、平松さんじゃないかと
思いました。

それがいつのまにか、大阪をぶっ壊す橋下氏とそれを防ぐ平松氏、
のような構図になってしまうようです。
自分のことを「地味なんや」と笑っていましたが、考えさせられました。


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3 コメント

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市営バス運転手の給与4割削減 (じゅん)
2012-02-26 21:14:25
「民間は赤字を出さないよう必死なのに、赤字だらけの交通局が民間平均なのはおかしい」という発言の趣旨が良く分からない。民間と同じようにドル箱路線を残して、採算の取れない路線は切り捨てるのだろうか。公機関の存在趣旨を完全に見失っているように思われる。そのうち中田(元)横浜市長のように高齢者負担が少なすぎるとか言いだして、どんどん高齢者を締め出して浮いた金で大バクチをうって借金だけを残して投げ出しそう。
この人は、普天間問題まで口を出して、沖縄をかきまわそうとしているが、アメリカから見ると議論を混乱させて結論を先送りしようとするものだという非難がおきそう。
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市バスについて (大阪市民)
2012-03-02 10:22:07
バス事業は鉄道のように採算性の高い事業であることは事実だが、赤字を垂れ流してよいということにはらない。
また、宅地開発などにより新たな需要を発掘できない点は民間より不利という論調であるが、マイカーの普及や開発の減少など民間とて新規需要は見込めない。
むしろ、大阪市内という高密度な都市において独占的に事業しているにも関わらず大赤字であるということは企業努力が足りていないことの証である。
急激な給与の低下により従業者の生活が破綻するというのは大きな課題であるが、民間とて倒産すれば同様の状況となる。昨今の社会情勢からして、いくらでも代わりとなる担い手はいる。
既得権に安住し、血税より不当な利益を貪っていたツケが来たのだ。
高齢者、障害者等の移動の権利確保は新たに検討を要する課題ではあるが、現世代の高齢者を過剰に優遇することは、世代間の公平性を無視することになる。今後、大きな経済成長も期待できないなか、空気を乗せてCO2をバラマキ走りまわる事業を継続することなど市民感情として納得いかない。高齢者、障害者等の移動弱者を前面に出せば同情を引くが、今後も安定的に継続できない事業を現世代の高齢者の主張だけを汲み実施しつづけることは、発言力を持たない次世代への蔑視である。
もうそんな時代ではないのだ、いい加減に目を覚ませ。
返信する
やっぱり (Unknown)
2012-03-02 15:34:58
こんなことしてたんじゃ・・・

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120302/waf12030211310006-n1.htm

身内に不利なコメントは採用されないんでしょうね。
そういう体質が今に繋がっているんだと思いますよ。
交通局に限らず。
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