橋下徹「イライラ」のわけ・・・/毎日新聞 と 産経新聞「国民の憲法」

2013-04-28 09:33:55 | 社会
特集ワイド:続報真相 橋下氏「イライラ」のわけ
毎日新聞 2013年04月26日 東京夕刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130426dde012010080000c.html
◇蒸し返す朝日新聞との因縁/狂った国政進出シナリオ/石原氏だけが頼り?

 ◇宝塚、伊丹両市長選で惨敗/揺らぐ「大阪都構想」/「けんか手法」の限界…

 最近、日本維新の会を率いる橋下徹共同代表(大阪市長)がイライラしているようだ。昨年12月の衆院選前は雑誌に「首相候補者」「閉塞(へいそく)社会を打ち破る救世主」という見出しが躍ったが、最近は「賞味期限切れ」といったトーンも。橋下さんは焦っているのか。【瀬尾忠義】

 「今ごろなんで?」と多くの人が思ったはずだ。今月初め、橋下さんは朝日新聞社を訴えると言い出した。実は、石原慎太郎共同代表の“暴走”が関係しているという。

 橋下さんのツイッターでの発信力はすさまじい。「つぶやき」の読者、フォロワーは102万人を超え、日本の政治家ではナンバーワンだ。過激発言は度々で、6日には「週刊朝日」が昨年10月26日号に掲載した橋下さんの出自に関する記事について「民事、刑事の法的手続きを取る」とつぶやいた。

 この問題は、朝日新聞社側が全面的に謝罪し、朝日新聞出版の社長が引責辞任して「ノーサイド」(橋下さん)になったはずだ。だが、再び怒らせたのが週刊朝日(2日発売)の橋下市長出演のテレビ番組の視聴率が低迷しているとする記事だった。

 「イライラがついに爆発したのでしょうね」と口火を切るのは「橋下徹 改革者か壊し屋か」などの著書があるジャーナリストの吉富有治さんだ。「今回の記事の内容は当たり障りがないのに、解決した問題を蒸し返すのは因縁を付けていると言われても仕方がない。実は怒りの原因は、別の朝日新聞の報道だと見ています」

 吉富さんが指摘するのは朝日新聞が5日に掲載した石原共同代表のインタビュー。「日本は強力な軍事国家になるべきだ」という内容だ。「橋下さんは石原発言の火消しに躍起になるあまり、『インタビューした朝日新聞が悪い』と逆ギレしたのでしょう。問題をすり替えるのが彼の手法ですから、週刊朝日の問題を持ち出して提訴と言い出したのでしょう」と解説する。

 石原さんは橋下さんが「御大」と呼ぶ政治家。だが、石原さん率いる旧太陽の党との合併が、今や悩みの種になっているらしい。

 「橋下さんは合流後に脱原発路線を捨て、石原さんはタカ派的な発言を繰り返して自民の別動隊になってしまった。これが維新の支持率を下げた」(吉富さん)。確かに毎日新聞が4月20、21日に行った世論調査では維新の政党支持率は7%で前回の3月調査よりも2ポイント低下した。39%の自民との差は大きい。

ジャーナリストの鈴木哲夫さんは「自公の圧勝で国政進出のシナリオが狂ったことがイライラの種。橋下さんが頼っているのは実は石原さんだけ。旧太陽の議員らベテラン議員はプライドがあるから橋下さんの指示通りには動かない。そのあつれきが日銀総裁人事案をめぐって民間登用を主張する橋下氏と政府案を支持する国会議員団のゴタゴタとなって表れた」と指摘する。実際、旧太陽のベテラン議員はこう打ち明ける。「橋下さんは俺たちのようなジジイが嫌いなんだろう。だけど国会運営の機微を知り、他党と渡り合っているのは橋下さんではなく、経験を積んだ俺たちなんだよ」。高齢の石原さんの議員引退説がささやかれる中、ある与党議員は「石原さんという重しがなくなった維新は分裂するかもしれない。国会に足場がない橋下さんは党運営を考えると頭が痛いはずだ」と話す。

 衆院選で54人を当選させた選挙の強さは影を潜めた。兵庫県宝塚、伊丹両市長選で公認候補を立て、公務員批判と役所改革を訴えたが惨敗。維新の馬場伸幸衆院議員は敗因を「国政選挙は政党で選ぶ傾向が強いので橋下パワーがさく裂する。でも市長選は地元密着の課題が争点で、維新パワーが及ばなかった」と分析する。

 風の変化を感じているのが橋下さんを取材してきた毎日放送記者の森崎俊雄さんだ。「府知事選、市長選での橋下さんの街頭演説は人が群がり身動きできなかった。それが衆院選の時は橋下さんが演説しても立ち止まらない人が少なくなかったし、人が通れるスペースがあった。有権者の過度な熱気も冷めていた」。橋下さんは「賞味期限切れ」なのか。23日、大阪府庁に登庁した松井一郎幹事長(府知事)に尋ねると「橋下パワーが落ちてきたことはない。ただ有権者から日々注目されてちょっと慣れられてしまったかなというところはありますかね」と答えた。

 お膝元の大阪市政はどうか。

 「自ら『二重行政の象徴』とした府市の水道事業統合は絶望的です」と吉富さんは指摘する。橋下さんは08年に知事就任以降、当時の平松邦夫大阪市長と統合に向けた交渉を開始した。しかし、府内の市町村長らが反発し決裂。橋下さんは大阪市の責任と主張し、「大阪都構想」を公約に市長選に立候補、当選した。

現在、大阪市を除く42市町村で作る大阪広域水道企業団と大阪市水道局を統合する案には、大阪市議会が反対している。公明党の辻義隆市議は「大阪市の水道料金は府内で3番目に安い。統合されれば価格が平準化され、大阪市の水道料金が値上げされる可能性がある。市民に負担を強いるような案はのめませんよ」と反対理由を説明する。同案は5月の市議会で審議されるが、大阪維新の会も慎重姿勢で、否決が濃厚だ。

 この状況を平松前市長はどう見ているのか。「橋下さんは大向こう受けすることは先頭に立ってやりますが、地道に説得して意見をすり合わせることは得意としていない。力で乗り越えればいいという考えの人ですから。行政トップは、何もかも号令したままに動かせる権力者であるという思いが強すぎるのでは」

 橋下さんの胸中をある維新議員がそんたくした。「市政は水道統合問題や待機児童の解消など地元の問題の対処に追われている。橋下さんがやりたいのは統治機構改革。市政がうまく回らず、市長に飽き始めているのではないか」

 「大阪都構想」のシナリオも危うい。橋下さんが腹心として堺市に送り込んだ竹山修身(おさみ)市長は「大阪都構想の阻止」を掲げて再選を目指すと宣言。維新側は「飼い犬に手をかまれた」と反発、今秋の市長選には対立候補を擁立する構えだ。

 立命館大法学部の村上弘教授は「大阪都という名称は魅力的ですが、構想が実現しても名は府のまま。また大阪、堺両市が持つ国との直接交渉権、政策権限や重要な財源を府が吸収し、基礎的な権限などを特別区に渡す『大阪市・堺市廃止分割構想』です。政令市が消滅すると政策のエンジンを失い、大阪は衰退してしまう。橋下さんは市長になり大阪市の有用性にお気づきのはず。構想から撤退してもいいはずですが、できないんでしょう。政策実現よりも『統治機構を変える』と訴える作戦なら有権者に夢を与え、維新の賞味期限が続きますから」と言う。

 官僚や与党を「敵」とする「けんか手法」で支持を集めてきた。在阪のテレビ関係者が明かす。「橋下さんの出演で視聴率は稼げた。しかし、体罰による自殺が起きた桜宮高校の入試中止を決定したころから『けんか手法』には距離を置こうという雰囲気が出てきた。大阪都構想や市政のニュースは報道しますが、必要以上に彼の言動を追い掛けるのはどうかと。橋下さんは敏感な人ですから、風向きの変化を感じているはずです」

維新の起死回生策とみられるのが橋下さんの参院選での立候補。これも道は険しい。馬場議員は個人的な見解として否定する。「橋下さんは維新で最強で最後のカード。半数改選の参院選で、維新がいくら勝っても過半数は取れないのだから出るべきではない。それに橋下さんが国政に転じた後で都構想に反対する大阪市長が誕生したら維新は終わる」。別の維新議員も「橋下さんの後釜で勝てる市長候補はいない」とこぼす。一方、ライバルの平松さんは「『もう一度、市長をやってほしい。大阪の良さや文化を失っていくのを見ていくのはつらい』という声が増えているのは事実。そのような支持に支えられたら考えます」と再挑戦を否定しない。

 24日の記者会見で橋下さんに「人気が落ち着いてきたのでは」と質問すると、言葉を遮るように「落ち着いたというか、なくなったんでしょう。現実的にそんなもんだったんでしょう」と語気を強めた。

 相変わらず強気の橋下節なのか、それとも本心からのいらだちなのか。

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橋下氏、責任は「(自分が)辞めることではなく、間違った人材がいたら変えること」 公募の前区長の分限免職/産経
2013.4.26 20:03 [west政治]
 大阪市の公募区長だった和田智成・前東住吉区長(51)が、年金記録改竄や経歴隠しを行ったとして分限免職となったことについて、橋下徹市長は26日、「僕に見る目がなかった」と非を認めた。ただ、自らの任命責任については「(自分が)辞めることではなく、間違った人材がいたら変えること」と述べた。大阪市内で記者団に答えた。

 橋下市長は、和田氏の行為について「公務員として失格」と指弾。その一方で、市長自身の任命責任について「自分が不祥事を起こしたわけではなく、(自分が行った)人事の失敗なので人事を変えた」と説明した。

 また、区政運営については「市民に迷惑をかけた事実は見つかっていない。市民からクレームがきたということもないので問題ない」とも述べた。

 ただ、今回の自身の判断については「やり方が妥当かどうかは、最後は選挙で審判を受ける」とし、有権者に評価を委ねる考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130426/waf13042620080025-n1.htm

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関連
【産経・国民の憲法】
橋下徹日本維新の会共同代表「通れば日本を脱出する」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130426/plc13042622270063-n1.htm
橋下徹日本維新の会共同代表(大阪市長)「全文改正するのは不可能だ。自分の思いだけを出したような憲法案は国民に通らない。感覚的に中央集権体制丸出しの憲法になっている。朝日と産経の中間くらいを目指していくべきでは。僕はあんな(産経の)憲法が通ったら日本を脱出します。自治体に(国への)協力義務を課し、国民にも価値を強要している。(一方で)朝日の憲法試案もみたいですね」

【産経・国民の憲法】
中曽根康弘元首相「国民への責任感の表れ」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130426/plc13042622260061-n1.htm

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http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130426/plc13042621590059-n1.htm
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